薬物動態解析・製剤設計支援ソフトウェア ミシガン大学Gordon Amidon教授らのグループが開発したCompartmental Absorption and Transit(CAT)モ デルを、発展させたAdvanced Compartmental Absorption and Transit(ACAT)モデルを用いた、薬物動態・ 製剤設計支援用シミュレーションソフトウェアです.静脈、経口、口腔内、眼、経鼻、経肺投与時の薬物の挙動や血 中移行を解析・予測することで、医薬品研究開発におけるモデリング&シミュレーションをサポートします. Overview ヒト及び動物における薬物の吸収挙動の解析やPharmacokinetics/Pharmacodynamicsの予測及びそれらの シミュレーションを行います. 生体内での複雑な相互作用(溶出や溶解、安定性、タンパク結合、代謝、トランスポーター、食餌による生理 学状態の変動など)を考慮して薬物吸収を表現できるため、薬物挙動を理論的に考察することができます.吸 収スクリーニング、薬物のPKに与える影響とそのメカニズムの解明、製剤開発・設計、IVIVC評価、臨床試験 の推測など、創薬の初期から開発まで広く利用可能なソフトウェアです. ACAT Model*: CATモデルでは、溶出、pH依存の溶解、コントロールリリース、胃または大腸での吸収、小腸代謝、担 体輸送、漏出/分泌、PKや各部位の表面積、influx/effluxトランスポーターの密度など小腸に関する多 くの要素が考慮されていませんでした.Simulations Plus社によって、CATモデルに上記を反映する数 式を組込んだ、Advanced CATモデル(ACATモデル)が開発され、複雑な生体内での薬物挙動をin silicoで表現できるようになりました. * ACATモデルでは、9つのコンパートメントそれぞれに4つのサブコンパートメント(Unreleased, Undissolved, Dissolved, Enterocyte)を割 振っています.Unreleasedはコントロールリリース製剤の投与時のみに利用されます.薬物は放出されてDissolved(液中に溶出する)か Undissolved(固形粒子)となります.Undissolvedの薬物は、Undissolvedのまま次のコンパートメントに移動するか、Dissolvedに移動しま す.Dissolvedの薬物は、吸収されるか次のコンパートメントに移動するか分解されるか、または再度Undissolvedに移動(析出)します. UndissolvedとDissolvedの薬物は小腸を一次輸送で移動し、移動過程の最後までに吸収や分解がなければ、大腸から排出される形となります. Features - 生理学的なモデルによる動態解析:ヒト(絶食時、摂食後)、ビーグル(絶食時、摂食後)、アカゲザル(絶食 時、摂食後)、カニクイザル(摂食後)、ラット(絶食時、摂食後)、マウス(絶食時、摂食後)、ウサギ(絶食 時)、ネコ(絶食時)、ミニブタ(絶食時、摂食後) - 絶食状態と摂食状態を経時的に変化させFood Effectの解析 - ユーザーが測定した膜透過性(Caco2/MDCK/人工膜)をヒト膜透過性(Peff)に変換するPeff Converter - pH変化による溶解度とlogDモデルによる生理学的モデル解析 - 1,2,3コンパートメントモデルの薬物動態解析 - 経口(即放、コントロールリリース)、口腔(Buccal、Sublingual、Gingiva)、IV投与によるシミュレーション - Paracellularルートを考慮した吸収シミュレーション - 腸肝循環の解析 - 溶出速度(粒子サイズ及び粒子密度)を考慮した消化管吸収の解析 - 古典的核生成理論に基づくメカニスティック析出モデル - Nano粒子の吸収シミュレーション - pH依存の溶出速度(Z-Factor)を考慮したシミュレーション - 各パラメータの影響を解析するParameter Sensitivity Analysis機能 - バーチャルトライアルによるポピュレーション解析 Advantages - 候補薬剤の動物やヒトでの挙動を高速に解析することが可能です. - 吸収に影響するパラメータを考察できます. - 溶出性の異なる製剤の吸収変化を評価できます. - 溶解度、脂溶性、イオン化といった物理化学的パラメータの変化による吸収への影響を瞬時に評価します. - 絶食時と摂食後の吸収の違いを評価できます. - 病態モデルでのシミュレーションが可能です. - 毒性試験での適切な投薬量をいち早く見積もることができます. - First in Human試験の投与量を推定することが可能です. References GastroPlus™が用いられている最近の代表的な文献です. Physiologically based pharmacokinetic modeling of CYP3A4 induction by rifampicin in human: Influence of time between substrate and inducer administration Baneyx G, Parrott N, Meille C, Iliadis A, Lavé T Eur J Pharm Sci. 2014 Feb 12;56C:1-15. The Biopharmaceutics Classification System: Subclasses for in vivo predictive dissolution (IPD) methodology and IVIVC Tsume Y, Mudie DM, Langguth P, Amidon GE, Amidon GL Eur J Pharm Sci. 2014 Jan 28. Effects of novel cathepsin K inhibitor ONO-5334 on bone resorption markers: a study of four sustained release formulations with different pharmacokinetic patterns Tanaka M, Hashimoto Y, Sekiya N, Honda N, Deacon S, Yamamoto M J Bone Miner Metab. 2013 Oct 11. PBPK models for the prediction of in vivo performance of oral dosage forms Kostewicz ES, Aarons L, Bergstrand M, Bolger MB, Galetin A, Hatley O, Jamei M, Lloyd R, Pepin X, Rostami-Hodjegan A, Sjögren E, Tannergren C, Turner DB, Wagner C, Weitschies W, Dressman J Eur J Pharm Sci. 2013 Sep 21. 弊社ホームページにリファレンスリストを掲載しています.是非ご参照ください. GastroPlus™ for Discovery 医薬品の探索ステージでは多くの候補化合物を種々の特性でスクリーニングします.GastroPlus™は、経口吸収性のポテ ンシャルを探るツールとしても利用することが可能です.また、バッチモードを用いることにより、非常に多くの化合物 のFaを短時間で計算することができます. 必要なパラメータのいくつかが不足している場合でも、構造を指定するだけでパラメータを予測し自動的に入力とするこ とも可能です(ADMET Predictor™モジュールが必要です). Parameter Sensitivity Analysis機能を使うことで、吸収に影響を与えるパラメータを評価することができます. 例えば、吸収に影響の無いパラメータを調べることで、実験を減らすことも可能になります.また、ケミストとの ディスカッションの材料としてもご利用いただけます. GastroPlus™ for Development 開発段階では、探索段階に比べ候補化合物数が大幅に少なくなる反面、データは一層増加します.また、課題となるもの も変化します.吸収に関しては、Bioavailabilityや製剤の影響、あるいは、コントロールリリースの設計などに変わって いきます.GastroPlus™は下記のような課題に対処することができます. ・投与剤形の評価・デザイン 「粒径、粒子密度や拡散係数の変化」が及ぼす「吸収の変化」を予測することができます. ・様々なコントロールリリースプロファイルの影響評価 GastroPlus™にはリリースパーセント-時間の表やワイブル関数パラメータを入力することができます.こ の機能で種々のリリースプロファイルでの門脈までの総吸収-時間の予測が可能です(初回通過効果、分布容 積、クリアランスを入力すれば血中濃度-時間曲線が予測されます).コントロールリリースプロファイルの 変化による吸収率を評価検討することで製剤デザインも可能となり、製剤開発において、理想的な血中濃度 プロファイルを得たい場合にもご利用いただけます. ・生理学的変化の評価 近年、溶解性と膜透過性の低い医薬品の場合、個体差を考慮した吸収予測を行う必要があると言われていま す.このような医薬品の消化管での挙動は、他の医薬品に比べ生理学的パラメータや物理化学的パラメータ の変化に伴う吸収の変化を詳細に調べる必要があります. GastroPlus™では、小腸通過時間と全体的な膜透過を自動的に分布させ、確率論的シミュレーションを行う ことが可能です.また、ユーザーが直接パラメータを与えることもできるため各パラメータの違いによる吸 収の変動を評価することができます.また、血中濃度の生理学的な個体差への影響ができるだけ小さくなる ように製剤やコントロールリリースプロファイルを考察することも可能です. Option Modules 研究の内容に合わせて次のようなオプションモジュールが用意されています.オプションモジュールを組合わせることで より詳細な解析が可能となります. Optimization: 吸収率(Fa)、バイオアベイラビリティ(BA)や血中濃度時間曲線(Cp-time)データ、製剤溶出データなどの実 測値とシミュレーションによる計算値の間のフィティングを行い、パラメータの最適化を図るモジュールです.こ のモジュールを使うことにより、下記のことが可能です. • 吸収モデルを構築 • 血漿濃度-時間曲線からin vivo放出時間を解析 • 理想的な血漿濃度-時間曲線に達するコントロールリリースプロファイル構築や製剤デザイン PDPlus™: PDPlus™は、標準的なPharmacodynamics(PD)モデルと実際のPDをフィッティングさせ、投与量、投与形 態、製剤や投与計画を評価するためのPD解析モジュールです. PDモデルの種類、PD作用部位やPD作用のキネティックスを決めるパラメータを含む、新しいPDテーブルを生成し ます.PDモデルと実測の効果データとのフィティングは簡易かつ迅速に行うことができます.ダイレクトリンク (セントラルコンパートメントが作用コンパートメントの場合)およびインダイレクトリンク(作用コンパートメ ントがセントラルコンパートメントと分かれている場合)のすべてのモデルついてフィティングを行い、最適モデ ルの自動選択を行います(Optimization モジュールが必要となります). IVIVCPlus™: in vitroでの溶出データとin vivoでの溶出データ、またはin vitroの溶出と絶対バイオアベイラビリティーとの相関 を比較確認するモジュールです.この相関を用いて、溶出データのみでCp-timeプロファイルの予測に利用できま す.デコンボリューションに下記の5つの手法が搭載されています. • Mechanistic Absorption Model • Wagner-Nelson (1-compartment model) • Loo-Riegelman (2-compartment model) • Loo-Riegelman (3-compartment model) • Numerical Deconvolution PDPlus™ IVIVCPlus™ Option Modules Metabolism & Transporter: Metabolism and Transporterモジュールは、Vmax、Km値を入力することにより、小腸および肝臓での飽和代謝、 influxとeffluxタンパクによる飽和担体輸送を薬物の体内挙動に反映させるモジュールです. PBPKモデルを使用する際に、PBPK組織コンパートメントでの飽和酵素代謝、influx、efflux輸送も反映されま す. Vmax、Km値は各酵素に対して入力します(未知の場合は“lump”と入力).in vitroの値から変換するツー ルも含まれています.代表的なCYP、UGTのヒト、犬での消化管各部位での発現分布量が予め設定されています. PBPKPlus™: 生理学的薬物動態モデル(Physiologically-Based Pharmacokinetics Model)のモジュールです.in vitroの測 定値とin silicoによる予測値を統合して血漿と組織の濃度-時間プロファイルを予測します.組織は必要に応じて定 義することができます.デフォルトの組織は下記の通りです. ・脂肪 ・動脈血 ・脳 ・小腸 ・心臓 ・肺 ・肝臓 ・筋肉 ・皮膚 ・黄色骨髄 ・精巣 ・静脈血 ・腎臓 ・脾臓 ・赤色骨髄 すべての組織は潅流制限(perfusion-limited)モデルまたは透過制限(permeability-limited)モデルです. このモジュールには、さらにPEAR Physiology(Population Estimates for Age-Related Physiology)が内蔵 されており、生理学的モデルパラメータ(組織重量、組織容量、潅流速度など)を計算することができます.対応 している生理学モデルは下記の通りです. ・ヒト(欧米人/アジア人、男性/女性、年齢) ・ラット ・イヌ ・マウス ・サル ・1歳以下の乳児(欧米人/アジア人、男性/女性、週齢、妊娠期間) 組織分配係数は、logP、血漿タンパク結合およびpKaから算出します.腎臓のモデルは、糸球体濾過と再吸収を含 みます. PBPKPlus™を使うことで、動物からのスケールアップによるヒト薬物動態の早期段階の予想に威力を発揮します. PKPlus™: BolusやInfusionといった静注の血しょう薬物濃度-時間曲線から1-~3-コンパートメントPKモデルのパラメータ を迅速に算出します.線形および非線形のモデルをサポートしています. ADMET Predictor™: GastroPlusTMが必要とする以下のパラメータを、化学構造から予測するためのモジュールです. ・pKa ・Solubility-vs-pH profile ・Human Peff ・Diffusion coefficient ・Volume of distribution PBPKPlus™ ・logD-vs-pH profile ・Plasma protein binding ・Blood:plasma concentration ratio PKPlus™ Option modules DDI: 薬物と代謝物の薬物間相互作用(Drug-Drug Interaction)を予測するモジュールです.使い易いインターフェー スで定常状態及びダイナミックDDIの計算を行います.すでに報告されているKi値やPK/PBPKモデルなど関連する パラメータが含まれている標準化合物のデータベースを搭載しています.また、ユーザー自身のパラメータを入力 することでもDDIを予測することもできます. DDI モジュールの主な機能: • トランスポーターが関与するDDIの予測. • 代謝およびトランスポーターによる阻害の予測. • 最も信頼性のあるACATモデルとリンク. • コンパートメントモデルとPBPKモデルの両方で使用可能. • 親化合物または代謝物による競合的阻害あるいは時間依存性阻害のシミュレーションが可能. • ヒト、ビーグル、ラット、マウス、アカゲザル、カニクイザル、ウサギ、ネコのDDIのシミュレーションが可能. • 人種による酵素発現量の違いを説明可能. • in vitroアッセイ(rCYP、ミクロゾームなど)から代謝分画(fm値)の計算. • ダイナミックDDIシミュレーションの代謝部位の計算濃度を用いて阻害剤の影響を予測可能. • 同じ酵素による複数の基質クリアランスの影響も予測可能. Additional Dosage Routes: 経口投与、静脈投与以外の投与ルート-眼および肺(経鼻および吸入)での薬物動態をシミュレーションします.こ れらのモデルは世界的大手製薬企業2社と共同で開発されました. Ocular Model このモデルによる投与形態は、以下の通りです. • 点眼薬(局所、溶液または懸濁液) • IVT(硝子体内注射) • 硝子体内または結膜下インプラント in vivoデータを入力し、シミュレーション結果と比較することができます. Pulmonary (intranasal/Respiratory) Model 速放性溶液、速放性懸濁液による経鼻または吸入での投与となります.生理学モデルは、ヒトおよびラットとな り、肺のモデルは、Advanced ICRP 66沈積モデル(Smith et al., 1999, LUDEP, website)でAPIと担体粒子 の各々のコンパートメントでの沈積分画を計算します.さらに以下についても評価が可能です. ・粘液繊毛輸送 ・粘液と組織結合 ・リンパ管輸送 ・全身吸収 そ の 他 の Simulations Plus 社 製 品 In Vitro溶出試験シミュレーション DDDPlus™(DDD:Dose Disintegration and Dissolution)は、米国薬局 方(USP)で定められた、パドル法、バスケット法、フロースルー法、回転 ディスク法による溶出試験のシミュレーションを行います. ADMET物性予測・予測モデル構築 ADMET Predictor™は、化合物の経口吸収に関連する140以上ものADME/ Tox物性を化合物構造から高精度かつ高速に予測するソフトウェアです.搭 載されている予測物性値以外にユーザー独自の予測モデルを構築し追加する ことも可能となっています. ケムインフォマティクスプラットフォーム MedChem Studio™は、ハイスループットスクリーニング解析やリード化合 物の同定に加え、着目すべき化合物の優先順位づけ、MMP解析、de novo design、新規骨格構造探索、リード化合物の最適化に必要なあらゆる機能を 搭載したケムインフォマティクスソフトウェアです. 製品に関するより詳しい説明は、弊社ウェブサイト(http://www.northernsc.co.jp/)、 または、Simulations Plus 社のサイト(http://www.simulationsplus.com/)をご覧ください. デモンストレーションおよび無料トライアルを承っております.詳細は弊社までお問い合わせください. ノーザンサイエンスコンサルティング株式会社 http://www.northernsc.co.jp/ E-mail: [email protected] 〒060-0003 札幌市中央区北3条西3丁目 1-47 ヒューリック札幌NORTH33ビル TEL : 011-223-7456 FAX : 011-223-7457 May. 2014
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