2010 第 1 回-実技検定会 (2011.1.15(土)-米沢スキー場(山形県)) 検定員:須藤広道 ◆ベーシックカーブ ロング 斜度変化があるバーンで前半ターン弧を、上手く作り後半のスピードにつなげた人が良かったようでした。ターン弧 を同じ大きさに作り斜度変化を感じさせないように滑って下さい。 ◆フォールスライド フォールスライドの理解が出来ていた人が良かったようでした。形を真似るのではなく技術を理解して練習に取り組 んで下さい。 ◆ベーシックカーブショート 深雪の中で足場が悪く板を回しすぎて雪面抵抗を受けリズムを作りにくい人が見られました。雪面に合ったポジショ ンで振り幅を考えて滑って下さい。 ◆ダイナミックカーブショート 全体的にダイナミックショートの運動が出来ていたようでした。その中で板に対する荷重をターンの谷回りの早い段 階でできれば、雪質に合っていたと思います。 ◆フリーライディング 前半の急斜面でスピードを上手く乗せて後半につなげた人が良かったようでした。もう少し横の移動を入れて組み立 てればより良くなると思いました。 ◆エア エア台の踏み切りがキッカー系の形で飛び慣れていないように思われました。少しづつでも安全に練習に取り入れて 下さい。 ◆総評 天気が心配された中で視界も良くコンディションに恵まれて大変良かったようでした。中々柔らかい雪で滑り慣れて いない人もいますが、色々なコンディションで対応できるようイメージし練習に取り組んで下さい。みなさん大変お 疲れ様でした。 検定員:横山 伸之 ◆ベーシックカーブ ロング 設定バーンが若干長めだった事もありますが、4ターン目で無理矢理大きく曲がって合わせた方が多かったです。プ レターンの長さで調整してからターンに入ると均等な4ターンになると思います。 ◆フォールスライド 重心移動によるノーズドロップの動きが弱かったようです。また体の動きを 1 ターンずつで考えるよりも、スタート ∼ゴールまで一連の流れでイメージしたほうが全体的になめらかになると思います。 ◆ベーシックカーブショート 積雪の影響があるのかスタートからリズムがつくれずそのままゴール・・・の方が多かったです。最初の数ターンは ゆっくり丁寧にするとリズムをつくりやすいと思います。 ◆ダイナミックカーブショート 自分では伸ばしているつもりでも、実際はあまり伸びていないものです。練習する際は転倒するくらいおもいっき り伸ばしてみてください。極端な動きをしてみると結構コツを掴めるものです。 ◆フリーライディング 転倒してしまった方も含めて皆さん良い滑りだったと思います。スムーズなリズム変化とスピード感があれば加点も 出ると思います。 ◆エア 今回のエア台なら問題なく合格点がでる筈です。ダメだった方は必要以上に意識しすぎて失敗していたようでした。 ◆総評 他地区の方が多かったようで雪質の違いに苦労されたかもしれません。そんな中でも合格された方は迷いのない自 分らしい滑りができていたと思います。 おめでとうございました。 また残念だった方は再チャレンジしてほしいと思います。あきらめずにがんばってください。 受験者、関係者の方々、お疲れ様でした。 検定員:荒川 哲男 ◆ベーシックカーブ ロング 斜度、積雪により守りすぎてスピード、キレの低い方。また、落下しすぎて縦長の弧になっている方が目立ちました。 どんな状況でもしっかりボードコントロールできるリーンとポジションを作るともう少し丸みのあるターン弧を描 けると思います。 ◆フォールスライド 16名中3名程ムーンスライドの要領で滑走していた方が見受けられました。 「ノーズドッロプ(前半)→ズレ・制動(中盤)→収束・沈む(後半)」を理解してほしいと思います。 きれいな丸をイメージしているとムーンになりやすいです。 フォールスライドはどちらかと言うとライン取りは少しカクカクした感じになると思います。 的確な運動・ポジション・姿勢がここでの着眼点ですので減点だった方はもう一度確認してください ◆ベーシックカーブショート 中級斜面ということで、リズムが遅い方、暴走な方、またはテールスイングな方は減点の対象になりました。落下と グリップをうまくタイミングを合わせて S 字を描けば、良いリズムで滑走できます。 ◆ダイナミックカーブショート スピードをのせて落下主体のダイナミックに対して、スピードが無いのに伸縮運動してもリーンが取れなく上体が浮 いてしまう方が多かったです。ベーシックショートよりもスピードとリーンを高めれば外力ともっと釣り合いが取れ ると思います。 ◆フリーライディング 多くの方がアグレッシブに攻めて滑走していましたが、その反面、転倒者やバランス崩れもいました。非常にもった いないので自分のコントロールできる最大限の攻めでトライしましょう! ◆エア 設定が少し大きめではありましたが、飛距離、トリックができている方には加点が出たと思います。また、飛距離が ない、抜けるだけなどのスタイルには減点となりましたので、苦手な方は日々、エアーにもチャレンジしてほしいと 思います。 ◆総評 斜度、雪もやわらかい状況のなかでも着眼点をしっかりおさえて滑走できた方が合格に至ったと思います。おめでと うございました。また、惜しくも不合格となった方は何が自分に足りなかったのかフィードバックして、次回にリベ ンジしていただきたいと思います。受験者全員の承諾を得て1日開催となりました。ご協力ありがとうございまし た!私は主任検定員を担当させていただきましたが、まだまだ経験が少ないので今後、受検者にとって受験しやすい 環境と、運営に努めてまいりたいと思います。 2010 第 18 回-テクニカル選手権東北地区予選 (2011.1.28(金)- 宮城蔵王えぼしスキー場(宮城県) ) ヘッドシャッジ:長澤文明 ◆総評 今大会から 2 種目が新種目となった。イメージの大きく異なる地区予選と感じた人も多かったと思います。 まず本選では以前から種目になっていたミドルカーブですが、動画を見ていていくら練習してもなかなかターンサイ ズをミドルに合わせられないと感じている人が多いと思います。滑走スピードや斜度、ボードの長さによってもター ンサイズは大きく変わり、自分の感じるリズムと実際のターンサイズとに大きなギャップが出来てしまいます。まず はターンサイズをミドルにするところから取り組むことが大切だと思います。 またテク選にはじめて取り入れられたプレスカーブショート、プレスの定義や実際の滑り方があいまいに思っている 人も多いと思います。 完成型のプレスがデモ滑走的動画としても存在していないのが現状だと思います。これから何回かテク選のトップを 競い合う中で本当の意味でのプレスの理想型が出来てくると思います。それを築いていくのが選手である皆さんだと 思っています。これからに期待します。 ジャッジ : 加藤利仁 ◆総評 今回から新しく種目に取り入れられたプレスショートに対して集中して練習された感じがしました。さまざまなスタ イルでの滑走方法が見られ、スキルやモチベーションアップしていると感じました。 その反面カービングミドルとフリーライディングに物足りなさを感じました。特にフリーライディングは演技構成の 単調、ターンの質の悪さが目立ちました。予選は 3 種目のトータルなので斜面状況や流れ、効率の良さを表現できた 方が上位に入って来たと思います。 全日本へ行かれる東北代表の選手の皆さん!もう一度全日本の 6 種目、概要、着眼点を理解し挑んで下さい。期待し ています。 ジャッジ : 加藤順一 ◆総評 今年も予選から白熱した戦いが繰り広げられまし たね。参加選手の皆さんお疲れ様でした。 新 たな種目が登場し、それに向けてかなりのトレーニングを積んできた選手が多く見受けられ私も驚きました。 今回の話題はやはりプレスショートでしたね。プ レスターンのメカニズムを理解し、荷重と抜重と軸の運動をショ ートターンでどのように表現するかが勝敗を分けた大きなポイントだったと思 います。抜重動作をミニマムに抑え、 体軸全体のクロスオーバーを瞬時に行う事の出来た選手が上位に入っていました。 参加選手の多くはプレスショートで「抱え込み抜 重」を使用しているのですが、ストロークが大きすぎてしまいダ イナミックショート見えてしまった例が目立ちました。また、今回の競技バー ンはクロス方向にうねりが入ってい ましたので斜面攻略も大きな差が出たところではないでしょうか。 今回感じた事は、参加選手のレベルは非常に高 く、ミドル・フリーライディングに関しては本選で 90 点台が出る滑 りをしてくる方 が何人もおり、隠れた全日本レベル選手が東北には多くいるんだなと痛感しました。 点数がでる滑りとは何か?をもう一度考えてみる のも必要だと感じます。インストラクター検定とは違い、テク選 は規程の滑りを正確にというものではありません。競技バーンをフルに使い、 いかにジャッジに自分の滑りを印象 付けるかが「点差」になってきますので、戦略が必要になってきます。それを考えていくと、もっとテク選 が面白 くなってきます。 来年に向けて皆さんトレーニングしてください。 本当にお疲れさまでした 2010 第 1 回-AB 級インストラクターABC 級検定員実技検定 (2011.1.29(土)-30(日)-宮城蔵王えぼしスキー場(宮城県) ) 主任検定員:長澤文明 ◆A級検定員 スライド・エアの的中率は高かったが、カービング種目に対する的中が不合格者においては低いものだったので、運 動に対する着眼点も含め合わせてエッジングの質に対しての着眼も養っていく必要があると思います。 ◆B級検定員 2 人とも合格できて良かったと思います。 滑りの完成度がA級に比べて低いという事もあって、いろいろな未完成のタイプがあります。 これを的確な点数で評価しなければならないのがB級検定員です。これからの活躍を期待します。 ◆C級検定員 スクールの活性化の大きな力となるのがバッジテストです。合格した皆さんは今後はスキルチェック、1 級までジャ ッジする検定員として、スクールからばかりでなくJSBA からも活躍が期待される存在となります。積極的に活動 して欲しいと思います。 ◆総評 今回の検定会は外気温が大変低く寒い中でのジャッジングであり、長時間雪上で動きのない状態で過ごすこととな り、検定員受検者のみなさんは大変お疲れ様でした。残念にも不合格となった方はインストラクターをする中でも常 にジャッジの眼を持ちながらできるだけ多くのレッスンをすることでジャッジングの能力を高めることができると 思います。 検定員:市江香奈子 ◆ベーシックカーブ ロング 斜面変化に左右された種目のようでした。 距離とコース幅を考えながらターン弧サイズを調整し、また滑りながらも目線を動かし、最後の 4 ターン目が大きく なりすぎないよう気をつけてみて下さい。 ◆ベーシックカーブショート ボードを回し込む操作があっても、後半の重心を低くした沈み込み荷重が少ないと運動が見えにくくなってしまいま す。 両足でしっかり雪面をグリップさせながらエッジングを強めて沈み込み荷重を表現してみて下さい。 ◆ダイナミックカーブショート スピードのコントロールが難しい種目のようでした。 ロングターン同様、斜面変化の部分で爆走しないよう、ふり幅をキープする為にも、角づけとリーンアウトを大切に、 足首・ヒザ・ローテーションをしっかり使ってみて下さい。 ◆スライド系ターン ミドル スピードがない分、より考えながら滑れる種目ですが、足もとを気にするあまり目線が下がりやすくなってしまいま す。 スタンス&ポジションを再確認し、ターン前半の重心移動を特に大切に滑ってみて下さい。 ◆フリーライディング コース全体をうまく使いながら、自分らしい滑りを表現してみて下さい。スピードも大切ですが、スピードを重視し すぎてリズム変化が単調にならないよう気をつけましょう。 ◆エア AB級ともに全員合格店というすばらしい結果となりました。他の種目よりも受検者の皆さんが楽しんでいる雰囲気 がとてもよかったと思います。 ◆総評 2 日間の検定会お疲れ様でした。 1 日目はバーンコンディションに恵まれ、スピードにのせた滑りが表現しやすかったと思いますが、その分基礎種目 ではスピードがありながらも運動が見えにくくなってしまうと合格店が出ずらくなってしまいます。体の動きを止め る事なくストロークを使ってみて下さい。特にゆっくり抜重する意識を持つと良いと思います。 検定員:加藤利仁 ◆ベーシックカーブ ロング ベーシックロングという事で、運動の理解度をきっちり見せていただきました。ロングなのでスピードが上がってき ても、ゆっくりめの丁寧な切り替えを意識すれば、ターン弧の調整が出来たと思います。あまり早く切り替えしすぎ ないように。 ◆ベーシックカーブショート ベーシックショートで多く見られたのはズレ?スイング?されている方が多く見られました。いけない事ではないの ですがズレっぱなし、スイングしっぱなしは良くないと思います。そのものを止める雪面グリップをしっかり意識し てほしいです。 ◆ダイナミックカーブショート ダイナミックショートですが、ここ数年理解されてきている方々が多くなったと思います。すばらしい!! もし理解しにくかったら、姿勢が低すぎるかも・・・? 無理に低くせず、重心、脚の動きが理解できる位置(高め) から始め、徐々に低くしていってみて下さい。 ◆スライド系ターン ミドル B級のフォールスライドは、運動と板の動きのタイミングが合っているかが大切だと思います。早く滑る必要はない ので、丁寧な動きをイメージしましょう。 A級のムーンスライドは運動を理解した上で、いかにスムーズにするかです。でも気をつけなくちゃいけないのは、 あくまでもスライドだという事です。一連の流れの中でのしっかりスライドと分かる様なイメージを持つ事です。 ◆フリーライディング フリーライディングなので「自由」ではありますが、演技構成が単調だったり、トリックの前後のバランスやリズム が崩れるのは良くありません。流れが良く、検定員側から見てもワクワクする様なイメージで滑ってみて下さい。 ◆エア 飛びやすいキッカーだったので、受検者のほとんどが合格でした。エアが苦手種目になっている方もいると思います が、積極的にチャレンジしてほしいです。合格や点を出しやすい種目なので落とすのはもったいないです。 ◆総評 天候、斜面状況等をふまえ、今回の検定会は良い状態で開催出来たと思います。その中で受検者の方々の表現に物足 りなさを感じました。 合格をしたら、技術、指導力ともにインストラクターとみなされます。スクールに入ったお客様の前での言動、行動 がインストラクターです。しっかりと表現し理解しやすい滑り方を表現して下さい。合格された方、おめでとうござ います! 検定員:加藤順一 ◆ベーシックカーブ ロング ベーシック 運動の理解をしっかり行い、 「常に動く」 「流れを止めない」を意識し、慌 てる事無く丁寧にストローク を行う事をイメージして滑ってください。左右均等のターン孤と振り幅も目線の動かし方で大きく変わりますので 実践してみてください。 ◆ベーシックカーブショート 雪面抵抗と 荷重量が比例するようにベーシック運動を行い、ヒールサイド・トゥサイドとの均等なリズムバ ランス を意識してください。しっかりと荷重・抜重を行う事で少ない力で板が走り・板が回りますので意識してみると良い と思います。 ◆ダイナミックカーブショート 伸ばし荷重の際に上半身が上に伸びていく受検者が目立ちました。上半身を安定させ脚のみを 伸ばして行く為には、 安定した上半身と抜重直後の角付けが必要になってきます。雪面に使い部位を積極的に使う事を意識してみると良い と思います。 ◆スライド系ターン ミドル ターン後半のズレ量が左右で大 きく違うことによりターン孤の大きさやタイミングが合ってない方が多く感じまし た。 ノーズドロップからしっかりと大きく運動する事が大切です。 ◆フリーライディング 斜面状況に合わせたター ン構成・ボード操作をしっかり行えた方が合格点が出ていま したね。斜面変化やうねりの ある今回のフリーライディングでは検定バーンをフルに使い、左右均等のターンバランスやキレを意識するともっ と点数が伸びてきますので頑張ってください。 ◆エア 飛び慣れた受験者の方々が多いと感じました。飛距離点やトリック点など加点選手が多く驚きました。特に加点が出 やすい種目なので高得点狙ってくださいね。 ◆総評 A 級 2 名、B 級 4 名と合格者は少 なかったと思います。点数が伸び悩んだ原因の殆どがズレです。カービングしやす いバーンで多くの受検者がズレてしまっていました。要因の 一つは斜面変化に対応ができなかったという点が挙げ られます。急斜面から緩斜面に移行するバーンではスイング(ズレ)からカービングへ ターンを変化させなければ なりませんが、殆どの受検者がスタートからゴールまでスイング(ズレ)のまま滑ってきてしまったようです。ズレ ない斜面でズラしてしまったという事が点数に大きく響いてしまいました。斜面変化に対応する滑りも今後の課題と して練習に励んでください。 今回受験された皆さん、そして合格された方々のこれか らの活躍を期待しています。 2010 第 2 回-B 級インストラクター実技検定会 (2011.3.5(土)-たざわ湖スキー場(秋田県)) 主任検定員:平賀長幸 ◆フォールスライドミドル 谷側へのボードの自然な落下。ノーズドロップ時のローテーションと角付けの開放によるターン前半。 カウンターローテーションの調整と沈み込みでのエッジング調整などによるターン後半。 上記の要素がどちらも曖昧な滑走は、合格点が出ませんでした。 ◆ベーシックカーブロング この種目は合格率 50%でした。 スピードと安定性、スムーズな荷重、抜重の上下運動など適切なポジショニングによって行われる要素が着眼点にな っています。 それぞれのポイントが、バランス良く滑走されている方が合格でした。 ◆ベーシックカーブショート 合格率約 30% スタート地点と停止ゾーンの斜度は同じではなく、徐々に斜度は緩くなっていくバーンでしたので、後半調良がよく なり易い状況でした。 スライドではなくカーブか?F/S、B/S 共、立ち上がり抜重、沈み込み荷重であるか?が合否の大きなポイントでし た。 ◆ダイナミックカーブショート プレスカーブや、弱いベーシックカーブで滑走してきた方も数名おりました。ダイナミックカーブの運動を再確認し 斜度や状況に合わせたポジションを心がけ滑ることが必要だと思います。 ボードの反発を引き出す事が出来なくても、コンパクトな抱え込み抜重と伸ばし荷重が表現されているかどうかが合 否の大きなポイントでした。 ◆フリーライディング スタートからゴールまでスピードを活用しながらも安定したボードコントロールが求められる種目ですが、運動に流 れを失っては難しいものになってしまいます。 ターン弧を一つ一つ丁寧に仕上げ、流れを止めす滑り切った方が合格点に達していたと思います。 ◆エア 着眼点や、点数の出し方がハッキリと分かりやすい種目です。最低限の飛距離を出し、転倒しなければ合格点に達す る種目です。(順位を競う場面では無いと思います。) アプローチをリップまで思い通りのラインを速度で滑走し、足下を安定させながらの踏み切り運動は、様々な場面に も応用できる技術だと思います。 ◆総評 本日のバーン状況では悪い方ではなかったと思います。程よくしまったバーンで最後まで大きく崩れることもなくフ リーライディングまで開催出来ました。 今回、実力を発揮出来ず不合格に終わった方、または実力を出しきったのに不合格だった方もふくめ、総合的な滑走 力の UP がもっと必要だと思います。合格を目指すのであれば、着眼点を把握し、基準のレベルを大きく上回る滑走 力を身につけることが必要です。 次回の検定会では全員が合格できることを願っています。 最後に、今回の検定会を受検の方々、場所を提供して下さったたざわ湖スキー場関係者、及びスタッフの皆さまに感 謝申し上げます。 検定員:鎌田 暢祐 ◆フォールスライドミドル 外力を利用した、自然的な落下による谷回りを作ることができず、自らテールを振出しスライドさせている人が多か ったです。 まずはフォールスライドとムーンスライドの違いを明確に理解してほしいです。 ◆ベーシックカーブロング 運動の理解はされているようでしたが、斜度、説明ン状況に合った、運動の量・タイミングで滑れていない人が何人 かいました。 指定されたターン数の調整能力も合格するためには不可欠な要素ですので意識して練習して下さい。 ◆ベーシックカーブショート 全体的にスピードコントロールできておらず、ゴールエリアでの転倒が目立ちました。フォールラインに向かって加 速していくボードをコントロールするためには、適度なズレを利用することも必要です。 ◆ダイナミックカーブショート ベーシックカーブショートと同様、スピードコントロール不能となる人が多かったです。脚による抱え込み切り替え のイメージができていない人は、重心の真下をボードが斜め方向に向かって通過していくイメージで滑ると良いでし ょう。 ◆フリーライディング ロングターンやショートターンに比べて、ターンの質も良く、のびのびと演技できたと思います。 皆さんの実力がそのまま点数に表れているはずです。 ◆エア 積極的なオーリーができず、合格ラインに届かず・・・。という人が多かったと思います。クラブを試みたが掴みき れなかった人は踏み切り時のバランスの悪さが原因でしょう。 普段から、エア台やギャップを利用して「ボードが浮いてる」感覚を楽しみましょう。 ◆総評 雪質や斜度、一時間程度フリー滑走できたことを考えれば、受験生の皆さんにとっては、恵まれた検定会だったと思 います。 設定されたバーンで求められた滑りをするためには、日頃から様々な状況で滑り受験値を上げることも大事です。メ ンタル面の強化も必要でしょう。 その受験がレッスンに必ず活かされるはずです。 受験生の皆様、スタッフの皆様お疲れ様でした。 検定員:高橋 功治 ◆フォールスライドミドル フォールスライドの動きが理解できている方とそうでない方が分かれたように思います。スムーズなスライドを見せ てもムースライドになっていた方も何人かいました。スライド系のボードコントロールは他の種目(滑り)にも役に 立ってくる面が多いです。それと他の種目に比べると滑りながら滑っている自分をイメージして滑れると思います。 一つ一つの動きを再確認して滑ってみてください。 ◆ベーシックカーブロング 固いバーンの上に雪が積もった状態で滑りにくく思った方が多いかと思います。足元を気にしてベーシックの動きを 表現できている方が少なかったです。スピードも乗りやすかったのである程度思い切った滑りも必要となりますが、 普段からポジションを意識して雪面とのコンタクトを大事に滑ってみてください。おのずと理にかなった動きができ るようになってくると思います。 ◆ベーシックカーブショート スピードコントロールが難しかったとは思いますが、スピードをコントロールするのではなく切り替え時にボードの 動きを止める動作のターンが多かったように思います。一級のショートターンからステップアップしたしっかりとタ ーン弧を描くベーシックカーブショートを表現してください。 ◆ダイナミックカーブショート 私自身も経験があるのですがダイナミックとベーシックが入り混じった滑りの方が多かったです。B 級受験時にはこ のパターンに陥りやすいです。最初から切れのあるターンをするのではなくボードをスライドさせながら脚の動きや ポジションを確認してみてください。同時にベーシックの動きを確認すれば区別をつけやすいかもしれません。スピ ードに乗り切れを出すのはその後でも良いかと思います。 ◆フリーライディング 演技構成等の工夫がもう少しほしかったです。それとバッジテストを受けているとき、また B 事前のときにもよく言 われていたかと思いますが形にとらわれず思い切った滑りが足りなかったように思います。受験前はどうしても運動 指定の種目の練習が多くなると思いますが、普段の練習のときもフリーの練習も取り入れ様々な斜面で滑るようにし てみてはいかがでしょうか。 ◆エア エアは得意とする方とそうでない方とはっきりと分かれてしまいます。今回は検定でもそれが現れていたと思いま す。ただ、そう難易度の高いものは求められてはいません。不得手な方もしっかりと取り組んでもらいたいです。そ れと普段滑っているゲレンデ、またその中にあるパークのエア台で練習する機会が多いかと思います。検定のときの エア台は試し飛びはできても二本位ですが比較的とびやすい物が多いです。普段から色々なエア台に入ってどのよう なエア台でも飛べるように練習してください。 ◆総評 寒い中での検定会お疲れ様でした。新雪が積もっていたものの下地が固くコントロールが難しかったかと思います。 私自身も普段コンディションの良い雪で滑る機会が多いので戸惑いを感じました。ただ1種目につき1回のチャンス しかない検定会です。普段から様々な斜面を滑るように心がけて普段の滑りを本番で発揮できるように練習してくだ さい。合格した方も残念ながら不合格だった方もこの検定会が今後の皆さんの滑りに役立っていただければと思いま す。 2010 第 3 回-B 級インストラクター実技検定会 (2011.4.23(土)-グランデコスノーリゾート(福島県) ) 主任検定員:荒川 哲男 ◆フォールスライドミドル 徐々に浸透してきていると思いますが、半分近くの方が減点となりました。ノーズドロップからスライドの要領はで きていましたが、スライドに必要な①弱い内傾軸②適切なポジション③上下動のタイミングが疎かになっている方が 減点となりましたので見直して下さい。 ◆ベーシックカーブロング 左右均等なターンと谷回りのとらえが重要であるベーシックロングですが、比較的多くの方が合計点を出していまし た。そして、スピードとカービングの質が高い方は加点となりました。減点の方は、着眼点を抑えられてなかったと 思いますので、再度確認してみて下さい。 ◆ベーシックカーブショート 柔らかい雪だったので、リズムがゆったりの方が多かったと感じますが、その中でも、しっかり孤をつくり、適切な 運動が出来ている方は合格点が出たと思います。減点はテールスイング、バランス崩し、運動の不適切が目立ちまし た。 ◆ダイナミックカーブショート 多くの方が山回り(ターン後半)で伸ばし荷重なため、スピードの減速や保守的な滑りとなっていました。まとめれ ば合格点には達しますが、谷伸ばし、山縮みの運動の方が完成度が高く加点となりやすいです。 ◆フリーライディング ザケ雪によりバランス崩れや転倒者が多く見受けられました。スピードとボードコントロールが必要であるフリーラ イディングはスタート前に①ターン構成②滑走ラインのイメージを事前に考えておくとミスが少なくなります。 ◆エア ほとんどの方が合格となりました。 その中でも、①飛距離②トリックができていると加点がでたと思います。踏み切りがない、抜けるだけのスタイルは 減点になりやすいので、苦手な方はオーリーができるように、日頃からエアーにチャレンジして下さい。 ◆総評 合格者の皆様、おめでとうございます。そして、惜しくも不合格となってしまった方は減点となった部分を確認し、 改善して再度チャレンジしてほしいと思います。 今回、東日本大震災により東北では被害を受けているスキー場がたくさんあると思いますが、来シーズンもスノーボ ードが出来る環境が一つでも多く、そして一人でも多くの人がスノーボードを楽しめる事を望んでおります。 最後に一度は中止となりましたが、スキー場関係者様のご協力により開催する事が出来ましたことを心よりお礼を申 し上げます。 検定員:竹末 智宏 ◆フォールスライドミドル 春のザラメ雪で、普段の雪との差があったのか、スムーズなスライドが見えにくかった方が多くいらっしゃいました が、しかしながら今回のフォールスライドは全体的に表現が上手な方が多かったと思いました。 ◆ベーシックカーブロング 雨でバーンがしまり、スピードがでやすいコンディションで、しっかりとしたポジションと分かりやすい上下動が見 える方が多かったように思えました。その半面・スリムなエッジングで失敗されている方がもったいないと思いまし た。 ◆ベーシックカーブショート 全体的にテールのズレを多用した滑りをする方が多かったように思います。そのため、ターン後半の足場がさだまら ずストロークが少なくなっている方が多かったと思います。 ◆ダイナミックカーブショート 伸ばしのストリーク時にエッジングの調整がスムーズにいかずギクシャクしてしまう動きをする方が多くいらっし ゃったように見えました。もう少しだけ丁寧なストロークをすればもっと高得点が出せた方が多く、おしかったと思 いました。 ◆フリーライディング 速いスピードに対して、エッジングが弱くコントロール不足でターンが完成しない方や、逆にゆっくりとしたスピー ドに対して、積極的にボード操作が行われていない方が多く感じました。 ◆エア ほとんどの方が、しっかりとした踏み切りをされていて、着地も安定した方が多かったです。 ◆総評 春特有のザラメ雪でしたが、雨の為バーンがしまっていて、強いエッジングの上手な方はうまくボードを走らせられ たように見えました。 普段の練習をそうとうされているのか、バランスのとりずらい悪雪にもかかわらず良いポジションをキープしつつボ ードをコントロールされている方も多かったように思え、レベルの高い検定会だったと思いました。 検定員:中村 慶子 ◆フォールスライドミドル スライド系ターンを理解するにあたって、普段やり慣れているカービングとは違ったボードへの働きかけや、それに よる反応をしっかり理解する必要があると思います。一連の流れをイメージできていたとしても、運動や操作がボー ドに伝わっていなければ意味がないので、形でとらえるのではなく、ボードの反応をしっかり感じながら研究しても らえると良いと思います。 ◆ベーシックカーブロング 霧による視界の悪さがあり、やや消極的な表現となった方が多かったように思います。時間的にも足元の良い状態を 求めることはできないのでポジションンの良さが必要になってきます。ボードは常に動きつづけているので、ボード に合わせる同調するという意識を持てると良いと思います。 ◆ベーシックカーブショート ショートリズムの中でもターン弧を描く意識で操作することと、リズム、流れをコントロールすることと、バランス 良く表現できている方が好評価だったと思います。足元だけで操作をするのではなく、重心を利用した働きかけをし っかり意識できるボードの働きも変化してくると思います。 ◆ダイナミックカーブショート この種目を苦手とする方は多いと思います。 まずは理解することが大切で、形だけを真似することだけではうまく表現できないものです。 脚を伸ばしながら荷重する際にそこで生じた外力を逃さないことができると動きやすくなるように思います。 ◆フリーライディング 視界不良もあり、イメージ通りに表現できなかった方も多いと思います。その中でも、構成が単調にならず、積極的 に表現できた方は良い印象を受けました。 視界だけでなく足元の感触を大切にしたり、斜面状況に合った動き方を意識できると表現しやすくなるように思いま す。 ◆エア 大半の方が確実に表現でき、中にはレベルの高い表現が出来ている方もいて安心して見ていられる雰囲気がありまし た。 ◆総評 大雨と言っていい位の厳しい天候の中、皆さん本当にお疲れ様でした。 震災の影響もあり思うように調整できなかった方や、受検したくてもあきらめざるを得なかった方もいたと思いま す。好きなスノーボードを楽しめることはとても恵まれていていると改めて感じさせられました。 インストラクター資格を取るということは総合的にスノーボード指導者として認められたという事です。自身の技術 向上と共に、たくさんの方にスノーボードの魅力を伝えるという活動もしてほしいと願っています。 皆で力を合わせて東北を日本を元気づけていきましょう。大変な中参加してくれた方々、本当にありがとうございま した。 2010 第 4 回-B 級インストラクター実技検定会 (2011.4.30(土)-秋田八幡平スキー場(秋田県) ) 主任検定員:平賀長幸 ◆フォールスライドミドル ズレの多い連結ターンではあるが、カウンターローテーションのタイミングなど、運動がちぐはぐな場面が多かった。 スピードを重要としない種目なので、もう一度運動の流れや意味を考えながら取り組む事をおすすめします。 ◆ベーシックカーブロング ボードの動きと、滑走者の動きが合わず、ズレが大きかったり、ストロークに無理が生じている方が多く見られまし た。 F/S・B/Sでのエッジングの強弱とストローク運動の運動性を持たせる事がこの種目の大きなポイントだと思いま す。 ◆ベーシックカーブショート ベーシックカーブロングでの運動を基にリズムを早くするわけですが、F/S・B/Sの差が目立つ場面や、ストロー クが見えず、プレスターンに近い滑走が多かった。 ショートターンの様に素早い動きでも、しっかりストロークが使えるようにくり返し取り組む必要があると思いま す。 ◆ダイナミックカーブショート ターンの切り換え時の姿勢に無理がある方が多いように思えました。ベーシック同様、自分のストロークと、エッジ ングの強弱を確認し、ダイナミックと、ベーシックの運動の違いをハッキリさせて滑るように心がけると良いと思い ます。 ◆フリーライディング この種目は、受検者が実力を見せつけるのに最も適した種目だと思いますが、今回は残念ながら合格レベルに届かな い方が多かったように思います。カービング技術、ボディーコントロール、状況判断など滑走する上で必要な要素を 一つでも大きく欠かさない様に心がける必要があると思います。 ◆エア 大半の方が合格した種目になるわけですが、グラブをすると加点が付く種目です。エア台の形に左右されずにグラブ する様に普段から心がけると、受験で大きな自信になります。得意な方は、是非エアで 2 点加点を獲得して下さい。 検定員:唐牛 英俊 ◆フォールスライドミドル 重心移動によるノーズドロップと、斜度にあったズレのコントロールがうまくできていませんでした。ターンをする ために必要な角づけの調整ができるようにしてください。 ◆ベーシックカーブロング ベーシックカーブロングは、立ち上がり抜重と沈み込み荷重による上下動がうまくできていなかったようです。スム ーズな上下動を表現できるように練習してみてください。 ◆ベーシックカーブショート 多くの方が、ズレが強く、ワンターンごとに止まるようなターンをしていました。もっとズレをおさえたスムーズで 流れのあるショートターンをめざしてください。 ◆ダイナミックカーブショート ダイナミックカーブショートは、ズレ幅が多く、腰の位置が高いため、脚部による抱え込み抜重、伸ばし荷重がうま く表現できていませんでした。 ◆フリーライディング フリーライディングは全般的に消極的な滑りでした。もっと積極的に自分の滑りをアピールをしてください。 ◆エア エアは、よかったと思います。 ◆総評 春の時期にしては、とてもよい雪面状態で滑りやすかったと思います。全般的に、指定された運動要素がうまく表現 できなかったのとズレが強い消極的なライデングでした。今後は自分の滑りに自信をもって積極的なライデングをし てください。 検定員:高橋 功治 ◆フォールスライドミドル フォールスライドの動きを頭の中で理解しても実際に表現するのは難しいと思います。今回の受験者の皆さんは動き が中途半端になっていた方が多かったように思います。前々回の田沢湖での検定コメントにも書かせていただきまし たがスライド系のボードコントロールは様々な滑りに役立ってくると思いま。理にかなった動きを表現してくださ い。 ◆ベーシックカーブロング 検定バーンに斜度変化があり、特に後半3∼4回転目のスピードにのってきたところのボードコントロールが難しか ったかと思います。今回の検定に限らずロングターンの場合4回転という回転数が決められているのでそのときの検 定バーンにあった滑りを考えターン弧を調整する必要があります。そのときのコースに合わせ、スタート位置や出だ しのスピード、プレターンを使うかどうかなどもよく考える必要があります。あとバッジテストのときから共通する 部分ですが、スタートして一回転目のターンをしっかりと作るようにしましょう。一回転目が中途半端になっている 方が多く見受けられました。 ◆ベーシックカーブショート バーシックショートターンに関してはターンの質がもう少しほしかったように思います。カービング要素が少なくし っかりとしたターン弧を作れずにいた方が多く見受けられました。スピードを抑えるだけのショートターンではなく しっかりと板をカーブさせてカービング要素のもっとあるショートターンを目指してください。 ◆ダイナミックカーブショート ダイナミックの脚の動きが出ているもののあともう一歩の部分が足りないと言う方が多かったです。脚の動きが重要 にはなってきますが上半身も使ったバランスをとるのも重要です。全体的なバランスコントロールを考えてみてくだ さい。あとダイナミックショートのスタートのときに腰をかがめるようにして小さくなってからスタートする方が多 いですが、そうではなく自然に立っている状態から滑り出して脚の自由のあるポジションに持っていきそこからショ ートリズムにするほうがスムーズに滑れると思います。窮屈な脚の使い方をしている方が多かったです。検定コース の滑走距離からすればそのくらいの距離的余裕はあると思います、試してみてください。 ◆フリーライディング 斜度変化のあるコースで苦戦した方も多かったと思います。フリーでは滑りの質もそうですが演技構成も重要になっ てきます。その検定バーンに合わせた滑りの構成を心がけてほしいと思います。よく言われることですが形にこだわ りすぎることも無くスピードにのってスムーズな切れのある滑りを見せてもらえれば合格点は遠くないと思います。 得手不得手もあると思いますので皆がそうと言うわけではありませんががトリック等一工夫も必要かと思います。ど うしても後回しになりそうなフリーの練習ですが普段から様々な演技構成を練習してみてください。 ◆エア フリー同様、練習が後回しになってしまいそうな種目ですが検定の1種目です。普段から積極的にエア台へ入ってみ るようにしましょう。クラブ等少し練習すればプラス1点が取れます。色々なエア台にチャレンジし、飛びなれてど のようなエア台でもクリアできるようにしてさらにプラスαをめざしてください。 ◆総評 4月も終わると言うのに春とは思えないような良いコンディションで開催できました。ただ4月に入ってからは営業 しているスキー場も少なく実際に練習する機会が少なかったかたが多かったのではと思います。ハイシーズンに比べ るとそういう面でも調整が難しかったと思います。そうは言っても普段の滑りを一回のチャンスで発揮できるように しなければなりません。今シーズンの検定会は今回で終了になりますが来シーズンは長い目でシーズンをみて取り組 んでいただき、合格した方も残念ながら不合格だった方もこの検定会が今後の皆さんの滑りに役立っていただければ と思います。
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