衛生実技試験審査マニュアル ㈶理容師美容師試験研修センター 理容師美容師国家試験委員会 第1 衛生実技試験の意義 理容師法は、理容を「頭髪の刈り込み等により容姿を整える。」と定義し、美容師法は、 美容を「パーマネントウエーブ等により容姿を美しくする。」と定義している。また、国民 のほとんどが「容姿を整えたい」、「美しくなりたい」という強い願望を抱いており、これ を満たすため、理容又は美容の何れかのサービスの提供を定期的に受けている。このように、 国民生活に密着し、かつ、必要不可欠な業務を担う理・美容師は、顧客のニーズに適切に対 応できる技術力を備え、これを安全に提供することにより顧客を満足させなければならない という義務を負っている。このため、理・美容師法は、①理・美容師養成施設で知識・技能 を修得し、②国家試験により理・美容師として必要な知識・技能を備えていると判定された 者に免許を与え、③免許をもたない無資格者が理・美容を業として行うことを禁止している。 また、理・美容師として必要な知識・技能を備えているかどうかを判定する国家試験は、 理・美容に関する理論と技術力に加え、衛生に対する知識とその実践力を確認しており、理 論面を筆記試験により、技術及び衛生上の取り扱いを実技試験によりそれぞれ判定し、これ らの全てについて一定水準以上に達していると判定された者に免許を与えている。 モデルウイッグを使用し、指定した課題を作成させる実技試験は、理容と美容とでは若干、 審査の手法が異なるが、何れも「準備の状態」、「作業動作」及び「作業結果」の三つの分 野を時系列的に審査している。また、実技試験は、作品の出来映えを中心に評価する「技術 試験」と、器具・用具の衛生状態及び作業中の衛生措置を中心に評価する「衛生試験」の二 つの試験により構成されている。 このように、準備から作品完成までの一連の行動を技術と衛生という二面から評価する実 技試験における「技術」は、各個人の努力により一定のレベルまでは到達するものの、個人 ごとに異なる先天的能力(適性)等により到達する技術レベルに個人差があり、試験におい て全員が満点をとることは極めて困難である。 衛生試験は、理・美容技術を提供するに当たり、顧客はもちろんのこと技術者自身の安全 を護るという観点から、実際に技術を行う場合と同様に衛生上「しなければならないこと」 及び「してはいけないこと」を遵守すべき事項として定め、その遵守状況を審査することと している。具体的には違反した項目を点数化し、その累積点数により評価しているが、理・ 美容業務における衛生措置の必要性を正しく理解していれば、衛生試験における遵守事項は、 誰もが容易に実行することが可能であり、全員が満点をとることができる分野である。 第2 1 衛生試験のねらいと審査体制 試験委員の役割 理・美容師法は、試験事務のうち、理容師又は美容師として必要な知識及び技能を有す るかどうかの判定に関する事務は、それぞれの分野の専門家である試験委員に行わせる ことを義務付けている。具体的には、省令により試験委員の資格要件を次の一号から五 号の何れかに該当する者であることと規定している。 一 法学、医学、薬学、物理・化学の大学教授等 二 理系大学を卒業し、10年以上国の研究機関等で伝染病学、公衆衛生学、皮膚科学 に関する研究業務従事者 三 衛生法規、伝染病学、公衆衛生学又は皮膚科学に関する専門知識を有する公務員若 しくは経験者 四 養成施設において文化論及び運営管理以外の必修科目を5年以上講義した者 五 理・美容師として15年以上実務に従事した者 これらの要件を満たして任命される試験委員は、本部に設置されている試験委員会に所 属し、筆記試験問題や実技試験課題の作成及び合否判定等を主な任務とする委員、及び 全国各地に配置され、実技試験会場において衛生試験又は技術試験の実地審査を担当す る委員により構成されており、それぞれ専門の立場から次の試験事務を担当している。 試験委員の資格要件別役割 資 格 要 件 1号 2号 3号 4号 5号 筆記試験問題の作成及び合否判定 ○ ○ ○ ○ ○ 衛生試験課題及び審査基準の作成 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 技術試験課題及び審査基準の作成 衛生試験実地審査 技術試験実地審査 ○ 2 審査事項 実際の理・美容業務において必要な衛生措置等を養成施設において習得させるため、理 美容師養成施設指定規則により、関係法規・制度として1単位以上、衛生管理として3 単位以上を必修科目として履修させることとしており、実技実習の授業において適宜実 践させています。 衛生試験においては、理美容師養成施設で習得した理・美容業務に必要な衛生に関する 知識がどの程度理解され、その知識が実際の作業でどの程度実行されているかを審査す ることとしています。また、実技試験を公正かつ良好な環境で実施するために必要な事 項についても遵守事項として定め、これらをも含め次の事項を総合的に審査しています。 ① 受験者の身体及び服装が技術を行う上で適切か ② 用具類の消毒及びその取扱いが適正か ③ 試験中の行動や態度が公正に試験を行うに当たって適切か 具体的には作業開始前の準備状況として身体及び服装、器具・用具を、作業開始後には 器具・用具の衛生的取扱いの審査及び不正行為の監視を行います。 第3 衛生上の遵守事項と審査 実技試験における「衛生上の取り扱い試験」は、作業を開始する前に受験者の身体・服装 及び使用する用具類が作業を安全かつ衛生的に進める上で適切であるか「静的審査」を、作 業中に技術を安全かつ衛生的に進めているか「動的審査」を行い、作業終了後に用具類の衛 生的処理状況について「静的審査」を行います。 以下、各段階ごとの遵守事項及び減点対象事例並びに留意事項は次のとおりです。 第1部 準備時間前の審査 用具類の審査は準備時間中に行いますが、モデルウイッグに対する禁止行為の確認は、台 座の裏側等クランプに取り付けた状態では確認できない部分があるため、準備開始前にクラ ンプに取り付けられていない状態で審査します。 審査番号1 モデルウイッグに対する禁止行為の有無(30点) 受験者の氏名、在籍する学校、勤務している店名等を特定することは公正な試 験の実施を阻害する恐れがあるため、モデルウイッグに氏名、学校名、店名又は 校章等の記号等、個人を特定できる表示を禁止しています。 【遵守事項】○ モデルウイッグには氏名、学校名又は勤務先を記入したり、こ れらが特定できる記号等を表示しないこと。 【ポイント】○ モデルウイッグの頭部、頸部、台座の表面もしくは裏面に氏名、 校名、店名やこれらを表す記号等、個人を特定できる文字又はマ ークの表示の有無を審査します。 【減点対象】○ モデルウイッグに個人を特定できる文字又はマークが表示され ている場合 【留意事項】☆ 個人を特定できる情報の表示の禁止は、モデルウイッグの他、 作業衣や他の用具類にも適用されますが、これらに対する審査は 別途準備時間中に行います。 第2部 準備時間中の審査(初回のみ実施) 理容及び美容とも最初の準備時間中に「身体」及び「服装等」について審査し、身体及び 服装等に関する審査はこれで完了です。また、各準備時間ごとに、それぞれの課題で使用す る「用具類」について、衛生上の観点から審査します。 したがって、最初の準備時間中には「身体」及び「服装等」並びに最初の課題に必要な 「用具類」について審査します。 審査番号2 頭髪の衛生状態(10点) 技術は、お客様と至近距離で行うため、相手に不快感を与えることのないよう 頭髪は清潔な状態で作業をする必要があります。 【遵守事項】○ 頭髪は清潔にしていること。 【ポイント】○ 頭髪が清潔に保持されているか審査します。 【減点対象】○ 相当程度にふけが付着又は著しく汚れている場合 【留意事項】☆ 「相当程度」、「著しく」とは、手入れを怠っているため他人 に不快感を与える程度を基準とします。 審査番号3 頭髪の作業適性(10点) 頭髪が視野を妨げたりお客様に触れる恐れがあるときは、頭髪を束ねるかピン で留めるなど、作業の障害にならないように処置することとなっています。 【遵守事項】○ 頭髪は作業の妨げにならないように適切な処置がなされている こと。 【ポイント】○ 頭髪が作業に適した状態であるか審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 前髪が目を覆い、視野の障害となっている又はその恐れがあ る場合 ・ 審査番号4 頭髪がモデルウイッグに接触又はその恐れがある場合 手指消毒(30点) 手指は、お客様の皮膚等に直接触れるため感染症を媒介する恐れがあり、お客 様と技術者自身を感染症から護るため準備時間中にまず手指消毒をすることとな っています。 【遵守事項】○ 準備時間に除菌用ウェットティッシュで手の表と裏及び指を消 毒すること(理容は最初の準備時間、美容は各課題の準備時間)。 【ポイント】○ 手指消毒の実施状況を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当した場合 ・ 手指消毒をしなかった場合 ・ 規格に適合しない消毒薬で消毒をした場合 【留意事項】☆ 「消毒薬」の規格はエタノールを含有し、ペーパーが乾燥して いないウェットティッシュとなっています。 ☆ 美容師実技試験では、第1課題及び第2課題はそれぞれ別のお 客様とみなし、各課題の準備時間で手指消毒をしますが、審査は 最初の課題の準備時間中のみ行います。 審査番号5 手指の清潔保持(10点) 手指は、作業をする上で最も衛生的配慮が必要であり、試験室に入室する前に 汚れを落とし、清潔な状態で作業をする必要があります。 【遵守事項】○ 手指は清潔にしていること。 【ポイント】○ 手指の汚れの有無、傷等がある場合は処置の状況を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 手指が汚れている場合 ・ 傷等の処置が作業をする上で不適切な場合 【留意事項】☆ 洗っても落ちない染毛剤の付着は減点の対象としません。 ☆ 準備作業によるローション等の付着は減点の対象としません。 ☆ 「不適切」とは、切り傷やアカギレ等により血がにじんでいる 部分が露出している状態をいいます。 ☆ 切り傷やアカギレ等で皮膚の保護が必要なときは、指サックや ゴム手袋等の使用を認めています。 審査番号6 爪の清潔保持(10点) 爪の清潔保持は衛生上重要な事項であり、爪は清潔を保持し、爪垢がたまる原 因となる爪の伸び、爪の状態が見えなくなったり作業の障害となる濃色マニキュ アやつけ爪は禁止しています。 【遵守事項】○ 爪は1㎜以下に切りそろえ、清潔にしていること。 ○ 爪に濃色のマニキュア、ペインティング又はつけ爪等による装 飾をしないこと。 【ポイント】○ 爪の衛生状態と装飾による作業障害の有無を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 爪が1㎜を超えて伸びている場合 ・ 爪垢が除去されていない場合 ・ 濃色のマニキュア又はペインティングをしている場合 ・ つけ爪を装着している場合 【留意事項】☆ 無色又は薄い色で透明なマニキュアは、減点対象としません。 ☆ 爪の表面に付着し、落とすことが困難な染毛剤は汚れとはみな しません。 審査番号7 作業衣の着用(30点) 作業に伴う毛髪やローション等が衣服に付着することを防ぐため、作業衣の着 用を義務付けています。 【遵守事項】○ 作業衣を必ず着用すること。 【ポイント】○ 作業衣の着用の有無を審査します。 【減点対象】○ 作業衣を着用していない場合 審査番号8 作業衣の着用状況及び規格等(10点) 作業衣の効果を発揮させるため、定められた色や型のものを正しく着用するこ ととなっています 【遵守事項】○ 作業衣は白色又は淡色で作業に適したものであること。 ○ 作業衣は清潔なものを正しく着用すること。 【ポイント】○ 作業衣の色、型、汚れ及び着用状態を審査します。 【減点対象】○ 着用している作業衣が次の何れかに該当する場合 ・ 色又は型が規格に適合していない場合 ・ 著しく汚れている場合 ・ ボタン又はチャックを正しく留めていない場合 ・ 衣服の袖が作業衣から相当程度露出している場合 ・ 破れ・裂け目がある場合 【留意事項】☆ 作業衣の色の規格は、汚れが目立つよう白又は淡色となってい ます。また、型は上半身の衣服全体を覆う上っ張り形となってい ます。 ☆ 洗濯しても落ちない薬液等によるシミは「著しい汚れ」とはみ なしません。 審査番号9 衣服の作業適性(10点) 着用する衣服は、清潔で安全面及び衛生面を考慮し、作業に適したものを選ぶ 必要があります。 【遵守事項】○ 作業に適した清潔なものであること。 ○ 裂け目や破れのないものであること。 ○ 裾が床面に接触しないものであること。 【ポイント】○ 着用している衣服の形状及び状態を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 足の動きを制限するタイトスカートを着用している場合 ・ 大きな裂け目又は破れのあるズボンをはき、下着や身体に毛 髪が付着する恐れがある場合 ・ 裾が床面に接触している場合 審査番号 10 履物の作業適性(20点) 安全かつ衛生的に作業をするためには、身体に負担のかからない履物で、足の 甲を全体的に覆うものを正しく履く必要があります。 【遵守事項】○ 清潔で安全な作業に適したものであること。 ○ 毛髪が足に付着しにくい型のものであること。 【ポイント】○ 履物の形状及び履き方審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 踵又は底全体が高い履物を履いている場合 ・ 踵のないスリッパやサンダルを履いている場合 ・ 足の甲の一部が露出するひも状の靴を履いている場合 ・ 踵を踏む等、不適切な履き方をしている場合 審査番号 11 装飾品等の装着(10点) 腕時計や指輪・腕輪等の装飾品は作業の障害となり衛生上好ましくありません。 また、衣服から露出しているネックレス等も作業の邪魔になります。 【遵守事項】○ 手指及び腕には、時計又は指輪もしくは腕輪等の装飾品を装着 しないこと。 ○ 【ポイント】○ ネックレス等の装飾品は、作業衣の上に露出させないこと。 手指や腕に時計又は装飾品を装着していないか、ネックレス等 が露出し、モデルウイッグに接触する恐れがないか審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 腕時計を装着している場合 ・ 指輪もしくはブレスレットを装着している場合 ・ ネックレス等が作業衣の外に露出し、作品に接触する恐れ がある場合 【留意事項】☆ 腕時計を机の上に置いてもかまいませんが、装飾品を机の上に 置いている場合は減点の対象とします。 第3部 準備時間中の審査(毎回実施) 各課題ごとに使用する用具類が異なるため、用具類の表示、不備、衛生状態等については 各準備時間ごとに審査します。 審査番号 12 用具類の表示(20点) 一部の用具類には品目を明確にし、用具類の使用状態を区分するため表示を義 務付けています。 【遵守事項】○ 除菌用ウェットティッシュに「消毒薬」、汚物入れに「汚物入 れ」、詰替え化粧品(理容のみ)に品目、器具皿及びピン皿(美 容のみ)に「消毒済」及び「使用中」、タオル収納用ビニール袋 及びロッドケース(美容のみ)に「消毒済」をそれぞれ表示する こと。 【ポイント】○ 表示を義務付けられている用具類の表示を確認・審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 除菌用ウェットティッシュに「消毒薬」の表示をしていない 場合 ・ 器具皿に「消毒済」及び「使用中」の表示をしていない場合 ・ タオル収納用ビニール袋に「消毒済」の表示をしていない 場合 ・ 汚物入れ用透明ビニール袋に「汚物入れ」の表示をしてい ない場合 ・ 詰め替え化粧品容器(理容)に品目の表示をしていない場合 ・ ピン皿(美容)に「消毒済」及び「使用中」の表示をして いない場合 ・ ロッドケース(美容)に「消毒済」の表示をしていない場合 審査番号 13 衛生用具類(30点) 持参用具類のうち、消毒薬、汚物入れ及び救急ばんそうこうは衛生上の観点か ら用意することとなっています。 【遵守事項】○ 消毒薬として成分にエタノールを含む除菌用ウェットティッシ ュ(適宜)、汚物入れ用透明ビニール袋(1枚)及び救急ばんそ うこう(適宜)を机上に用意すること。 【ポイント】○ 消毒薬、汚物入れ及び救急ばんそうこうの有無を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかが不足している場合 ・ 除菌用ウェットティッシュ ・ 汚物入れ用透明ビニール袋 ・ 救急ばんそうこう 【留意事項】☆ 除菌用ウェットティッシュが次に該当する場合は、「消毒薬」 の不備とみなします。 ・ 成分としてエタノールが含有されていない場合 ・ ペーパーが乾燥している場合 ☆ 透明ビニール袋は、原則として無色が望ましいが、薄い色で中 味を容易に確認できるものであれば規格適合とみなします。 審査番号14 用具類の衛生状態(20点) 用具類は、汚れを清拭し清潔な状態で持参しなければなりません。技術で使用 する用具類の規格や数量は、技術担当の実技試験委員が審査しますが、用具類の 衛生状態は、衛生担当の実技試験委員が審査します。 【遵守事項】○ 用具類は消毒済のものを清潔にしていること。 ○ 乾燥タオルは白色又は淡色で、消毒済のものであること。 【ポイント】○ 「消毒済」器具皿及び未使用の用具類が清潔に保たれているか 審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ 「消毒済」器具皿が汚れている場合 ・ 未使用の用具類が明らかに汚れている場合 ・ 乾燥タオルが白色又は淡色でない場合 ・ 乾燥タオルが汚れている場合 【留意事項】☆ 準備で使用し、「使用中」器具皿に収められている用具類の汚 れは減点対象としません。 ☆ 布で拭くと付着する程度の錆を汚れとみなします。 審査番号 15 器具皿の使用区分(30点) 布片類を除き消毒区分が必要な未使用の用具類は、原則として「消毒済」の器 具皿に収めることとしています。 【遵守事項】○ 未使用の用具類は「消毒済」器具皿に収めること。 シザーズ、コーム、レザー(理容)及びダックカールクリップ等 の補助ピンは必ず器具皿で管理し、その他の用具類は【留意事 項】を参照のこと 【ポイント】○ 未使用の用具類を「使用中」の器具皿に収める等、不適切な区 分の有無を審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当した場合 ・ 未使用の用具類を全て「使用中」の器具皿に収めている場合 ・ 準備で使用した用具を「消毒済」器具皿に収めた場合 ・ シザーズ、コーム、レザー又は補助ピンを器具皿以外に収め ている場合。 【留意事項】☆ クリッパー及びブラシ類(理容)を器具皿に収めることができな い場合は、消毒済タオルを敷き、皮膚に接触する刃の部分及びブ ラシ類の毛がタオルに触れないように置いて管理してもかまいま せん。 なお、タオル上で管理する用具類は、一旦使用した場合も上記 同様の方法で管理してかまいません。 審査番号 16 個人特定情報の表示禁止(30点) 公正な試験実施のため準備時間前に審査したモデルウイッグと同様、他の用具 類についても個人を特定できる又はその恐れのある表示を禁止しています。 【遵守事項】○ 用具類に氏名、学校名又は勤務先を記入したり、これらが特定 できる記号等を表示しないこと。 【ポイント】○ 机上に出されている用具類に個人が特定できる表示等の有無を 審査します。 【減点対象】○ 作業衣又は用具類に氏名、校名、店名又はこれらを表す校章等 の記号を表示している場合 【留意事項】☆ 机の下で管理しているカバンに印刷されている校名、上履きに 書かれている氏名等の表示は、推奨するものではありませんが、 審査の対象としません。 第4部 作業時間中の審査 試験の作業時間中に、用具類の衛生上の取扱い状況、用具類の不正使用、万一の負傷事故 における応急処置、その他良好な試験環境を阻害する行為等について監視・審査します。 審査番号 17 使用済用具類の収納区分(30点) 未使用の用具類は「消毒済」器具皿に収め、一旦使用した用具類は「使用中」 器具皿に収めることとしています。 【遵守事項】○ 用具類は、消毒済と使用中を適正に区分すること。 【ポイント】○ 未使用の用具類と使用中・使用済用具類の器具皿での整理状況 を審査します。 【減点対象】○ ○ 【留意事項】☆ 一旦使用した用具類を「消毒済」器具皿に収めた場合 未使用の用具類を全て「使用中」の器具皿に収めた場合 消毒済タオルの上で管理する用具類は、使用後もタオルの上で 管理してかまいません。 審査番号 18 落下用具類の未消毒使用(30点) 作業中に落下させた用具類は、除菌用ウェットティッシュで清拭・消毒し、衛 生委員の許可を得た場合に限り再使用することができます。 【遵守事項】○ 作業中に落下させた用具類は、除菌用ウェットティッシュで消 毒し、衛生実技試験委員の許可を得た場合に限り再使用すること ができます。 【ポイント】○ 落下させた用具類の処置状況を審査します。 【減点対象】○ 落下させた用具類を未消毒で使用した場合 【留意事項】☆ 衛生実技試験委員の許可を得た場合であっても、未消毒又は規 格不適合の消毒薬により消毒をした場合は、この項目の減点対象 とします。 審査番号 19 落下用具類の無許可使用(20点) 落下用具類は、消毒をした場合であっても衛生委員の許可を得なければ再使用 することができません。 【遵守事項】○ 落下させた用具類を再使用する場合は、必ず衛生実技試験委員 の許可を得ること。 【ポイント】○ 落下用具類の再使用に当たって許可の有無を審査します。 【減点対象】○ 落下用具類を消毒したが、衛生委員の許可を得ないで再使用した場合 審査番号 20 モデルウイッグの取り扱い(20点) 人体モデルの代替として使用しているモデルウイッグは、人体と同様に扱い、 不注意による床面への落下事故防止について注意喚起しています。 【遵守事項】○ モデルウイッグは人間と同じように丁寧に取り扱うこと。 【ポイント】○ モデルウイッグは人とみなし、丁寧に扱っているか審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当する場合 ・ モデルウイッグの作業角度が著しく不自然な状態で作業をし ている場合 ・ モデルウイッグの取り扱いにあたって当然配慮すべき事項を 怠ったため、床に落下させた場合 【留意事項】☆ 「著しく不自然な状態」とは、実際の営業であり得ない無理な 角度にして作業をする場合をいいます。 審査番号 21 出血応急措置(30点) 作業中に負傷し出血した場合は、手指に付着した血液を「消毒薬」(除菌用ウ ェットティッシュ)で拭き取り、救急ばんそうこうによる止血等の適切な処置を 講じ、手指及び用具類に付着した血液は、除菌用ウェットティッシュで拭き取っ た上で作業を継続します。 【遵守事項】○ 切り傷により出血した場合は、手指及び用具類に付着した血液 を除菌用ウェットティッシュで拭き取り、救急ばんそうこうによ る止血処置をして作業を継続すること。 【ポイント】○ 負傷した場合の手当ての状況並びに血液が付着した用具類の使 用について監視・審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当した場合 ・ 傷の処置をせず、出血の状態で作業をした場合 ・ 手指の血液を清拭しないで作業をした場合 ・ 血液が付着した用具類を清拭しないで使用した場合 【留意事項】☆ 適切な処置をした後に、救急ばんそうこうから滲み出た血液が 手指又は用具類に付着している場合は、作業終了後に清拭するこ ととし、この項では減点としません。 審査番号 22 用具類の貸借(30点) 用具類は予備を含め全て自分で用意し、理由の如何にかかわらず、用具類の貸 借又は共用は一切禁止しています。 【遵守事項】○ 他の受験者の用具類を使用しないこと。 【ポイント】○ 用具類の貸借又は共用を監視・審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当した場合 ・ 他の受験者から用具類を借りた場合 ・ 他の受験者に用具類を貸した場合 ・ 他の受験者の用具類を無断で使用した場合 審査番号 23 用具類の追加取り出し(30点) 試験に使用する用具類は、規格の適合状況及び衛生状態について準備時間中に 審査しており、試験時間中に追加して取り出すことは無審査の用具類を使用する こととなることから禁止しています。 【遵守事項】○ 試験中にカバン等から用具類を取り出さないこと。 【ポイント】○ 試験時間中にカバン等からの用具類の追加取り出しを監視・審 査します。 【減点対象】○ 試験時間中にカバン等から用具類を取り出した場合 審査番号 24 迷惑行為(20点) 会話や大きな音出しは他の受験者の作業に影響を及ぼす恐れがあることから、 他の受験者に迷惑のかかる行為を禁止しています。 【遵守事項】○ 他の受験者と会話しないこと。 ○ 音声を発生させないこと。 ○ 他の受験者に接触しないよう十分注意すること。 ○ 声を出したり大きな音や振動の原因となる行為をしないこと。 【ポイント】○ 他の受験者への話しかけ、会話、故意的接触・揺らし・音出し 等、周囲の受験者の作業の迷惑となる行為を監視・審査します。 【減点対象】○ 次の何れかに該当した場合 ・ 他の受験者に声かけをした場合 ・ 受験者間で会話をした場合 ・ 故意に他の受験者に接触したり、大きな音を出したり又は机 を揺らした場合 ・ 携帯電話の着信音又はタイマーのアラームが鳴った場合 審査番号 25 作業の指示違反(30点) 試験の開始合図と終了合図の遵守により、受験者間の公平を期すこととしてい ます。 【遵守事項】○ 試験中は、試験監督者の指示に従うこと。 【ポイント】○ 試験監督者の開始合図前及び終了合図後の違反作業を監視・審 査します。 【減点対象】○ 試験監督者やDVDの音声による作業開始合図前又は終了合図 後に、モデルウイッグに触れた場合 審査番号 26 衛生上の作業姿勢(10点) 床面にひざまずいて作業をすることは、毛髪等の汚れが付着する恐れがあり、 禁止しています。 【遵守事項】○ 作業中に身体又は衣服を床面に直接接触させて作業をしないこ と。 【ポイント】○ 床面にひざまずいての作業を監視・審査します。 【減反対象】○ 膝の部分を床面に接触させて作業をしている場合 次の審査番号27及び28は理容技術のみ対象 審査番号 27 マスクの装着(30点) 理容の顔面処置ではマスクを着用しなければなりません。 【遵守事項】○ 顔面作業では、必ずマスクを着用すること。 【ポイント】○ 理容の顔面作業中のマスク着用の有無を審査します。 【減点対象】○ マスクを着用しないで理容の顔面作業を行った場合 審査番号 28 マスクの規格等(20点) 理容の顔面作業で着用するマスクは、色及び清潔状態並びに着用方法が定めら れています。 【遵守事項】○ 着用するマスクは、白色で清潔なものを正しく着用すること。 【ポイント】○ 理容の顔面作業時に着用しているマスクの状態を審査します。 【減点対象】○ 理容の顔面作業時に着用しているマスクの状態が次の何れかに 該当する場合 ・ マスクの色が白色でない場合 ・ マスクが汚れている場合 ・ マスクから鼻が露出している等、不適切な着用の場合 第5部 作業終了後の審査 理容は全ての作業終了後に、美容は各課題の作業終了後に用具類等の最終的な整理の時間 を設けています。整理終了後、使用済タオル及び使用済消毒薬の汚物入れへの片付け、「消 毒済」器具皿の清潔保持状態、出血事故の処置状況について、受験者を一旦試験室から退室 させて審査します。 審査番号 29(理容)、27(美容) 使用済タオル等の片付け(10点) 使用したタオル及びウェットティッシュは汚物入れに収納します。 【遵守事項】○ 使用済タオル及び除菌用ウェットティッシュは、汚物入れに収 納すること。 【ポイント】○ 使用済タオル及び使用済除菌用ウェットティッシュが机上に放 置されていないか審査します。 【減点対象】○ 使用済みのタオル又は除菌用ウェットティッシュを机上に放置 している場合 審査番号 30(理容)、28(美容) 消毒済器具皿の衛生状態(20点) 消毒済器具皿は、常に清潔を保持しなければなりません。作業に伴い毛髪やロ ーションが付着した場合は、清拭し、清潔にしなければなりません。 【遵守事項】○ 消毒済の未使用用具類を収める「消毒済」器具皿は清潔を保持 すること。 【ポイント】○ 「消毒済」器具皿及びこれに収められている未使用用具類が清 潔に保持されているか審査します。 【減点対象】○ 「消毒済」器具皿が汚れている場合 審査番号 31(理容)、29(美容) 出血事故の処理状況(30点) 出血事故の応急処置後、引き続き出血した血液がモデルウイッグ又は器具皿も しくは器具皿に収められている用具類に付着したときは、作業終了直後に行う整 理作業で清拭することとしています。 【遵守事項】○ 完成したモデルウイッグ及びその他の用具類に付着した血液は、 作業終了後に清拭すること。 【ポイント】○ 整理作業後のモデルウイッグや器具皿及び器具皿に収められて いる用具類に付着した血液の処置状況を審査します。 【減点対象】○ モデルウイッグ又は布片類を除く用具類に血液が付着している 場合 【留意事項】☆ 除菌用ウェットティシュで拭き取れない状態で血液が付着して いる場合は、減点対象としません。 【参考】 ⑴ 大項目 審査事項及び事例別評価 準備時間前に審査する事項 番号 用 具 類 1 審査事項 減点対象 モデルウイッグに対する ・モデルウイッグに個人を特定できる文字又はマ 禁止行為の有無 ークが表示されている 減点数 30 ⑵ 大項目 最初の課題の準備時間中のみ審査する事項 番号 審査事項 2 頭髪の衛生状態 3 頭髪の作業適性 4 手指消毒 5 手指の清潔保持 身 体 減点対象 ・ふけが相当程度付着している ・著しく汚れている ・前髪が視野障害となっている又はその恐れがある ・頭髪がモデルウイッグに接触又はその恐れがある ・手指消毒をしなかった ・規格に適合しない消毒薬を使用した ・手指が汚れている ・傷等の処置が不適切である 減点数 10 10 30 10 ・1㎜超伸びている 6 爪の清潔保持 ・爪垢がある ・濃色マニキュア又はペインティングをしている 10 ・つけ爪を装着している 7 作業衣の着用 ・作業衣を着用していない 30 ・色又は型が規格に適合していない 8 作業衣の着用状況及び規 格等 ・著しく汚れている ・ボタン又はチャックを正しく留めていない 10 ・衣服の袖が作業衣から相当程度露出している ・破れ・裂け目がある ・足の動きを制限するタイトスカートを着用して 服 いる 9 衣服の作業適性 ・大きな裂け目又は破れ目のあるズボンを着用し、下着 10 や身体に毛髪が付着する恐れがある ・裾が床面に接触している 装 ・踵又は底全体が高い履物を履いている 10 履物の作業適性 ・踵のないスリッパやサンダルを履いている ・足の甲の一部が露出するひも状の靴を履いている 20 ・踵を踏む等、不適切な履き方をしている ・腕時計を装着している 11 装飾品等の装着 ・指輪もしくはブレスレットを装着している ・ネックレス等が作業衣の外に露出し、作品に接 触する恐れがある 10 ⑶ 大項目 各課題の準備時間中に審査する事項 番号 審査事項 12 用具類の表示 減点対象 減点数 ・除菌用ウェットティッシュに「消毒薬」の表示 をしていない ・器具皿に「消毒済」及び「使用中」の表示をし ていない ・タオル収納用ビニール袋に「消毒済」の表示を していない ・汚物入れ用透明ビニール袋に「汚物入れ」の表 示をしていない ・詰め替え用化粧品容器(理容)に品目の表示を していない ・ピン皿(美容)に「消毒済」及び「使用中」の 表示をしていない ・ロッドケース(美容)に「消毒済」の表示をし ていない 20 用 ・除菌用ウェットティッシュがない(不備) ・除菌用ウェットティッシュの成分にエタノール が含有されていない ・除菌用ウェットティッシュのペーパーが乾燥し 具 13 衛生用具類 ている 30 ・汚物入れ用透明ビニール袋がない(不備) ・救急ばんそうこうがない(不備) 類 ・「消毒済」の器具皿が汚れている 14 用具類の衛生状態 ・未使用の用具類が明らかに汚れている ・乾燥タオルが白色又は淡色ではない 20 ・乾燥タオルが汚れている ・未使用の用具類を全て「使用中」の器具皿に収 めている 15 器具皿の使用区分 ・準備で使用した用具を「消毒済」器具皿に収め ている 30 ・シザーズ、コーム、レザー又は補助ピンを器具 皿以外に収めている 16 個人特定情報の表示禁止 ・作業衣又は用具類に氏名、校名、店名又はこれ らを表す校章等の記号を表示している 30 ⑷ 大項目 作業時間中に審査する事項 番号 審査事項 減点対象 減点数 ・一旦使用した用具類を「消毒済」の器具皿に収 用具類の取扱い 17 使用済用具類の収納区分 めた ・未使用の用具類を全て「使用中」の器具皿に収 30 めた 18 落下用具類の未消毒使用 ・落下用具類を未消毒で使用した 30 19 落下用具類の無許可使用 ・落下用具類を消毒したが無許可で使用した 20 ・モデルウイッグの角度が著しく不自然な状態で 20 モデルウイッグの取り扱い 作業をした 20 ・モデルウイッグを床に落下させた 負 傷 ・傷の処置をせず出血の状態で作業をした 21 出血応急措置 ・手指の血液を清拭しないで作業をした 30 ・血液が付着した用具類を清拭しないで使用した ・他の受験者から用具類を借用した 22 用具類の貸借 ・他の受験者に用具類を貸与した 30 ・他の受験者の用具類を無断使用した 禁 23 用具類の追加取り出し ・試験中にカバン等から用具類を取り出した 止 ・他の受験者に声かけをした 行 ・受験者間で会話をした 為 24 迷惑行為 ・故意に他の受験者に接触した 30 20 ・故意に大きな音を出したり、机を揺らした ・携帯電話の着信音、時計のアラーム音が鳴った 25 指示違反 ・作業開始前又は終了後にモデルウイッグに触れた 30 26 衛生上の作業姿勢 ・膝を床面に接触させて作業をした 10 27 マスクの着用(理容) ・マスクを着用しなかった 30 衛 生 措 置 ・マスクの色が白色でない 28 マスクの規格等(理容) ・マスクが汚れている ・マスクの着用方法が不適切である 20 ⑸ 大項目 作業終了後に審査する事項 番号 理容 29 審査事項 減点数 ・使用済タオルを机上に放置している 用具類の衛生状態 使用済タオル等の片付け 美容 27 理容 30 減点対象 ・使用済除菌用ウェットティッシュを机上に放置 10 している 消毒済器具皿の衛生状態 ・「消毒済」器具皿が汚れている 20 美容 28 理容 31 美容 29 出血事故の処理状況 ・モデルウイッグ又は布片類を除く用具類に血液 が付着している 30
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