表1 表1 - エーザイ株式会社

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束幅:6mm〈仮〉
第 回肝血流動態・機能イメージ研究会[プログラム・抄録集]平成 年2月6日・2月7日 東京 22
肝血流動態・機能イメージ研究会
ホームページのご案内
肝血流動態・機能イメージ研究会ホームページの「会員ページ」では、
ご発表いただいた講演内容の
“抄録”
や
“講演概要”
をご覧いただけます。
*当ホームページへの掲載のご許可を頂いたものに限ります。
28
※ご登録は当研究会の関係者の方に限らせていただき
ます。また、確認に数日かかる場合がございます。
URLはこちらです!
http://netconf.eisai.co.jp/kanketsuryu/
22肝血流動態機能イメージ研究会_表1-4&2-3_CS6.indd
2-4
表4
当番世話人 森安 史典
登 録フォームよりご 登 録いただきますと、
当 ホ ー ム ペ ー ジ「会 員 ペ ー ジ」閲 覧 用 の
"ユーザー名(ID)""パスワード"をE-mailにて
ご案内いたします。
表1
2016/01/20
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束幅:6mm〈仮〉
【顧問・世話人・事務局】
[発起人・第1回世話人]
故 板井 悠二(筑波大学 放射線科)
[顧問]
有井 滋樹(浜松労災病院)
[顧問]
神代 正道(久留米大学 理事長)
[顧問]
齋田 幸久(東京医科歯科大学 画像診断・核医学分野)
[顧問]
高安 賢一(前国立がん研究センター 放射線診断科)
[顧問]
松井 修(金沢大学 先進画像医学研究教育講座)
[顧問]
三浦 行矣(先端医療センター 映像診療科)
[代表世話人]
角谷 眞澄(信州大学 画像医学)
[世話人]
伊東 克能(川崎医科大学 放射線科)
[世話人]
蒲田 敏文(金沢大学 放射線科)
[世話人]
工藤 正俊(近畿大学 消化器内科)
[世話人]
國土 典宏(東京大学 肝胆膵外科 ・ 人工臓器移植外科)
[世話人]
坂元 亨宇(慶應義塾大学 病理学)
[世話人]
本田 浩(九州大学 臨床放射線科学)
[世話人]
村上 卓道(近畿大学 放射線診断学)
[第22回当番世話人]
森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
[世話人]
吉満 研吾(福岡大学医学部 放射線医学教室)
[事務局]
信州大学 画像医学
(五十音順、敬称略)
【コメンテーター】
尾島 英知(慶應義塾大学 病理学)
鹿毛 政義(久留米大学病院 病理部)
河上 牧夫(成田赤十字病院 病理部)
近藤 福雄(帝京大学医学部 病理学講座)
中島 収(久留米大学病院 臨床検査部)
中沼 安二(静岡がんセンター 病理診断科)
中野 雅行(湘南藤沢徳洲会病院 病理診断科)
若狭 研一(石切生喜病院 病理診断科)
(五十音順、敬称略)
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表2
表3
2016/01/20
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巻 頭 言
このたび第 22 回肝血流 ・ 機能イメージ研究会の当番世話人にご指名いただき、大変光栄に
思っております。ご指名いただいた代表世話人の角谷眞澄先生をはじめとして、世話人の諸先生
に感謝致します。また、今回多くの一般演題を応募していただいた諸先生方、シンポジウムの演
者を務めていただくシンポジストの皆様、司会、座長をしていただく諸先生方に深謝いたします。
本研究会が皆様のご尽力で成功裏に開催され、多くの知見が発表され、白熱した議論が行わ
れ、実りの多い 2 日間になりますことを祈念いたします。
小生は今年度を限り世話人を定年になり、次回からは一参加者として参加し続けようと思ってい
ます。この研究会が、毎年 1,000 人を超える多くの諸先生方を引き付けているのでしょうか。CT、
超音波、MRI、血管造影などの画像診断の進歩と、肝癌、肝硬変に代表される、肝占拠性病変、
びまん性肝疾患の病態の解明と診断法、治療法の進歩が相まって進むとき、この研究会の議論
が大きな推進力となった場面が多く見られたと思います。
「肝血流イメージ研究会」の時代はとくにダイナミックCT、
DSA、
超音波ドプラ、
造影超音波と言っ
た肝血行動態を中心とした血流イメージが検討の中心でした。EOB-MRIやソナゾイド造影超音
波の Kupffer 細胞イメージなどの機能画像が加わり、更なる進歩を見せています。
今回は、シンポジウム 1 で、治療法の進歩とそれに伴う画像支援を取り上げました。画像診断
の手法が、治療の効果と安全性を引き出すのに重要です。新しい治療技術の開発と、支援画像
イメージングが車の両輪となり、治療法が進歩しています。いろいろな診断手法が治療をガイドし、
治療効果を評価しながら治療が行われます。
シンポジウム 2 では、本研究会の本来のテーマである、肝血流イメージングの新手法について
発表と議論を極めていただきたいと思います。
今回の研究会が来年からの更なる発展の礎となるような研究会として盛会裏に行われることを祈
念いたします。
第22回肝血流動態 ・ 機能イメージ研究会 当番世話人 森安 史典
肝血流動態・機能イメージ研究会 開催歴
開催日程
開催場所
当番世話人
第1回 1995年10月7日
(土)
サテライト
ホテル
後楽園
板井 悠二
(筑波大学 放射線科)
第 2 回 1996年6月8日
(土)
ホテル
グランド
パレス
松井 修
(金沢大学 放射線科)
第 3 回 1997年2月1日
(土)
神戸
ポートピア
ホテル
一 般
演題数
特別講演・シンポジウム等
「肝外科と肝血流動態」
19
東京大学医学部 第 2 外科 幕内 雅敏
「肝 microcirculation と macrocirculation のかけ橋」
慶應義塾大学医学部 内科 織田 正也
24
「肝内微小血管構築 - 特に peribiliary plexus について -」
富山医科薬科大学 医学部 解剖学第一講座 大谷 修
「肝内血行異常の病理
-peribiliary plexus(胆管周囲脈肝叢)の変化に注目して -」
金沢大学医学部 第2病理 中沼 安二
工藤 正俊
(近畿大学 消化器内科)
32
「門脈圧亢進症の病理 - 肝内血管系の変化を中心に -」
久留米大学 第一病理 鹿毛 正義
「腫瘍血管の新生と癌の進展
-VEGF の意義と血管新生阻害剤の効果 -」
京都大学 第一外科 有井 滋樹
第4回
1998年1月31日
(土)
・
2月 1 日
(日)
神戸
ポートピア
ホテル
小林 尚志
(古賀病院 所長)
37
シンポジウム 1「HCC の発癌過程と腫瘍血流動態」
シンポジウム 2「HCC の流出静脈は何か?その臨床的意義は」
第5回
1999年2月6日
(土)
・
7日
(日)
東商ホール
高安 賢一
(国立がんセンター中央病院
放射線診療部)
40
シンポジウム 1「肝硬変の血流動態(肝実質と肝表面の変化)
」
シンポジウム 2「血流動態から見た肝癌の肉眼型(辺縁と内部構
造)とぞ時期診断の推定は可能か?」
第6回
2000年2月5日
(土)
・
6日
(日)
神戸国際会議場
三浦 行矣
(兵庫医科大学 放射線科)
45
シンポジウム 1「巨視的レベルよりみた肝微小循環動態 -本質は現象する-」
シンポジウム 2「腫瘍血流の流出動態」
第7回
2001年2月3日
(土)
・
4日
(日)
東商ホール
神代 正道
(久留米大学 病理学教室)
54
シンポジウム「肝細胞癌の血行動態はどこまで分かったか」
第8回
2002年2月2日
(土)
・
3日
(日)
東商ホール
板井 悠二
(筑波大学 放射線科)
33
シンポジウム 1「肝臓の "central zone" と "peripheral zone"」
シンポジウム 2「動門脈シャント:
画像での再評価と今日的意義」
東商ホール
有井 滋樹
(東京医科歯科大学 肝胆膵・
総合外科)
東商ホール
松井 修
(金沢大学 放射線科)
2003年2月1日
(土)
・
第9回
2日
(日)
2004年1月31日
(土)
・
第 10 回
2月1日
(日)
2005年2月5日
(土)
・
第 11 回
6日
(日)
工藤 正俊
パシフィコ横浜
(近畿大学 消化器内科)
37
シンポジウム 1「血流動態から肝の動脈・門脈二重血行支配を考
える」
シンポジウム 2「血流動態から病体を探り、診断・治療する」
「移植肝と肝血流」
京都大学大学院 移植免疫医学講座 田中 紘一
22
教育シンポジウム
「肝細胞癌-発癌・血管新生と血流イメージング」
パネルディスカッション
「肝血流異常と肝細胞性結節性病変 - 病理と画像の組み合わせ
による分類の試み」
35
Debate Session「肝癌の非手術的治療(TAE・RFA)後の治療測定
効果はどの modality が best か?」
特別シンポジウム「早期肝細胞癌の画像的診断基準を考える
-どこが治療の Critical Point か?」
第 12 回
2006年2月4日
(土)
・
5日
(日)
本田 浩
(九州大学 臨床放射線科学)
33
シンポジウム 1「肝癌の多段階発育」
シンポジウム 2「肝腫瘍と間質」
第 13 回
2007年1月27日
(土)
・
齋田 幸久
パシフィコ横浜
28日
(日)
(聖路加国際病院 放射線科)
33
シンポジウム 1「グリソン鞘:その中枢から末梢まで」
シンポジウム 2「最新の肝血流の画像診断とその展望: macro か
ら micro まで」
第 14 回
2008年1月26日
(土)
・
森安 史典
パシフィコ横浜
27日
(日)
(東京医科大学 消化器内科)
41
シンポジウム 1「肝癌の組織学的分化度診断と生物学的悪性度の
予知」
シンポジウム 2「画像診断ガイド下の肝癌治療」
48
シンポジウム 1「肝細胞癌治療における局所再発の抑制と Safety/
Surgical margin の必要性-画像による判定」
シンポジウム 2「混合型肝癌、細胆管細胞癌、硬化型肝細胞癌
(scirrhous)の病理と画像診断の考え方」
パシフィコ横浜
高安 賢一
2009年1月31日
(土)
・
第 15 回
パシフィコ横浜 (国立がんセンター中央病院
2月 1 日
(日)
放射線診断部)
一 般
演題数
特別講演・シンポジウム等
42
シンポジウム
「肝細胞癌多段階発癌の診断:慢性肝炎、異型結節、早期肝癌、
進行肝癌の個別化診断に向けて肝癌の組織学的分化度診断と
生物学的悪性度の予知」
53
シンポジウム「動注 CT の現況と将来」
ワークショップ「細胆管細胞癌の画像所見と腫瘍内間質」
三浦 行矣
(先端医療センター
映像診療科)
45
シンポジウム 1「肝硬変における構造と血流動態の変化」
シンポジウム 2「発癌の環境と肝細胞機能」
東京
ビッグサイト
有井 滋樹
(浜松労災病院)
41
シンポジウム 1「ICG 蛍光イメージの臨床活用」
シンポジウム 2「肝血流・機能イメージのバイオマーカー的意義
を探る」
2014年2月15日
(土)
・
16日
(日)
大阪国際交流
センター
工藤 正俊
(近畿大学 消化器内科)
42
シンポジウム 1「肝の硬さ(線維化)診断に迫る」
シンポジウム 2「肝細胞腺腫の亜分類の新しい考え方」
2015年2月7 日
(土)
・
8日
(日)
東京
ビッグサイト
本田 浩
(九州大学 臨床放射線科学)
37
シンポジウム 1「肝動脈閉塞下での血行動態の変化
―B-TACE から得られる知見―」
シンポジウム 2「肝内胆管癌の多様性を探る」
開催日程
開催場所
当番世話人
第 16 回
2010年1月30日
(土)
・
31日
(日)
神戸
ポートピア
ホテル
第 17 回
2011年1月29日
(土)
・
角谷 眞澄
パシフィコ横浜
30日
(日)
(信州大学 画像医学)
第 18 回
2012年1月28日
(土)
・
29日
(日)
神戸
ポートピア
ホテル
第 19 回
2013年1月26日
(土)
・
27日
(日)
第 20 回
第 21 回
坂元 亨宇
(慶應義塾大学 病理学)
*所属名は開催当時
1日目[ 2 月 6 日(土)12:00~19:15 ]
開会挨拶 12:00~12:05
森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
セッション 1.画像による評価・支援
12:05~12:40
座長:本田 浩(九州大学 臨床放射線科学)
小林 功幸(東京医科大学 消化器内科)
1. US-US volume を用いたコロナ濃染域焼灼の試み (発表 5 分、討論 2 分)
広岡 昌史 1)、小泉 洋平 1)、中村 由子 1)、今井 祐輔 1)、徳本 良雄 1)、阿部 雅則 1)、田中 宏明 2)、
日浅 陽一 1)
1) 愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学 2) 愛媛大学大学院 放射線医学
2. 肝癌塞栓療法のための腹腔動脈・上腸間膜動脈経由の 2 相 MDCT angiography:
コーンビーム CT との画質比較 (発表 5 分、討論 2 分)
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器肝臓科 3) 筑波記念病院 放射線科
3. Color RVS を用いた RFA の治療効果判定 (発表 5 分、討論 2 分)
小川 力 1)、野田 晃世 1)、荒澤 壮一 1)、出田 雅子 1)、久保 敦司 1)、石川 哲朗 1)、松中 寿浩 1)、
玉置 敬之 1)、柴峠 光成 1)、工藤 正俊 2)
1) 高松赤十字病院 消化器内科 2) 近畿大学医学部 消化器内科
4. VINCENT の肝臓解析を用いた TACE の塞栓領域予測の検討 (発表 5 分、討論 2 分)
坂東 誠 1)、小川 力 2)、三野 智 3)、野田 晃世 2)、荒澤 壮一 2)、出田 雅子 2)、久保 敦司 2)、
石川 哲朗 2)、松中 寿浩 2)、玉置 敬之 2)、柴峠 光成 2)、工藤 正俊 4)
1) 高松赤十字病院 放射線科部 放射線技師 2) 高松赤十字病院 消化器内科 3) 高松赤十字病院 卒後臨床研修医 4) 近畿大学医学部 消化器内科
5. 肝細胞癌における陽子線治療後の腫瘍血行動態の変化 - ダイナミック造影 MRI での評価 -
(発表 5 分、討論 2 分)
高松 繁行 1, 2)、松井 修 3)、柴田 哲志 2)、山本 和高 2)、熊野 智康 1)、小坂 一斗 3)、蒲田 敏文 3)
1) 金沢大学 放射線治療科 2) 福井県立病院 陽子線がん治療センター 3) 金沢大学 放射線科
セッション 2.MR elastography
12:40~13:08
座長:吉満 研吾(福岡大学医学部 放射線医学教室)
本杉 宇太郎(山梨大学 放射線科)
6. MR elastography で測定した肝硬度の臨床的有用性;肝生検との比較や肝癌局所根治
後の再発との関連について (発表 5 分、討論 2 分)
樋口 麻友、玉城 信治、吉田 翼、小宮山 泰之、林 倫留、高浦 健太、桑原 小の実、高田 ひとみ、
中岫 奈津子、上田 真子、安井 豊、鈴木 祥子、板倉 潤、中西 裕之、高橋 有香、黒崎 雅之、
泉 並木
武蔵野赤十字病院
7. 慢性肝疾患の肝硬度測定に対する MRE の有用性 (発表 5 分、討論 2 分)
谷 瑞季 1)、澤井 良之 1)、小来田 幸世 1)、井倉 技 1)、福田 和人 1)、今井 康陽 1)、岩橋 立樹 2)、
桃井 理紗 2)、梅原 宜之 2)、岩本 康男 2)、濵田 星紀 2)
1) 市立池田病院 消化器内科 2) 医療法人 仁泉会 MI クリニック
8. 慢性肝疾患における MR-Laparoscopy と MR-Elastograpy の比較・検討
(発表 5 分、討論 2 分)
多田 俊史 、熊田 卓 、豊田 秀徳 、小川 定信
1)
1)
1)
2)
1) 大垣市民病院 消化器内科 2) 大垣市民病院 機能診断室
9. 肝線維化診断における MR elastography の有用性の検討:生検検体を用いた
Transient elastography との比較 (発表 5 分、討論 2 分)
渡口 真史 1)、鶴崎 正勝 1)、兵頭 朋子 1)、沼本 勲男 1)、熊野 正士 1)、松木 充 1)、村上 卓道 1)、
矢田 典久 2)、工藤 正俊 2)
1) 近畿大学医学部 放射線診断科 2) 近畿大学医学部 消化器内科
セッション 3.US elastography
13:08~13:43
座長:飯島 尋子(兵庫医科大学 超音波センター・肝胆膵内科)
斎藤 聡(虎の門病院 肝臓センター)
10.C 型慢性肝炎 SVR 患者における非侵襲的肝硬度測定方法 Virtual Touch
Quantification の肝線維化診断への有用性 (発表 5 分、討論 2 分)
舘 佳彦、平井 孝典、小島 優子
小牧市民病院
11.肝移植後症例における非侵襲的肝線維化診断の検討について (発表 5 分、討論 2 分)
末廣 智之 1)、宮明 寿光 1)、柴田 英貴 1)、本田 琢也 1)、小澤 栄介 1)、三馬 聡 1)、田浦 直太 1)、
森内 拓治 2)、曽山 明彦 3)、日高 匡章 3)、江口 晋 3)、中尾 一彦 1)
1) 長崎大学病院 消化器内科 2) 長崎大学病院 検査部 3) 長崎大学病院 移植消化器外科
12.肝腫瘍性病変における Virtual Touch Quantification(VTQ)法の有用性
(発表 5 分、討論 2 分)
吉田 昌弘 1)、西村 貴士 1, 2)、東浦 晶子 1)、柴田 陽子 1)、橋本 眞里子 1)、青木 智子 3)、廣田 誠一 4)、
藤元 治朗 5)、西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 内科・肝胆膵科 3) 公立八鹿病院 内科 4) 兵庫医科大学 病院病理部 5) 兵庫医科大学 肝胆膵外科
13.次世代型 Shear wave imaging 測定値の信憑性を表す指標 VsN の有用性について
(発表 5 分、討論 2 分)
矢田 典久、工藤 正俊
近畿大学医学部 消化器内科
14.肝生検の代替として超音波 shear wave imaging を活用する (発表 5 分、討論 2 分)
青木 智子 1, 2, 3)、吉田 昌弘 1)、西村 貴士 1)、中野 智景 1)、高嶋 智之 2)、會澤 信弘 2)、池田 直人 2)、
岩田 恵典 2)、榎本 平之 2)、西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 内科 肝胆膵科 3) 公立八鹿病院 内科
休憩(15 分)
13:43~13:58
セッション 4. 画像による病態解明・造影技術
13:58~14:33
座長:村上 卓道(近畿大学 放射線診断学)
伊東 克能(川崎医科大学 放射線科)
15.肝内胆管癌の vascularity と peritumoral hemodynamic change の関連の検討
(発表 5 分、討論 2 分)
藤田 展宏 、西江 昭弘 、浅山 良樹 、石神 康生 、牛島 泰宏 、高山 幸久 2)、岡本 大佑 1)、
調 憲 3)、小田 義直 4)、本田 浩 1)
1)
1) 九州大学大学院
2) 九州大学大学院
3) 九州大学大学院
4) 九州大学大学院
1)
医学研究院
医学研究院
医学研究院
医学研究院
1)
1)
1)
臨床放射線科 放射線医療情報・ネットワーク講座 消化器・総合外科 形態機能病理
16.最新の超高速 MR 撮像技術(DIfferential Sub-sampling with Cartesian Ordering
(DISCO))を用いた肝造影 MRI (発表 5 分、討論 2 分)
市川 新太郎 1)、本杉 宇太郎 1)、榎本 信幸 2)、松田 政徳 3)、藤井 秀樹 3)、大西 洋 1)
1) 山梨大学医学部 放射線科 2) 山梨大学医学部 第一内科 3) 山梨大学医学部 第一外科
17.進行肝細胞癌(多血性癌)のダイナミック CT(1)
:癌が肝に対する相対的高吸収を
もれなく呈する時間帯の存否 (発表 5 分、討論 2 分)
上田 和彦 1)、高橋 正明 1)、塚原 嘉典 1)、大彌 歩 1)、柳沢 新 1)、山田 哲 1)、松下 剛 1)、黒住 昌弘 1)、
川上 聡 1)、金子 智喜 1)、藤永 康成 1)、角谷 眞澄 1)、田中 榮司 2)、宮川 眞一 3)
1) 信州大学医学部 画像医学 2) 信州大学医学部 内科二 3) 信州大学医学部 外科一
18.進行肝細胞癌のダイナミック CT(2)
:撮影タイミング中り・外れ判別法
(発表 5 分、討論 2 分)
上田 和彦 、高橋 正明 、塚原 嘉典 、大彌 歩 、柳沢 新 、山田 哲 、松下 剛 1)、黒住 昌弘 1)、
川上 聡 1)、金子 智喜 1)、藤永 康成 1)、角谷 眞澄 1)、田中 榮司 2)、宮川 眞一 3)
1)
1)
1)
1)
1)
1)
1) 信州大学医学部 画像医学 2) 信州大学医学部 内科二 3) 信州大学医学部 外科一
19.Steatohepatitic hepatocellular caricinoma に関する画像診断の検討
(発表 5 分、討論 2 分)
斎藤 聡 1)、福里 利夫 2, 3)、藤山 俊一郎 1)、川村 祐介 1)、小林 正宏 1)、池田 健次 1)、木脇 圭一 2)、
藤井 丈士 2)、近藤 福雄 2, 3)、熊田 博光 1)
1) 虎の門病院 肝臓センター 2) 虎の門病院 病理部 3) 帝京大学 病理学講座
セッション 5.画像による病態解明・造影技術
14:33~15:08
座長:角谷 眞澄(信州大学 画像医学)
工藤 正俊(近畿大学 消化器内科)
20.DISCO を用いた EOB 造影 MRI による定量的血流・機能動態解析:
MR Elastography による肝硬度測定との比較 (発表 5 分、討論 2 分)
山田 哲 1)、藤永 康成 1)、木藤 善浩 2)、野崎 敦 3)、岩館 雄治 3)、鈴木 健史 1)、小松 大祐 1)、
上田 和彦 1)、角谷 眞澄 1)
1) 信州大学 画像医学 2) 信州大学医学部附属病院 放射線部 3)GE ヘルスケアジャパン株式会社
21.EOB-MRI low 結節の morpho-biomarker による組織診断 (発表 5 分、討論 2 分)
中野 雅行 1)、森阪 裕之 2)、佐野 勝廣 2)、市川 新太郎 3)、市川 智章 2)、藤井 秀樹 4)、松田 政徳 4)、
Sciarra Amdedo5)、Tommaso Luca5)、Roncalli Massimo5)
1) 湘南藤沢徳洲会病院 病理診断科 2) 埼玉医科大学国際医療センター 画像診断科 3) 山梨大学医学部 放射線診断科 4) 山梨大学医学部 外科 5)Department of Pathology, Milan University.
22.HNF 1 α不活化型肝細胞腺腫における FDG-PET 集積機序に関する免疫組織学的検討
(発表 5 分、討論 2 分)
尾崎 公美 1)、原田 憲一 2)、松井 修 3)、寺山 昇 4)、斎藤 聡 5)、藤井 丈士 6)、吉川 淳 1)、山本 亨 1)、
服部 由紀 1)、髙田 健次 1)、小坂 康夫 1)
1) 福井県立病院 放射線科 2) 金沢大学医薬保健研究域医学系 形態機能病理学教室 3) 金沢大学医薬保健研究域医学系 先進画像医学研究教育講座 4) 高岡市民病院 放射線科 5) 虎の門病院 肝臓センター 6) 虎の門病院 病理部
23.肝細胞癌の EOB-MRI 所見と転写因子 HNF4 α発現との相関 (発表 5 分、討論 2 分)
北尾 梓 1)、松井 修 2)、米田 憲秀 1)、小坂 一斗 1)、小林 聡 3)、吉田 耕太郎 1)、井上 大 1)、南 哲弥 1)、
香田 渉 1)、山下 太郎 4)、山下 竜也 4)、金子 周一 4)、蒲田 敏文 1)
1) 金沢大学附属病院 放射線科 2) 金沢大学 先進画像医学研究教育講座 3) 金沢大学医薬保健研究域保健学系 量子医療技術学 4) 金沢大学附属病院 消化器内科
24.Gd-EOB-DTPA MRI を用いたシメプレビルの薬物動態予測 (発表 5 分、討論 2 分)
大久保 裕直 1)、國分 茂博 2)、中寺 英介 1)、深田 浩大 1)、井草 祐樹 1)、宮崎 招久 1)
1) 順天堂大学練馬病院 消化器内科 2) 新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター
セッション 6.超音波による血流解明
15:08~15:29
座長:今井 康晴(東京医科大学八王子医療センター 消化器内科)
住野 泰清(東邦大学医療センター大森病院 消化器内科)
25.Superb Microvascular Imaging を用いた C 型慢性肝疾患に伴う血管改築過程の可視
化と肝線維化評価の試み (発表 5 分、討論 2 分)
黒田 英克 1)、阿部 珠美 1)、柿坂 啓介 1)、藤原 裕大 1)、吉田 雄一 1)、宮坂 昭生 1)、石田 和之 2)、
菅井 有 2)、滝川 康裕 1)
1) 岩手医科大学 内科学講座消化器内科肝臓分野 2) 岩手医科大学 病理学講座分子診断病理学分野
26.造影超音波による肝癌の悪性度診断を目的としたコンピュータ支援診断(CAD)の
有用性―読影実験による評価 (発表 5 分、討論 2 分)
杉本 勝俊 1)、白石 順二 2)、森安 史典 1)
1) 東京医科大学 消化器内科 2) 熊本大学 医用理工学講座
27.超音波診断装置による肝微小血管構築評価の有用性 (発表 5 分、討論 2 分)
杉本 博行、浅野 智成、服部 正嗣、高野 奈緒、林 真路、神田 光郎、山田 豪、藤井 努、
小寺 泰弘
名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学
休憩(15 分)
15:29~15:44
セッション 7.門脈圧亢進症と門脈血流異常に関する画像診断
15:44~16:05
座長:國分 茂博(新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター)
蒲田 敏文(金沢大学 放射線科) 28.肝内血管到達時間と肝硬度からみた門脈圧亢進症の病態 (発表 5 分、討論 2 分)
西村 貴士 1, 2)、中野 智景 1, 2)、青木 智子 3)、長谷川 国大 2)、高田 亮 2)、楊 和典 2)、石井 昭生 2)、
高嶋 智之 2)、坂井 良行 2)、會澤 信弘 2)、池田 直人 2)、西川 浩樹 2)、岩田 恵典 2)、榎本 平之 2)、
西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 肝胆膵内科 3) 公立八鹿病院 内科
29.Xenon CT を用いた C 型慢性肝炎・肝硬変における線維化診断と門脈圧亢進症発現
予測の試み (発表 5 分、討論 2 分)
重福 隆太 1)、高橋 秀明 2)、中野 弘康 1)、服部 伸洋 1)、池田 裕喜 1)、渡邊 綱正 1)、松永 光太郎 1)、
松本 伸行 1)、奥瀬 千晃 3)、佐瀬 茂 4)、伊東 文生 1)、鈴木 通博 3)
1) 聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科 2) 札幌しらかば台病院 3) 川崎市立多摩病院 4) 安西メディカル
30.門脈系異常血流より車軸様血管構造を認めた NRH-like-lesion の 1 例 (発表 5 分、討論 2 分)
山内 裕貴 1)、藤田 淳 1)、平田 裕哉 1)、松薗 絵美 1)、横山 文明 1)、石橋 陽子 1)、菅井 望 1)、
関 英幸 1)、鈴木 潤一 1)、岩崎 沙理 2)、鈴木 昭 2)、齋藤 正人 3)
1)KKR 札幌医療センター 消化器科 2)KKR 札幌医療センター 病理診断科 3) 札幌医科大学付属病院 放射線治療科
セッション 8.TACE(B-TACE)
16:05~16:47
座長:田中 正俊(ヨコクラ病院 消化器内科)
杉本 勝俊(東京医科大学 消化器内科)
31.B-TACE における血流動態の考察(造影画像の検討から)
(発表 5 分、討論 2 分)
喜多 竜一、大原 芳章、坂本 梓、西島 規浩、斎藤 澄夫、那須 章洋、米門 秀行、木村 達、
大﨑 往夫
大阪赤十字病院 消化器内科
32.B-TACE における血流動態の考察(lipiodol emulsion 動注画像の検討から)
(発表 5 分、討論 2 分)
喜多 竜一、大原 芳章、坂本 梓、西島 規浩、斎藤 澄夫、那須 章洋、米門 秀行、木村 達、
大﨑 往夫
大阪赤十字病院 消化器内科
33.バルーン閉塞下での抗がん剤水溶液と希釈ゼラチンの交互注入による TACE:
グリソン近傍小肝癌結節への応用 (発表 5 分、討論 2 分)
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器内科 3) 筑波記念病院 放射線科
34.バルーン閉塞下での抗がん剤水溶液と希釈ゼラチンの交互注入による TACE:
巨大肝癌結節への応用 (発表 5 分、討論 2 分)
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器内科 3) 筑波記念病院 放射線科
35.肝細胞癌に対する Simple B-TACE と Combined conventional and B-TACE の局所
制御能の比較検討 (発表 5 分、討論 2 分)
平川 雅和 1)、和田 憲明 2)、宮嶋 公貴 2)、鶴田 悟 3)、酒井 浩徳 3)、三森 功士 4)
1) 九州大学病院別府病院 放射線科 2) 別府医療センター 放射線科 3) 別府医療センター 消化器内科 4) 九州大学病院別府病院 外科
36.抗がん剤溶液・ミリプラチン・ジェルパートを用いた B-TACE:シスプラチンと
アドリアシンとの比較 (発表 5 分、討論 2 分)
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器肝臓科 3) 筑波記念病院 放射線科
セッション 9.TACE治療法の工夫
16:47~17:22
座長:宮山 士朗(福井県済生会病院 放射線科)
南 哲弥(金沢大学附属病院 放射線科)
37.反復 DEB-TACE の治療成績 (発表 5 分、討論 2 分)
宗林 祐史、池田 健次、國本 英雄、川村 祐介、藤山 俊一郎、小林 正宏、斉藤 聡、瀬崎 ひとみ、
保坂 哲也、芥田 憲夫、鈴木 文孝、鈴木 義之、荒瀬 康司、熊田 博光
虎の門病院 肝臓センター
38.DEB-TACE 後の Lip-TACE の有効性 (発表 5 分、討論 2 分)
児玉 芳尚 1)、櫻井 康雄 1)、吉野 裕紀 1)、木村 有志 2)、田中 一成 2)、松居 剛志 2)、姜 貞憲 2)、
辻 邦彦 2)、真口 宏介 2)
1) 手稲渓仁会病院 放射線診断科 2) 手稲渓仁会病院 消化器内科
39.肝細胞癌(HCC)に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)における Selective sandwich
療法についての検討 (発表 5 分、討論 2 分)
橋口 正史 1)、山﨑 成博 1)、玉井 努 2)、小田 耕平 2)、長谷川 将 1)、藤﨑 邦夫 1)
1) 霧島市立医師会医療センター 肝臓内科 2) 鹿児島大学 消化器内科
40.BCLC Intermediate stage、TACE 不応、Sorafenib 不応の HCC に対し、DEB-TACE
を施行した症例の経験 (発表 5 分、討論 2 分)
齋藤 宰 1)、佐藤 秀一 2)、矢﨑 友隆 1)、飛田 博史 1)、三宅 達也 1)、石原 俊治 1)、安藤 慎司 3)、
中村 友則 3)、中村 恩 3)、木下 芳一 1)
1) 島根大学医学部附属病院 消化器・肝臓内科 2) 島根大学医学部附属病院 光学診療部 3) 島根大学医学部附属病院 放射線科
41.当院における各種 TACE の治療成績と比較 (発表 5 分、討論 2 分)
佐野 隆友、小川 紗織、吉益 悠、竹内 啓人、笠井 美考、小島 真弓、杉本 勝俊、小林 功幸、
森安 史典
東京医科大学 消化器内科
休憩(15 分)
17:22~17:37
セッション 10.TACE・合併症の予防
17:37~18:05
座長:池田 健次(虎の門病院 肝臓センター)
小尾 俊太郎(杏雲堂病院 消化器肝臓内科)
42.TACE 時の hydration および体液貯留予防にトルバプタン(TVP)が有効であった 2 例
(発表 5 分、討論 2 分)
橋口 正史 1)、山﨑 成博 1)、玉井 努 2)、小田 耕平 2)、長谷川 将 1)、藤﨑 邦夫 1)
1) 霧島市立医師会医療センター 肝臓内科 2) 鹿児島大学 消化器内科
43.ビーズ TAE の合併症予防―急性胆嚢炎を予防するー (発表 5 分、討論 2 分)
佐藤 新平、河井 敏宏、佐藤 隆久、杉本 貴史、小尾 俊太郎
杏雲堂病院 消化器肝臓内科
44.DCB-TACE におけるリスク回避の実際~特に bland embolization の併用について~
(発表 5 分、討論 2 分)
高橋 正秀 、代田 夏彦 、畑中 勇輝 、菅原 信二 、小西 直樹 、門馬 匡邦 2)、池上 正 2)、
松崎 靖司 2)
1)
1)
1)
1)
2)
1) 東京医科大学茨城医療センター 放射線科 2) 東京医科大学茨城医療センター 消化器内科
45.DCBead により腫瘍内出血(vascular lake)を生じた 7 例の検討 (発表 5 分、討論 2 分)
馬場 英、古家 乾、山内 康嗣、小泉 忠史、定岡 邦昌、関谷 千尋
JCHO 北海道病院
セッション 11.症例報告 1
18:05~18:40
座長:上田 和彦(信州大学 画像医学)
坂元 亨宇(慶應義塾大学 病理学) 病理コメンテーター:中沼 安二(静岡がんセンター 病理診断科)
近藤 福雄(帝京大学医学部 病理学講座)[病理提示演題:46, 47, 48]
46.CTHA で明瞭な濃染を示した淡明型肝細胞癌の 1 例 (発表 5 分、討論 2 分)
小坂 一斗 1)、小林 聡 2)、松井 修 3)、北尾 梓 1)、米田 憲秀 1)、折戸 信暁 4)、八木 俊洋 1)、
佐藤 保則 5)、蒲田 敏文 1)
1) 金沢大学 放射線科 2) 金沢大学医薬保健研究域保健学系 量子医療技術学 3) 金沢大学 先進画像医学研究教育講座 4) 福井赤十字病院 放射線科 5) 金沢大学 形態機能病理学
47.治療経過中に combined hepatocellular-cholangiocarcinoma への移行が示唆
された HCC の一例 (発表 5 分、討論 2 分)
西岡 典子 1)、越智 純子 1)、清水 匡 1)、小山田 ゆみ子 2)、大森 優子 2, 3)、石津 明洋 4)、由崎 直人 5)
1)KKR 札幌医療センター斗南病院 放射線診断科 2)KKR 札幌医療センター斗南病院 病理診断科 3) 手稲渓仁会病院 病理診断科 4) 北海道大学保健科学研究院 病態解析学分野 5)KKR 札幌医療センター斗南病院 消化器内科
48.US が肝細胞癌との鑑別に有用と思われたリンパ増殖性疾患が疑われた肝腫瘍の一例
(発表 5 分、討論 2 分)
出田 雅子 、小川 力 、三野 智 、野田 晃世 、荒澤 壮一 、久保 敦司 、石川 哲朗 1)、
松中 寿浩 1)、玉置 敬之 1)、柴峠 光成 1)、隈部 力 4)、中島 収 5)、工藤 正俊 3)
1)
1)
2)
1)
1)
1)
1) 高松赤十字病院 消化器内科 2) 高松赤十字病院 臨床研修医 3) 近畿大学医学部 消化器内科 4) 隈部医院 5) 久留米大学病院 臨床検査部
49.腫瘍周囲過形成を認めた肝血管筋脂肪腫の1切除例
-US,CT,MRI と病理組織所見の対比を中心に - (発表 5 分、討論 2 分)
隈部 力 1, 2)、中島 収 3)、野村 頼子 4)、奥田 康司 4)、矢野 博久 5)、鹿毛 政義 6)、東南 辰幸 2)、
安陪 等思 2)
1) 隈部医院 2) 久留米大学医学部 放射線医学講座 3) 久留米大学病院 臨床検査部 4) 久留米大学医学部 外科学講座 5) 久留米大学医学部 病理学講座 6) 久留米大学病院 病理診断科・病理部
50.針生検で高分化型肝細胞癌との鑑別が困難であった多発肝細胞腺腫の1切除例
(発表 5 分、討論 2 分)
河野 豊 、宮西 浩嗣 、田村 文人 、久保 智洋 、加藤 淳二 、北尾 梓 、米田 憲秀 2)、
佐々木 素子 3)
1)
1)
1)
1)
1)
2)
1) 札幌医科大学 腫瘍・血液内科 2) 金沢大学 経血管診療学 3) 金沢大学 形態機能病理学
セッション 12.症例報告 2
18:40~19:15
座長:大﨑 往夫(大阪赤十字病院 消化器内科)
齊藤 明子(日本赤十字社医療センター 消化器内科)
病理コメンテーター:中島 収(久留米大学病院 臨床検査部)
中野 雅行(湘南藤沢徳洲会病院 病理診断科)[病理提示演題:51, 52, 53, 54]
51.肝組織球肉腫の 1 例 (発表 5 分、討論 2 分)
久保 貴俊 1)、桐生 茂 2)、赤井 宏行 2)、大田 泰徳 3)、東條 有伸 4)、吉田 英雄 5)、加藤 直也 6)、
中埜 良康 2)、大友 邦 1)
1) 東京大学医学部附属病院 放射線科 2) 東京大学医科学研究所附属病院 放射線科 3) 東京大学医科学研究所附属病院 病理診断科 4) 東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科 5) 日本赤十字社医療センター 消化器内科 6) 東京大学医科学研究所 先進医療研究センター
52.肝原発神経内分泌腫瘍の1例 (発表 5 分、討論 2 分)
松田 秀哉、今川 直人、村岡 優、鈴木 雄一朗、佐藤 光明、中山 康弘、井上 泰輔、前川 伸哉、
坂本 穣、榎本 信幸
山梨大学医学部 第一内科
53.炎症を契機に発見された肝腫瘍の 1 例 (発表 5 分、討論 2 分)
馬場 英、古家 乾、山内 康嗣、小泉 忠史、定岡 邦昌、関谷 千尋、服部 淳夫
JCHO 北海道病院
54.先天的門脈低形成に伴い若年で多発する肝細胞腺腫と肝細胞癌を発症した 1 例
(発表 5 分、討論 2 分)
酒井 勉 1)、奥野 祥子 1)、中島 賢憲 1)、坂野 喜史 1)、秋田 國治 1)、大西 隆哉 1)、東 敏弥 2)、
杉本 琢哉 2)、辻本 浩人 2)、山田 卓也 2)、四戸 由歌 3)
1) 羽島市民病院 消化器内科 2) 羽島市民病院 外科 3) 羽島市民病院 放射線科
55.system-i(大動脈留置型特殊リザーバー)を用いた頻回分割TACEが著効した
肝細胞癌の一例 (発表 5 分、討論 2 分)
田尻 能祥、板野 哲
久留米中央病院
2日目[ 2 月 7 日(日)8:40~14:00 ]
エーザイ株式会社情報提供 8:40~8:50
板井賞表彰式 8:50~9:00
角谷 眞澄(信州大学 画像医学)
シンポジウム 1 「肝癌の治療支援イメージング」
司会:森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
9:00~11:00
(各講演 20 分、質疑込み)
吉満 研吾(福岡大学医学部 放射線医学教室)
1. 肝胆膵手術におけるシミュレーション・ナビゲーション
大城 幸雄(筑波大学 消化器外科)
2. 肝切除における蛍光イメージング /ICG イメージング
井上 陽介(がん研有明病院 消化器外科)
3. ラジオ波熱凝固療法(RFA)におけるシミュレーション・ナビゲーション、最新の動向
大﨑 往夫(大阪赤十字病院 消化器内科)
4. 不可逆電気穿孔法(IRE)のシミュレーション・ナビゲーションと治療評価
森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
5. 肝動脈化学塞栓術(TACE)におけるシミュレーション・ナビゲーションと治療評価
宮山 士朗(福井県済生会病院 放射線科)
6. 陽子線治療のシミュレーション・ナビゲーションと治療評価
徳植 公一(東京医科大学 放射線科)
昼食(30 分)
11:00~11:30
シンポジウム 2 「肝血流イメージにどこまで迫れるか」
司会:伊東 克能(川崎医科大学 放射線科)
11:30~13:50
(各講演 20 分、質疑込み)
村上 卓道(近畿大学 放射線診断学)
1. 超音波(肝腫瘍)
飯島 尋子(兵庫医科大学 超音波センター・肝胆膵内科)
2. 超音波(びまん性肝疾患)
住野 泰清(東邦大学医療センター大森病院 消化器内科)
3. MRI
本杉 宇太郎(山梨大学 放射線科)
4. CT
上田 和彦(信州大学 画像医学)
5. 光超音波イメージングによる血流の評価
椎名 毅(京都大学医学研究科 医療画像情報システム学)
6. 肝類洞血流のミクロとマクロ
工藤 篤(東京医科歯科大学 肝胆膵外科学分野)
7. 病理学的手法
近藤 福雄(帝京大学医学部附属病院 病理診断科)
閉会挨拶 13:50~13:55
森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
次回当番世話人挨拶 村上 卓道(近畿大学 放射線診断学)
13:55~14:00
抄 録(一般公募演題)
1. US-US volume を用いたコロナ濃染域焼灼の試み
広岡 昌史 1)、小泉 洋平 1)、中村 由子 1)、今井 祐輔 1)、徳本 良雄 1)、阿部 雅則 1)、
田中 宏明 2)、日浅 陽一 1)
1) 愛媛大学大学院 消化器・内分泌・代謝内科学 2) 愛媛大学大学院 放射線医学
CTHA の後期相で描出されるコロナ濃染は肝細胞癌におけるドレナージ領域であり
経門脈的肝内転移の first pass である。従って RFA の際にはこの領域を含めて焼灼を
行うことが局所制御を向上させる上で重要である(Mol Clin Oncol 2014; 2: 182)
。し
かし RFA を行う際に超音波画像上にはコロナ濃染は表示されないため従来の方法で
この領域を焼灼することは困難である。そこで演者らは US-US volume を使用し穿刺
時に超音波画面上にコロナ濃染を表示させ、焼灼後の B mode 像を fusion させること
でコロナ濃染を含めた焼灼を行っている。今回典型例を提示しその手法を報告する。
症例:60 歳、男性。HCV 抗体陽性。Child-Pugh class A。S6 に径 22mm の肝細胞癌
を診断され入院した。血管造影施行時に経動脈的に造影超音波検査を行った。使用装
置は LOGIQ E9。C1-6 プローブ使用。後区域枝を選択し、ソナゾイド 0.5mL と生食
10mL で混和したものをマイクロカテーテルから投与した。投与直後は腫瘍の最大面
にてコロナサインを経時的に描出した。投与 30 秒後以降に造影超音波検査にてコロ
ナサインが描出されている領域を含めた範囲にて磁場発生装置内でスウィープスキャ
ンを行い volume data を取得した。後日 RFA を施行する際に位置合わせを行い現在
のエコー画像と血管造影時のエコー画像を同期させた。血管造影時に超音波画面上に
描出されたコロナ領域をレンダリングし焼灼目的域を明示させた。RFA はバイポー
ラ電極を用いて焼灼後の高エコー領域がマーキングしたコロナ濃染域をカバーするよ
うに焼灼した。治療後十分なマージンが得られ、重篤な合併症はなかった。US-US
volume 用いた焼灼では焼灼前の画像と現在焼灼中の画像が並列され、それを fusion
し焼灼のゴールを設定することができる。今回演者らは動注法による造影超音波検査
を術前画像に採用し、有効なマージンが獲得可能であったことを、文献的考察を踏ま
え報告する。
―1―
[MEMO]
―2―
2. 肝癌塞栓療法のための腹腔動脈・上腸間膜動脈経由の 2 相
MDCT angiography:コーンビーム CT との画質比較
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器肝臓科 3) 筑波記念病院 放射線科
目的:近年、TACE におけるコーンビーム CT(CBCT)の有用性が報告されている。
特に CBCT angiography(CBCTA)を基に腫瘍栄養血管を検出するソフトが各社から
発表され、更にその有用性が増している。そのアルゴリズムは公開されていないが、
腫瘍濃染に接する、あるいは近接する血管を検出していると推測される。我々は 4 年
前から腹腔動脈あるいは上腸間膜動脈経由で CBCTA あるいは MDCTA を行い腫瘍
濃染に接する血管を探し、腫瘍栄養血管として B-TACE を施行している。今回の目
的 は CBCTA と MDCTA の 画 像 を 比 較 す る こ と で あ る。 方 法:2011-2013 年 は
CBCTA を、2013 年以降は 64 列 MDCT を用いて MDCTA を施行している。造影剤は
原液を注入した。27 症例が MDCTA と CBCTA を施行されていた。3 名の観察者が 8
つのセグメントの肝末梢血管のブレ程度を4種類に分類した。Grade1: ブレなし、2:
軽度のブレがあるが血管を追える、3: 中等度のブレがあるが血管を追える、4: 重度の
ブレがあり血管を追えない。CBCTA 時に治療されたセグメントは評価から除外した。
各観察者、各セグメント毎に血管のブレの程度を両群で比較した(Wilcoxon test)
。
MDCTA では2相目の撮影を行い、門脈開存性の評価を延べ 262 回の MDCTA で評
価した。結果:3 人の観察者、8 つのセグメント全てにおいて MDCTA の方がブレは
少なかった(p<0.01)。門脈本幹の開存性は 257 回の MDCTA で確認できた。3 症例は
門脈腫瘍栓により、2 症例はシャントにより開存性は評価できなかった。結論:
MDCTA の方が CBCTA よりも画質は優れている。当院では CBCT は用いていない。
MDCTA の際は患者を CT 室に搬送することが必要であるが、ほぼ全例の TACE にお
いて MDCTA を撮影している。2相目の撮影により門脈の開存性は評価できるので
腹腔動脈や上腸間膜動脈の DSA は省略できる。
―3―
[MEMO]
―4―
3. Color RVS を用いた RFA の治療効果判定
小川 力 1)、野田 晃世 1)、荒澤 壮一 1)、出田 雅子 1)、久保 敦司 1)、石川 哲朗 1)、
松中 寿浩 1)、玉置 敬之 1)、柴峠 光成 1)、工藤 正俊 2)
1) 高松赤十字病院 消化器内科 2) 近畿大学医学部 消化器内科
V-NAV、RVS、Smart-fusion などの Fusion 機能の有用性は報告され認知されているが、
high-end な US が必要であることと、一つの施設に常備できる Fusion 機器の台数に限
界があることに disadvantage があり、その点を克服するため VINCENT の仮想超音
波の有用性につ い て こ れ ま で 我 々 は 報 告 し て き た(OGAWA C, et al. oncology
2014;87:50-54)
。また通常の B モード US は Gray scale での表示のため、より視覚
性を上昇させるために、VINCENT のカラー表示された仮想超音波の data を用いた
RVS(color RVS)の 有 用 性 も 報 告 し て き た(OGAWA C, et al oncology 2015; 89:
11-18)。今回上記の technology を用いて RFA の治療効果判定に上記の technology が
有効かを検討したため報告する。症例は 9 症例 11 結節の平均腫瘍径 12mm の HCC。
全例 RFA 前に CTHA、CTAP を施行し、VINCENT のアプリケーションの肝臓解析
を用いて、腫瘍、門脈、肝静脈、segment 等を別々に抽出し DICOM data を抽出した。
その後日立アロカ社製の Ascendus に DICOM data を取り込み統合し、それぞれの
part に色付けを行った。同方法で腫瘍の位置を通常の Gray scale より視覚性を増して
認識した後に、RFA を行った。RFA 後に、焼灼前の DICOM data を用いた治療前の
腫瘍の ROI と、RFA 後の US での焼灼範囲を球マーカーなどを用いて比較し、ablation lesion が十分に足りているかの評価を行った。その後 CECT で最終的な治療効果
判定を行い、Color RVS を用いた治療効果判定と比較を行った。全症例腫瘍の残存を
認めず、CECT 前の治療効果判定予測と同様の結果と一致した。また一部の症例では
治療前の data の簡便さを目的とし、治療前の腫瘍のみをカラー表示した reference 画
像を用いた治療効果判定でも確認したが同様の結果であった。Gray scale を用いた
RVS よりも視覚的に腫瘍が同定しやすい Fusion を用いた RFA 治療支援は有用と考え
られた。
―5―
[MEMO]
―6―
4. VINCENT の肝臓解析を用いた TACE の塞栓領域予測の検討
坂東 誠 1)、小川 力 2)、三野 智 3)、野田 晃世 2)、荒澤 壮一 2)、出田 雅子 2)、
久保 敦司 2)、石川 哲朗 2)、松中 寿浩 2)、玉置 敬之 2)、柴峠 光成 2)、工藤 正俊 4)
1) 高松赤十字病院 放射線科部 放射線技師 2) 高松赤十字病院 消化器内科 3) 高松赤十字病院 卒後臨床研修医 4) 近畿大学医学部 消化器内科
肝臓の術前シミュレーション等に用いられている富士フイルム社の VINCENT には、
門脈の支配領域の自動抽出機能があり、同機能は肝切除における切除範囲領域のシミ
ュレーションに用いられている。今回我々は同機能を用いて TACE の塞栓領域予測
の検討を行ったため報告する。対象は HCC に対し Lip-TACE を行った症例のうち、
CTHA の data を用いて VINCENT のアプリケーション「肝臓解析」にて TACE での支
配領域を薬剤投与前に予測した 6 例。全例 1 週間以内に単純 CT を施行し、実際の
Lipiodol の集積と、「肝臓解析」での予想範囲と比較を行った。まず CTHA の volume
data を用いて「肝臓解析」のソフトを立ち上げ肝動脈の抽出を行った。なお血管の支
配領域の自動抽出は門脈として抽出した血管のみ支配領域の自動抽出が行われるた
め、今回は先ほど抽出した肝動脈を門脈としてソフトに登録し認識させた。その後通
常の肝切除での切除領域のシミュレーション方法と同様に、実際の TACE での薬剤
投与部位から予想支配領域の自動抽出を行った。結果は全例ほぼ実際の単純 CT での
Lipiodol の集積部位と、
「肝臓解析」を用いた TACE での塞栓領域の予測は一致した
結果となった。この方法は一体型 Angio-CT やコンビーム CT を常備している施設に
は必要ない可能性があるが、当院を含め CT 室と Angio 室が別々の施設が全国には多
く存在し、また当院では VINCENT の使用になれた放射線技師が塞栓領域の予測範囲
を作成することにより、Angio の検査時間の短縮、被爆量の軽減および造影剤使用量
の減少が期待できる方法と考えられたため報告を行う。また最新バージョンの「肝臓
解析」には血管の支配領域のみだけではなく、腫瘍の栄養血管の自動抽出機能もつい
ているため、その使用経験も併せて報告する。
―7―
[MEMO]
―8―
5. 肝細胞癌における陽子線治療後の腫瘍血行動態の変化
- ダイナミック造影 MRI での評価 高松 繁行 1, 2)、松井 修 3)、柴田 哲志 2)、山本 和高 2)、熊野 智康 1)、小坂 一斗 3)、
蒲田 敏文 3)
1) 金沢大学 放射線治療科 2) 福井県立病院 陽子線がん治療センター 3) 金沢大学 放射線科
【目的】陽子線治療後の肝細胞癌における腫瘍血行動態の変化をダイナミック MRI
(Gd-EOB-DTPA)で評価し長期局所治療効果と比較する。
【対象・方法】2011 年~
2014 年に肝細胞癌(HCC)に対して陽子線治療を行い、治療後 3、6ヶ月後に経過観察
Gd-EOB-MRI を撮影し、局所治療効果を 1 年以上経過観察し得た症例を対象とした。
治療計画時、治療 3、6ヶ月後の Gd-EOB-MRI を用いて、ダイナミック造影の各相(単
純、動脈相、門脈相、移行相)において、関心領域(ROI)の時間信号曲線(TIC)解析、
相対的増強効果率(RER)解析を行った。TIC 解析は HCC 最大断面の水平断画像を用
いて、ROI は HCC 全体を含む円形もしくは自筆輪郭として評価を行った。また局所
治療効果を評価し、局所制御の定義は、HCC の再増大が無く、治療標的内に新たな
HCC を認めないこととした。
【結果】18 例が対象となり、TIC 解析では治療前の動脈
相での濃染のピークが、治療後には門脈相へ移行し(rapid-plateau pattern)
、”wash
out” 像は見られなかった。RER 解析では、HCC の動脈相での信号強度の増加が治療
前後で持続し、壊死の所見は認めなかった。局所効果として、治療 1 年後以降に 2 例
で縮小後の再増大を認め、局所再発とした。局所制御率は、2 年 93%、3 年 80%(経
過観察期間中央値 25ヶ月)であった。臨床的に制御されている病巣においても、治療
後早期の段階で HCC の特徴である動脈相での信号強度の増加が保たれていることが
示唆された。局所再発をきたした HCC と、他の HCC で TIC 解析や RER 解析におい
て明らかな違いを見いだせなかった。
【結論】陽子線治療後 HCC は、局所が制御され
つつある状況においても動脈相で濃染がみられるが、濃染は門脈相へと持続し、
wash out は消失する。この血行動態の変化は治療効果予測に有用であると考えられ
るが、一方で、血流画像では治療効果判定(完治の判定)が長期に渡って難しい可能
性が示唆された。
―9―
[MEMO]
― 10 ―
6. MR elastography で測定した肝硬度の臨床的有用性;肝生検
との比較や肝癌局所根治後の再発との関連について
樋口 麻友、玉城 信治、吉田 翼、小宮山 泰之、林 倫留、高浦 健太、桑原 小の実、
高田 ひとみ、中岫 奈津子、上田 真子、安井 豊、鈴木 祥子、板倉 潤、中西 裕之、
高橋 有香、黒崎 雅之、泉 並木
武蔵野赤十字病院
【目的】MR elastography(MRE)は MRI と連動した加振装置を用いて肝内に弾性波を
発生させ、肝弾性率を測定する手法である。本研究では MRE で測定した肝硬度と、
肝線維化ステージや肝癌治癒後の再発との関連を検討した。
【方法】当院通院中の慢
性肝疾患 256 例に対し MRE にて肝硬度を測定し、臨床データと肝癌局所根治後の再
発との関連を検討した。装置は SignaHDxt 1.5T(Ver.23,GE Healthcare)
、MRE は
MR Touch(GE Healthcare)を使用した。パッシブドライバーの位置は剣状突起のや
や右外側に設定し、撮像は Gradient Echo 法を使用し、門脈右分枝付近を中心に 4 回
スキャンした。【結果】肝硬度は血小板数 10 万未満では 7.2kPa±2.6kPa 10 万以上 15
万 未 満 で は 5.4kPa±2.4kPa、15 万 以 上 で は 4.8kPa±2.4kPa で あ り 有 意 差 を 認 め た
(p<0.0001)。肝硬度と血小板数は有意な相関関係であった(r=-0.41、p<0.0001)
。肝
生 検 施 行 例 に お い て 線 維 化 ス テ ー ジ 別 の 肝 硬 度 と 比 較 し、F1/F2/F3-4:3.7±
1.6kPa/4.7±2.2kPa/5.6±2.4kPa であり、ステージ上昇に伴い肝硬度も高値となった
(p=0.0003)。肝硬度は ALT35 以上では 6.6kPa±2.7kPa、35 未満では 5.4kPa±2.6kPa
で あ り 有 意 差 を 認 め た(p=0.0002)。 肝 癌 局 所 根 治 後 の 1 年 累 積 再 発 率 は 肝 硬 度
3.5kPa 以上では 25%、3.5kPa 未満では 11% であり、肝硬度が低値の症例では再発が低
率であった(p=0.019)。【結論】MRE による肝硬度測定は肝線維化ステージや炎症と
相関を認めた。また、肝硬度は肝癌局所根治後の再発予測因子となりうる。
― 11 ―
[MEMO]
― 12 ―
7. 慢性肝疾患の肝硬度測定に対する MRE の有用性
谷 瑞季 1)、澤井 良之 1)、小来田 幸世 1)、井倉 技 1)、福田 和人 1)、今井 康陽 1)、
岩橋 立樹 2)、桃井 理紗 2)、梅原 宜之 2)、岩本 康男 2)、濵田 星紀 2)
1) 市立池田病院 消化器内科 2) 医療法人 仁泉会 MI クリニック
【目的】慢性肝疾患における非侵襲的肝硬度診断法としての MR elastography(MRE)
について従来の線維化マーカー及び VTQ と比較検討した。
【方法】対象は 2013 年 9 月
から 2015 年 7 月までに MRE を行った患者の内、肝生検あるいは肝切除にて組織学的
に診断しえた C 型肝炎 61 例、B 型肝炎 7 例、アルコール性肝障害 7 例、NAFLD 4例、
AIH1 例、PBC1 例、その他 10 例の計 91 例(男性 49 例 / 女性 42 例、年齢 69.2±11.1 歳)
と し た。F score の 内 訳 は F0/1/2/3/4 が 13/12/21/13/32 例 で あ っ た。 装 置 は
SignaHDxt 1.5T(Ver.23,GE Healthcare)
、MRE は MR Touch(GE Healthcare)を用
いた。撮像は Gradient Echo 法を用い、1slice で門脈右分枝が描出されている断面ス
キャンし、ROI を置き 3 回測定しその平均値を肝硬度とした。ROI はドーム直下や肝
右葉はさけ、肝表面より 1cm 内側のできるだけ広い範囲に置いた。MRE と各種線維
化マーカーの線維化診断能の比較を、さらに 52 例において VTQ との比較を ROC 解
析 で 行 っ た。【 結 果 】MRE 弾 性 率 は F0/1/2/3/4 で 2.76±0.48/2.92±0.62/4.21±
0.84/7.58±3.21 /7.66±1.68kPa であり、F 因子の増加に伴い上昇する相関がみられた
(p<0.0001)。F2、
F3、
F4 のカットオフ値、感度、特異度は 3.83kPa、
87.9%、
96.0%(>F2)
、
4.61kPa、91.1%、84.8%(>F3)
、5.49kPa、93.8%、91.5%(>F4)で あ っ た。MRE の
AUROC は F>1/ F>2 / F>3 / F>4 で 0.827 /0.970/0.963/0.929、Fib4 は F>1/ F>2 /
F>3 / F>4 で 0.891/0.935/0.917/0.833、4 型 collagen7s は F>1/ F>2 / F>3 / F>4 で
0.821/0.910/0.872/0.856、VTQ の AUROC は F>1/ F>2 / F>3 / F>4 で
0.872/0.935/0.947/0.877 であり、F>3 の MRE と 4 型 collagen7s で有意差を認めた。
【結
語】MRE は極めて高い診断能を有し、慢性肝疾患の非侵襲的肝硬度診断法として有
用であることが示唆された。MRE を加えた EOB-MRI 撮像プロトコールは、肝腫瘍
性病変・非侵襲的肝硬度診断の極めて有用な tool となり得ると考えられた。
― 13 ―
[MEMO]
― 14 ―
8. 慢性肝疾患における MR-Laparoscopy と MR-Elastograpy の
比較・検討
多田 俊史 1)、熊田 卓 1)、豊田 秀徳 1)、小川 定信 2)
1) 大垣市民病院 消化器内科 2) 大垣市民病院 機能診断室
【背景と目的】当院では 2015 年 4 月より静磁場 3.0 テスラの MRI Discovery MR750W
(GE ヘルスケア・ジャパン)が導入され,肝臓に対する MR-Touch(Elastograpy)が
施行可能となった.今回,同 MRI により肝の形状および肝硬度の評価を行い,比較・
検討したので報告する.
【対象と方法】対象は 2015 年 5 月から 9 月までの間に,慢性肝
疾患の評価目的にて EOB-MRI が施行され,良好な画像が得られた 202 例である.性
別( 男 性 / 女 性 )
:102/100 例, 年 齢:71(23-88)歳, 成 因(HBV/HCV/NBNC)
:
16/162/18 例である.方法は EOB-MRI において,MR-Touch,Thin-slice 肝細胞造影
相(15~20 分後)を撮像し,MR-Touch では肝硬度(kPa)を測定,Thin-slice 肝細胞
造影相では 3D 画像(MR-Laparoscopy)を作製し肝の形状評価を施行した.肝の形状
評価項目は(1)肝表面の性状(平滑~凹凸)
,
(2)肝辺縁部の鈍化の程度,
(3)肋骨圧
痕の程度をそれぞれスコア化(0~2 点)した.
【結果】
(1)肝硬度は 3.5(1.0-11.1)kPa
であった.肝表面の性状(0/1/2 点)は 115/60/27 例,肝辺縁部の鈍化の程度(0/1/2 点)
は 47/113/42 例,肋骨圧痕の程度(0/1/2 点)は 64/76/62 例であった.また肝形状評価
3 項目の合計点(0/1/2/3/4/5/6 点)は 35/36/40/26/24/24/17 例であった.
(2)肝形状
合計点別の肝硬度(中央値)はそれぞれ(0/1/2/3/4/5/6 点)
,2.6/2.7/3.15/3.8/5.2/5.3/
7.5kPa であった(P<0.001,Jonckheere-Terpstra 検定)
.
(3)肝硬度 5kPa 以上 / 未満
の診断能(AUC)は肝表面の性状:0.864,肝辺縁部の鈍化:0.794,肋骨圧痕:0.856
であった.さらに 3 項目合わせた場合の AUC は 0.912 で Youden index によりカット
オフ値を 4 点とした場合,感度:87.1%,特異度:83.6% であった.
【結論】EOB-MRI
の Thin-slice 肝細胞造影相により作成された MR-Laparoscopy 画像の評価スコアは肝
硬度が高値になるほど有意に上昇し,肝の形状評価において臨床での有用性が高まる
と考えられた.
― 15 ―
[MEMO]
― 16 ―
9. 肝線維化診断における MR elastography の有用性の検討:
生検検体を用いた Transient elastography との比較
渡口 真史 1)、鶴崎 正勝 1)、兵頭 朋子 1)、沼本 勲男 1)、熊野 正士 1)、松木 充 1)、
村上 卓道 1)、矢田 典久 2)、工藤 正俊 2)
1) 近畿大学医学部 放射線診断科 2) 近畿大学医学部 消化器内科
目的:慢性肝疾患における非侵襲的検査方法として肝線維化診断における MR elastography(MRE)の有用性を、US を用いた Transient elastography(TE)と比較検討
した。対象;対象は 2013 年 10 月から 2015 年 1 月に当院にて MRE、肝生検および TE
を施行しかつその間隔が 90 日以内である 40 症例で、背景肝疾患は、B 型肝炎 6 例、C
型 肝 炎 14 例、NAFLD16 例、 ア ル コ ー ル 2 例、PBC2 例 で あ っ た。F 因 子 の 内 訳 は
F0/1/2/3/4=4/12/11/9/4 例であった。MRE は Signa HDxt1.5T および MR touch(GE
Healthcare)を使用し、Gradient echo 法にて撮像を行い、肝硬度の定量測定は(以下
LS)は 前 区 域 に 100-200mm2 の サ イ ズ の ROI を 置 い て 測 定 し た。MRE と TE
(Fibroscan, Echosen)と F 因 子 と の 比 較 を ROC 解 析 お よ び MRE と TE の 相 関 を
Bland-Altman 解析にて行った。結果:MRE における平均の肝硬度は F0; 2.67 kPa±
0.76(1.92-3.71 kPa), F1; 3.60 kPa±0.63 , F2; 4.25 kPa±0.98 , F3; 7.24 kPa±2.10 , F4;
8.50 kPa±1.94 であった。一方、TE の平均の肝硬度 F0; 6.30 kPa±3.88 , F1; 7.10 kPa
±3.97 , F2; 7.67 kPa±4.94, F3; 28.4 kPa±20.3, F4; 39.1 kPa±8.77 であり、MRE、TE
は共に生検検体における F 因子と強い相関を示したが、MRE がより強い相関がみら
れた(r=0.82, 0.72, P<0.001)
。MRE の肝硬度値を F 因子で比較すると、F0 と F1、F1
と F3、F2 と F3、F2 と F4 で優位な差が認められた(P<0.05)
。一方、TE においては
F1 と F3、F1 と F4、F2 と F3、F2 と F4 で優位な差が認められた(P<0.05)
。MRE は
F2 以 上 で AUROC 0.88 で cutoff 値 3.92 kPa( 感 度 79%/ 特 異 度 81%)
、F3 以 上 で
AUROC 0.96 cutoff 値 4.97kPa(感度 92%/ 特異度 89%)であった。F4 で AUROC 0.95、
cutoff 値 7.48kPa(感度 100%、特異度 94%)であった。Bland-Altman 解析にて、MRE
と TE(TE/3 kPa で算出)は相関係数 r=0.822(p<0.001)で有意な相関を示した。結語:
MRE と TE の肝の線維化の診断能はほぼ同等であった。特に MRE は EOB-MRI との
同時に撮像も可能であり、F2、F3 以上の線維化を診断することにおいて、有用なモ
ダリティであると考えられる。
― 17 ―
[MEMO]
― 18 ―
10. C 型慢性肝炎 SVR 患者における非侵襲的肝硬度測定方法
Virtual Touch Quantification の肝線維化診断への有用性
舘 佳彦、平井 孝典、小島 優子
小牧市民病院
【目的】抗ウイルス薬の進歩により HCV の排除がほぼ全例で期待できるようになった。
一方、HCV 排除も肝線維化の遷延する症例は認められ、我々は SVR 患者における抗
HCV 治療前後の肝生検の比較から、SVR 後も遷延する高度線維化が SVR 後発癌に関
連するとの報告を行ってきた(Tachi Y, et al. Hepatol Res 2015; 45: 238-46.)
。しかし
ながら全例に SVR 後の肝生検を施行するのは困難である。SVR 後にもかかわらず遷
延 す る 肝 線 維 化 の 診 断 に お け る 非 侵 襲 的 硬 度 測 定 Virtual Touch Quantification
(VTQ)の有用性に関して SVR 後生検と VTQ が同時に施行された症例において検討
した。
【方法】当院にて 2013 年 11 月から 2015 年 10 月の間、肝生検と VTQ が同日に施行され
た SVR 患者 121 人(年齢 67.2±9.9 歳、男性 / 女性:67/54、IFN 治療終了後後平均 5.9
±1.8 年後)について検討を行った。F2 以上、F3 以上、肝硬変(F4)のそれぞれの診
断能について Receiver Operator Characteristic curve(ROC)曲線を用い評価した。
VTQ の測定には SIEMENS 社 ACUSON S2000 を使用し、肝右葉にて 10 回測定した
値の中央値を Vs 値として採用した。
【成績】肝生検による Fibrosis Stage(FS)は F0/1/F2/F3/F4:24(19.8%)/ 49(40.5%)
/ 20(16.5%)/ 8(6.6%)/20(16.5%)であった。FS 別の Vs 値(mean±SD)は F0/1/
F2/F3/F4:1.04 ± 0.17 /1.12 ± 0.25 / 1.21 ± 0.22 / 1.35 ± 0.42 / 2.16 ± 0.66 であ
り FS と Vs 値とは有意な相関を認めた(P<0.001)
。VTQ による SVR 後の肝線維化の
診断においては Cut off 値 /AUROC/95% :CI /Sensitivity(%)/Specificity(%)/ PPV
(%)/NPV(%)/Accuracy(%)はそれぞれ F2 以上診断能 1.26/0.818/0.735-0.901/72.9/
84.9/76.1/82.7/80.2, F3 以上診断能 1.31/0.909/0.831-0.987/89.3/83.9/62.5/96.3/85.1, 肝硬
変診断能 1.49/0.891/0.961-0.999/ 95.2 / 94.0 / 76.9 / 98.9/94.2 と良好な診断能であっ
た。
【結論】VTQ による Vs 値は HCV 排除後にも遷延する肝線維化の存在診断に有用であ
り、SVR 後発癌危険群のサーベイランスに有用な可能性があると思われる。
― 19 ―
[MEMO]
― 20 ―
11. 肝移植後症例における非侵襲的肝線維化診断の検討につい
て
末廣 智之 1)、宮明 寿光 1)、柴田 英貴 1)、本田 琢也 1)、小澤 栄介 1)、三馬 聡 1)、
田浦 直太 1)、森内 拓治 2)、曽山 明彦 3)、日高 匡章 3)、江口 晋 3)、中尾 一彦 1)
1) 長崎大学病院 消化器内科 2) 長崎大学病院 検査部 3) 長崎大学病院 移植消化器外科
【目的】移植後線維化の進行を診断するのはその後の治療介入のタイミングを決定す
るに当たり、重要である。近年超音波弾性イメージング法が導入され、慢性肝炎の非
侵襲的線維化診断において有用性が示されている。今回我々は肝移植症例における超
音波弾性イメージング法を検討し、その有用性を明らかにした。
【対象】対象は肝移植患者で ARFI(Acoustic Radiation Force Impulse)による VTTQ
(virtual touch tissue quantification)の測定、肝生検の両者を行った 51 症例を検討対
象とした。血小板、ヒアルロン酸、FIB-4 index といった線維化マーカーとの有用性
を比較検討した。またこのうち Fibroscan を行った 30 例では同様に検討を行った。
【結果】線維化と血小板(r=0.063, p=0.663)
、ヒアルロン酸(r=0.243, p=0.142)
、FIB-4
index(r=0.022, p=0.878)はいずれも有意な相関を認めず、VTTQ のみ有意な相関関
係を示した(r=0.434, p=0.001)
。Fibroscan も線維化とは有意な相関を認めなかった
(r=0.209, p=0.267)
。VTTQ では新犬山分類で線維化 F2 以上の ROC 曲線の AUC は
0.735 であった。グラフト別の検討でも同様に左葉グラフト(r=0.687, p=0.01)
、右葉
グラフト(r=0.367, p=0.042)で VTTQ のみが有意な相関関係を示した。HCV 関連疾
患 27 例で検討した場合も血小板、ヒアルロン酸、Fib4 index は有意な相関は認めず、
VTTQ のみが有意な相関を示した(r=0.477, p=0.012)
。
【結論】肝移植症例のグラフト肝の非侵襲的線維化評価においては VTTQ の有用性が
示唆された。
― 21 ―
[MEMO]
― 22 ―
12. 肝腫瘍性病変における Virtual Touch Quantification(VTQ)
法の有用性
吉田 昌弘 1)、西村 貴士 1, 2)、東浦 晶子 1)、柴田 陽子 1)、橋本 眞里子 1)、
青木 智子 3)、廣田 誠一 4)、藤元 治朗 5)、西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 内科・肝胆膵科 3) 公立八鹿病院 内科 4) 兵庫医科大学 病院病理部 5) 兵庫医科大学 肝胆膵外科
【目的】Virtual Touch Quantification(VTQ)は肝線維化進展度診断に広く使用される
ようになってきた。この VTQ を応用した腫瘍の性状診断や鑑別に期待がもたれる。
代表的な肝腫瘍性病変での診断の可能性について検討したので報告する。
【対象・方法】
2008 年 10 月から 2015 年 7 月までの間に当院で VTQ 法を施行した 311 例(男性 188 例、
女性 123 例 年齢 32 歳~90 歳 平均年齢 64 歳)の肝細胞癌 144 結節、肝血管腫 95 結
節、転移性肝腫瘍 72 結節を対象とした。剪断波速度(Vs 値)は、持田シーメンス社
の ACUSON S2000/ S3000 を使用し、腫瘍部および腫瘍近傍の非腫瘍部に ROI をあわ
せて、安定して測定可能であった 3~5 回の平均値より求め、これらの腫瘍別の硬度
を検討した。さらに肝細胞癌についてはサイズ(3 cm以下・以上)
、B モード所見、
分化度、辺縁低エコー帯の有無、造影 US の動脈相(hypervascular と iso~hypovascular)で検討した。本検討は院内倫理委員会の承諾を得ている。
【結果】肝腫瘍性病
変の平均腫瘍径(mm)はそれぞれ肝細胞癌 36±26、肝血管腫 30±24、転移性肝腫瘍
30±19 であった。腫瘍部と非腫瘍部の Vs 値(m/s)はそれぞれ肝細胞癌1 .78, 1 .89、
肝血管腫 1.45,1.16、転移性肝腫瘍 2.72,1.26 であり、転移性肝腫瘍のVs値は肝細胞癌
や肝血管腫と比較して有意に高値であった(P<0.001)
。肝細胞癌の検討では、サイズ
(3cm 以下 1.74,3cm 以上 1.83)
、B モード所見別(高エコー1.66, 低エコー1.69, モザイク
1.86)
、分化度別(高分化型 1.61, 中分化型 1.80, 低分化型 2.00)
、辺縁低エコー帯(あり
1.65, なし 1.92)、造影 US 動脈相別(hypervascular 1.76, iso~hypovascular 2.13)であ
り辺縁低エコー帯の有無のみ有意差を認めた(P=0.03)
。
【結語】VTQ を使用した肝腫
瘍性病変の硬度診断は、通常の画像情報とは別視点からの臨床情報が得られる診断ツ
ールとして、性状および鑑別診断に期待がもたれる。
― 23 ―
[MEMO]
― 24 ―
13. 次世代型 Shear wave imaging 測定値の信憑性を表す指標
VsN の有用性について
矢田 典久、工藤 正俊
近畿大学医学部 消化器内科
【はじめに】
Shear wave imaging は、剪断弾性波の伝播速度 Vs を測定することで組織の硬さを
測定する超音波エラストグラフィの一つの手法の総称である。肝線維化・炎症・鬱血
のほか、測定条件なども Vs 値に影響を与える。従来の装置では、複数回測定し、四
部位範囲や標準偏差などで Vs 値のばらつきが少なければ正しい結果が得られている
と判断していた。間違った値であっても測定 Vs 値のばらつきが少ないと、従来法で
は正しいと評価されてしまうなどの欠点があった。
近年開発された Shear Wave Measuement(SWM)は、収束超音波により組織に剪
断波を発生させ、1 回の測定で複数ポイントでの Vs を測定する。一定のルールによ
り有効と判断された Vs の中央値を Vs 値として表示するとともに、有効な Vs の割合
(VsN)を表示する機能を有しているが、Vs の信憑性指標としての VsN の有用性につ
いて評価した。
【方法】
肝 疾 患 患 者 186 例 に 対 し て SWM、FibroScan、Virtual Touch Quantification、
ShearWave Elastography を同日に測定し、各装置間の Vs 値のバラツキ(⊿ Vs)
、
VsN、プローブから肝表面までの距離などについて比較検討した。弾性率 E[kPa]で
表示される装置については、肝組織の密度を水と同一の 1g/cm3 と仮定し、E=3Vs2
の関係式にあてはめ Vs[m/s]に変換し解析した。また、⊿ Vs が大きい場合は、いず
れかの装置での測定が正しくないことを意味するものと仮定し評価した。
【結果】
各装置の Vs 値は、それぞれ有意に高い相関性を有していた。VsN が 60% 未満にな
ると、⊿ Vs が 0.75m/s 以上になる割合が優位に高かった。また、プローブから肝表
面までの距離が 2cm 以上の場合、Vs は安定していても VsN は 60% 未満になる割合が
有意に高かった。
【結語】
SWM では、60% 以上の VsN が得られている場合は信憑性が高いと判断できる。肝
表面までの距離が 2cm を超える場合の測定の質は決して高くはなく、検査結果の利
用には注意を有する。
― 25 ―
[MEMO]
― 26 ―
14. 肝生検の代替として超音波 shear wave imaging を活用する
青木 智子 1, 2, 3)、吉田 昌弘 1)、西村 貴士 1)、中野 智景 1)、高嶋 智之 2)、
會澤 信弘 2)、池田 直人 2)、岩田 恵典 2)、榎本 平之 2)、西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 内科 肝胆膵科 3) 公立八鹿病院 内科
【背景】超音波 shear wave imaging 法(SW)は肝生検が担ってきた線維化診断や肝発
癌リスク評価の代替となりうるか検討した。
【対象】
(1)2008/10~2015/9 に針生検・
VTQ(Siemens, ACUSON S2000/S3000)を行った 1619 例(HCV827/HBV272/BC11/
NBNC509 例)を対象として肝硬変診断を比較し、
(2)うち発癌歴のない 1434 例(平均
年齢 56.3±13 歳、HCV712/HBV252/BC9)を対象とした retrospective cohort study
に て F 因 子 と SW の 発 癌 評 価 能 を 比 較 し た。
【成績】
(1)HCV/HBV/AIH/PBC/
NASH の 肝 硬 変 診 断 の cut off 値、AUROC は 1.58/1.40/1.66/1.63/1.64(m/s)
、
0.861/0.879/0.873/0.948/0.893 であった。HBV は F3/4 で、HCV SVR 例は F1/2 で有意
に肝硬度が低値であった(P<0.05)
。
(2)F0/1/2/3/4 50/629/279/296/180 例の VTQ
は 1.09±0.17/1.17±0.29/1.35±0.43/1.63±0.61/2.21±0.67(m/s)であった。平均観察
期間 38.8±24ヶ月間に 36 例(F1/2/3/4 5/4/9/18 例)が肝発癌に至った。発癌群は有
意に高齢で、F 因子・A 因子・VTQ が高値で、血小板が低値であった(P<0.05)
。
fasting plasma glucose(FPG)も発癌群では高値であったが(P=0.003)
、他の生化学
検査は有意差がなかった。Kaplan-Meier(Log-Rank 検定)では、5 年累積発癌率は F3
で 6.3%(8/126)
、F4 で 19.3%(17/88)であり F0~2 と比して有意に高率であった(P<
0.001)。VTQ を 1.35 未満 /1.35~1.60/1.60~2.00/2.00 以上の 4 群に分けて同様に検討す
ると、5 年発癌率は 1.60~2.00(m/s)では 8.1%(5/62)
、2.00m/s 以上では 23.2%(16/69)
と な り、 肝 生 検 の 場 合 と 遜 色 な い 生 存 曲 線 が 描 け た。Cox 回 帰 分 析 で は、 男 性
(HR2.6)、年齢>60 歳(HR2.8)
、VTQ 層別化(HR1.6)が有意な肝発癌リスクであるこ
とが示された(P<0.05)。【結語】SW は etiology や治療歴によって肝硬変診断の cut
off 値が異なるが肝線維化診断法として十分な威力を発揮する。F stage が 3~4 の場合
と同様に、VTQ が 1.60、2.00m/s を超えた場合にも累積発癌率は有意に上昇し、肝硬
変診断と発癌リスクの評価は非侵襲的な検査で十分である可能性が示された。
― 27 ―
[MEMO]
― 28 ―
15. 肝内胆管癌の vascularity と peritumoral hemodynamic
change の関連の検討
藤田 展宏 1)、西江 昭弘 1)、浅山 良樹 1)、石神 康生 1)、牛島 泰宏 1)、高山 幸久 2)、
岡本 大佑 1)、調 憲 3)、小田 義直 4)、本田 浩 1)
1) 九州大学大学院 医学研究院 臨床放射線科 2) 九州大学大学院 医学研究院 放射線医療情報・ネットワーク講座 3) 九州大学大学院 医学研究院 消化器・総合外科 4) 九州大学大学院 医学研究院 形態機能病理
【目的】肝内胆管癌(ICC)に生じる peritumoral hemodynamic change(PHC)は、腫
瘍内の門脈域の破壊が原因と考えられる。腫瘍内の門脈域の多寡は ICC の vascularity に関与する可能性がある。そこで ICC の vascularity と PHC の関連を検討した。
【対象】術前に CTHA/CTAP が施行され、外科的切除が施行された腫瘤形成型の
ICC36 例。【方法】ICC の CTHA 所見を視覚的に評価し、正常肝実質と比較して低吸
収な群(hypovascular 群、n=23)と高吸収な群(hypervascular 群、n=13)に分類した。
2 群間で CTHA/CTAP における PHC の有無、切除標本における腫瘍の壊死率(%)
、
間質量(medullary、intermediate、scirrhous)を比較した。また PHC の有無と腫瘍
の壊死率、間質量を比較した。
【結果】PHC は hypovascular 群で 21/23 例、hypervascular 群 で 3/13 例 で 認 め ら れ、hypovascular 群 で 高 頻 度 に 認 め ら れ た(p<0.001)
。
Hypovascular 群の壊死率は 17.5±12.9%(平均値±S.D.)
、hypervascular 群では 3.8±
6.5% で、hypovascular 群で有意に高値であった(p<0.001)
。PHC を認めた群の壊死
率は 15.2±12.6%、認めなかった群では 7.5±12.1% で、PHC を認めた群で有意に高値
であった(p=0.03)
。Hypovascular 群と hypervascular 群、および PHC の有無で間質
量に有意差は認めなかった。
【結語】PHC を認めた ICC は壊死率が高く、hypovascular であった。
― 29 ―
[MEMO]
― 30 ―
16. 最新の超高速 MR 撮像技術(DIfferential Sub-sampling with
Cartesian Ordering(DISCO))を用いた肝造影 MRI
市川 新太郎 1)、本杉 宇太郎 1)、榎本 信幸 2)、松田 政徳 3)、藤井 秀樹 3)、大西 洋 1)
1) 山梨大学医学部 放射線科 2) 山梨大学医学部 第一内科 3) 山梨大学医学部 第一外科
【 目 的 】最 新 の 超 高 速 MR 撮 像 技 術(DIfferential Sub-sampling with Cartesian
Ordering(DISCO)
)を用いて肝 dynamic MRI における被膜様造影効果の描出能向上
を試みること.
【対象・方法】対象は当院で DISCO を用いて EOB 造影 MRI を撮影した症例のうち,
肝細胞癌が疑われる病変が検出された 91 症例 140 結節.MRI 装置は GE Healthcare 社
製 3T MRI(Discovery 750)を使用.0.025 mmol/kg の EOB を 1 mL/s の速度で注入
し,生理食塩水 20mL でフラッシュして,注入開始 30 秒後から肝動脈優位相の撮影を
開始した.22~30 秒の息止め(酸素吸入下)で 6 相連続撮影した後に,門脈優位相(注
入開始 90 秒後),後期相(注入開始 120 秒後)
,肝細胞相(20 分後)を撮影した.対象
の結節について DISCO による連続撮影と門脈優位相で被膜様造影効果の有無を調べ,
門脈優位相単独と門脈優位相に DISCO を組み合わせた場合とで被膜様造影効果の描
出能を比較した.また,Liver Imaging Reporting and Data System(LI-RADS)2014
を用いて各結節をスコア化した.
【結果】全結節が肝動脈優位相で多血性腫瘍として描出された.腫瘍の最大造影効果
が多相撮影の 1~3 相目に観察され,その 1~2 相後に被膜様造影効果が描出されるの
が典型的パターンだった.被膜様造影効果が門脈優位相単独で描出されたのは 140 結
節中 69 結節(49.3%)
,門脈優位相+DISCO で描出されたのは 88 結節(62.9%)であり,
門脈優位相に DISCO を組み合わせることで被膜様造影効果の描出能が向上した(P <
0.0001).また,門脈優位相単独で LR-4 だった結節のうち 8 結節が DISCO を組み合わ
せることで LR-5 にスコアが上昇した(P = 0.039)
.
【結論】DISCO を用いて肝動脈優位相を多相撮影することによって肝細胞癌の被膜様
造影効果の描出能が向上し,従来の肝 dynamic MRI と比較して LI-RADS スコアを用
いた肝癌診断能が上昇した.
― 31 ―
[MEMO]
― 32 ―
17. 進行肝細胞癌(多血性癌)のダイナミック CT(1):癌が肝に
対する相対的高吸収をもれなく呈する時間帯の存否
上田 和彦 1)、高橋 正明 1)、塚原 嘉典 1)、大彌 歩 1)、柳沢 新 1)、山田 哲 1)、
松下 剛 1)、黒住 昌弘 1)、川上 聡 1)、金子 智喜 1)、藤永 康成 1)、角谷 眞澄 1)、
田中 榮司 2)、宮川 眞一 3)
1) 信州大学医学部 画像医学 2) 信州大学医学部 内科二 3) 信州大学医学部 外科一
目的
進行肝細胞癌が肝に対する相対的高吸収をもれなく呈する時間帯の存否を調査する。
対象
前向き登録条件 : 切除対象肝細胞癌を有する可能性がある受診者
除外条件 : 切除前検査にて腫瘤なし、切除前検査結果が進行肝細胞癌以外の肝腫瘤、
切除前治療が施行された肝細胞癌、移植後再発肝細胞癌、多血を示す CTHA 画像、
MRI 画像がどちらもなかった例、癌が高吸収を呈した CT 画像がなかった例
方法
1)検討対象 CT
全肝を撮影範囲に含め、造影剤静注開始後 22, 28, 34, 40, 46, 52, 58 秒後(370 mgI/
mL、3 mL/s、100 mL)の 7x CT pass により取得された CT 画像
2)調査事項
2-1)肝細胞癌 CT 値 と 肝 CT 値 の 差が 10 HU より大きい CT 画像がはじめ
て得られた造影剤静注開始後時間(目視による吸収差同定可能閾値 = 10 HU(既報)
)
2-2)肝細胞癌 CT 値 と 肝 CT 値 の 差が 10 HU 以下の CT 画像がはじめて得
られた造影剤静注開始後時間
2-3)肝細胞癌 CT 値 と 肝 CT 値 の 差が 10 HU より大きい CT 画像が得られ
た時間
この調査では肝細胞癌 CT 値 と 肝 CT 値 の 差が 10 HU より大きい CT 画像が撮
影された CT pass を “ 有効 pass” と称する。
2-4)Pass 毎(Pass #1-7 と造影剤開始後撮影時間:#1, 22–26 s; #2, 28-32 s; #3,
34-38 s; #4, 40-44 s; #5, 46-50 s; #6, 52-56 s; #7, 58-62 s)の有効 Pass 百分率
2-5)Pass 毎の冒頭有効 Pass 百分率(100x 最初の有効 Pass 数 / 有効 Pass 数)
2-6)Pass 毎の末尾有効 Pass 百分率(100x 最後の有効 Pass 数 / 有効 Pass 数)
結果
1)対象 61 名、63 検査(2 名は 1 回ずつ再発)
― 33 ―
2-1)22-46 秒(平均 30; 99% CI, 28-32)
2-2)40-58 秒(53; 51-55)
2-3)4-40 秒(27; 24-30)
2-4)#1, 24%; #2, 63%; #3, 87%; #4, 94%; #5, 89%; #6, 78%, #7, 44%
2-5)#1, 24%; #2, 40%; #3, 24%; #4, 6%; #5, 6%; #6, 0%, #7, 0%
2-6)#1, 0%; #2, 0%; #3, 0%; #4, 11%; #5, 11%; #6, 33%, #7, 44%
結論
進行肝細胞癌が肝と比べ高吸収と目視判定可能な CT 像をもれなく取得できる撮影タ
イミングはない。しかし、造影剤 3 mL/s、100 mL 静注開始後 40-44 秒に撮影すれば、
最も高い確率(8 割以上)でそのような CT 像は得られる。
― 34 ―
18. 進行肝細胞癌のダイナミック CT(2)
:撮影タイミング中り・
外れ判別法
上田 和彦 1)、高橋 正明 1)、塚原 嘉典 1)、大彌 歩 1)、柳沢 新 1)、山田 哲 1)、
松下 剛 1)、黒住 昌弘 1)、川上 聡 1)、金子 智喜 1)、藤永 康成 1)、角谷 眞澄 1)、
田中 榮司 2)、宮川 眞一 3)
1) 信州大学医学部 画像医学 2) 信州大学医学部 内科二 3) 信州大学医学部 外科一
背景
CT の撮影タイミングが外れると、進行肝細胞癌の major feature のひとつ―動脈性濃
染―は同定困難な場合がある。濃染が同定されない病変を非濃染病変(早期癌)とす
るか、濃染偽陰性(進行癌)とするかの判断はタイミングの中り・外れを知る術がな
いと難しい。タイミング外れを察知できれば、濃染偽陰性を念頭においた対処―早め
の再検査―がなされ、遅滞のない進行癌検出の可能性が生まれる。
目的
進行肝細胞癌を高吸収に描出する CT か、等または低吸収に描出する CT かを目視判
別するのに有効な方法を探索する。
対象
前向き登録条件 : 切除対象肝細胞癌の可能性を有する受診者
除外条件 : 切除前検査にて腫瘤なし、切除前検査結果が進行肝細胞癌以外の肝腫瘤、
切除前治療が施行された肝細胞癌、移植後再発肝細胞癌、多血を示す CTHA 画像、
MRI 画像がどちらもなかった例、癌が高吸収を呈した CT 画像がなかった例
方法
1)検討対象 CT 画像
造影剤静注開始後 22, 28, 34, 40, 46, 52, 58 秒後(370 mgI/mL、3 mL/s、100 mL)に全
肝が撮影された CT 画像
2)計測:上腸間膜動脈 CT 値(MA)
、脾静脈 CT 値(SV)
、門脈 CT 値(PV)
、上腸
間膜静脈 CT 値(MV)
、肝静脈 CT 値(HV)
、肝 CT 値(Liver)
、肝細胞癌 CT 値(HCC)
3)(この報告では「HCC-Liver > 10 HU」を「HCC > Liver」と表記する;目視にて
吸収値差ありと判断可能な閾値は 10 HU とされている)
「HCC > Liver となる CT vs. HCC <= Liver となる CT」の判別に有効な特徴を分類木を用いて以下の候補から
選択
候補(n = 15):MA > SV、 MA > PV、 MA > MV、 MA > Liver、 MA > HV、 SV >
PV、 SV > MV、 SV > Liver、 SV > HV、 PV > MV、 PV > Liver、 PV > HV、 MV
― 35 ―
> Liver、 MV > HV、 Liver > HV
4)候補から選択した特徴を使用した際の「 陽性=“HCC > Liver となる CT”;陰性
=“HCC <= Liver となる CT”」に対する陽性的中率を Bagging(x1000)にて算出。非
使用時と比較。
結果
1)対象 61 名、63 検査(2 名が 2 回の切除(初腫瘍切除 + 初再発腫瘍切除)に対し CT
検査 2 回受検;残り 59 名は切除 1 回、CT 検査 1 回)
2)判別に有効な特徴:PV > Liver かつ MA > MV
3)” HCC > Liver となる CT” に対する陽性的中率(特徴使用)
、89%;同(非使用)
、
68%(P < .001)
結論
目視にて門脈が肝より高吸収 かつ 上腸間膜動脈が同静脈より高吸収を呈する CT
は進行肝細胞癌を肝より高吸収に描出する可能性が高い。
― 36 ―
19. Steatohepatitic hepatocellular caricinoma に関する画像診
断の検討
斎藤 聡 1)、福里 利夫 2, 3)、藤山 俊一郎 1)、川村 祐介 1)、小林 正宏 1)、池田 健次 1)、
木脇 圭一 2)、藤井 丈士 2)、近藤 福雄 2, 3)、熊田 博光 1)
1) 虎の門病院 肝臓センター 2) 虎の門病院 病理部 3) 帝京大学 病理学講座
Steatohepatitic hepatocellular caricinoma(SH-HCC)は比較的新しい HCC の亜型の
一つとして提唱されている。NASH のような steatohepatitis 様の脂肪化、線維化、風
船化、マロリーデング体などがみられる、病理学的な変化を伴う HCC とされる。既
報では NASH との関連性も指摘されている。今回、肝切除を施行した HCC のうち、
SH-HCC の 所見を有する 12 症例に関して、その画像診断的特徴に関して検討した。
肝硬変合併が 83%と多く、NASH 合併は 17%にとどまり、HBV、HCV、アルコール
性など種々の疾患でみられた。腫瘍径は 12~67 mm(中央値 17mm)と小型が多かっ
た。US、CT、MRI のいずれも脂肪成分をみとめる画像所見認め、多血性であり、
EOB-MRI では低信号なるも内部には EOB の不均一な取り込み低下がみられた。早期
肝細胞癌では脂肪化がしばしばみられるとされるが、多血性ではない点で SH-HCC は
異なる。SH-HCC は肝癌スクリーニング検査がなされていると、US で高エコー所見
を有するため、比較的小型で見つかることが多く、他の所見はいわゆる典型的な多血
性肝細胞癌の所見に類似すると思われた。
― 37 ―
[MEMO]
― 38 ―
20. DISCO を用いた EOB 造影 MRI による定量的血流・機能
動態解析:MR Elastography による肝硬度測定との比較
山田 哲 1)、藤永 康成 1)、木藤 善浩 2)、野崎 敦 3)、岩館 雄治 3)、鈴木 健史 1)、
小松 大祐 1)、上田 和彦 1)、角谷 眞澄 1)
1) 信州大学医学部 画像医学教室 2) 信州大学医学部附属病院 放射線部 3)GE ヘルスケアジャパン株式会社
【目的】従来と同等の空間分解能を有する新たな高時間分解能 MR 撮像法である
Differential Sub-sampling with Cartesian Ordering(DISCO)を用いた EOB 造影 MRI
(EOB-DISCO-MRI)による肝血流・機能動態解析と MR Elastography(MRE)による
肝硬度測定とを同時に施行し,肝硬度と肝血流・機能動態の間にどのような相関関係
があるか明らかにする.
【方法】倫理委員会の承認のもと,EOB-DISCO-MRI と MRE とを同時に施行する前向
き検討を,臨床研究への参加の同意が得られた連続 18 名の慢性肝疾患患者に対して
行った.MR 撮像に際しては造影効果を定量評価するために蒸留水で希釈した各種濃
度の造影剤を入れたファントムを同時に撮像した.得られた画像上の大動脈,門脈,
肝,ファントムに関心領域を設定し,コンパートメントモデル解析により肝の動脈血
流量(K1a),門脈血流量(K1p)
,肝細胞取込能(Kh)
,平均通過時間(1/k2)
,細胞外
液性分布容積(Vd)
,静注 20 分後における肝細胞内の造影剤濃度(H20)を求めた.こ
れらの肝血流・機能動態指標を MRE で求めた肝硬度と比較した.
【結果】各パラメータと肝硬度との相関係数は以下の通りであった.K1a: r = 0.58(P
= 0.01), K1p: r = -0.08(P = 0.74), Kh: r = -0.35(P = 0.16), 1/k2: r = -0.38(P =
0.12), Vd: r = -0.04(P = 0.87), H20: r = -0.52(P = 0.03).
【結論】肝硬度と肝血流・機能動態との間には,K1a で正の相関,H20 で負の相関が
ある.
― 39 ―
[MEMO]
― 40 ―
21. EOB-MRI low 結節の morpho-biomarker による組織診断
中野 雅行 1)、森阪 裕之 2)、佐野 勝廣 2)、市川 新太郎 3)、市川 智章 2)、
藤井 秀樹 4)、松田 政徳 4)、Sciarra Amdedo5)、Tommaso Luca5)、
Roncalli Massimo5)
1) 湘南藤沢徳洲会病院 病理診断科 2) 埼玉医科大学国際医療センター 画像診断科 3) 山梨大学医学部 放射線診断科 4) 山梨大学医学部 外科 5)Department of Pathology, Milan University.
はじめに:肝細胞癌の発生は、多段階発癌と考えられている。Dysplastic nodule(DN)
と早期肝細胞癌の鑑別診断が画像および病理で困難であり関係者の大きな関心事とな
っている。門脈域浸潤が認められないことが病理診断の最大の原因である。Ductular
reaction の減少・消失が間質浸潤の指標となるので、浸潤の無い門脈域の DR の減少
を指標として pre-invasive eHCC を提唱しても、その場の肝細胞が癌細胞であること
の証明を求められている。今回、我々は免疫組織を用いて癌の診断をする方法を検討
した。方法:山梨大学で EOB-MRI Lo wで切除された 40 結節を対象とした。免疫組
織染色は HPS70, GP3, GS, EZH2, CHC, CK7, CD34 を用いた。前者5種類の免染は陰
性(0 point)、陽性(1 point)とし後者2種類は DR 減少・消失、CD34 陽性所見は陰
性(0)、陽性軽度(1)
、中等度(2)
、びまん性(3)としてポイント数と組織所見で結
節の評価を行った。結果:HSP だけが陽性の2結節は 1 point で DN と診断した。間
質浸潤の認められた 15 結節は eHCC と診断し、平均 5.7 point、間質浸潤の認められ
なかった 14 結節は 5.2 point で eHCC と同等であった。DR 3 point, CD34 が 3 point の
9結節は経験的に進行期 HCC であり、8.8 point であった。Nodule in nodule は2結
節あった。考察:境界不明瞭で門脈域が存在し浸潤の認められない結節は、DN と診
断されるが、今回の検討でそのような結節も免疫染色による組織学的検討で浸潤のあ
る早期肝細胞癌と同等の point がえられ、未浸潤早期肝細胞癌(pre-invasive eHCC)
と診断するのが妥当と結論した。免疫染色陽性所見を point で評価した結果は、組織
所見と大きな違和感は無く妥当な方法であると考える。今後は診断を考慮した免染
point 数の妥当性を検討する余地がある。
(J Hepatology in press)
― 41 ―
[MEMO]
― 42 ―
22. HNF 1 α不活化型肝細胞腺腫における FDG-PET 集積機序
に関する免疫組織学的検討
尾崎 公美 1)、原田 憲一 2)、松井 修 3)、寺山 昇 4)、斎藤 聡 5)、藤井 丈士 6)、
吉川 淳 1)、山本 亨 1)、服部 由紀 1)、髙田 健次 1)、小坂 康夫 1)
1) 福井県立病院 放射線科 2) 金沢大学医薬保健研究域医学系 形態機能病理学教室 3) 金沢大学医薬保健研究域医学系 先進画像医学研究教育講座 4) 高岡市民病院 放射線科 5) 虎の門病院 肝臓センター 6) 虎の門病院 病理部
【背景と目的】肝細胞腺腫(HCA)は悪性腫瘍との鑑別が問題となる多血性肝細胞性腫
瘍である。遺伝子型及び表現型により 4 亜型に分類され、各々は固有の生物学的特徴
を 有 す る。HNF1α 不 活 化 型(H-HCA)は 免 疫 組 織 化 学 的 に liver-type fatty acidbinding protein が陰性化し、画像上は脂肪の存在を特徴とする。更には、通常良性
肝細胞性結節は Glucose-6-phosphatase(G6Pase)活性を有し 18F-FDG 集積を認めな
い事が多いが、FDG 集積を認める H-HCA の報告が散見され、腫瘍内代謝異常(脂肪
酸合成の活性化、糖新生の抑制、解糖の亢進)との関連性が注目される。本検討の目
的は H-HCA における FDG 集積機序の分子病理学的な背景の解明することである。
【方
法】PET/CT を施行され、切除標本にて免疫組織学的に確定診断された H-HCA3 例に
対し、糖代謝に関連する glucose transporter(GLUT1、GLUT2)
(細胞膜での取り込
み )、hexokinase(HK1、HK2、HK4)
(細胞質内リン酸化)
、Glucose-6-phosphate
transporter(G6PT)1(Glucose-6-phosphate の小胞体内取り込み)
、G6Pase(小胞体
内脱リン酸化)の発現に関して検討した。
【結果】3 例とも背景肝より高い FDG 集積を
認 め(SUVmax 平 均 6.6)
、GLUT1、HK2 陰 性、GLUT2、HK4 及 び G6Pase は 背 景 肝
と同程度発現、G6PT1 発現低下を示した。
【考察と結論】G6Pase は小胞体膜上の
G6PT1 と複合体(G6Pase complex)を形成し機能しているが、実験的研究では HNF1
α不活化は G6PT1 転写活性低下を来たし、G6Pase complex 機能障害を招く。本検討
の結果からは H-HCA において FDG は GLUT2 によって細胞内へ取り込まれ、HK4 に
よってリン酸化されるが、HNF1α不活化による G6Pase complex 機能低下によって
脱リン酸化されず細胞内に蓄積し、画像上集積を示す特徴を有すると推察される。
H-HCA は悪性化のリスクが低く 5cm 以下では経過観察可能とされており、本性質は
重要な鑑別の一助となり得ると考えられる。
― 43 ―
[MEMO]
― 44 ―
23. 肝細胞癌の EOB-MRI 所見と転写因子 HNF4 α発現との相関
北尾 梓 1)、松井 修 2)、米田 憲秀 1)、小坂 一斗 1)、小林 聡 3)、吉田 耕太郎 1)、
井上 大 1)、南 哲弥 1)、香田 渉 1)、山下 太郎 4)、山下 竜也 4)、金子 周一 4)、
蒲田 敏文 1)
1) 金沢大学附属病院 放射線科 2) 金沢大学 先進画像医学研究教育講座 3) 金沢大学医薬保健研究域保健学系 量子医療技術学 4) 金沢大学附属病院 消化器内科
【目的】Hepatocyte nuclear factor(HNF)4αは肝細胞膜トランスポーターOATP1B3
の発現制御に関連する転写因子であり、肝細胞の恒常性の維持や癌抑制遺伝子として
の働きも有するとされている。今回の検討の目的は、肝細胞癌における HNF4αの発
現と EOB-MRI 肝細胞相での所見との相関について明らかにすることである。
【対象・
方法】対象は外科的に切除された肝細胞癌 138 結節。肝細胞癌および背景肝における
免疫染色での HNF4α発現の程度を発現なし、弱発現、中等度発現、高発現と半定量
的に評価した。OATP1B3 発現についても、背景肝と比較して発現なし、低発現、等
発現、高発現と半定量的に評価した。肝細胞癌における HNF4A 発現と① OATP1B3
発現、② EOB-MRI 肝細胞相における増強率 (
: 造影後 SI- 造影前 SI)/ 造影前 SI、③腫
瘍の分化度との 相 関 に つ い て 検 討 を 行 っ た。
【結果】肝細胞癌の HNF4α発現と
OATP1B3 の 発 現、 肝 細 胞 相 に お け る 増 強 率 と の 間 に は 正 の 相 関 が 認 め ら れ た
(P<0.0001, r=0.46;P<0.0001, r=0.49)
。また、腫瘍の分化度低下に伴い、HNF4αの
発 現 低 下 が 認 め ら れ た(P=0.0007, r=0.29)
。
【 結 論 】肝 癌 で は 転 写 因 子 HNF4α は
OATP1B3 の発現の制御に関わり、EOB-MRI 肝細胞相での増強率に影響を与えると
考えられた。また HNF4αは OATP1B3 同様に、多段階発癌の過程で減少する可能性
が示された。
― 45 ―
[MEMO]
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24. Gd-EOB-DTPA MRI を用いたシメプレビルの薬物動態予測
大久保 裕直 1)、國分 茂博 2)、中寺 英介 1)、深田 浩大 1)、井草 祐樹 1)、宮崎 招久 1)
1) 順天堂大学練馬病院 消化器内科 2) 新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センター
【目的】シメプレビルは OATP の基質であり、Bil との競合阻害による高 Bil 血症が代
表的な有害反応である。一方、Gd-EOB-DTPA は OATP1B1,OATP1B3 の基質となり、
肝機能低下に伴いその造影効果は減弱する。EOB-MRI を用いてシメプレビルの薬物
動態予測の可否および高 Bil 血症予測の可能性を検討した。
【方法】2014 年 2-9 月まで
ペグインターフェロン + リバビリン + シメプレビル療法を行い、治療前に EOB-MRI
を撮影した連続 11 例を対象とした。年齢 78±16 才 ,ALB 4.1±0.41g/dl,T-Bil 0.7±0.28
mg/dl, FIB4-index 3.0±1.6。造影前(pre)と肝細胞相(20 分)画像から、背景肝 12 点
の信号値平均を算出、脊柱起立筋信号値で除して得られたものを Signal Intensity
Ratio(SIR)とし、SIR20 を SIRpre で除した値 Contrast Enhancement Index(CEI)を
求めた。また、治療 1 週間後でのシメプレビルの血中濃度(トラフ値)を測定した。
【結
果 】CEI は 血 中 濃 度 と R=-0.911(P=0.000)と 極 め て 強 い 逆 相 関 を 示 す が、ALB,
FIB4-index とも各々R=-0.657, R=0.804 の相関を示した。そこで、ALB, FIB-4 の影
響を除いた、CEI と血中濃度の偏相関係数は R=0.872(P=0.002)であった。治療中
T-Bil 1.5mg/dl 超の高 Bil 血症は 11 例中 6 例に発現し、高 Bil 血症発現群(2.35±1.21㎎
/dl)は非発現群(1.08±0.58㎎ /dl)に比し血中濃度は有意に高値であった(889.8±
552.2 v.s 2386.4±1026.9 ng/dl, P=0.017)
。FIB4-index や ALB は両群間に有意差ない
も の の、CEI は 高 Bil 血 症 発 現 群 で 有 意 に 低 値 を 示 し た(1.95±0.23 v.s 1.47±0.23,
P=0.007)。【結語・考案】EOB-MRI を用いることでシメプレビルの血中濃度予測がで
き、さらに高 Bil 血症の発現予測まで可能であった。EOB-MRI は肝機能のみならず、
OATPs 機能を画像表現していると考えられ、シメプレビルの薬物動態予測に有用で
あり、今後はトランスポーターイメージングとして、個別化医療の画像診断ツールと
しての可能性を有する。
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[MEMO]
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25. Superb Microvascular Imaging を用いた C 型慢性肝疾患に
伴う血管改築過程の可視化と肝線維化評価の試み
黒田 英克 1)、阿部 珠美 1)、柿坂 啓介 1)、藤原 裕大 1)、吉田 雄一 1)、宮坂 昭生 1)、
石田 和之 2)、菅井 有 2)、滝川 康裕 1)
1) 岩手医科大学 内科学講座消化器内科肝臓分野 2) 岩手医科大学 病理学講座分子診断病理学分野
【背景】Superb Microvascular Imaging(SMI)は、低流速レンジにおけるモーション
アーティファクトを低減した高感度、高分解能なドプラ検査で、特に微小血流信号の
検出に優れている。今回我々は、SMI を用いて C 型慢性肝疾患に伴う血管改築過程を
観察し、血管形態変化という観点から肝線維化診断における有用性を検討した。
【方
法】対象は 2015 年 1 月から 9 月までに SMI と肝生検を施行した C 型慢性肝疾患 100 名。
機器は Aplio500(Toshiba Medical Systems)
、探触子は PLT-705BT(7.0 MHz)を使
2
用。SMI の撮動条件は、ROI: 40×20 mm 、MI 値 : 1.5、Depth: 4.5 cm、Focus: 2.5
cm、Gain: 80、DR: 65、FR: 49-52 fps、CG: 40 で初期固定し、Monochrome mode で
門脈前下区域枝末梢を描出。第三者 2 名が、取得動画より門脈末梢枝の血管形態を屈
曲蛇行、細枝の僅少化、対照的樹枝状分枝の消失、集合接近化の程度から 5 段階に盲
検的に層別化し、その頻度を比較した。また、SMI 静止画より単位面積あたりの血管
領域数(Vascular Index: VI)を算出し、肝線維化診断能について解析した。
【結果】
肝線維化ステージ F0 の 71.4 %(15/21)が Type0、F1 の 75.5 %(25/34)が Type1、F3
の 72.7 %(8/11)が Type3、F4 の 56.5 %(13/23)が Type4 に分類された。肝線維化ス
テ ー ジ 別 の VI 中 央 値 は、F0(21): 26.1、F1(34): 26.3、F2(11): 36.7、F3(11):
37.2、F4(23): 56.1 で、F4 は他群より有意な高値を示した(P<0.01)
。F4 診断時の
AUROC は 0.901 であった。【結語】SMI を用い慢性肝疾患の進行に伴う血管改築過程
の観察が可能であった。SMI は C 型慢性肝疾患の線維化診断に有用で、特に肝硬変の
識別に優れていた。
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[MEMO]
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26. 造影超音波による肝癌の悪性度診断を目的としたコンピュ
ータ支援診断(CAD)の有用性―読影実験による評価
杉本 勝俊 1)、白石 順二 2)、森安 史典 1)
1) 東京医科大学 消化器内科 2) 熊本大学 医用理工学講座
【目的】
肝細胞癌(HCC)の分化度・悪性度評価は治療方針の決定に有用である。我々はこれ
まで,HCC の分化度・悪性度評価を目的としたコンピュータ支援診断(CAD)を開発
した。しかし,この CAD が実臨床において有用であるか定かではない。今回我々は,
読影実験を行いこの CAD の有用性を評価したので報告する。
【方法】
CAD を構築したデータベースは,国内 3 施設において組織学的に診断された HCC:
232 症例 232 結節(手術 / 生検 : 106/126)である。平均腫瘍径 : 25±17 mm; 高分化型
HCC(w-HCC)76 結節,中分化型 HCC(m-HCC)133 結節,低分化型 HCC(p-HCC)23
結節である。読影実験は 5 名の読影医が独立して行われ,専用のインターフェイスを
用い,B モード画像(静止画像)
,血管相における Micro Flow Imaging(MFI)画像(動
画像),Kupffer 細胞相(静止画像)を各読影医に提示した。最初に,CAD なしで
HCC の組織学的分化度を評定し,引き続き CAD の結果を示した後再度評定した。そ
れらの結果を ROC 解析で評価した。
【成績】
本 CAD の w-HCC,m-HCC,p-HCC の 3 種 類 に 鑑 別 す る 精 度 は 87.5% で あ っ た。
w-HCC と m/p-HCC を鑑別する場合,5 人の読影医の平均 ROC 曲線下面積(AUROC)
は,CAD を加味することで 0.779 ± 0.074 から 0.872 ± 0.090 へ改善し(p=0.0069)
,
w/m-HCC と p-HCC を鑑別する場合 , 0.713 ± 0.107 から 0.863 ± 0.101 へ改善した
(p=0.0321)。
【結論】
我々の開発した CAD は,読影実験においてその有用性が示され,実臨床において有
用であることが示唆された。
― 51 ―
[MEMO]
― 52 ―
27. 超音波診断装置による肝微小血管構築評価の有用性
杉本 博行、浅野 智成、服部 正嗣、高野 奈緒、林 真路、神田 光郎、山田 豪、
藤井 努、小寺 泰弘
名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学
【目的】肝は二重血行支配という特徴的な血流動態を示す臓器であり、肝硬変の最大
の特徴は肝血流動態の改変である。肝疾患診断目的の肝血管構築評価は古くは血管造
影から始まり、現在では CT/MRI や造影超音波などが普及しているが手技がやや煩
雑である。一方、カラードプラは簡便で優れた血流表示法であり日常臨床に広く用い
られているが、motion artifact 軽減にフィルタを用いているため低流速の血流は表示
できず、また血管構築評価においては blooming artifact が問題となる。近年この欠
点 を 克 服 し、 非 造 影 で 肝 微 小 血 管 を 描 出 す る 血 流 表 示 法 で あ る Superb Microvascular Imaging(SMI)法が開発された。また、B-Flow は 1999 年に開発された超音
波診断装置での非侵襲的血流表示法であるが、近年の画像技術の進歩により画質が向
上し腹部領域においても評価可能となった。今回、SMI および B-Flow による肝微小
血管構築評価の有用性につき検討したので報告する。
【方法】B-Flow の検討は 2014 年
3 月より 10 月までに当院へ手術目的に入院し、超音波検査を施行した症例のうち組織
学的評価が可能であった 28 例を対象とし、B-Flow で観察された肝表面血管構築を分
類し組織所見との関連につき検討した。SMI は 2014 年 8 月より 2015 年 2 月までに当院
へ肝疾患治療目的に入院した 30 例を対象とした。
【結果】B-Flow では異常血管構築と
して蛇行、不整、吻合、網目状走行などが観察された。異常血管構築は線維化の進行
と と も に 出 現 し、F3 以 上 群 に お い て 有 意 に 多 く 出 現 し て い た(100% vs. 9.5%、
p<0.0001)。また肝表面近傍の肝静脈拍動も線維化の進行とともに減弱し、F3 以上群
において有意に減弱していた(85.7% vs. 19.0%、p=0.0033)
。また、網目状走行は F4
症例 2 例(40%)で認められた。SMI も B-Flow と同様な微細異常血管の描出が可能で
あった。【結語】超音波診断装置による肝微小血管構築変化の評価は肝疾患診断に有
用である可能性が示唆された。
― 53 ―
[MEMO]
― 54 ―
28. 肝内血管到達時間と肝硬度からみた門脈圧亢進症の病態
西村 貴士 1, 2)、中野 智景 1, 2)、青木 智子 3)、長谷川 国大 2)、高田 亮 2)、楊 和典 2)、
石井 昭生 2)、高嶋 智之 2)、坂井 良行 2)、會澤 信弘 2)、池田 直人 2)、西川 浩樹 2)、
岩田 恵典 2)、榎本 平之 2)、西口 修平 2)、飯島 尋子 1, 2)
1) 兵庫医科大学 超音波センター 2) 兵庫医科大学 肝胆膵内科 3) 公立八鹿病院 内科
【目的】超音波造影剤を用いて肝硬変症における肝内血管到達時間と肝脾硬度から門
脈圧亢進症の病態について解析する。【対象と方法】1. 健常人 13 名、慢性肝炎 18 名、
肝硬変患者 38 名を対象とした。Sonazoid0.5ml/body をボーラス投与(1.0mL/sec)し、
肝動脈、門脈、肝静脈それぞれの到達時間を検討した。2. 慢性肝炎患者 56 名のうち
VTQ(Virtual Touch Quantification)を使用し、肝脾の剪断波速度(Vs 値)を測定し
ている患者 28 名について到達時間との関係を検討した。本研究は院内倫理委員会の
承認を得ている。【結果】1. 肝硬変症では、肝動脈、肝静脈への到達時間が健常人と
比較して有意に早く(P<0.01)
、肝動脈 - 肝静脈、門脈 - 肝静脈の差が健常人より有意
に低下していた(P<0.01)。肝硬変患者のうち、門脈圧亢進を反映する spleen index
(SI)20 以上と胃食道静脈瘤の有無別に比較検討したところ、SI と肝内脈管到達時間
に関連は認められなかったが、静脈瘤がある肝硬変において肝動脈、門脈、肝静脈到
達時間が有意に早かった(P<0.05)
。また血中アンモニアと肝静脈到達時間に有意な
負の相関を認めた。2. 肝脾の平均 Vs 値はそれぞれ 1.95±0.70m/s、2.97±0.41m/s であ
り、脾硬度と肝内脈管到達時間に相関は認められなかったが、肝硬度と肝動脈 - 肝静
脈、門脈 - 肝動脈到達時間に有意な負の相関を認めた。
【結語】肝硬変症では、肝動脈
到達時間、肝静脈到達時間とも短縮が認められ、肝硬度の上昇とともに肝動脈 - 肝静
脈到達時間の短縮を認めた。門脈圧亢進症の病態に最も関与しているのは肝内シャン
トであることが推測された。
― 55 ―
[MEMO]
― 56 ―
29. Xenon CT を用いた C 型慢性肝炎・肝硬変における線維化診
断と門脈圧亢進症発現予測の試み
重福 隆太 1)、高橋 秀明 2)、中野 弘康 1)、服部 伸洋 1)、池田 裕喜 1)、渡邊 綱正 1)、
松永 光太郎 1)、松本 伸行 1)、奥瀬 千晃 3)、佐瀬 茂 4)、伊東 文生 1)、鈴木 通博 3)
1) 聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科 2) 札幌しらかば台病院 3) 川崎市立多摩病院 4) 安西メディカル
【背景】慢性肝疾患では線維化進展に伴い肝血流量は減少することが報告されている。
我々は Xenon CT(Xe-CT)を用いて線維化進展と肝血流の関係を報告してきた。
【目
的】Xe-CT を用い C 型慢性肝炎(CHC)の各線維化 Stage 診断と門亢症発現予測が可能
か否かを検討した。
【対象・方法】2002 年 1 月~2015 年 9 月で Xe-CT を施行した CHC
152 例を対象とした。106 例で肝生検が施行され新犬山分類をもとに線維化評価(F0
から F4)を行い、F0-1(A 群)41 例、F2-4(B 群)65 例に分類した。門亢症を有する肝
硬変例(C 群)は、食道胃静脈瘤治療前に Xe-CT を施行した 46 例で、3 群で比較検討
を行った。Xe-CT は既報(Med Phys 2008)のごとく撮影し、門脈血流量(PVTBF)
(ml/100ml/min)
、肝動脈血流量(HATBF)
、両者の和である総肝血流量(THTBF)
、
PVTBF / HATBF(P/A)ratio を算出した。
【結果】3 群の PVTBF は A 群;49±14、
B 群;39±11、C 群;30±10、HATBF は A 群;26±15、B 群;21±9、C 群;22±
15、THTBF は A 群;76±22、B 群;60±15、C 群;53±18、P/A ratio は A 群;2.4
±1.3、B 群;2.2±1.4、C 群;1.8±0.9 であった。PVTBF を用いた A 群と B 群の鑑別
は ROCAUC 0.73、感度 70%、特異度 66%、B 群と C 群の鑑別は ROCAUC 0.73、感
度 70%、特異度 74% であった。【考察】線維化進展で低圧系の PVTBF が減少する。
食道胃静脈瘤の出現でさらに PVTBF と P/A ratio が減少し、肝硬変では動脈肝であ
ることが P/A ratio の変化より推察される。
【結論】Xe-CT で得られる PVTBF、P/A
ratio は、門脈血行動態の把握に有用であり、CHC における門亢症発症を予測できる。
― 57 ―
[MEMO]
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30. 門脈系異常血流より車軸様血管構造を認めた NRH-like-lesion の 1 例
山内 裕貴 1)、藤田 淳 1)、平田 裕哉 1)、松薗 絵美 1)、横山 文明 1)、石橋 陽子 1)、
菅井 望 1)、関 英幸 1)、鈴木 潤一 1)、岩崎 沙理 2)、鈴木 昭 2)、齋藤 正人 3)
1)KKR 札幌医療センター 消化器科 2)KKR 札幌医療センター 病理診断科 3) 札幌医科大学付属病院 放射線治療科
結節性再生性過形成(Nodular regenerative hyperplasia;NRH)は Steiner により提
唱された概念であり、非硬変肝にびまん性に発現する結節性病変である。近年の画像
診断の進歩により、NRH は門脈血流優位であり EOB-MRI の肝細胞相でドーナツ状の
高信号を呈する特徴を持った結節であることが報告されている。また、硬変肝にも同
様の画像所見を呈する結節(NRH-like-lesion)が見られるとされるが、その報告は非
常に少ない。今回我々は、門脈系異常血流より車軸様血管構造を認めた NRH-likelesion の1例を経験したので報告する。
症例は 66 歳男性。2005 年からアルコール性肝障害で通院しており、2015 年 1 月 5 日、
ふらつきと黒色便を主訴に外来を受診し、貧血を認めたため精査加療目的に入院とな
った。スクリーニングの腹部造影 CT で肝両葉に動脈相で低吸収、平衡相で等吸収を
呈する最大径 5cm の多発結節性病変を認めたため精査を進めた。MRI では T1W1 で
等信号、T2W1 で高信号。EOB 造影では肝細胞相で中心部低信号、辺縁高信号のド
ーナツ状信号を呈した。血管造影では CTHA で低吸収、CTAP で等吸収であった。
造影 US では結節の中心に異常門脈枝を認め、そこから車軸様に結節が濃染される所
見が得られた。肝生検の組織所見では肝細胞に異型を認めず、肝細胞癌は否定的で画
像所見とあわせて NRH-like-lesion と診断した。NRH-like-lesion の病態については不
明な点が多く、今後の症例の蓄積と検討が待たれる。
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[MEMO]
― 60 ―
31. B-TACE における血流動態の考察(造影画像の検討から)
喜多 竜一、大原 芳章、坂本 梓、西島 規浩、斎藤 澄夫、那須 章洋、米門 秀行、
木村 達、大﨑 往夫
大阪赤十字病院 消化器内科
B-TACE には、バルーン閉塞下において緩徐に動注した時にみられる引き込み効果
と、動注後半においてみられる圧入効果が存在すると推定されている。緩徐な動注状
態を可視状態で再現することは困難であるが、我々は、2 本のカテーテルを使用して
バルーン閉塞下の自然な血流動態の観察を試みた。また、引き込み効果と圧入効果の
違いを画像的に評価することを試みた。【対象と方法1】多血性肝腫瘍 13 例。2 本の
カテーテルを挿入し、一方は末梢栄養血管のバルーン閉塞用に、他方は造影剤注入用
に 使 用 し た。 バ ル ー ン 閉 塞 の 有 無 に よ り、 総 肝 動 脈 か ら の CTHA, single level
dynamic CTHA, DSA, お よ び 上 腸 間 膜 動 脈 か ら の CTAP, single level dynamic
CTAP を撮りわけて検討した。【対象と方法2】多血性肝細胞癌 12 例。栄養血管であ
る末梢肝動脈枝にバルーンカテーテルの先端を留置し、バルーン deflate 下にて撮像
し、さらに inflate 下での緩徐な造影と圧入造影の2種を撮り分けた。肝動脈枝の描
出を DSA にて、造影される領域を CTHA にて、評価した。
【結果】1-1)バルーン閉塞
領域における腫瘍濃染消失は 6 例に認めた。すべての症例で動脈血流入低下を観察し
たが、領域内に動脈枝が残存する症例が 12 例を占めた。1-2)バルーン閉塞により AP
シャント領域の描出が消失した。2)バルーン閉塞により backflow が消失し、他の動
脈分枝への血流分布が増加したが、その分布は低速造影と圧入造影では異なった。圧
入造影画像では、通常流入してくるアーケード血流を逆行性に描出した。
【考察】腫
瘍栄養動脈のバルーン閉塞により、動脈枝の吻合による血流補填が周辺肝への動脈血
要求度を低下させ、B-TACE における非腫瘍部への lipiodol 流入を軽減させると考え
られた。また、AP シャントを持つ症例において、シャント領域への lipiodol 過剰流
入を避けうることが裏付けられた。バルーン閉塞下の注入状態によって、造影領域の
分布が変わることが証明され、引き込み効果と圧入効果のバランスにより、治療効果
を調整できることが示された。
【結語】B-TACE 時の血行動態を検討し、その機序と
適応を考察した。
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[MEMO]
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32. B-TACE における血流動態の考察(lipiodol emulsion 動注画
像の検討から)
喜多 竜一、大原 芳章、坂本 梓、西島 規浩、斎藤 澄夫、那須 章洋、米門 秀行、
木村 達、大﨑 往夫
大阪赤十字病院 消化器内科
B-TACE においては、腫瘍選択的に濃密な lipiodol emulsion の沈着がしばしば観察さ
れる。我々は、B-TACE 時における血流動態を造影剤の挙動を比較することにより検
討したが、粘調な lipiodol emulsion の挙動には造影剤を使用した検討では再現できな
い部分も存在する。本演題では、lipiodol emulsion の動注時における画像を microballoon による閉塞(BO)の有無により検討し、腫瘍に選択的に lipiodol が沈着する機
序を検討した。
【対象と方法】2014 年 6 月から 2015 年 8 月までに下記の検討をした多
血性肝細胞癌 60 例。腫瘍栄養血管に micro-balloon カテーテルを留置し、balloon を
inflate および deflate した状態での lipiodol emulsion 動注の DSA 動画を記録し、retrospective に解析した。
【結果】1)BO により、lipiodol が鋳型状に流入する症例と蟻の
行進様に流入する症例が見られた。部位により上記2種の流入形態が併存する症例が
存在した。2)BO により腫瘍の一部への lipiodol 流入が増加し、逆に一部への流入が
減弱した症例が見られた。同様に、BO にて lipiodol 流入が領域として変化した症例
が見られた。3)BO なしでは to and fro になった lipiodol の注入が、BO にて腫瘍選択
的に流入するようになった症例、または圧入可能となった症例、および、lipiodol が
一部の枝から押し返されてきて、一部の他枝に選択的に向かうようになった症例が見
られた。4)BO にて鋳型状の流入により腫瘍への lipiodol 沈着が促進したように見え
る症例が見られた。
【考察】Lipiodol は粘調度が高いため、造影剤の撮像のみでは推測
できない挙動をとることがある。BO なしでの動注では流入限界であった lipiodol
emulsion も、BO 下では引き込まれるように、または圧入されるように腫瘍へさらに
流入可能となった。また、lipiodol emulsion の注入速度が低下することにより腫瘍へ
の沈着が増強したと思われる症例を認めた。Lipiodol emulsion の蓄積が粘調性や流
入動脈血の流速に影響されるためと考えられるが、これは、腫瘍類洞や排血路をフィ
ルターに、粘調な lipiodol emulsion をゴミにみたてると理解しやすい。
【結語】lipiodol emulsion 動注の DSA 動画から B-TACE の機序を検討した。
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[MEMO]
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33. バルーン閉塞下での抗がん剤水溶液と希釈ゼラチンの交互
注入による TACE:グリソン近傍小肝癌結節への応用
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器内科 3) 筑波記念病院 放射線科
目的:グリソン近傍の小肝癌結節は RFA、TACE いずれの方法でも制御が困難である。
Proximal Glisson sheath(PGS)近傍小肝癌結節に対する、抗がん剤水溶液と希釈ゼ
ラチンの交互動注をバルーン閉塞下に繰り返す TACE(Repeated alternate infusion
B-TACE,RAIB-TACE)の治療効果を従来の選択的リピオドール TACE/B-TACE と比
較する。方法:過去に TACE を施行した PGS 近傍小結節を後ろ向き解析した。PGS
近傍小結節とは、亜区域、区域、葉レベルの近位グリソンから 0.5cm 以内に位置する
結節で腫瘍径は 4cm 以内とした。選択的リピオドール TACE/B-TACE を施行した群
(n=34、Lip-TACE)と RAIB-TACE を施行した群(n=19、RAIB-TACE)に分類した。
Lip-TACE ではなるべく末梢側にマイクロカテーテル・マイクロバルーンカテーテル
を進めリピオドール・ゼラチン粒を主体とした TACE を施行した。RAIB-TACE では、
区域あるいは亜区域レベルの肝動脈の近位側をバルーンで閉塞し、抗がん剤水溶液と
希釈ゼラチンの動注を交互に繰り返した。治療効果判定は RECICL2015 に基づいた。
結 果:Lip-TACE 群 で は TE4:18,TE3:2,TE2:4,TE1:10、RAIB-TACE 群 で は
TE4:16,TE3:1,TE2:1,TE1:1 であり、両群に有意差を認めた(p=0.018、Mann-Whitney
test)。結論:RAIB-TACE は従来の selective Lip-TACE/B-TACE と比較しグリソン
近傍小結節の制御に優れている。
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[MEMO]
― 66 ―
34. バルーン閉塞下での抗がん剤水溶液と希釈ゼラチンの交互
注入による TACE:巨大肝癌結節への応用
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器内科 3) 筑波記念病院 放射線科
目的:7cm 以上の肝細胞癌結節は TACE による制御が困難とされている。7cm 以上
の肝細胞癌結節に対する、抗がん剤水溶液と希釈ゼラチンの交互動注をバルーン閉塞
下に繰り返す TACE(Repeated alternate infusion B-TACE,RAIB-TACE)の治療効果
を検討する。方法:バルーン閉塞下に抗がん剤(シスプラチン:70-120mg)水溶液と
ゼラチン粒の動注を繰り返した。動脈血流の停止、あるいは腫瘍濃染の消失が終了目
安であった。1mm ゼラチン粒(Gelpart®、日本化薬)はポンピング法で 150-200 ミク
ロンに砕き、10cc 造影剤と混合し希釈した。TACE 経過中に Vascular lake を生じた
場合は 1mm 粒、更に 2mm ジェル角片を Vascular lake 消失まで少量ずつ注入した。
10 症例 10 結節に対し RAIB-TACE を施行した。治療効果判定は 1 か月後にダイナミ
ック CT を撮影し、RECICL2015 に基づき判定した。結果:T4 を 7 結節、T3 を 3 結節
に達成できた。腫瘍溶解壊死症候群は生じなかったが、治療後の PS 低下を1例に、
肝梗塞を 1 例に認めた。結論:RAIB-TACE は 7cm 以上の巨大肝細胞癌結節の制御に
優れている。
― 67 ―
[MEMO]
― 68 ―
35. 肝細胞癌に対する Simple B-TACE と Combined conventional and B-TACE の局所制御能の比較検討
平川 雅和 1)、和田 憲明 2)、宮嶋 公貴 2)、鶴田 悟 3)、酒井 浩徳 3)、三森 功士 4)
1) 九州大学病院別府病院 放射線科 2) 別府医療センター 放射線科 3) 別府医療センター 消化器内科 4) 九州大学病院別府病院 外科
マイクロバルーン閉塞下肝動脈化学塞栓療法(B-TACE)は、肝細胞癌に対する局所
制御能が Conventional-TACE(C-TACE)よりも良好な局所制御能を有することを報
告してきた。ただし、昨年の本研究会で、B-TACE が有効症例や C-TACE の方が有
効な症例あること、バルーンの位置や血行動態の変化の程度等の局所制御能に関する
様々な交絡因子が示された。我々は、C-TACE と B-TACE を組み合わせた combined
conventional and B-TACE(Combined-B-TACE)を施行しており、従来の B-TACE
のみを行う Simple-B-TACE よりも局所制御能が高い傾向にあることを報告してきた。
治療法は、まず C-TACE を行い、Lipiodol の停滞を認めた時点で、バルーン閉塞下の
B-TACE を施行する。今回は、更に C-B-TACE の症例数を積み重ねたので、その局
所 制 御 能 を S-B-TACE と 比 較 検 討 し た。 対 象 は、 初 回 TACE の 69 症 例 で、C-BTACE group 24 症例と S-B-TACE group 45 症例。方法は、
TACE 後の局所制御能は、
Kaplan-Meier 法により , 有害事象は(AEs)は、CTCAEVer3.0 を用いて評価した。結
果:overall AEs は、各グループ間に有意差は認めなかった。1 週間後の objective
response rate と 3ヵ月後の局所制御能は各グループ C-B-TACE group(92.3% and
85%)と S-B-TACE group(90.9% and 88.6%)で、ほぼ同等であった。6ヵ月後の局所
制御能は、C-B-TACE group(80%)が S-B-TACE group(73.3%)より高い傾向であっ
た。結論 Combined-B-TACE は Simple-B-TACE よりも高い制御能を有している可能
性がある。
― 69 ―
[MEMO]
― 70 ―
36. 抗がん剤溶液・ミリプラチン・ジェルパートを用いた BTACE:シスプラチンとアドリアシンとの比較
入江 敏之 1)、倉持 正志 1)、内川 容子 1)、鴨志田 敏郎 2)、高橋 信幸 3)
1) 日立総合病院 放射線科 2) 日立総合病院 消化器肝臓科 3) 筑波記念病院 放射線科
抗がん剤溶液・ミリプラチンリピオドール・ジェルパートを用いた B-TACE:シスプ
ラチンとアドリアシンとの比較日立総合病院 放射線科 入江敏之、倉持正志、内川
容子同 消化器肝臓科 鴨志田敏郎筑波記念病院 放射線科 高橋信幸目的:近年、
ミリプラチンを用いた B-TACE の有用性が複数の施設から報告されている。ミリプ
ラチンの薬剤徐放性は長所であるが、抗がん作用および虚血による腫瘍壊死が不十分
な場合、ミリプラチンは結節内に残存できない。この徐放性の短所を補う目的で当施
設では水溶性抗がん剤を併用している。かつてはアドリアシンとマイトマイシンを用
いていたが、現在はシスプラチンを用いている。ミリプラチンと併用するのに適して
いるのはどちらであるか検証することが目的である。方法:過去に標的 B-TACE を
施行したグリソンから離れた結節を後ろ向き解析した。グリソンから離れた結節と
は、亜区域、区域、葉レベルの近位グリソンから 0.5cm 以上離れた結節と定義した。
ミリプラチンリピオドールに ADR+MMC 動注を併用した B-TACE を施行した群
(n=65、ADR 群)と CDDP 動注を併用した B-TACE を施行した群(n=31、CDDP 群)
に 分 類 し た。 治 療 効 果 判 定 は RECICL2015 に 基 づ い た。TE4 維 持 期 間 を 両 群 で
Kaplan-Meier 法で計算、log-rank 法で比較した。また、薬剤の他、年齢、腫瘍径、
肝機能、肝炎ウィルス、性別の 6 因子で cox-hazard モデルによる多変量解析を施行し
た。結果:制御率、hazard ratio ともに CDDP の方が優れていたが、いずれでも有意
差は証明されなかった(p=0.11、p=0.14)
。しかし CDDP 群の症例数・観察期間が増加・
延長すれば有意差が出ると推測している。結論:現時点においてミリプラチンリピオ
ドールと併用する抗がん剤溶液はアドリアシン・マイトマイシンよりもシスプラチン
が推奨される。複数の施設での検討が望ましい。
― 71 ―
[MEMO]
― 72 ―
37. 反復 DEB-TACE の治療成績
宗林 祐史、池田 健次、國本 英雄、川村 祐介、藤山 俊一郎、小林 正宏、斉藤 聡、
瀬崎 ひとみ、保坂 哲也、芥田 憲夫、鈴木 文孝、鈴木 義之、荒瀬 康司、
熊田 博光
虎の門病院 肝臓センター
【目的】DEB-TACE(Drug-Eluting-Bead)の至適症例にはいまだ一定の見解が得られ
ていない。HCC 治療において塞栓物質に薬剤溶出性ビーズを使用した後に、次回も
DEB-TACE を選択するかは症例により議論の尽きない点である。今回、主として治
療効果不十分という理由で反復治療を行った症例について治療成績を検討した。
【対
象・方法】2011 年 3 月から当院で DEB-TACE を行った HCC121 例の中で、2 回以上の
DEB-TACE を行い画像評価のできている HCC 27 症例、合計 61 回の治療について治
療成績を検討した。治療には他の局所治療を併用せず、DEB-TACE のみを行ってい
る症例を対象とした。対象は男 / 女 =18/9,B 型 /C 型 / 非 B 非 C 型 =2/17/8,ChildPugh A/B/C=14/12/1,年齢(以下中央値)70 歳(57-83)
,腫瘍径 33mm(12-140)
,
腫瘍個数 4 個(1-200)
,単発 / 多発 =7/20,初回 TACE/ 再発 =8/19,AFP 161μg/L
(1.9-170900),PIVKA- Ⅱ 305AU/L(12-171630)
,Alb 3.3g/dL(2.4-4.0)
,T-Bil 1.1mg/
dL(0.2-2.2),Plt 10.7×10^4/μL(3.0-27.9)
。治療回数は 2 回 /3 回 /4 回 =22/4/1 例であ
った。治療から 1~3 か月後に造影 CT/MRI で評価し、mRECIST により治療効果判
定を行った。【成績】
(1)治療 1~3 カ月後の画像評価ができている 27 例の治療成績は,
初回 DEB-TACE では奏効率 25.9%(CR/PR/SD/PD=0/7/15/5)であった。効果不十
分と考えられたためその後に DEB-TACE を反復した結果、合計 61 回の最良治療効果
は奏効率 44.4%(CR/PR/SD/PD=3/9/13/2)であった。
(2)最大径 40mm 以上の比較
的大型の HCC11 例に関しては初回治療の奏効率 35.0%(CR/PR/SD/PD=0/7/10/3)で
あり、反復した合計 36 回の最良治療効果は奏効率 44.4%(CR/PR/SD/PD=4/12/16/4)
と同等の成績であった。【結語】DEB-TACE は反復して施行することで奏効率を上げ
られる症例が存在し、40mm 以上の大型のものであっても成績は同等であった。
― 73 ―
[MEMO]
― 74 ―
38. DEB-TACE 後の Lip-TACE の有効性
児玉 芳尚 1)、櫻井 康雄 1)、吉野 裕紀 1)、木村 有志 2)、田中 一成 2)、松居 剛志 2)、
姜 貞憲 2)、辻 邦彦 2)、真口 宏介 2)
1) 手稲渓仁会病院 放射線診断科 2) 手稲渓仁会病院 消化器内科
目的今回われわれは、DEB-TACE 後に Lip-TACE を追加した症例に対し、その治療
効果を検証した。対象と方法 2014 年 2 月から 2015 年 5 月までで、DEB-TACE 後に
Lip-TACE を施行し、評価が可能であった 13 症例を対象とした。年齢は 61-87 歳(中
央値 77)、男性 9 名女性 4 名で、Child-Pugh A/B/C は 4/8/1 であった。腫瘍サイズは
10-48mm(中央値 15cm)で数は、単発 4 例、多発 9 例であった。DEB-TACE 後の評価
は、TE3/2/1 がそれぞれ 5/6/2 であった。Lip-TA|CE の標的結節に対する肝癌治療効
果判定基準を用いて評価した。また、DEB-TACE 後の評価との関係も評価した。結
果 TE4 38%, TE3 23%, TE2 15%, TE1 23% であった。奏功率は 61% であった。DEBTACE の評価が TE3 の 5 症例は、TE4 40%, TE3 60% であった。DEB-TACE の評価
が TE2 の 6 症例は TE4 が 50%, TE2 33%, TE1 17% であった。DEB-TACE の評価が
TE1 の 2 症例は、全例 TE1 であった。結語 DEB-TACE 後の残存結節に対する LipTACE の追加はある程度奏功が期待出来る。ただし、DEB-TACE 後に進行した症例
に対しては無効である。
― 75 ―
[MEMO]
― 76 ―
39. 肝細胞癌(HCC)に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)にお
ける Selective sandwich 療法についての検討
橋口 正史 1)、山﨑 成博 1)、玉井 努 2)、小田 耕平 2)、長谷川 将 1)、藤﨑 邦夫 1)
1) 霧島市立医師会医療センター 肝臓内科 2) 鹿児島大学 消化器内科
【はじめに】HCC の治療法として,TACE は Lipiodol と抗癌剤の emulsion を selective
に投与する Lip-TACE が標準的術式として確立されている.抗癌剤について特定薬剤
の優位性は証明されていないが,CDDP の有用性に関する報告は多く,CDDP を腫瘍
内に停滞させる目的で,CDDP/Lipiodol sandwich 療法が報告されている.今回,肝
動注用高濃度微粉末 CDDP と Lipiodol/Epirubicin/MitomycinC emulsion を用いて,
区域~亜区域肝動脈から,Selective に sandwich 療法を施行したので報告する.
【対象】2013 年 2 月から 2015 年 2 月までに Selective sandwich 療法を施行した 45 結節
(22 例 26 回)を対象とした.新規治療結節で,かつ Lipiodol が治療終了時に結節全体
に集積を認めた結節に限定し,一連に手術・局所治療を併施した結節は除外した.
男性 / 女性 : 15/ 7,年齢中央値 78 歳(59-89)
,HCV/ HBV/ NBNC: 17/ 1/ 4,治療
回数 初回 / 複数回 : 9/ 17,結節数 3 個以内 / 4 個以上 : 17/ 9,結節径中央値 24mm
(6-52),Stage 分 類 I/ II/ III/ IV: 0/ 11/ 14/ 1,BCLC 分 類 A/ B/ C: 11/ 14/ 1,
Child-Pugh 分類 A/ B: 22/ 4.
【 方 法 】1) 治 療 前 と TE 評 価 時 の 検 査 値 の 比 較(Wilcoxon signed-rank test)
,2)
RECICL(2015)による TE 評価,項目別の TE 評価(Kruskal-Wallis test)
,3)奏効
(TE3+4)に関与する因子(Logistic regression analysis)について検討した.
【結果】1)Child-Pugh スコア(5.7±1.0 vs 5.7±1.7,p=0.666)
,eGFR(ml/min/1.73m2)
(67.6±16.8 vs 63.9±11.3,p=0.607)に有意な変化はなかった.2)TE 評価は,TE 4/
3/ 2/ 1: 27/ 8/ 10/ 0 で あ っ た. 項 目 別 で は, 年 齢(80 歳 未 満 vs 以 上,p=0.022)
,
Child-Pugh 分類(A vs B,p=0.017)
,結節の局在(肝門部 vs それ以外,p=0.030)
,栄
養血管の部位(近位側 vs 末梢側,p=0.024)において TE 評価に差がみられた.なお結
節径(30mm 未満 /30mm 以上,p=0.548)では有意差はなかった.3)TE 評価に差を
認めた上記項目を用いて多変量解析を行うと,奏効に関与する因子は,Child-Pugh
分 類 が A(vsB,OR=10.08,p=0.028)
, 栄 養 血 管 の 部 位 が 末 梢 側(vs 近 位 側,
OR=5.57,p=0.042)が抽出された.
【結語】Lip-TACE の効果は,選択的虚血と抗癌剤作用であるが,emulsion 化すると
抗癌剤投与量は Lipiodol 投与量に規定される.一方,本法では,CDDP を水溶性のま
ま目標量を投与でき,selective に行うことで局所的抗腫瘍効果が期待できると考え
た.今回は局所制御のみの評価であり,今後は総合評価,予後について検討を要する.
― 77 ―
[MEMO]
― 78 ―
40. BCLC Intermediate stage、TACE 不応、Sorafenib 不応の
HCC に対し、DEB-TACE を施行した症例の経験
齋藤 宰 1)、佐藤 秀一 2)、矢﨑 友隆 1)、飛田 博史 1)、三宅 達也 1)、石原 俊治 1)、
安藤 慎司 3)、中村 友則 3)、中村 恩 3)、木下 芳一 1)
1) 島根大学医学部附属病院 消化器・肝臓内科 2) 島根大学医学部附属病院 光学診療部 3) 島根大学医学部附属病院 放射線科
【目的】BCLC Intermediate stage の HCC には多様な症例が含まれ、TACE が推奨治
療とされているが、TACE 不応例に対しては Sorafenib も治療選択肢の一つである。
しかしながら、TACE 不応、Sorafenib 不応の HCC 症例に対する後治療は確立されて
いないのが現状である。今回我々は、このような症例に対して DEB-TACE を施行し
た症例を経験したので報告する。
【症例】
〈症例 1〉74 歳、女性。C 型肝硬変+自己免
疫 性 肝 炎 を 背 景 に、2012 年 に HCC を 初 発 し て 以 降、3 回 の TACE を 施 行 し た が
TACE 不 応、2014 年 6 月 か ら Sorafenib 400mg/ 日 を 開 始 す る も PD と な り、AFP
306ng/ml、DCP 20616mAU/ml(以下単位略)まで上昇した。これに対し、2015 年 1
月から 3 回の DEB-TACE を施行したところ、治療後 1ヵ月の CT で PR、AFP 104、
DCP 2714 に低下した。Child-Pugh score は治療前後で 6 点で変わりなかった。
〈症例 2〉
78 歳、男性。アルコール性肝硬変を背景に、最大径 55mm 大の単純結節周囲増殖型
の初発 HCC を認め、2014 年 1 月から 2 回の TACE を施行するも TACE 不応、2014 年
11 月から Sorafenib 800mg/ 日を開始するも PD となり、この時 AFP 101、DCP 109
であった。これに対し、2015 年 2 月から 2 回の DEB-TACE を施行したところ、治療
後 1ヵ月の CT で PR、AFP 6、DCP 26 に低下した。Child-Pugh score は治療前後で 5
点で変わりなかった。〈症例 3〉74 歳、女性。C 型肝硬変を背景に 2012 年 6 月に HCC
を初発して以降、4 回の TACE を施行するも TACE 不応、2014 年 11 月より Sorafenib
800mg/ 日を開始するも副作用のため治療を中止となり、2015 年 3 月に DEB-TACE を
施行した。治療前 AFP 25389、DCP 10496 であったが、治療後 1ヵ月時点の CT で
PR、AFP 17024、DCP 5249 に低下した。Child-Pugh score は治療前の 5 点から治療
後に 7 点に上昇した。
【結論】DEB-TACE は BCLC Intermediate stage で TACE 不応、
Sorafenib 不応の HCC 症例に対して短期的な効果ではあるが、有効な治療選択肢と一
つとなり得ることが示唆された。
― 79 ―
[MEMO]
― 80 ―
41. 当院における各種 TACE の治療成績と比較
佐野 隆友、小川 紗織、吉益 悠、竹内 啓人、笠井 美考、小島 真弓、杉本 勝俊、
小林 功幸、森安 史典
東京医科大学 消化器内科
目的当院では肝細胞癌に対する TACE として DEB-TACE(以下 DEB)
、Lip-TACE(以
下 Lip)、B-TACE(以下 Balloon)を行っている。当院での各種 TACE の治療効果や合
併症に関して検討を行ったので報告する。方法対象は当院にて TACE 施行した 193 例
(DEB:79 例、Lip:70 例、Balloon:44 例 )
、 平 均 年 齢 72 歳、 男 性:135 例 女 性:
58 例、HCV/HBV/NBNC:138/12/43 Child-pughA/B/C:173/18/0 で 効 果 判 定 は
結節毎とし、DEB:101 結節、Lip:78 結節、Balloon:44 結節で評価可能であった。
効果判定は Treatment Effect を用い、治療 1~3ヶ月後に撮影される造影 CT で判定し
た。結果 DEB では 101 結節中、31 結節で TE4、26 結節で TE3、33 結節が TE2、TE1
となった。Lip では 78 結節中、22 結節で TE4、13 結節で TE3、38 結節で TE2、TE1
と な っ た。Balloon で は 44 結 節 中、13 結 節 で TE4、6 結 節 で TE3、23 結 節 で TE2、
TE1 となった。単発の腫瘍は 51 結節であったが、DEB では 27 結節中 10 結節(37%)
で TE4 となり、Lip では 15 結節中 7 結節(46%)で TE4、Balloon では 6 結節中 4 結節(66
%)で TE4 となった。腫瘍の個数が 2 個~5 個の複数存在した場合、DEB で 32 結節中
19 結節(59%)、Lip で 28 結節中 17 結節(60%)
、Balloon で 15 結節中 6 結節(40%)で
TE4+TE3 となった。腫瘍が 5 個以上存在する多発肝癌では、DEB で 26 結節中 15 結
節(57%)、Lip で 20 結節中 6 結節(30%)
、Balloon で 19 結節中 7 結節(36%)が TE4+
TE3 となった。術後1ヶ月での腫瘍マーカーで、AFP は全ての TACE で有意に低下
し、PIVKA-2 は Lip、DEB で有意に低下した。採血検査では治療前、治療翌日、1
週間後、1ヶ月後の GOT、GPT、T-Bil、CRP で有意差を認め Balloon が最も肝障害
が強く、次に Lip、DEB の順であった。重篤な合併症として DEB において胆汁瘻を 2
例に認めた。結語当院にて施行した DEB、Lip、Balloon での TACE に関して詳細な
検討を行った。各治療とも長所、短所がありこれら治療の適切な使い分けが必要であ
る。
― 81 ―
[MEMO]
― 82 ―
42. TACE 時の hydration および体液貯留予防にトルバプタン
(TVP)が有効であった 2 例
橋口 正史 1)、山﨑 成博 1)、玉井 努 2)、小田 耕平 2)、長谷川 将 1)、藤﨑 邦夫 1)
1) 霧島市立医師会医療センター 肝臓内科 2) 鹿児島大学 消化器内科
【はじめに】
TACE に使用する抗癌剤については CDDP が有効との報告が多く,肝機能ととも
に腎機能の維持が重要である.腎保護のために hydration を行うが,肝機能低下例で
は TACE 後に体液貯留をきたすことがある.今回,CDDP を使用する TACE 時の
hydration の利尿薬として,および体液貯留予防として TVP が有効であった症例を経
験したので報告する.
【症例 1】
C 型 肝 硬 変 の 70 歳 女 性.2015 年 2 月 HCC 再 発(C-P 7 点,stage Ⅳ A)に 対 し て
TACE 施行,Lip 10ml+CDDP 80mg(標準量 80%)投与した.Max3.4kg の体重増加
があり術後 5 日目から TVP 3.75mg を投与した.改善したため 4 日間で終了したが,
eGFR(ml/min/1.73m2)は入院時 62 から術後 7 日目 29 と低下,回復に 1ヶ月要した.
2015 年 9 月 HCC 再発時(C-P 8 点,stage Ⅳ A)の TACE では,Lip 7ml+CDDP 45mg
( 標 準 95%)投 与 し た. 直 後 に TVP 3.75mg を 単 回 投 与 し た と こ ろ, 体 重 増 加 は
max0.9kg で,eGFR の低下はなかった(入院時 55,術後 7 日目 57)
.
【症例 2】
C 型肝硬変の 72 歳女性.2014 年 4 月 HCC 再発(C-P 5 点,stage Ⅰ)に対して TACE
施行,Lip 2ml+CDDP 50mg(標準量 54%)投与した.Max2.3kg の体重増加があり,
アゾセミドとスピロノラクトンを投与し改善した.しかし eGFR(ml/min/1.73m2)は
入院時 83 から術後 7 日目 66 と低下した.2015 年 10 月 HCC 再発時(C-P 8 点,
stage Ⅰ)
の TACE では,Lip 2ml+CDDP 45mg(標準 100%)投与した.直後に TVP 3.75mg を
単回投与したところ,体重増加は max1.9kg で,eGFR の低下はなかった(入院時 42,
術後 7 日目 50).
【考察】
CDDP の腎障害予防として,大量輸液+利尿薬(マンニトール・フロセミド)によ
る hydration が確立しているが,肝硬変例では ADH の分泌・感受性亢進,低 ALB 血
症のため体液貯留につながる可能性がある.また CDDP は薬剤性 SIADH を起こすこ
― 83 ―
ともある.フロセミドについては,腎機能の悪化・Na 低下等の弊害がある.
一方,TVP は ADH に拮抗することで自由水の尿中排泄を増加させる利尿薬で,腎
機能や電解質への影響が少なく,低 ALB 血症でも効果を発揮する点が特徴とされる.
肝硬変例に対する CDDP を使用する TACE 時の hydration において,TVP は体液
貯留をきたさず,腎機能も維持できる可能性が示唆された.
― 84 ―
43. ビーズ TAE の合併症予防―急性胆嚢炎を予防するー
佐藤 新平、河井 敏宏、佐藤 隆久、杉本 貴史、小尾 俊太郎
杏雲堂病院 消化器肝臓内科
我々はビーズ TAE を 1 年間に 50 例施行した。その内、急性胆嚢炎を 2 例経験した。
1例は壊死性胆嚢炎で開腹手術により救命した。その教訓から以降塞栓方法に十分注
意したため、合併症はゼロになった。今回その契機となった症例を発表する。患者は
85 歳、 女 性。NBNC 肝 硬 変 で 他 院 で 経 過 観 察。2011/5 月 肝 癌 初 発 S8 2.2cm
RFA2014/8 月 再 発 に リ ピ オ ド ー ル TAE2014/11/28 再 発 に エ ン ボ ス フ ィ ア ® で
TAE、術後嘔気あり 2014/11/30 腹痛あり 2014/12/01 緊急手術。壊死性胆嚢炎+
胆嚢穿孔性腹膜炎の診断で開腹胆嚢摘出術+腹腔内洗浄ドレナージ術施行。病理で胆
嚢頸部から体部動脈に好酸性の敵状物を多数認めた。考察本症例の治療時、塞栓は右
肝動脈からで、胆嚢動脈を超えて抹消側より塞栓したが、おそらく塞栓したビーズが
逆流して、胆嚢動脈を塞栓し壊死性胆嚢炎となったと考える。したがって以降の
TAE はまず TAE 前に胆嚢の有無を確認し、あれば胆嚢動脈抹消より塞栓し逆流をさ
せない。ビーズの大きさは 10-20 倍に希釈して使用する。この方法で以降、胆嚢炎の
合併症は皆無となった。
― 85 ―
[MEMO]
― 86 ―
44. DCB-TACE におけるリスク回避の実際 ~特に bland embolization の併用について~
高橋 正秀 1)、代田 夏彦 1)、畑中 勇輝 1)、菅原 信二 1)、小西 直樹 2)、門馬 匡邦 2)、
池上 正 2)、松崎 靖司 2)
1) 東京医科大学茨城医療センター 放射線科 2) 東京医科大学茨城医療センター 消化器内科
【背景】DCB-TACE を安全に行うためには、粒子径の選択、懸濁液希釈、適切な
bland embolization の併用、vascular lake の処理などが重要であると言われている。
【方法】2015 年 3 月から 10 月までに当施設で施行した DCB-TACE の症例データを、合
併症リスクの回避という観点から探索し、代表的な症例を供覧する。
【結果】のべ 26
例の DCB-TACE を施行した。粒子径については、全例で 100-300μm を選択し、希釈
率に関しては 60 倍希釈から開始した 1 例を除き、全例で 100 倍希釈から注入開始して
いる。Embosphere を併用したものが 4 症例あり、うち 3 例は AP shunt 閉塞のために
500-700μm 粒子を少量注入している。1 例は肝機能不良例であり、DCB の使用量を
減らす目的で補助的に使用した。Vascular lake は 6 例で出現し、全例 Gelpart による
塞栓を行っている。その中には、一度 DCB のみで消失したものの、別の動脈枝を塞
栓した後の DSA で再度出現したものが含まれる。1 例では Gelpart のみでは消失させ
ることができず、金属コイルによる塞栓を追加した。
【結語】DCB-TACE におけるリ
ス ク 回 避 の 工 夫 は、 サ イ ズ 選 択 と 希 釈 率 に 関 し て は ル ー チ ン で 行 っ て い る。
AP-shunt、肝機能不良例、あるいは、vascular lake への対処として、Embosphere、
Gelpart そしてまれには金属コイルによる塞栓術が適宜追加され、これらは有用であ
ると考えることができた。
― 87 ―
[MEMO]
― 88 ―
45. DCBead により腫瘍内出血(vascular lake)を生じた 7 例の
検討
馬場 英、古家 乾、山内 康嗣、小泉 忠史、定岡 邦昌、関谷 千尋
JCHO 北海道病院
最近 DCBead による腫瘍内出血(vascular lake)が問題となっており、死亡例も報告
されており、当院での DCBead 使用による腫瘍内出血に関して検討した。対象・方法
今回 2014 年 3 月から 2015 年 7 月までにエピルビシンを吸着させた DCBead にて TACE
を施行した 24 例(年齢中央値 74.5 歳、男性 13 名)に関して腫瘍内出血をきたした 7 例
とそれ以外の症例について検討した。TACE に関しては CTHA 画像にて可能な限り
栄養血管を同定し、選択的に microcatheter を挿入した。治療の end point は腫瘍濃
染の消失とした。腫瘍内出血群は全例で透視化に腫瘍内出血が確認できなくなるまで
Gelpart にて塞栓した。治療効果判定は手技終了後、1ヶ月後から 2ヶ月以内の画像お
よび腫瘍マーカーにて評価した。結果非腫瘍内出血群 17 例の年齢中央値は 74 歳、男
性 10 名、現疾患としては HBV/HCV/Alcohol/NBNC:3/6/3/5、Child Pugh Score 中
央値は 6 で GradeA/B/C:12/5/0、平均腫瘍径は 26.9mm であった。治療前の AFP 中央
値は 18.6ng/ml、PIVKA-II 中央値は 80mAU/ml であった。腫瘍内出血群 7 例の年齢
中 央 値 は 74 歳、 男 性 2 名、 現 疾 患 と し て は HBV/HCV/Alcohol/NBNC:3/1/1/2、
Child Pugh Score 中央値は 7 で GradeA/B/C:2/3/2、平均腫瘍径は 44.3mm であった。
治療前の AFP 中央値 64.2ng/ml、PIVKA-II 中央値は 2569mAU/ml であった。治療前
の因子では Child Pugh Score、CLIP、AFP、T-Bil、腫瘍径が腫瘍内出血群で有意に
高値であった。一過性の肝不全症状が ChildPugh GradeC の 2 症例で出現したが、
FFP 投与など保存的加療で改善した。治療関連死は認めなかった。効果判定が施行
できた 23 例における治療効果判定では治療効果に有意な差は認めなかった。結論欧
米においては新しい塞栓物質として Microsphere が臨床において普及しつつある。し
かし、肝予備能が低下した比較的大きな腫瘍に使用した場合には腫瘍内出血をきたす
可能性があり、治療中及び治療後の慎重な観察が必要と考えられた。
― 89 ―
[MEMO]
― 90 ―
病理提示演題
46. CTHA で明瞭な濃染を示した淡明型肝細胞癌の 1 例
小坂 一斗 1)、小林 聡 2)、松井 修 3)、北尾 梓 1)、米田 憲秀 1)、折戸 信暁 4)、
八木 俊洋 1)、佐藤 保則 5)、蒲田 敏文 1)
1) 金沢大学 放射線科 2) 金沢大学医薬保健研究域保健学系 量子医療技術学 3) 金沢大学 先進画像医学研究教育講座 4) 福井赤十字病院 放射線科 5) 金沢大学 形態機能病理学
70 歳代女性,背景肝は B 型肝硬変の状態.2005 年,肝外側区肝腫瘤(淡明型肝細胞癌)
に対して外科切除の既往歴あり.同 2005 年,肝 S8 に 5mm の脂肪濃度を示す結節が
出現し,RFA にて加療された.2007 年,肝 S8 腫瘤の局所再発を認めた.単純 CT で
は芋虫状のくびれを伴うΦ 38 x 24mm の低吸収性腫瘤を呈した.3 相ダイナミック
CT では早期濃染は明らかではなかったが,腫瘤最大断面面積における CT 値測定で
は Pre -15HU → HAP 21HU → PVP 35HU → EP 22HU と早期濃染~洗い出し像パター
ンが示された.MRI phase shift image の out of phase では結節全体が低信号化を示
した.CTHA 早期相では腫瘤は明瞭な早期濃染を示し,後期相ではコロナ濃染を示
した.TACE による加療が行われたが,以後再発・治療を繰り返し,2011 年(初回治
療後 6 年)に永眠された.淡明型肝細胞癌と脂肪を伴う肝細胞癌とはダイナミック CT
や MRI の所見が類似するため,両者の鑑別は必ずしも容易ではない.今回の症例で
は CTHA で明瞭な早期濃染とコロナ濃染が示され,通常の脂肪を伴う高分化肝細胞
癌とは異なっていた.淡明型肝細胞癌と脂肪を伴う高分化肝細胞癌の鑑別に CTHA
が有用である可能性が示唆された.
― 91 ―
[MEMO]
― 92 ―
病理提示演題
47. 治療経過中にcombined hepatocellular-cholangiocarcinoma
への移行が示唆された HCC の一例
西岡 典子 1)、越智 純子 1)、清水 匡 1)、小山田 ゆみ子 2)、大森 優子 2, 3)、
石津 明洋 4)、由崎 直人 5)
1)KKR 札幌医療センター斗南病院 放射線診断科 2)KKR 札幌医療センター斗南病院 病理診断科 3) 手稲渓仁会病院 病理診断科 4) 北海道大学保健科学研究院 病態解析学分野 5)KKR 札幌医療センター斗南病院 消化器内科
症例は 55 歳男性。Ⅱ型糖尿病の血糖コントロール目的で入院。この際、前医で肝
腫瘤が疑われていたため肝の精査も行った。HBsAg 陽性、HCV 抗体陰性、CEA 8.0
ng/ml、CA19-952U/ml、AFP 上昇なし。
肝の形態は辺縁の鈍化と右葉の萎縮、外側区の腫大を示し、肝 S5 に 30mm 大、S8
に 31mm 大の腫瘤が見られた。S5 病変は造影前 CT で僅かに高吸収や低吸収の領域
が混在、一部に早期濃染が見られた。MRI では T1 強調、T2 強調像ともに高信号や
低信号が混在、拡散障害は見られなかった。造影後一部に早期濃染 -washout あり、
肝細胞相では大部分が EOB 取り込み低下を示したため、画像上 HCC と診断した。S8
病変は造影前の CT で肝実質よりやや高吸収、早期濃染は明らかではなく、遅延相で
周囲の肝実質より僅かに低吸収を示した。MRI では T1 強調像で高信号、T2 強調像
で低信号、拡散障害なし、早期濃染は明らかではなく、肝細胞相では EOB の取り込
みは周囲の肝実質よりも軽度低下していた。S8 病変に対して生検が施行され、well
to moderately differentiated HCC と診断された。鉄沈着による MRI 信号変化を疑っ
たが、鉄染色では abundant な鉄沈着は見られなかった。
TACE が施行され、S5 病変はコントロールされたが S8 病変はリピオドールの沈
着が得られなかった。2 度の TACE 後、S8 病変内にはリング状や結節状の早期濃染
が出現した。多血化したと考え、DC ビーズによる TACE を 4 回施行したが、内部
壊死を伴ったリング状の早期濃染は徐々に拡大し、同部位の生検を施行したところ、
腺癌への分化傾向と CK7 陽性が見られた。
本症例の S8 病変において、当初より combined hepatocellular-cholangiocarcinoma
(CHC)であった可能性は除外できないが、治療経過中に HCC が CHC へと移行する
過程を見た可能性があり、諸先生方のご意見を伺いたく提出する。
― 93 ―
[MEMO]
― 94 ―
病理提示演題
48. US が肝細胞癌との鑑別に有用と思われたリンパ増殖性疾患
が疑われた肝腫瘍の一例
出田 雅子 1)、小川 力 1)、三野 智 2)、野田 晃世 1)、荒澤 壮一 1)、久保 敦司 1)、
石川 哲朗 1)、松中 寿浩 1)、玉置 敬之 1)、柴峠 光成 1)、隈部 力 4)、中島 収 5)、
工藤 正俊 3)
1) 高松赤十字病院 消化器内科 2) 高松赤十字病院 臨床研修医 3) 近畿大学医学部 消化器内科 4) 隈部医院 5) 久留米大学病院 臨床検査部
(症例)70 歳代女性、(既往歴)シェーグレン症候群、C 型肝硬変、
(現病歴)C 型肝硬
変 精 査 目 的 で 2014 年 8 月 当 院 紹 介 と な っ た。 初 診 時、C 型 肝 硬 変(genotype2B、
6.6logIU/ml)Child-Pugh5 点 A で、造影 CT では明らかな肝 SOL は指摘されなかった。
2015 年 4 月の EOB-MRI にて S3 に 8mm 大の、動脈優位相で濃染し、後期相で wash
out、肝細胞相で取り込み低下を認める肝細胞癌を否定できない肝腫瘍を認めた。造
影 US(ソナゾイド US)では、血管相で濃染し、後血管相で defect を呈し、CT-Angiography でも CTHA で濃染、CTAP で defect を呈する肝細胞癌に典型的な造影パタ
ーンであった。腫瘍マーカーは AFP 9.5ng/ml、PIVKA-II 42mAU/ml、AFP-L3 7.6
と軽度の上昇を認め、C 型肝硬変を背景に発症した肝細胞癌を疑い、十分な IC の上
翌月に当院外科にて腹腔鏡下肝切除術を施行した。病理組織診断は偽リンパ腫、また
は Castleman’s disease が疑われる所見であり、術後の全身 PET-CT では他部位に Hot
spot は認めず、肝原発のリンパ増殖性疾患と診断した。リンパ増殖性疾患と、HCC
との鑑別は画像上困難と考えられているが、retrospective に症例を振り返ると、造
影 US を含めた US 検査で鑑別が可能であった可能性が示唆された。画像所見のみで
肝細胞癌と診断され、RFA が施行された症例の中に、本症例のようなリンパ増殖性
疾患が含まれている可能性は否定できず、治療前に本疾患を念頭におく必要性を認識
した一例であった。
― 95 ―
[MEMO]
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49. 腫瘍周囲過形成を認めた肝血管筋脂肪腫の1切除例
-US,CT,MRI と病理組織所見の対比を中心に 隈部 力 1, 2)、中島 収 3)、野村 頼子 4)、奥田 康司 4)、矢野 博久 5)、鹿毛 政義 6)、
東南 辰幸 2)、安陪 等思 2)
1) 隈部医院 2) 久留米大学医学部 放射線医学講座 3) 久留米大学病院 臨床検査部 4) 久留米大学医学部 外科学講座 5) 久留米大学医学部 病理学講座 6) 久留米大学病院 病理診断科・病理部
【症例】60 歳代の女性.検診 US で肝 S4 に約 3cm の腫瘤を指摘され精査目的で紹介と
なる.血液生化学検査:HBs 抗原と HCV 抗体は陰性.血液生化学値と腫瘍マーカー
は基準値内.【画像所見】腫瘤内側(A 域)と辺縁外側(B 域)で異なる所見を呈した.
A 域 は,US の B モ ー ド は 低・ 高 輝 度 混 在. 造 影 US 血 管 相, 造 影 CT と EOB 造 影
MRI の早期相で濃染を認めた.造影 US 後血管相は欠損像,造影 CT 後期相は等吸収
域,造影 MRI 後期相は不均一な低信号で肝細胞相は低信号,T1 強調像(T1WI)は同・
逆位相ともに低信号,脂肪抑制 T2 強調像(FS-T2WI)は高信号,拡散強調像(DWI)
は高信号,ADC は視覚的に周囲肝と等値域であった.B 域は B モードで軽度高輝度.
造影 US は A 域の造影後に造影され,後血管相は周囲肝と同輝度.造影 CT 門脈 - 静脈
相で軽度造影,後期相は周囲肝と等吸収域,造影 MRI は遅延性に造影され肝細胞相
は不均一な高信号,T1WI の逆位相で信号低下を認め,FS-T2WI と DWI はほぼ等信号,
ADC は等値域であった.他に A 域の中心に CT と MRI の造影後期相で遅延性造影効
果を認め,CT 早期相で腫瘤と連続し中肝静脈早期描出を認めた.画像から多血性,
脂肪の存在,中心に線維性瘢痕,早期流出静脈描出が示唆され,AML,FNH,HCC
が鑑別にあがり外科切除となった.【病理組織所見】切除・固定標本の肉眼像で A・B
域の色調は異なり,中心に瘢痕を認め,A 域に拡張した血管を認めた.HE 像で脂肪
は A 域に認めず B 域に散見した.免疫染色では、HMB-45,Melan A,SMA は A 域
が陽性で B 域は陰性,一方,HP1 と GS は A 域が陰性で B 域は陽性であった.CD34 連
続切片観察で A 域の血洞・異常脈管と B 域の類洞および拡張した静脈への連続性を認
めた.以上より,A 域は脂肪を含まない AML,B 域は過形成と診断した.画像と組
織を対比して提示し考察する.
― 97 ―
[MEMO]
― 98 ―
50. 針生検で高分化型肝細胞癌との鑑別が困難であった多発肝
細胞腺腫の1切除例
河野 豊 1)、宮西 浩嗣 1)、田村 文人 1)、久保 智洋 1)、加藤 淳二 1)、北尾 梓 2)、
米田 憲秀 2)、佐々木 素子 3)
1) 札幌医科大学 腫瘍・血液内科 2) 金沢大学 経血管診療学 3) 金沢大学 形態機能病理学
症例は 40 歳代女性。検診の腹部超音波検査で肝血管腫が疑われ当科紹介受診。腹部
造影 CT では肝血管腫以外に肝腫瘍が多数認められたため、精査加療目的に当科入院。
Dynamic CT で肝血管腫以外の S2 と S5 の肝腫瘍は動脈相で濃染を認めなかった。US
では辺縁境界不明瞭な高エコー腫瘤で、CE-US では vascular phase で早期濃染を、
post-vascular phase で perfusion defect を 共 に 認 め な か っ た。Gd-EOB-DTPA 造 影
MRI では腫瘍はいずれも T1 強調画像で軽度低信号、動脈相では等信号、門脈相、平
衡相及び肝細胞相ではいずれも低信号であった。拡散障害はないが、Chemical shift
を認めており脂肪を含有する腫瘍と考えられた。CTHA ではいずれの腫瘍も早期相
で濃染を認め、さらに新規病変を多数認めた。画像検査では確定診断に至らず腫瘍生
検を施行した。細胞密度が高く脂肪を含んでいたが、異型の乏しい腫瘍細胞であり、
肝細胞腺腫や高分化型肝細胞癌が疑われた。針生検では診断がつかなかったため、肝
部分切除術と術中 RFA を施行した。摘出標本の腫瘍細胞は liver fatty acid binding
protein の発現低下を認め、各種免疫染色から Hepatocyte nuclear factor 1α-inactivated type hepatocellular adenoma(HNF1α-inactivated type HCA)と 診 断 し た。
HNF1α-inactivated type HCA は脂肪を含有する異型の乏しい腫瘍細胞から成り、
画像診断上は多血性腫瘍として診断されることが多いが、本症例では CTHA でのみ
濃染を認めたため術前の鑑別診断に苦慮した。また正常肝に発症する多発肝細胞腺腫
は稀であり文献的考察を加え報告する。
― 99 ―
[MEMO]
― 100 ―
病理提示演題
51. 肝組織球肉腫の 1 例
久保 貴俊 1)、桐生 茂 2)、赤井 宏行 2)、大田 泰徳 3)、東條 有伸 4)、吉田 英雄 5)、
加藤 直也 6)、中埜 良康 2)、大友 邦 1)
1) 東京大学医学部附属病院 放射線科 2) 東京大学医科学研究所附属病院 放射線科 3) 東京大学医科学研究所附属病院 病理診断科 4) 東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科 5) 日本赤十字社医療センター 消化器内科 6) 東京大学医科学研究所 先進医療研究センター
肝臓の組織球肉腫は稀な腫瘍であり、画像報告に乏しい疾患である。我々は肝臓の組
織球肉腫の 1 例を経験したのでここに報告する。
症例は 68 歳女性。ステロイド不応性の血小板減少症に対して脾摘術が施行された。
病理学的に組織球肉腫が証明され、さらなる加療のために紹介入院となった。全身精
査のために施行された造影 CT で、肝右葉に動脈相で区域性の淡い造影効果が認めら
れ、門脈血流低下が示唆された。MRI では、脂肪抑制 T2 強調画像で区域性の低信号
域がみられ内部に高信号域がみられた。SINOP では in-phase から out-of-phase にかけ
て区域性に信号上昇があり、鉄沈着が疑われた。Gd-EOB-DTPA 造影 MRI では、動
脈相で同領域に一致した区域性の淡い造影効果がみられ、肝胆道相で造影剤の取り込
み低下を認めた。診断のために US ガイド下肝生検が施行された。類洞を主体に浸潤
する大型の多型核を有する異形腫瘍細胞がみられ、腫瘍細胞は CD68 および CD163 の
組織球マーカーは陽性、CD1a、ランゲリンおよび S-100 蛋白等のランゲルハンス組織
球症に特異的なマーカーは陰性であり、組織球肉腫と診断された。MRI で示唆され
たように病理学的に肝実質への鉄沈着が認められ、腫瘍の類洞浸潤による門脈血流低
下が原因と推察された。門脈血流低下・鉄沈着等の画像所見が病理学的所見で説明可
能な症例であり、肝臓に組織球肉腫が浸潤した場合、本例のような特徴的な画像所見
を呈する可能性があると考えられた。
― 101 ―
[MEMO]
― 102 ―
病理提示演題
52. 肝原発神経内分泌腫瘍の1例
松田 秀哉、今川 直人、村岡 優、鈴木 雄一朗、佐藤 光明、中山 康弘、井上 泰輔、
前川 伸哉、坂本 穣、榎本 信幸
山梨大学医学部 第一内科
症例は 65 歳、男性。以前から脂肪肝を指摘されていた他は特記すべき既往歴なし。
人間ドックの腹部超音波検査で肝腫瘤を指摘され、精査目的に当院に紹介された。身
体診察で異常所見を認めず、また血液検査では HBs 抗体陽性である他は特記すべき
所見は無かった。腹部超音波 B モードで肝 S4 に 21mm 大の境界明瞭な低エコー腫瘤
を認めた。ソナゾイド造影では動脈優位相で濃染、門脈優位相で wash out し、後血
管 相 で は 明 瞭 な defect を 呈 し た。 単 純 CT で は 低 吸 収 な 腫 瘤 と し て 描 出 さ れ、
dynamic CT では動脈相から門脈相にかけて全体が濃染し平衡相で染まり抜ける所見
であった。MRI 検査では T1 で低信号、T2 で高信号、拡散強調像で著明な高信号を呈
し、EOB-MRI 肝細胞相で明瞭な低信号として描出された。CTHA では 1 相目で全体
が濃染し 2 相目でコロナ様濃染を呈し、CTAP で明瞭な低吸収腫瘤として描出された。
以上の結果から肝細胞癌 cT2N0M0 cStage Ⅱと診断し、肝 S4 部分切除術を施行した。
切除検体では肝 S4 に 20×18mm の境界明瞭な腫瘤が認められた。組織学的には HE 染
色では好酸性、細顆粒状の細胞質に富む腫瘍細胞が充実性の胞巣を形成し、腺腔やロ
ゼッタ形成を伴っていた。免疫染色ではシナプトフィジン染色陽性、クロモグラニン
染色陰性、MIB-1 陽性率は 7% であり、以上から神経内分泌腫瘍 NET G2 と診断した。
肝転移の可能性を考え超音波内視鏡やダブルバルーン内視鏡も含めた精査を行ったが
他臓器に原発巣となりうる病変は認めず、肝原発の神経内分泌腫瘍と診断した。肝原
発の神経内分泌腫瘍は極めて稀な腫瘍であり、特異的な画像所見は報告されていな
い。今回肝細胞癌と類似する画像所見を呈した肝原発の神経内分泌腫瘍の 1 例を経験
したので文献的考察を加え報告する。
― 103 ―
[MEMO]
― 104 ―
病理提示演題
53. 炎症を契機に発見された肝腫瘍の 1 例
馬場 英、古家 乾、山内 康嗣、小泉 忠史、定岡 邦昌、関谷 千尋、服部 淳夫
JCHO 北海道病院
症例は 20 歳代男性。2015 年 1 月上旬より 40℃の発熱と感冒様症状があり、貴院に受診。
インフルエンザとして対応された。その後も微熱が持続し、2 月下旬になり左側腹部
痛と炎症反応の上昇があり、NSAIDs で対応。3 月上旬より呼吸時に左胸部通も伴う
ようになり、38℃ の 発 熱 が 間 欠 的 に 続 く ため当科紹介となった。血液検査では
WBC4980 /μl,Hb10.1 g/dl,Pl13.2 万 /μl,TB0.6 mg/dl,Alb3.92g/dl,AST/
ALT/γGTP16/13/53 U/l,CRP11.25mg/dl, sIL2-r593U/ml,ACE10.5U/L,フェリ
チン 213.7ng/ml であった。3 月 23 日に施行した造影 CT にて大動脈周囲のリンパ節腫
大を認めた。脾腫があり、脾内に 18mm の比較的明瞭な low density area を認めた。
CT では肝内に結節は認めなかった。4 月 3 日に施行した EOB-MRI では肝被膜下に
18mm の T2high の腫瘤あり、中心部は軽度低信号を示した。造影早期相で target 様
の 比 較 的 強 い 染 ま り が あ り、 肝 細 胞 相 で 低 信 号 と な っ た。4 月 9 日 に 施 行 し た
Sonazoid 造影 US(4/9)では S5 肝表面に 15mm の比較的辺縁明瞭な low echoic SOL あ
り、Kuppfer phase では明らかな defect を示した。Reinjection にて同部は比較的細
かい動脈が還流し、一部は周囲に流出した。3 月 23 日の CT では認めず、比較的急速
な経過で出現した肝腫瘍で、画像検査からは炎症性偽腫瘍 / 肉芽腫性病変などを疑い、
肝生検を施行した。肝生検では炎症性偽腫瘍として矛盾しない所見であった。肝炎症
性偽腫瘍は原因不明の比較的まれな疾患であり、最近では臨床所見および画像所見や
肝生検から診断されることも多く、文献的考察を加えて報告する。
― 105 ―
[MEMO]
― 106 ―
病理提示演題
54. 先天的門脈低形成に伴い若年で多発する肝細胞腺腫と肝細
胞癌を発症した 1 例
酒井 勉 1)、奥野 祥子 1)、中島 賢憲 1)、坂野 喜史 1)、秋田 國治 1)、大西 隆哉 1)、
東 敏弥 2)、杉本 琢哉 2)、辻本 浩人 2)、山田 卓也 2)、四戸 由歌 3)
1) 羽島市民病院 消化器内科 2) 羽島市民病院 外科 3) 羽島市民病院 放射線科
症例は 34 歳女性 主訴は腹痛 家族歴 特記すべきことなし。既往歴 新生児マス
スクリーニングで高ガラクトース血症を指摘されたが、精査はされなかった。現病歴 2015 年 5 月帝王切開で第 2 子を出産したが、1ヶ月後突然右季肋部痛が出現したため
当院救急外来受診。腹部 CT 像で肝右葉の巨大な腫瘍と腹腔内出血を認めたため緊急
入院となった。入院時検査成績 TP 6.6 ALB 3.9 T.Bil 0.7 AST 41 ALT 21 LDH 322
ALP 483 NH3 98 HBs Ag(-)HCV Ab(-)ANA(-)AMA(-)AFP 6.3 PIVKA-2 1296
CEA 0.5 CA19-9 9.7 ダイナミック CT では肝右葉に径 70mm を超える巨大な多血性
腫瘤を認め中央の主腫瘤は周囲より徐々に造影されその周囲に早期濃染、wash out
される多発性の多血性腫瘤を認めた。EOB-MRI では T2 強調像で主腫瘤の辺縁は著明
な高信号中央は著明な低信号で周囲に T2 低信号 T1 高信号の結節を認めた。EOB 造
影では周囲の結節は早期濃染、wash out を認め主腫瘤は周囲から徐々に造影され中
央部は最後まで造影されなかった。CT、MRI 血管造影で SV SMV は肝部下大静
脈に合流しており門脈低形成と診断した。同年 7 月 27 日当院外科にて肝右葉切除+肝
左葉部分切除術を施行した。病理学的には中央の主腫瘤は肝細胞癌と診断された。周
囲の多発する多血性腫瘤は肝細胞腺腫と診断された。また左葉外側域の腫瘤は高分化
肝細胞癌と診断された。門脈欠損症あるいは低形成症は胎児期における血管形成の異
常に伴う稀な病態であるが、肝臓において種々の腫瘍性病変の併発が知られている。
本症例のように組織学的に多様な病変を伴う症例はさらに稀であり文献的考察を加え
て報告する。
― 107 ―
[MEMO]
― 108 ―
55. system-i(大動脈留置型特殊リザーバー)を用いた頻回分割
TACEが著効した肝細胞癌の一例
田尻 能祥、板野 哲
久留米中央病院
【はじめに】2014 年 2 月以降、肝細胞癌(HCC)の新しい塞栓剤として球状塞栓剤が使
用可能となり、HCC の IVR 治療に「DEB-TACE」という新たな方法が加わった。HCC
の治療において抗癌剤含浸可能な球状塞栓剤にはヘパスフェアと DC ビーズの 2 種類
があり、現在当施設でも HCC の TACE 不応例や持続肝動注非奏功例に使用している。
我々は以前より System-i と名付けた経皮的にマイクロカテーテルが挿入可能な皮下
埋め込み式特殊リザーバーを考案し、進行肝細胞癌に対して低侵襲で在宅率を高めた
反復の IVR 治療を行っている。今回は治療困難 HCC に対する IVR 治療の新しい試み
として、System-i を用いた球状塞栓剤による反復 TACE が有効であった HCC の 1 例
を報告する。【症例】54 歳男性、B型慢性肝炎肝 S4 を中心とした径 75×55mm の HCC
として 2015 年 1 月に当院へ初診。S5 にも肝内転移が疑われるため、down staging を
目的とした IVR 治療を選択し、左上腕より System-i を留置した。1 回目の治療ではア
イエーコールを用いた New FP を施行したがアレルギー症を呈したため、2 回目の治
療以降エピルビシン含浸 DC ビーズによる分割 DEB-TACE を 2~3 週間毎に継続し、
10 月までに 14 セッションを施行した。最高 40536ng/ml の AFP が 10 月には、6.5ng/
ml まで低下し、CT 上は CR である。【結語】球状塞栓剤を用いた DEB-TACE は従来
のジェルパート TACE に比べ治療時の疼痛や発熱が軽度であり、治療期間中の在宅
率は、80%以上と良好であった。今回の治療法は進行肝癌の長期コントロールに有用
と考えられた。
― 109 ―
[MEMO]
― 110 ―
抄 録(シンポジウム1)
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
1. 肝胆膵手術におけるシミュレーション・ナビゲーション
大城 幸雄
筑波大学 消化器外科
【研究目的】
昨今の医療画像を基にした計算解剖学の進歩は , 手術シミュレーション , 画像診断 , 解
剖構造の正確な理解等に大きく貢献している . 我々は , 個々の CT や MRI に基づいた
3D イメージを活用して , 肝切除におけるシミュレーション・ナビゲーションなど医工
連携によるコンピュータ外科手術支援を行っている .
【方法】
1)MRCP の胆管情報を加えた 3D イメージによる肝切除 , 膵切除シミュレーション・
ナビゲーション 2)臓器変形が可能な肝切除 , 膵切除エミュレータソフトの開発 3)
タッチレスインターフェイスを使用した手術ナビゲーションシステムの開発 4)3D
プリントを活用した手術シミュレーション
【結果】
1)胆管情報を加えた 3D イメージングにより、胆道癌 , 膵癌の術前シミュレーション ,
術中ナビゲーションを行い retrospective に評価したところ 術中出血量の減少という
効果が見られた . 2)物理シミュレーションの技法を活用して臓器変形をさせながら手
術工程のリハーサルが可能となった . 3)タッチレスでディスプレイ上のイメージ画像
を自在に動かせ , 腹腔鏡手術のナビゲーションとして応用可能であった . 4)新規 3D 臓
器フレームモデルを開発し視認性の向上と低コストを実現した .
【考察】
手術シミュレーション・ナビゲーションにより術中出血が減少したことはシミュレー
ションのみの効果とは断言できないが , 術者の安心感やチームの手術イメージの統一
など , 効果はあると思われる . 臓器変形が可能なエミュレータでは , 独自に変形・切離
アルゴリズムを開発しリアルタイムなバーチャル切離を可能とし臨床試験中である .
タッチレスディスプレイは術中の画像閲覧にストレスがなく大いに活用している . 3D
プリントは閲覧性 , 材料 , コストのバランスを多角的に考慮し最良の方法を開発し IC
や若手外科医の教育にも有用である .
― 113 ―
[MEMO]
― 114 ―
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
2. 肝切除における蛍光イメージング /ICG イメージング
井上 陽介
がん研有明病院 消化器外科
【背景】肝切除における蛍光イメージングは ICG の近赤外線カメラ撮影が主流であり、
現在までに胆管造影、肝実質の ICG 染色による解剖学的肝切除(AR)のガイド、肝腫
瘍 の 同 定 に 応 用 さ れ て い る。 当 院 で は 2013 年 よ り 開 腹 下 肝 切 除 で Hyper-Eye
Medical System(瑞穂医科工業)を、2014 年からは鏡視下で PINPOINT(Novadac)を
導入し、通常視画像に ICG 蛍光画像を重畳する Fusion ICG fluorescence imaging
(FIGFI)を用いた AR を行っている。
【方法】肝領域染色法は門脈直接穿刺注入法(PV 法)
、全身投与法(IV 法)に大別され
る。PV 法:目標領域門脈枝を US 下穿刺の上、ICG2.5mg、インジゴ 5ml、Sonazoid
0.5ml の混合液を注入する。IV 法:肝門処理で目標領域の脈管をクランプ後に、ICG
2.5mg を全身投与する。その後染色域を FIGFI で撮影する。開腹 AR 24(PV 法 12 例、
IV 法 12 例)例につき、その染色能を従来法と比較した。
【結果】周術期に ICG 投与に起因する有害事象はなかった。従来法で demarcation line
の描出が不十分な症例が 14 例存在したが、FIGFI では 23 例で明瞭に描出であった。
画像上の contrast を数値化した contrast index(| log(染色域明度)
/(非染色域明度)
|)を用いて比較すると、FIGFI の contrast は従来法に比べて格段に強い contrast が
得られ(0.81(0.18–2.51)vs 0.12(0.01-0.42), p<0.0001)
、癒着剥離後や硬変肝などの不
正な肝表上でも明瞭な demarcation が得られた。
【結論】FIGFI は安全かつ明瞭な肝
実質染色を可能し、正確な AR に寄与する。鏡視下手術への応用も含めて、その詳細
を報告する。
― 115 ―
[MEMO]
― 116 ―
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
3. ラジオ波熱凝固療法(RFA)におけるシミュレーション・
ナビゲーション、最新の動向
大﨑 往夫
大阪赤十字病院 消化器内科
RFA は一般に超音波誘導下で施行されているが、腫瘍の全周性に十分な凝固域を
確保するように穿刺することは必ずしも容易ではない。
初期の頃には、ワークステーションで US 断面と同一となる CT の MPR 像(Virtual
Sonography)を作成し、穿刺のシミュレーションをすることも試みられていたが、こ
れは事前に作成された静止画像であり、実穿刺での有用性は高くなかった。その後、
この Virtual US 像をリアルタイムに同一モニター上に表示のできるソフト(Real
Time Virtual Sonography, RVS)が開発され、現在では Fusion Imaging として実臨
床に広く普及している。
さらに近年バイポーラー電極を用いた RFA が導入されているが、同機器の特徴(短
時間での広い凝固域、no-touch ablation)を生かすためには、複数の電極針を同時に
穿刺、凝固することが必要である。そのため複数の電極針(多くは 3 本)をどのよう
な位置にどのように穿刺するかをシミュレーションすることは一層重要となってい
る。
そのため、従来の Virtual US 像と共に穿刺針と直行する腫瘍の断面(C plane)およ
び体表透過 3D 像を同一モニター上にリアルタイムに表示するソフト(3D Sim-navigator)が開発され、昨年末より臨床への提供が可能となった。
同ソフトでは C-plane にて腫瘍の最大断面を描出し、そこに 3 本の電極針を穿刺す
るポイントを設定する。そのことにより Virtual US 像および実 US 像に体表の穿刺部
位から同ポイントまでの穿刺ラインが描出され、それをガイドとして穿刺することが
可能となっている。さらに実際に穿刺した US 画像から C plane 像を作成することも
可能であり、穿刺した電極針の位置をその場で評価し、必要に応じて穿刺し直すこと
も可能である。同ソフトは US 下での RFA、特に複数針を用いる際にはきわめて有用
と思われるが、その信頼性、有用性の検証が求められる。
― 117 ―
[MEMO]
― 118 ―
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
4. 不可逆電気穿孔法(IRE)のシミュレーション・ナビゲー
ションと治療評価
森安 史典
東京医科大学 消化器内科
不可逆電気穿孔法(Irreversible electroporation, IRE)は、2~6 本の針電極の間に、
3,000V の高電圧で、100μ秒というきわめて短時間の直流電流を 100 パルス前後流す
ことによって、針間にある細胞にナノサイズの不可逆性の小孔を開け、細胞死(apoptosis)を惹起することによる癌治療の新治療法である。
NanoKnifeTM と呼ばれる本治療法は、肝臓、膵臓、前立腺、腎臓、肺、乳腺、甲
状腺などの実質臓器の悪性腫瘍が治療対象となる。短時間の通電のため ablation 領域
の温度上昇はなく、細胞は細胞死を起こすが、血管 ・ 胆管 ・ 消化管などの、膠原線維
などのタンパクで構成される構造は変化を受けない。
また、ラジオ波、マイクロ波などのthermal ablationでは、太い血管の近傍の腫瘍は、いわ
ゆるheat sink effectを受け温度上昇を免れるため、治療効果が妨げられ局所再発が多い。
従って、肝癌の中でも肝門部の脈管の近傍にあるもの、胆のう、腸管に接する肝癌
などがナノナイフのよい適応である。
膵癌は癌による死亡順位第 4 位の癌であり、切除手術が行われるのは 15%ほどであ
り、膵癌全体の治癒率は 10%ほどの悪性度が強い。また有効な局所治療法がないこ
とも治療成績が悪い要因である。
ナノナイフによる治療は、血管、胆管、膵管、消化管などの臓器の障害がなく、脈
管に encasement した癌細胞も細胞死を惹起せしめることから、膵癌の治癒切除を増
加させたり、化学療法との併用で長期延命を図る治療法として注目されている。
肝臓、膵臓ともに脈管の多い臓器であり、複数の針を立体的に穿刺するための画像
診断手法が穿刺ガイドには必要である。超音波と CT、MRI などとの Fusion イメージ
や針ナビゲーションシステムが必須のガイドとなる。
肝癌、膵癌のナノナイフ治療の局所治療効果の判定は、non-thermal ablation 治療
故の困難さも指摘されている。また血流は温存されるため、血流をエンハンスする造
影検査では正確な治療評価がなされない。
EOB-MRI やソナゾイドの造影超音波 Kupffer イメージは、肝細胞や Kupffer 細胞の
細胞機能が評価されるため、ablation の領域をよく表現する。また、正常の血管はナ
ノナイフにより障害を受けないが、肝癌の腫瘍血管の血流は消失する。腫瘍血管は新
生した異常な血管であり、内皮細胞や平滑筋細胞などの障害によって閉塞するものと
思われ、興味深いところである。
― 119 ―
[MEMO]
― 120 ―
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
5. 肝動脈化学塞栓術(TACE)におけるシミュレーション・
ナビゲーションと治療評価
宮山 士朗
福井県済生会病院 放射線科
TACE 治療の成否は、腫瘍栄養血管の同定とそこへのマイクロカテーテルの挿入で
ほぼ決まるといっても過言ではないが、複数個の腫瘍を栄養する多数の栄養血管を、
血管の重なりの多い DSA 画像から見つけ出すのは、かなり大変な作業である。近年
コーンビーム CT での CTHA(CBCTHA)のデータから、腫瘍の栄養血管を自動解
析する 3D vessel-tracking system が市販され、臨床応用され始めている。我々は
Philips 社製のソフトウエア(EmboGuide)を 2012 年 9 月より使用している。このソフ
トウエアは最大 10 個までの腫瘍の栄養血管を CBCTHA 撮影開始から約 2 分で検出可
能である。以前の我々の検討では、5cm 以下の小肝癌 155 病変(平均腫瘍径 1.7cm)に
おける亜々区域枝レベルでの栄養血管の検出率は 85% で、新病変では 90%、再発病変
では 75% と、新病変で有意に良好であった(p = 0.0016)
。また CBCTHA から作成し
た 3D 血管像を回転させながら観察することで、栄養血管の分岐形態の認識が容易と
なり、カテーテルで選択する際に役立つ。また栄養血管をカラー表示した 3D 血管像
は 3 次元ロードマップとしても使用可能である。TACE の局所効果は手技中に治療安
全域(25mm 未満の腫瘍では最低 5mm、25mm 以上のものでは最低 10mm)が塞栓域
内に含まれていることを確認することで向上するが、このソフトウエアを使用するよ
うになり、手技中の CBCT による塞栓域の確認はほとんど省略している。しかし、現
状のソフトウエアでは、腫瘍の栄養血管が同定できても、至適な TACE を施行する
ためのカテーテル位置が不明であり、現在試作のシミュレーション機能を導入し、そ
の精度を評価中である。
― 121 ―
[MEMO]
― 122 ―
シンポジウム1:肝癌の治療支援イメージング
6. 陽子線治療のシミュレーション・ナビゲーションと治療
評価
徳植 公一
東京医科大学 放射線科
肝は放射線の感受性が高く、肝不全をエンドポイントとした全肝照射の耐容線量は
30 Gy と腫瘍を根絶する線量には程遠い。このため、長い間、肝腫瘍は放射線治療の
対象外であった。画像診断の進歩により腫瘍の局在が明瞭化し、部分照射が可能とな
って、放射線治療が試みられるようになった。現在では定位放射線治療や強度放射線
治療といった高度治療による放射線集中性の向上により、治療成績が向上している。
この時の問題点は、肝硬変をベースにもつ非癌肝組織に放射線を広くばらまくことに
ある。長期的には、肝臓の再生機能に期待していることを考えると、この時に生じる
低線量領域を減らすことは重要である。これに対して、陽子線はブラッグピークとい
うビーム特性を持ち、ビームを三次元的に形成できるという特徴を持つ。形成したビ
ームは線量的に均質で、ビーム方向の遠位の吸収線量をゼロにできるため、線量ゼロ
領域を増大できる。非癌肝組織の予備能が限られている症例には、この特性は特に有
利である。また、分子イメージングを用いて低酸素状態を三次元的に可視化できれば、
その領域に高線量を追加することも容易であり、局所制御率を向上できる。一方、肝
臓は横隔膜の直下に位置し、最も呼吸性移動の影響を受ける臓器である。これに対応
するため、筑波大では治療機はビームを一定時間シンクロトロンに保持し、呼吸のト
リガーに従ってビームを放出する仕様とした。あらかじめ肝腫瘍の近傍に超音波ガイ
ド下に白金マーカーを刺入した。これにより、呼吸性移動の把握が可能となり、呼気
時に位置合わせし、呼気寺を捉えてビームを照射するナビゲーションシステムとし
た。治療評価には、治療後の経過観察から CT 上で、腫瘍、放射線肝炎の領域を確認
することができるため、治療評価も可能である。ここでは、陽子線治療のナビゲーシ
ョンとシミュレーションを通常の X 線治療と対比して論じたい。
― 123 ―
[MEMO]
― 124 ―
抄 録(シンポジウム2)
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
1. 超音波(肝腫瘍)
飯島 尋子
兵庫医科大学 超音波センター・肝胆膵内科
肝腫瘍の画像診断は、血流の変化および肝細胞および Kupffer 細胞へ取り込みなど
を観察し診断される。超音波では、B モードの輝度変化も組織や腫瘍内の血流に深く
関与した画像形態をとることが予想されるが、超音波造影剤 Levovist、Sonazoid 造
影剤が外部指標として使用できるようになり、組織と画像の対比などが検討された多
くの報告がある。
多血性良性腫瘍の鑑別にどこまで迫れるかまた、肝細胞癌(HCC)においては乏血
性腫瘍の診断にどこまで迫れるかの検討を行った。
多血性良性腫瘍はその頻度から肝細胞腺腫(HCA)
、限局性結節性過形成(FNH)
、
肝 血 管 筋 脂 肪 腫(AML)が あ る。 当 院 で 経 験 し 組 織 学 的 診 断 を 得 た、HCA4 例、
FNH12 例、AML7 例の検討では、HCA の超音波診断は、血流の方向に加えて micro
flow imaging(MFI)などによる腫瘍血管の形態の観察が重要である。また動脈は早
期から多血で腫瘍血管は微細である。Kupffer 相では腫瘍部が完全に欠損になる症例
は炎症性、βカテニン活性型であった。FNH は腫瘍の血流方向の診断が重要である
が、Kupffer 相が iso intensity の時診断可能である。AML は組織の脂肪化の程度によ
り B モードのみでの診断は困難な場合がある。さらに動脈多血で Kupffer 相は defect
であり最も HCC との鑑別が困難である。AML の場合は肝静脈への流出血管の描出が
鑑 別 の 手 が か り と な る。 肝 静 脈 流 出 へ の 連 続 性 の 確 認 は Superb Microvascular
Imaging(SMI)が優れる。SMI では 7 例中 4 例が肝静脈への流出像を認めた。流出血
管が不明瞭で多血かつ Kupffer 相 defect の症例は組織診断が必須である。
乏血性肝細胞癌の超音波診断は、組織が得られた 26 症例の検討では 19 例(73%)で
低音圧 Kupffer 相が isointensity であり低音圧 Kupffer 相のみでは診断の限界があっ
た。一方 EOBMRI は、4 例(15%)のみが iso intensity であった。
超音波診断は安価・低侵襲でリアルタイム性に優れ、種々の手法による血流観察と
Kupffer 相診断により肝腫瘍診断の組織診断に迫りうる。
― 127 ―
[MEMO]
― 128 ―
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
2. 超音波(びまん性肝疾患)
住野 泰清
東邦大学医療センター大森病院 消化器内科
肝臓は動脈と門脈,2 系統の栄養血管を持ち,流出路は肝静脈 1 系統である.栄養
血管のうち動脈は収縮期 120mmHg(末梢では 40mmHg 以下になるとされているが,
それでも門脈よりかなり高い)の高圧拍動流であり,一方の門脈は一度消化管を経て
いるため 6~8mmHg の低圧定常流である.肝臓にとってどちらが大切かというと,
消化管から栄養を運んでくる門脈血流であり,それゆえに動脈と門脈の血流比は 3:
7~2:8 で,低圧の門脈優位となっている.この比に従い,肝臓は栄養だけでなく酸
素までも門脈に依存しているのが健常肝の実情である.
びまん性肝疾患の病変が進行すると,炎症・壊死・線維化に伴い血流の状態は時々
刻々変化する.特に浮腫や線維化は肝内血管抵抗の増加をもたらし,低圧系である門
脈血の肝への流入を障害する.このとき,高圧系である動脈血の流入は大きな影響は
受けず,むしろ門脈血流の低下を補うがごとくに増加する.すなわち,門脈と動脈の
バランスが,肝障害の進展により変化する.血流は物質交換・代謝排泄を主軸とする
肝機能の規定因子の一つであり,栄養と酸素の大半を供給する門脈血流の低下は,肝
機能に大きな影響をおよぼすと考えられる.もちろん強大な肝予備能に支えられ,血
流障害がすぐに機能障害に結びつくことは稀であるが,潜在的機能障害として掌握し
ておく必要はある.そこで演者らは,Levovist や Sonazoid を用いた造影超音波で肝
疾患の肝実質血流を検討してきたが、臨床の現場ではおおいに役に立っているので,
その成績をお示しする.
― 129 ―
[MEMO]
― 130 ―
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
3. MRI
本杉 宇太郎
山梨大学 放射線科
肝血流動態の解析は主に造影剤を用いたダイナミック CT および血管造影下 CT を中
心に行われてきた.造影検査は血流動態を視覚化して観察可能にする優れた手法であ
る.一方で,造影剤を用いない血流のイメージングとしては超音波ドップラー法があ
り,流速の定量が可能である.MRI は生体内のプロトンの分布・動態を画像化する
手法であるが,双極傾斜磁場と呼ばれるパルス波を用いることで動くプロトンに位相
差を生じさせ「動いたプロトン」を画像化し速度を定量することが可能である.すな
わち,造影剤を用いない血流イメージングを行うことができる.ここでは MRI を用
いた 2 つの血流イメージングを紹介する.
1)位相コントラスト法:血管の流速を測定する基本的な手法であるが,近年位相コ
ントラスト法を 4 次元(空間的 3 次元+時間軸)で解析し.血流動態を動画で表示する
4D-flow MRI が注目を集めている.2)拡散強調像:分子の拡散現象をコントラスト
として表示する撮像法である.IVIM イメージングは近年盛んに研究されている拡散
強調像の変法で,拡散強調像の原理を用いて組織の灌流をある程度定量可能である.
本講演ではこれら 2 つの定量イメージングの原理を解説し,初期臨床経験について報
告する.
― 131 ―
[MEMO]
― 132 ―
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
4. CT
上田 和彦
信州大学 画像医学
発足以来 20 年、本研究会では種々の話題が討論され、新知見が生まれた。高い再
現性をもって全肝の動脈供血と門脈供血を分離表示し、造影剤少量動注単一断面連続
撮影により排血解析を可能にした動注 CT は研究会発足当初から血流解析の原拠とし
て機能した。動注 CT に基づいて討論が進められると参加者間で用語や疾患概念のズ
レが小さくなる副次効果も見られた。この間、画像診断モダリティは大幅に進歩した
ものの、静注下に動脈供血、門脈供血を分離描画する技術は未開発である。その点で
20 年前の動注 CT 画像を凌駕した血流画像は生まれていない。
一方、レントゲンによるエックス線発見以来 110 年余となる今日、画像診断は対象
臓器を問わず、CT から US・MRI へ急速にシフトしている。同等の情報を出力する
新モダリティによりエックス線画像が淘汰されるこの流れは、“ 被曝量は可能な限り
少なく ” の原則から筋書どおりであった。面検出器を用いたコーンビーム CT は低被
曝動注 CT 像を描画し、CT/MRI は造影剤静注下に CTHA に迫る動脈血流情報を、造
影超音波は “ 単一断面 ” の条件が付帯するものの、CT/MRI が及ばない時間・空間分
解能の血流情報を出力している。画像診断の中心から CT が外れる将来が近いことは
想像に難くない。
以上を背景に、画像診断の大きな転換期にある現在、CT が肝血流をどこまで表現
できるか、CT を用いるとどのような血流情報が期待できるかを主題に本発表を進め
る。
― 133 ―
[MEMO]
― 134 ―
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
5. 光超音波イメージングによる血流の評価
椎名 毅
京都大学医学研究科 医療画像情報システム学
超音波および光を用いた画像診断は、ともに非侵襲性、簡便性、実時間性が高いと
いう点で共通の特性を持つが、血流イメージング法としてみた場合、超音波では血球
の動きを検出して非造影で画像化するドプラ法や、造影剤を用いる造影エコー法があ
る。これらは、超音波の集束性と到達深度の高さにより、比較的深部での血管や血流
の画像化が可能である。一方、光の場合は、血液特有の吸光スペクトルを持つことを
利用して、組織の表層であれば高解像度で、血管の形状だけでなく酸素飽和度などの
機能的な情報を得ることができる。しかし、組織の深部では光の散乱特性が強く血流
を高解像度で可視化するのは難しい。
光超音波イメージング法は、超音波と光の計測技術を融合させることで、両者の利
点を併せ持ち、深部でも高い空間分解能で、血液の分布や特性に関する情報を得るこ
とを可能とする手法として開発され、近年その実用化に向けての研究が進められてい
る。これは、近赤外のパルスレーザ光を生体に照射すると、光が血液などに吸収され
て熱弾性波としての超音波を放射するので、プローブで検出した超音波からその発生
源である血液の分布を画像化する。また、レーザ光の色すなわち波長を変えて得られ
る超音波の強度の違いから、酸素飽和度や組織性状の違いを評価することができる。
光超音波イメージングの臨床応用として最も研究が進んでいるのは、光超音波マン
モグラフィである。これは、腫瘍の成長に関わる新生血管や酸素飽和度の分布を可視
化することで、乳がんの早期診断への適用が期待されている。また、熱傷などの炎症
に伴う血流の変化の評価、皮膚がんの広がり、頸動脈壁の脂質性の不安定プラークの
検出などが研究されている。ここでは、光超音波イメージングでの血流の評価技術に
ついて概説し、今後の肝血流イメージングへの適用の可能性について展望してみた
い。
― 135 ―
[MEMO]
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シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
6. 肝類洞血流のミクロとマクロ
工藤 篤
東京医科歯科大学 肝胆膵外科学分野
肝小葉の類洞は肝代謝を支配する最小血流単位であり、肝動脈と門脈は独立した血流
調節機構を有しているが、類洞血流の調節因子については不明な点が多い。
問題① 類洞が順方向に流れる理由
門脈圧と肝静脈圧はほとんど圧格差がないので Driving Force は肝動脈と考えたい
が、肝静脈波形は肝動脈波形を反映していない。鋳型標本による肝小葉内肝動脈の類
洞合流 4 形態では説明できない。動物を用いた生体顕微鏡による検討では、肝類洞血
流は呼吸回数と近い毎分 97 回の拍動流で、肝動脈遮断に依存しなかった。
問題② 肝動脈と門脈の血流相補性の謎
類洞血流は肝動脈遮断 15 分で 62%減少し、遮断解除直後は遮断前の 2 倍まで上昇し
た。つまり肝動脈遮断で門脈血流が増加したと言えるがこの変化は脂肪肝では起こら
なかった。逆に類洞血流は門脈遮断後 83%減少し、遮断解除してもあまり回復しな
かった。以上より門脈還流圧に応じて類洞容積が決定されることがわかる。臨床の経
験では門脈血流量が肝容積を決定している。すなわち門脈塞栓術、門脈圧が高い肝硬
変、肝静脈遮断のように肝動脈血流が優位となる状態では、当該領域の肝臓は萎縮す
る。生体肝移植において肝動脈血流が門脈を介して逆流する非還流領域はうっ血を起
こし、肝静脈再建を要する。逆に肝動脈塞栓術で肝容量は増加しないばかりか、肝動
脈本幹の途絶は肝不全に直結する。少なくともマクロレベルでは肝動脈を門脈が補完
することはないと言える。
問題③多血性腫瘍周囲の肝機能
以上の文脈から腫瘍血流のドレナージが肝静脈でも門脈でも、非還流領域あるいは局
所的な門脈圧亢進を起こし、肝萎縮や肝機能低下を起こす可能性が想起される。造影
超音波の parametric imaging で背景肝の Maximum hold time を測定して得られた時
定数が、病理学的な肝硬変を予期した。Superb Micro Flow Imaging を用いて多血
判定を行った NET 多発肝転移の TACE では、PT51.7%が 73.3%まで回復する一例を
経験した。腫瘍血流による肝機能が見える時代に突入した。
― 137 ―
[MEMO]
― 138 ―
シンポジウム2:肝血流イメージにどこまで迫れるか
7. 病理学的手法
近藤 福雄
帝京大学医学部附属病院 病理診断科
【はじめに】今回、病理学的手法は画像所見の裏付けとして、どのように有用である
か、という一般的視点で話をすすめたい。
【古典的手法】1. 病理の肉眼所見、組織所
見によって、病変の確定診断が可能である。2. 組織学的所見や特殊染色により、病変
の様々な異常所見を確定できる。変性、壊死、出血、脂肪化、線維化等。血管の密度
等の定量も可能である。
【免疫組織学的手法】1. 血管平滑筋や内皮細胞を特異的に染
色し、その分布や密度を調べることが可能である。2. クッパー細胞の密度の定量化も
可能である。3. 肝細胞腺腫や限局性結節性過形成の鑑別においては、免疫組織化学的
手法が決定的となる。さらに、4.OATP1B3 免疫染色により、EOB-MRI 所見の裏づけ
となる所見を得ることが可能である。
【分子生物学的手法】1. 肝細胞腺腫や肝細胞癌
等において、HNF1α, gp130, STAT3, GNAS,β-catenin 等の様々な遺伝子変異のパタ
ーンを検索することが可能である。2. これらの解析により、β-catenin の変異(活性化)
と OATP1B3 の発現に有意な関係が見出され、肝細胞腺腫の亜型が画像で推測できる
可能性が示唆された。【結語】画像所見と様々な病理学的手法を組み合わせることに
より、画像所見の裏づけとなる知見を得ることが可能である。
【参考文献】1. 副島友莉恵,近藤福雄,井上雅文,他.肝細胞腺腫亜型におけるβ カテニン蛋白の
核内集積と OATP1B3 の発現.肝臓 2012;53:779―780
2. Fukusato T, Soejima Y, Kondo F, et al. Preserved or enhanced OATP1B3 expression in hepatocellular adenoma subtypes with nuclear accumulation of β-catenin. Hepatol Res. 2015 Oct;45
(10): E32-42.
3. Kondo F, Fukusato T, Kudo M. Pathological diagnosis of benign hepatocellular nodular lesions
based on the new World Health Organization classification. Oncology. 2014;87 Suppl 1:37-49.
― 139 ―
[MEMO]
― 140 ―
[MEMO]
― 141 ―
束幅:6mm〈仮〉
【顧問・世話人・事務局】
[発起人・第1回世話人]
故 板井 悠二(筑波大学 放射線科)
[顧問]
有井 滋樹(浜松労災病院)
[顧問]
神代 正道(久留米大学 理事長)
[顧問]
齋田 幸久(東京医科歯科大学 画像診断・核医学分野)
[顧問]
高安 賢一(前国立がん研究センター 放射線診断科)
[顧問]
松井 修(金沢大学 先進画像医学研究教育講座)
[顧問]
三浦 行矣(先端医療センター 映像診療科)
[代表世話人]
角谷 眞澄(信州大学 画像医学)
[世話人]
伊東 克能(川崎医科大学 放射線科)
[世話人]
蒲田 敏文(金沢大学 放射線科)
[世話人]
工藤 正俊(近畿大学 消化器内科)
[世話人]
國土 典宏(東京大学 肝胆膵外科 ・ 人工臓器移植外科)
[世話人]
坂元 亨宇(慶應義塾大学 病理学)
[世話人]
本田 浩(九州大学 臨床放射線科学)
[世話人]
村上 卓道(近畿大学 放射線診断学)
[第22回当番世話人]
森安 史典(東京医科大学 消化器内科)
[世話人]
吉満 研吾(福岡大学医学部 放射線医学教室)
[事務局]
信州大学 画像医学
(五十音順、敬称略)
【コメンテーター】
尾島 英知(慶應義塾大学 病理学)
鹿毛 政義(久留米大学病院 病理部)
河上 牧夫(成田赤十字病院 病理部)
近藤 福雄(帝京大学医学部 病理学講座)
中島 収(久留米大学病院 臨床検査部)
中沼 安二(静岡がんセンター 病理診断科)
中野 雅行(湘南藤沢徳洲会病院 病理診断科)
若狭 研一(石切生喜病院 病理診断科)
(五十音順、敬称略)
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表2
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PANTONE Green C
束幅:6mm〈仮〉
第 回肝血流動態・機能イメージ研究会[プログラム・抄録集]平成 年2月6日・2月7日 東京 22
肝血流動態・機能イメージ研究会
ホームページのご案内
肝血流動態・機能イメージ研究会ホームページの「会員ページ」では、
ご発表いただいた講演内容の
“抄録”
や
“講演概要”
をご覧いただけます。
*当ホームページへの掲載のご許可を頂いたものに限ります。
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※ご登録は当研究会の関係者の方に限らせていただき
ます。また、確認に数日かかる場合がございます。
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表4
当番世話人 森安 史典
登 録フォームよりご 登 録いただきますと、
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ご案内いたします。
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