遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の 多様性の確保

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の
多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の解説
(第二版)
平 成 1 8 年 8 月 改訂
財団法人バイオインダストリー協会
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の
多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の解説
(第二版)
特に第二種使用等の確認申請手続きについて
平成18年8月 改訂
経済産業省製造産業局
生 物 化 学 産 業 課
本資料は、カルタヘナ法の関係事業者の利用に供するために、経
済産業省製造産業局生物化学産業課が財団法人バイオインダストリー
協会の協力のもとに作成した「遺伝子組換え生物等の使用等の規制
による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の解説」
(第二版)を転載したものです。
はじめに
本資料は、主として、カルタヘナ法の第二種使用等をする事業者向けに、関係す
る条文、施行規則、告示等について解説をしたものであり、経済産業省製造産業局
生物化学産業課が財団法人バイオインダストリー協会の協力のもとに作成したも
のである。
平成16年2月に施行されたカルタヘナ法は関係の6省が関わった法律である
が、本資料は、特に経済産業省の所管事業における第二種使用等を想定して、同法
に基づく手続きを行う上で参考となると考えられるものを掲載している。
本資料は、編集に当たり、環境省が作成したカルタヘナ法の解説集(日本版バイ
オ セ ー フ テ ィ ク リ ア リ ン グ ハ ウ ス ( J- B C H ) に て 掲 載
(http://www.bch.biodic.go.jp/))されているものに関して、そこに記述されて
いる条文等の解説をもとに掲載したほか、生物化学産業課及び財団法人バイオイン
ダストリー協会において、当該解説集に掲載されていない詳細な関係省令、告示、
基本的事項についても適宜追加し、解説を加え、更に、よくある疑問・質問等の具
体例及びその解釈等を掲げ、分かり易く解説を行った。
今回、施行後2年余りが経過し、その後の制度改正を踏まえて所要の改正を行っ
たが、今後、必要に応じて追加及び修正があり得ることを前提に、参考にして頂き
たい。
(資料の見方)
Ⅰ.カルタヘナ法の概要
平成18年8月に、経済産業省製造産業局生物化学産業課が財団法人バイオイ
ンダストリー協会の協力のもとに作成したパンフレット「カルタヘナ法ガイドブ
ック」から、必要部分を抽出するとともに一部編集したもの。
Ⅱ.カルタヘナ法の解説
環境省が作成したカルタヘナ法の解説集から必要部分を抽出するとともに、基
本的事項及び議定書等の内容を適所に加えて、より詳しい解説をしたもの。以下
のとおり区分。
カルタヘナ法の解説
法律の条文
政令・施行規則等の条文
(特段表示が無ければ施
行規則)
Ⅲ.カルタヘナ法に関連する質問及びその解説等
質問及び
その解説等
省令、告示、
基本的事項等
- 1 -
議定書等
Ⅳ.第二種使用等確認申請書記入要領及び注意事項
Ⅴ.参考資料
(注)本文中は、以下のとおりの略語を使用
○産業利用二種省令
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措置等
を定める省令
○研究開発二種省令
研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定
める省令
○GILSP微生物
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措置等
を定める省令別表第一号の規定に基づき経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物
○GILSP微生物リスト
GILSP微生物を掲載した別表
○カルタヘナ議定書
生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書
- 2 -
目
次
Ⅰ.カルタヘナ法の概要······································································································5
■
■
■
■
■
■
■
カルタヘナ法成立の経緯·············································································································7
カルタヘナ法の体系図··················································································································9
カルタヘナ法の概要 ··················································································································· 10
カルタヘナ法の遺伝子組換え生物等の確認又は承認関係フロー図 ······················ 11
第二種使用等の確認申請手続きのフロー図···································································· 12
第一種使用等の承認申請手続きのフロー図···································································· 13
環境への意図的な導入を目的とする遺伝子組換え生物等の輸出入手続き········ 14
Ⅱ.カルタヘナ法の解説··································································································· 15
Ⅲ.カルタヘナ法に関連する質問及びその解説等··············································· 45
Ⅳ.第二種使用等確認申請書記入要領及び注意事項······································ 67
Ⅴ.参考資料··························································································································· 99
■ カルタヘナ法関係条文等
・遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性
の確保に関する法律・政令・施行規則対照表··································································101
・基本的事項(告示)·····················································································································119
・産業利用二種省令·····················································································································125
・GILSP遺伝子組換え微生物(経済産業省)(告示)·······················································137
・GILSP遺伝子組換え微生物(厚生労働省)(告示)·······················································137
・研究開発二種省令·····················································································································159
・認定宿主ベクター系等を定める件(告示) ·········································································159
■ 関係連絡先 ································································································································187
- 3 -
Ⅰ.カルタヘナ法 の概 要
■
■
■
■
■
■
■
カルタヘナ法成立の経緯 ··········································································································7
カルタヘナ法の体系図 ···············································································································9
カルタヘナ法の概要··················································································································10
カルタヘナ法の遺伝子組換え生物等の確認又は承認関係フロー図·····················11
第二種使用等の確認申請手続きのフロー図 ··································································12
第一種使用等の承認申請手続きのフロー図 ··································································13
環境への意図的な導入を目的とする遺伝子組換え生物等の輸出入手続き ······14
- 5 -
カルタヘナ法成立の経緯
■カルタヘナ議定書について
わが国でも同議定書の早期締結を目指して国内の体
1992 年 6 月、生物多様性の保全、その構成要素の持
制を整えるべく、「遺伝子組換え生物等の使用等の規
続可能な利用及び遺伝資源の利用から生ずる利益の
制による生物の多様性の確保に関する法律(以下、カ
公正かつ衡平な配分を目的とした「生物の多様性に関
ルタヘナ法)」を 2003 年 6 月 10 日に成立、同月 18 日に
する条約」が採択され、1993 年 12 月に発効しました。
公布し、同議定書を 11 月 21 日に締結しました(議定書
2004 年 3 月末現在 188 カ国が締結し、この条約の下で
の締結国は 2006 年 3 月末で 132 ヶ国となっています)。
生物多様性を維持するさまざまな取り組みがなされて
カルタヘナ法は、カルタヘナ議定書がわが国に対して
います。
正式に効力を発する 2004 年 2 月 19 日に全面施行しま
同条約では、遺伝子組換え技術などのモダンバイオ
した。
テクノロジーによって改変された生物の中で、生物多様
このカルタヘナ法では、生物の多様性を守るために
性と持続可能な利用に悪影響を及ぼすものに対して対
遺伝子組換え生物等の使用等を規制し、カルタヘナ議
策を講じるために、適切な手続きを定めた議定書の必
定書の的確かつ円滑な実施を行います。そして人類の
要性及び態様について検討すると定めています。
福祉に貢献するとともに、現在及び将来の国民の健康
この議定書は、2000 年 1 月にカナダのモントリオール
で文化的な生活の確保に寄与することを目的としてい
で採択されましたが、そもそもは、1999 年 2 月、コロンビ
ます。
アのカルタヘナで行われた生物多様性条約特別締約
■ カルタヘナ法における経済産業省並びに
国会議において議定書の採択が目指されたことにちな
関係各省の位置づけ
んで、「生物の多様性に関する条約のバイオセーフティ
カルタヘナ法には、環境省をはじめ経済産業省、財
に関するカルタヘナ議定書(以下、カルタヘナ議定書)」
務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省の 6 つの
と名づけられました。この議定書は、その前文で、環境
省が関わっています。具体的な規制や手続きの方法と
及び人の健康のための安全上の措置が十分にとられ
いった法の詳細な部分については、多くの場合、施行
た上で開発され及び利用されるならば、現代のバイオ
規則(省令) で定めています。
テクノロジーは人類の福祉にとって多大な可能性を有
そこで、法体系をわかりやすくお伝えするために、ここ
するとの認識の下、特に、遺伝子組換え生物の国境を
ではカルタヘナ法と政令・省令・告示がどのように関連
越える移動に着目した国際的な枠組みが必要とされて
付けられているか、また、法律の概要を次ページの図
います。その内容は、事前情報提供による輸出入に関
に示します。
する手続きの規定や安全な移送と取扱い及び利用の
分野における適正な手続きなどを規定しています。
■ カルタヘナ法について
カルタヘナ議定書は、締結国が 50 カ国に達して
から 9 0 日後に国際的に発効すると定めています。
2003 年 6 月 13 日、50 カ国に達したことから同年 9 月
11 日に正式に国際発効しました。
- 7 -
カ ル タ ヘ ナ 法 の 体 系 図
(カルタヘナ議定書国内担保法)
生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
(財務省・文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省・環境省)
政令
(主務大臣を定める政令、
生物検査手数料を定める政令)
法第12条、第13条に基づく
研究開発等に係る遺伝子
組換え生物等の第二種使
用等に当たって執るべき拡
散防止措置等を定める省
令(文部科学省・環境省)
遺伝子組換え生物等の第
二種使用等のうち産業上の
使用等に当たって執るべき
拡散防止措置等を定める省
令(財務省・厚生労働省・農林水
産省・経済産業省・環境省)
同省令の規定に基づき認定
宿主ベクター系等を定める
件(告示)(文部科学省)
同省令別表第一号の規定
に基づき経済産業大臣が定
める GILSP 遺伝子組換え微
生物を定める件(告示)
- 9 -
遺伝子組換え生物等の第一
種使用等による生物多様性
影響評価実施要領(告示)
(法第4条第2項に基づく)
基本的事項(告示)
(法第3条に基づく)
同法律 施行規則(省令)
カ ル タ ヘ ナ 法 の 概 要
目
的
国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため、遺伝子組換え生物等の使用等の
規制に関する措置を講ずることにより、生物多様性条約カルタヘナ議定書の的確かつ
円滑な実施を確保。
主務大臣による基本的事項の公表
遺伝子組換え生物等の使用等による生物多様性影響を防止するための施策の実施
に関する基本的な事項等を定め、これを公表。
遺伝子組換え生物等の使用等に係る措置
遺伝子組換え生物等の使用等に先立ち、使用形態に応じた措置を実施
「第1種使用等」
=環境中への拡散を防止しないで行
う使用等
「第2種使用等」
=環境中への拡散を防止しつつ行う
使用等
新規の遺伝子組換え生物等の環境
中での使用等をしようとする者(開
発者、輸入者等)等は事前に使用規程
を定め、生物多様性影響評価書等を
添付し、主務大臣の承認を受ける義
務。
施設の態様等拡散防止措置が主務
省令で定められている場合は、当該
措置をとる義務。定められていない
場合は、あらかじめ主務大臣の確認
を受けた拡散防止措置をとる義務。
未承認の遺伝子組換え生物等の輸入の有無を検査する仕組み、輸出の際の相手
国への情報提供、科学的知見の充実のための措置、国民の意見の聴取、違反者
への措置命令、罰則等所要の規定を整備。
- 10 -
■ カルタへナ法の遺伝子組換え生物等の確認又は承認関係フロー図
次に該当する※1
生物を 使用等
しているか?
※2
◎生物の定義として、
核酸を移転し又は複製する能力を有する 細胞等 、
ウイルス及びウイロイ
ドであるもの
◎遺伝子組換え生物等の定義として、
・細胞外において核酸を加工する技術の利用
・異なる分類学上の科に属する生物の細胞融合技術の利用
※1 使用等
食用、飼料用等に供するための
もの、
栽培、
培養等の育成、
加工、
保管、運搬、廃棄及びこれらに
付随する行為。
※2 細胞等
一つの細胞又は細胞群。
NO
※3
YES
対象外
次の条件に
該当するか?
◎生物の対象範囲として、
・ヒトの細胞等(※3)
・分化する能力を有する、又は分化した細胞等(個体及び配偶子を除く)
であって、自然条件において個体に成育しないもの(※3)
◎遺伝子組換え生物等を得るための利用技術として、
・セルフクローニング(同一種内同士)
・ナチュラルオカレンス(種間で核酸の交換が知られている種同士)
◎科を超えた細胞融合技術として、交配等従来から用いられているもの
※4
対象外
※6 第一種使用等
基本的に開放系での遺伝子
組 換え生 物 の 利 用が該 当 。
開放系
※6
第一種使用等 となる。
既に承認され、第一種使用規程に従っているか?
閉鎖系
※7 第二種使用等
基本的に閉鎖系での遺伝子組
換え生 物 の 利 用が該 当 。
※8 産業利用ニ種省令
NO
第一種使用等の申請が必要。
使用規程と生物多様性影響
評価書等を、主務大臣に提
出する。主務大臣は、学識
経験者から意見を聴取し、
承認(拒否)。
環境中への拡散を防止しない
で行う使用等。
環境中への拡散を防止しつつ
行う使用等。
※5
使用形態は 開放系 か、 閉鎖系 か?
承認を受け
ないで使用可能 YES
※4 開放系
※5 閉鎖系
NO
YES
ヒトの個体・配偶子・胚・培養細
胞は、法の対象に含まれない。
個体に成育しない動植物細胞
等は、
法の対象に含まれないが、
ウイルス等を使用してる場合は、
当該ウイルス等が生物の対象
となる。
※7
第二種使用等 となる。
それは産業利用か研究開発か?
研究開発
研究開発二種省令を適用
産業利用
省令に拡散防止措置の
定めのある実験
(機関実験)
省令に拡散防止措置の
定めのない実験
(文部科学大臣確認実験)
※8
産業利用ニ種省令 を適用
経済産業大臣所管事業
拡散防止措置等の具体的技術
基準及び確認申請要領。
[事業を所管する大臣へ申請]
鉱工業分野のもの:経済産業大臣
医薬品分野のもの:厚生労働大臣
農林水産分野のもの:農林水産大臣
※9 GILSP遺伝子組換え微生物
主務大臣はGILSP(優良工業
製造規範)遺伝子組換え微生物
を構成する宿主・ベクターと挿
入遺伝子についてリスト化し、
告示している(このリストに含
まれている組換え微生物を利
用する場合、省令で定めた拡散
防止措置を執る必要がある)。
厚生労働省においても同様に
作成。
※10 確認申請
※11 各事業者等において、
省令で定められた拡散防止措置
を執る。
YES
※9
経済産業大臣 GILSP遺伝子組換え微生物
のリストに、使用している遺伝子組換え生
物等が含まれているか?
NO
事業者等が、確認を受けた拡
散防止措置を執る。
※10
経済産業大臣への確認申請が必要
大臣は、GILSP又はカテゴリー1等の相当の
拡散防止措置を確認
- 11 -
GILSP遺伝子組換え微生物リ
ストで拡散防止措置が定めら
れていない遺伝子組換え生物
等を使用する場合に必要。
※11 省令で定められた
拡散防止措置
遺伝子組換え生物等の区分ご
とに決められた拡散防止措置。
■ 第二種使用等の確認申請手続きのフロー図
第二種使用等をする者(産業利用の場合)
執 るべ き 拡 散 防 止 措 置 が 省 令
で 定められている場 合
( G I L S P 遺 伝 子 組 換 え微 生 物
:主務大臣告示 )
執るべき拡散防止措置が省令
で定められていない場合
使用者において、省令で定めら
れている拡散防止措置を執る
申請書作成(省令による所定様式)
①氏名及び住所
②第二種使用等の対象となる
遺伝子組換え生物の特性
③第二種使用等において執る
拡散防止措置
④主務省令で定める事項(遺伝
子組換え生物等の種類の名
称、第二種使用等の目的及び
概要、使用場所の名称及び所
在地)
遺伝子組換え生物等の使用等
の実績及び科学的知見を踏ま
え、執るべき拡散防止措置を
あらかじめ定めることができ
ると判断されたもの
主務大臣の確認
を受ける義務
①申請
②確認(拒否)
主務大臣
科学的知見の集積等
意見聴取
学識経験者
※ 意見聴取は、法律で規定されているものではない。
- 12 -
※
■ 第一種使用等の承認申請手続きのフロー図
・ 遺伝子組換え生物等を作成し又は輸入して第一種使用等をしようとする者
・ わが国に輸出して他の者に第一種使用等をさせようとする者
第一種使用規程を定め
主務大臣の承認を受ける義務
※既に承認済みの使用規程に定める第一種使
用等をする場合を除く
下記の書類を作成
①申請書
住所・氏名、第一種使用規程(種類の名称、第一種使用等の内容及び方法)
②生物多様性影響評価書
③生物多様性影響の効果的な防止措置(主務大臣が必要と認めた場合)
必要に応じて
修正指示
①申請
④告示により公表
第一種
使用規程
③承認(拒否)
主務大臣
告示により公表
適正使用情報を
主務大臣が定めた場合
必要に応じて
国民の意見の聴取
②意見聴取
第一種使用等の内容及び
方法に応じて実施
学識経験者
(遺伝子組換え生物等の譲渡等を行う者
が、その譲渡等を受ける者に提供すべ
き情報のこと。特に注意がない場合は策
定しない)
※第一種使用規程に記載する事項
第一種使用規程には、以下の項目を明記。
①【遺伝子組換え生物等の種類の名称】ほかの遺伝子組換え生物等と明確に区別するための、宿主又は親生物の種の名称、 遺伝子組換え生物等の特性などの情報
②【使用等の内容】遺伝子組換え生物等について行う一連の使用等
③【使用等の方法】生物多様性影響を防止するための措置
※生物多様性影響評価実施要領に基づく評価書
下記の①、②及び③について記載。
①【評価に必要とされる情報】宿主又は宿主の属する分類学上の種に関する情報、遺伝子組換え生物等の調製等及び使用等に
関する情報
②【評価の項目(微生物等の場合)】他の微生物を減少させる性質、病原性、有害物質の産生性、核酸を水平伝達する性質、その
他の性質。なお、
この評価は、影響を受ける可能性のある野生動植物の特定、影響の具体的内容の評価等の手順に沿って行う。
③ 評価結果を踏まえ生物多様性影響が生ずるおそれがあるか否かの総合的な判断
- 13 -
- 14 -
環境への意図的な導入
を目的とする遺伝子組
換 え 生 物 等( 除 外 規
定あり)
輸出者
輸出国(締約国)
(Biosafety Clearing House)
ホームページ:http://www.bch.biodic.go.jp/
生物多様性条約事務局
バイオセーフティに関する情報交換センター
輸出(梱包・容器・送り状等に態様等表示)
輸入可否の回答(270日以内)
追加的な関連情報及びリスク評価の求め・提供
通告の受領確認(90日以内)
輸出の事前通告[書面]
(遺伝子組換え生物等の種類の名称等)
■ 環境への意図的な導入を目的とする遺伝子組換え生物等の輸出入手続き
輸入可否の決定通知
(270日以内)
リスク評価の実施
(日本の場合は環境省)
自国の
権限ある当局
輸入国(締約国)
Ⅱ.カ ル タ ヘ ナ 法 の 解 説
解説書は、環境省で作成したカルタヘナ法の解説集をもとに、記載されていない
詳細な関係省令、基本的事項等告示及び議定書の内容を適所に加えて作成したもの
である。
- 15 -
Ⅱ.カルタヘナ法の解説
第一章
総則
法第一条関係
(目的)
第一条 この法律は、国際的に協力して生物の多様性の確保を図るため、遺伝子組換え生物
等の使用等の規制に関する措置を講ずることにより生物の多様性に関する条約のバイオセ
ーフティに関するカルタヘナ議定書(以下「議定書」という。)の的確かつ円滑な実施を確
保し、もって人類の福祉に貢献するとともに現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の
確保に寄与することを目的とする。
この法律は、カルタヘナ議定書の国内実施法として、議定書の的確かつ円滑な実施を目的と
しており、同じく生物多様性の確保を目的とした「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存
に関する法律」等と同様に「現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与すること」
を規定し、また国際的な取り組みに貢献するという意味で、
「もって人類の福祉に貢献する」こ
とを併記している。
議定書では、現代のバイオテクノロジーにより改変された生物であって生物多様性の保全及
び持続可能な利用に悪影響を及ぼす可能性のあるものの利用にあたって十分な水準の保護を確
保することとされており、生物多様性の保全及び持続可能な利用をその目的としている。法で
は、これを「生物多様性の確保」としているが、意味するところは「生物多様性の保全及び持
続可能な利用」と同じである。
また、議定書の目的には、
「悪影響(人の健康に対する危険も考慮したもの)」とされており、
国内法の目的として人の健康の保護を含めるかどうかについての議論があった。しかしながら、
生物多様性条約が人の健康の保護を目的としておらず、また、生物多様性条約の「生物」には
人は含まれないと解されることから、条約の下の議定書においても人の健康の保護は生物多様
性の確保を図る際に付随的に考慮すべき事項と考えられ、本法の目的に位置づけないことと整
理している。
(議定書の目的規定)
第一条 目的
この議定書は、環境及び開発に関するリオ宣言の原則 15 に規定する予防的な取組方法に
従い、特に国境を越える移動に焦点を合わせて、現代のバイオテクノロジーにより改変され
た生物であって生物の多様性の保全及び持続可能な利用に悪影響(人の健康に対する危険も
考慮したもの)を及ぼす可能性のあるものの安全な移送、取扱い及び利用の分野において十
分な水準の保護を確保することに寄与することを目的とする
議定書は、生物多様性条約第八条(g)及び第十九条第三項、第四項を受けて策定された。
生物多様性条約は、1992年6月に採択され、1993年12月に発効し、2004年3
月末現在188カ国が締結している。同条約は、①生物多様性の保全、②生物多様性の構成要
素の持続可能な利用、③遺伝資源の利用から生ずる利益の公正で衡平な配分を3つの目的とし
- 17 -
ている。
(生物多様性条約)
第八条
(g) バイオテクノロジーにより改変された生物であって環境上の悪影響(生物の多様性の保
全及び持続可能な利用に対して及び得るもの)を与えるおそれのあるものの利用及び放出
に係る危険について、人の健康影響に対する危険も考慮して、これを規制し、管理し又は
制御するための手段を設定し又は維持すること。
(生物多様性条約)
第十九条
3 締約国は、バイオテクノロジーにより改変された生物であって、生物の多様性の保全及
び持続可能な利用に悪影響を及ぼす可能性にあるものについて、その安全な移送、取扱い
及び利用の分野における適当な手続(特に事前の情報に基づく合意についての規定を含む
もの)を定める議定書の必要性及び態様について検討する。
4 締約国は、3に規定する生物の取扱いについての自国の規則(利用及び安全に係るもの)
並びに当該生物が及ぼす可能性のある悪影響に関する入手可能な情報を当該生物が導入さ
れる締約国に提供する。その提供は、直接に又は自国の管轄の下にある自然人若しくは法
人で当該生物を提供するものに要求することにより、行う。
この第十九条における具体的措置の内容の一つとして、「事前の情報に基づく合意の手続き」
が主にカルタヘナ議定書第七条(事前の情報に基づく合意の手続の適用:Application of the
Advance Informed Agreement Procedure(AIA手続きと称している。
))から第十条に定め
られており、第七条第一項に「輸入国の環境への意図的な導入を目的とする改変された生物の
最初の意図的な国境を越える移動に先立って適用する。」旨が記述されている。
人の健康保護に関しては、カルタヘナ法第三条に基づく基本的事項において、以下のとおり、
付随的に考慮すべき事項として位置づけられている。
(基本的事項)
第一 1 (2) 第一種使用規程の承認の審査
ニ 第一種使用規程の承認に当たって考慮すべき事項
主務大臣は第一種使用規程の承認に当たって、遺伝子組換え生物等の第一種使用等による
人の健康に対する影響を考慮するとともに、食品として国内で第一種使用等をすることが第
一種使用規程の承認申請書で示されているものにあっては、食品、添加物等の規格基準(昭
和三十四年十二月厚生省告示第三百七十号)の規定による安全性審査との整合性、飼料とし
て国内で第一種使用等をすることが第一種使用規程の承認申請書で示されているものにあ
っては、飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和五十一年農林省令第三十五号)
の規定による安全性についての確認との整合性を考慮すること。
第一
2 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る基本的な事項
遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関し、執るべき拡散防止措置を主務省令により定め
る場合の考え方及び拡散防止措置の確認の手続については、次によること。
(1)執るべき拡散防止措置を主務省令により定める場合の考え方
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の使用等の実績及び科学的知見を踏まえ、執るべき拡
散防止措置をあらかじめ定めることができると判断される第二種使用等について定め、必
要に応じ見直しを行うこと。
- 18 -
その際、遺伝子組換え生物等の特性により生物多様性影響を生ずる可能性のある拡散の
程度が異なることから、事業等の従事者への影響も考慮しつつ、執るべき拡散防止措置を
拡散の程度に応じ段階に分けて定めること。
第二 遺伝子組換え生物等の使用等をする者がその行為を適正に行うために配慮しなければ
ならない基本的な事項
1 他法令の遵守に関する事項
遺伝子組換え生物等の使用等を行う者は、法の規定によるほか、人の健康の保護を図ること
を目的とした法令等予定される使用等に関連する他法令を遵守すること。
法第二条関係
(定義)
第二条 この法律において「生物」とは、一の細胞(細胞群を構成しているものを除く。)又
は細胞群であって核酸を移転し又は複製する能力を有するものとして主務省令で定めるも
の、ウイルス及びウイロイドをいう。
法の規制の対象となる「生物」は、議定書に定められている生物の定義と同様の規定として
いる。議定書の定義に従い、「核酸を移転し又は複製する能力がある」ことを生物の要件とした。
「一の細胞(細胞群を構成しているものを除く。)又は細胞群」としたのは、細胞群を構成して
いる一の細胞も生物に含めると、多細胞生物の個々の細胞がすべて生物となってしまうためで
ある。
また、議定書では、一般的には生物とみなされないウイルス及びウイロイドも生物に含んで
いるため、法における定義においても同様に位置づけた。なお、議定書で「不稔性の生物」も
生物に含まれることを明記しているが、法の定義規定で当然に含まれるため、特段明記してい
ない。
議定書 第3条
(g )「改変された生物」とは、現代のバイオテクノロジーの利用によって得られる遺伝素
材の新たな組合せを有する生物をいう。
(h )「生物」とは、遺伝素材を移転し又は複製する能力を有するあらゆる生物学上の存在
(不稔性の生物、ウイルス及びウイロイドを含む。)をいう。
(施行規則)
(生物の定義)
第一条 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(以下
「法」という。)第二条第一項の主務省令で定める一の細胞(細胞群を構成しているものを
除く。)又は細胞群(以下「細胞等」という。)は、次に掲げるもの以外のものとする。
一 ヒトの細胞等
二 分化する能力を有する、又は分化した細胞等(個体及び配偶子を除く。)であって、自
然条件において個体に成育しないもの
法では、生物の定義を「核酸を移転し又は複製する能力がある」一の細胞又は細胞群とした
が、「移転し又は複製する能力がある」ものを具体的に規定する必要があるため、施行規則第一
条において規定を置いている。規則第一条では法の生物の定義に「含まれないもの」を掲げて
- 19 -
おり、第一号、第二号に掲げられたもの以外のものは生物の定義に含まれ、法の規制の対象と
なる。第二号で除かれているものは、核酸を移転し又は複製する能力のない細胞等である。こ
こでいう「能力」とは、議定書上明確に規定されていないが、生物多様性への影響を防止する
ための規制であることを考えれば、自然条件において直ちに自ら核酸を移転し又は複製できる
ことと解される。「分化する能力を有する、又は分化した細胞等(個体及び配偶子を除く。)
」と
は多細胞生物の一部であり、それらのうち、いかなる自然条件下(生物の体内を含む。)におい
ても個体に成育しないものは、核酸を移転し又は複製する能力がないと判断されるため本法の
対象としないと整理している。なお、第二号で除かれていない単細胞生物や多細胞生物の個体
及び配偶子は、全て本法の対象となる。
また、第一号で規定しているヒトの細胞等については、例えば、ヒトが遺伝子治療を受ける
ことなどにより本法の遺伝子組換え生物等の定義に該当することとなった場合であっても、ヒ
トの行動を規制することは適当でないことなどから、本法の対象となる生物の定義から除いて
いる。
2
この法律において「遺伝子組換え生物等」とは、次に掲げる技術の利用により得られた
核酸又はその複製物を有する生物をいう。
一 細胞外において核酸を加工する技術であって主務省令で定めるもの
二 異なる分類学上の科に属する生物の細胞を融合する技術であって主務省令で定める
もの
(施行規則)
(遺伝子組換え生物等を得るために利用される技術)
第二条 法第二条第二項第一号の主務省令で定める技術は、細胞、ウイルス又はウイロイド
に核酸を移入して当該核酸を移転させ、又は複製させることを目的として細胞外において
核酸を加工する技術であって、次に掲げるもの以外のものとする。
一 細胞に移入する核酸として、次に掲げるもののみを用いて加工する技術
イ 当該細胞が由来する生物と同一の分類学上の種に属する生物の核酸
ロ 自然条件において当該細胞が由来する生物の属する分類学上の種との間で核酸を交
換する種に属する生物の核酸
二 ウイルス又はウイロイドに移入する核酸として、自然条件において当該ウイルス又は
ウイロイドとの間で核酸を交換するウイルス又はウイロイドの核酸のみを用いて加工す
る技術
第三条 法第二条第二項第二号の主務省令で定める技術は、異なる分類学上の科に属する生
物の細胞を融合する技術であって、交配等従来から用いられているもの以外のものとする。
議定書第3条
(i )「現代のバイオテクノロジー」とは、自然界における生理学上の生殖又は組換えの障
壁を克服する技術であって伝統的な育種及び選抜において用いられない次のものを適
用することをいう。
a 生体外における核酸加工の技術(組換えデオキシリボ核酸(組換えDNA)の技術及
び細胞又は細胞小器官に核酸を直接注入することを含む。
)
b 異なる分類学上の科に属する生物の細胞の融合
本法の対象となる「遺伝子組換え生物等」は、議定書の定義の「改変された生物」と同じも
- 20 -
のとして定義している。議定書では、組換えDNA技術を用いて得られた生物と科を越える細
胞融合によって得られた生物の2つを含めてModified Organism としており、「改変された生
物」とすることが訳語としては適当であるが、わが国では「遺伝子組換え生物」という語が定
着しているため、細胞融合で得られた生物は「等」として整理し、「遺伝子組換え生物等」と定
義した。
議定書では「改変された生物」を、現代のバイオテクノロジーの利用によって得られる遺伝
素材の新たな組合せを有する生物としている。
「現代のバイオテクノロジー」の定義として、①
生体外における核酸加工の技術あるいは②異なる分類学上の科に属する生物の細胞の融合であ
って、自然界における生理学上の生殖又は組換えの障壁を克服するものとしている。
法第二条第二項第一号の技術は、加工した核酸を細胞(ウイルス又はウイロイドの場合も含
む。)の中で複製させること、または他の細胞へ移転させることを目的として、細胞外において
核酸を加工する技術である。複製させることそのものが目的ではなくとも、結果的に細胞内で
核酸を複製することになるのであれば、それらの技術は法の対象となる。なお、議定書及び法
でいう「移転」とは、例えば、生細胞やウイルスを宿主とする場合に、移入した核酸を複製す
ることなく他の細胞などに移す場合のことを意味している。
また、これらの技術のうち、議定書では「自然界における生理学上の生殖又は組換えの障壁
を克服する技術であって伝統的な育種及び選抜において用いられない」ものを対象としている
ため、規則第二条第一号及び第二号に掲げる技術を除外している。第一号のイ号では同種の核
酸のみを用いた場合(いわゆるセルフクローニング)を、ロ号では異種の核酸を用いた場合で
あっても、自然条件で核酸を交換することが知られている種の核酸のみを用いた場合(いわゆ
るナチュラルオカレンス)を除いており、第二号ではウイルス及びウイロイドのナチュラルオ
カレンスを除いている。法第二条第二項第二号の技術からも同じように「伝統的な育種及び選
抜において用いられない」もののみを対象とするため、規則第三条において「従来から用いら
れている」技術を除いている。交配等これまで用いられてきた技術による融合は法の対象とは
ならない。
セルフクローニング、あるいは、ナチュラルオカレンスに該当するか否かの判断については、
科学的な根拠が必要である。根拠としては、
①査読のある論文に公表されている
②学会のポジションペーパー等、複数の専門家により根拠のあるものとして紙面にまとめら
れている
③関連する国の審議会、検討会等において、複数の専門家によりコンセンサスが得られてい
る
のいずれかに該当することが必要と考えている。セルフクローニング、ナチュラルオカレンス
の判断はまだ事例が少なく、個別に検討が必要な場合が多いと考えられることから、具体的な
事例については生物化学産業課に照会されたい。
3
この法律において「使用等」とは、食用、飼料用その他の用に供するための使用、栽培そ
- 21 -
の他の育成、加工、保管、運搬及び廃棄並びにこれらに付随する行為をいう。
本項により、遺伝子組換え生物等を用いて行うあらゆる行為について網羅している。遺伝子
組換え生物等を用いる行為は、全てここに掲げられるいずれかの行為にあたる。例えば、販売、
包装、梱包、陳列、展示等やこれらの受託行為も該当する。
なお、「その他の育成」とは動物の飼育などを、「並びにこれらに付随する行為」とは例えば
「運搬に付随する行為」であれば運搬のための包装などを意味する。
4
この法律において「生物の多様性」とは、生物の多様性に関する条約第二条に規定する
生物の多様性をいう。
法における「生物の多様性」については、生物多様性条約第二条の定義をそのまま用いてい
る。
議定書策定の条約である生物多様性条約第二条の定義を参考に以下に示す。
第二条
「生物の多様性」とは、すべての生物(陸上生態系、海洋その他の水界生態系、これらが複
合した生態系その他生息又は生育の場のいかんを問わない。)の間の変異性をいうものとし、
種内の多様性、種間の多様性及び生態系の多様性を含む。
5
この法律において「第一種使用等」とは、次項に規定する措置を執らないで行う使用等
をいう。
6 この法律において「第二種使用等」とは、施設、設備その他の構造物(以下「施設等」
という。)の外の大気、水又は土壌中への遺伝子組換え生物等の拡散を防止する意図をもっ
て行う使用等であって、そのことを明示する措置その他の主務省令で定める措置を執って
行うものをいう。
本法では、遺伝子組換え生物等を使用等の形態に応じて必要な措置をとる必要があることか
ら、「第一種使用等」と「第二種使用等」に使用等を分けている。
議定書では、改変された生物を、①輸入締約国の環境への意図的な導入を目的とする改変さ
れた生物、②食料若しくは飼料として直接利用し又は加工することを目的とする改変された生
物(②であっても拡散防止措置の下で利用される場合には③に分類される)、③拡散防止措置の
下での利用を目的とする改変された生物、の3つに分類し、それぞれに輸出入に際しての措置
を規定している。
本法では、このうち、③の拡散防止措置の下での利用を「第二種使用等」とし、それ以外の
使用等を「第一種使用等」とし、第二種使用等を、ⓐ 施設等の中で行う使用等で、ⓑ 施設の外
の環境中へ遺伝子組換え生物等の拡散を防止させる意図をもって行う使用等で、ⓒ そのことを
明示する措置その他の主務省令で定める措置を執って行う使用等であると定義した。このため、
施設等の中で行う使用等であっても拡散防止の意図を持たずに行う場合、また拡散防止の意図
を持って行っていることを明示する措置などを執って行っていない場合は第二種使用等とはさ
れず、第一種使用等となる。
「第一種使用等」が従来「開放系利用」、「第二種使用等」が従来「封じ込め利用」あるいは
「閉鎖系利用」と称されてきた使用である。
- 22 -
(施行規則)
(第二種使用等であることを明示する等の措置)
第四条 法第二条第六項の主務省令で定める措置は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、
当該各号に定めるとおりとする。
一 遺伝子組換え生物等の使用等(運搬を除く。)の場合 次のいずれかに該当する施設等
を用いること。
イ 施設等の外の大気、水又は土壌中への遺伝子組換え生物等の拡散を防止する機能(以
下この項において「拡散防止機能」という。)を有する実験室(研究開発に係る動物の
飼育室及び植物の栽培室を含む。)
ロ 拡散防止機能を有する培養又は発酵の用に供する設備及びこれらに付随して用いら
れる拡散防止機能を有する設備
ハ イ及びロに掲げるもののほか、拡散防止機能を有する施設等であってその外の大気、
水又は土壌中への遺伝子組換え生物等の拡散を防止する意図をもって行う使用等であ
る旨を記載した標識が見やすい箇所に掲げられている施設等
二 遺伝子組換え生物等の運搬の場合 前号に掲げる施設等を用いた遺伝子組換え生物等
の使用等のための運搬の用に供されるふたをし、又は封を施した試験管その他の施設等
であって拡散防止機能を有するものを用いること。
2 前項各号に規定する措置を執る場合であっても、法第四条第一項ただし書の規定に該当
するときは、当該措置は、前項の規定にかかわらず、法第二条第六項に規定する措置とし
ない。
第二種使用等であることを明示する等の措置について、遺伝子組換え生物等の運搬とそれ以
外の使用等に分けて規定している。
運搬以外の使用等の場合(第一号)は、拡散防止機能を有する実験室や拡散防止機能を有す
る発酵タンク等を用いることで、第二種使用等であることを明示する措置を執っていることに
なる。また、それら以外の施設等であっても、拡散防止機能を有する施設等に第
二種使用等
を行っている旨を示す標識を掲げることにより、第二種使用等であることを明示する措置を執
っていることになる。
運搬の場合(第二号)は、第二種使用等をする遺伝子組換え生物等の拡散防止機能を有する
運搬施設(封をした試験管等を含む)を用いることで、第二種使用等であることを明示する措
置をとっていることとなる。
なお、第2項において、第1項に掲げた第二種使用等であることを明示する措置をとった施
設等(実験室など)で行う使用等であっても、使用等をしようとする遺伝子組換え生物等につ
いて第一種使用規程の承認を受けたものを、規程に従って使用等をする場合には、第二種使用
等とみなさない旨規定している。これは、第一種使用規程が承認されている遺伝子組換え生物
等は、拡散防止措置をとらずに行う使用等が承認されたものであり、それを実験室等で使用等
する場合に拡散防止措置が義務づけられることとなってしまうため、第一種使用規程に従って
使用等する場合には、拡散防止措置をとることが義務づけられることがないようにした。
7
この法律において「拡散防止措置」とは、遺伝子組換え生物等の使用等に当たって、施
設等を用いることその他必要な方法により施設等の外の大気、水又は土壌中に当該遺伝子
組換え生物等が拡散することを防止するために執る措置をいう。
- 23 -
施行規則第四条でいう「拡散防止機能を有する施設等」で使用等をしていれば自動的に拡散
防止措置が執られているということではない。拡散防止機能を有する施設等を適切に管理して
拡散防止を図っていることをもって「拡散防止措置」が執られている状態ということができる。
例えば、開口部を閉じることができる温室(拡散防止機能を有する施設)を使う場合でも、開
口部を閉じないで使っている場合は「拡散防止措置」をとっていることにはならない場合があ
る。拡散防止措置の内容は、法第十二条に基づき主務省令で定められる拡散防止措置、あるい
は法第十三条に基づき主務大臣が確認した拡散防止措置である。この措置には、施設等のハー
ド面の措置と施設の運転管理等に関するソフト面の措置の両者が規定されている。
議定書第六条においては、拡散防止措置の下で遺伝子組換え生物等の利用について、以下の
とおり規定されている。
議定書 第六条
・拡散防止措置の下での利用
2 事前の情報に基づく合意の手続に関するこの議定書の規定は、第四条の規定にかかわら
ず、輸入締約国の基準に従って行われる拡散防止措置の下での利用を目的とする改変された
生物の国境を越える移動については、適用しない。もっとも、締約国が輸入の決定に先立ち
すべての改変された生物を危険性の評価の対象とする権利及びその管轄内における拡散防
止措置の下での利用のための基準を設定する権利を害するものではない。
法第三条関係
(基本的事項の公表)
第三条 主務大臣は、議定書の的確かつ円滑な実施を図るため、次に掲げる事項(以下「基本
的事項」という。)を定めて公表するものとする。これを変更したときも、同様とする。
一 遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる影響であって、生物の多様性を損なうおそれ
のあるもの(以下「生物多様性影響」という。)を防止するための施策の実施に関する基
本的な事項
二 遺伝子組換え生物等の使用等をする者がその行為を適正に行うために配慮しなければ
ならない基本的な事項
三 前二号に掲げるもののほか、遺伝子組換え生物等の使用等が適正に行われることを確保
するための重要な事項
本法は、カルタヘナ議定書の国内実施法であり、議定書で要請されている事項には法律によ
る規制的措置により対応すべきもののほかに、規制的措置では十分対応できない訓示規定があ
り、これらを明示することにより広く関係者の協力を得、議定書の的確かつ円滑な実施を図る
ことが必要である。そのため、基本的事項として、後述する「第一種使用規程」の承認に関す
る基準等施策の実施に関する基本的な事項を定めるとともに、議定書を国内実施する上で利用
者が配慮しなければならない基本的な事項等を定めることとした。
環境関係の条約、議定書の実施法という性格を有している「特定有害廃棄物等の輸出入等の
規制に関する法律」、「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律」及び「南極地域
の環境の保護に関する法律」においても基本的事項等の公表の規定をおき、法に基づく申請の
許可等にあたっての基準又は許可等の考え方、事業者が配慮しなければならない事項等を定め
ている。
- 24 -
第二章
国内における遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる生物多様性影響の防止に関す
る措置
第一節
遺伝子組換え生物等の第一種使用等
法第四条関係~法第十一条関係(略)
第二節
遺伝子組換え生物等の第二種使用等
法第十二条関係
(主務省令で定める拡散防止措置の実施)
第十二条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者は、当該第二種使用等に当たって執
るべき拡散防止措置が主務省令により定められている場合には、その使用等をする間、当
該拡散防止措置を執らなければならない。
第二種使用等は、拡散防止措置を執って行う使用等であるが、どのような措置を執る必要が
あるのかについては本条に基づく省令で定められている場合にはその措置をとること、定めら
れていない場合には法第十三条に基づく主務大臣の確認を受ける必要がある。
具体的には「第二種使用等に当たっての拡散防止措置を定める省令」において、執るべき拡
散防止措置を定めている。この省令では、研究開発等に際しての拡散防止措置(従来の文部科
学省のガイドラインで定められていたもの)と産業上の使用等に際しての拡散防止措置(従来
の厚生労働省、農林水産省、経済産業省のガイドラインで定められていたもの)に分けて定め
ている。これは、組換えDNA実験に関しては、従来、NIH のガイドラインに準拠して定めら
れていた文部科学省のガイドラインがあり、産業上の使用等については、OECD が 1986 年に
定めた「組換えDNA技術の安全性の考察」
(以下、
「OECD 理事会勧告」)に準拠して3省に
おいてガイドラインが定められ、運用されてきたためである。組換えDNA実験のガイドライ
ンは、遺伝子組換え生物等を作成する段階でも適用されるものであることから、宿主、ベクタ
ー及び核酸供与体の特性から執るべき拡散防止措置を定めるのに対し、産業上の使用等を行う
段階では、研究開発段階において明らかになった遺伝子組換え生物等の特性に応じて執るべき
拡散防止措置を定めており、開発の段階に応じて必要となる措置の内容も異なっている。
基本的事項第一の2(1)では、遺伝子組換え生物等の使用等の実績と科学的知見により拡
散防止措置を定めることとしており、これまでのガイドラインに基づく使用の実績、病原性等
に関する科学的知見に基づいて拡散防止措置の内容が明らかなものについて省令で拡散防止措
置を定めることとしている。また、遺伝子組換え生物等の特性により生物多様性影響を生ずる
可能性のある拡散の程度が異なることから、事業等の従事者への影響も考慮して、執るべき拡
散防止措置を拡散の程度に応じて段階に分けて定めることとしている。
上記を踏まえ、研究開発二種省令においては、微生物使用実験では P1レベル~P3レベル、
大量培養実験では LSC レベル~LS2 レベル、動物使用実験では、P1A レベル~P3A レベル及
び特定飼育区画、植物等使用実験では、P1P レベル~P3P レベル及び特定網室といった段階、
産業利用二種省令では、遺伝子組換え微生物についてGILSP(Good industrial large scale
practice)、カテゴリー1といった段階に分け、拡散を防止するための措置を定めている。
- 25 -
【産業利用二種省令】
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措
置等を定める省令(財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大臣)
法が定める「使用等」とは、生産、保管、運搬等のあらゆる使用行為が含まれているが、執
るべき拡散防止措置の内容は、産業利用二種省令において生産工程中、保管、運搬の三つ使用
態様に区分して規定されている。本規定にしたがって実施する限りは、事業者自らが当該拡散
防止措置の内容を執ればよく、本規定と異なった方法を執るときは、あらかじめ法第十三条の
確認申請が必要となる。
○生産工程中における使用等に当たって執るべき拡散防止措置は、以下のとおりである。
遺伝子組換え微生物を使用等(この場合、生産)しようとする場合、別表の上欄に記載され
たGILSP遺伝子組換え微生物(GILSP遺伝子組換え微生物(経済産業大臣告示))につ
いては、別途、告示している。)であれば、下欄の記載された拡散防止措置の内容を執ればよく、
そうでなければあらかじめ法第十三条の確認申請が必要となる。
【産業利用二種省令】
(遺伝子組換え微生物の生産工程中における使用等に当たって執るべき拡散防止措置)
第三条 遺伝子組換え生物等の産業上の使用等のうち、遺伝子組換え微生物の生産工程中に
おける使用等(生産工程中における保管及び運搬を含む。別表において同じ。)に当たって
執るべき拡散防止措置は、別表の上欄に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞ
れ同表の下欄に定めるとおりとする(経済産業大臣告示を参照のこと)。
○別表の上欄:GILSP遺伝子組換え微生物(特殊な培養条件下以外では増殖が制限され
ること、病原性がないこと等のため最小限の拡散防止措置を執ることにより使用等をする
ことができるものとして財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、環境大
臣が定めるもの⇒GILSP遺伝子組換え微生物と称する。)
○別表の下欄:拡散防止措置の内容
一 GILSP遺伝子組換え微生物
イ 施設等について、作業区域(遺伝子組換え微生物を使用等する区域であって、それ以
外の区域と明確に区別できるもの。以下同じ。
)が設けられていること。
ロ 作業区域内に、遺伝子組換え微生物を利用して製品を製造するための培養又は発酵の
用に供する設備が設けられていること。
ハ 作業区域内に、製造又は試験検査に使用する器具、容器等を洗浄し、又はそれらに付
着した遺伝子組換え微生物を不活化するための設備が設けられていること。
ニ 遺伝子組換え微生物の生物学的性状についての試験検査をするための設備が設けら
れていること。
ホ 遺伝子組換え微生物を他のものと区別して保管できる設備が設けられていること。
ヘ 廃液又は廃棄物は、それに含まれる遺伝子組換え微生物の数を最小限にとどめる措置
をとった後、廃棄すること。
ト 生産工程中において遺伝子組換え微生物を施設等の外に持ち出すときは、遺伝子組換
え微生物が漏出しない構造の容器に入れること。
二
カテゴリー1遺伝子組換え微生物(前号に掲げるもの以外のものであって、病原性があ
- 26 -
る可能性が低いものとして財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は環
境大臣が定めるもの)
⇒カテゴリー1の拡散防止措置の内容は、略(経済産業大臣告示を参照のこと)。
上記に掲げる(別表の上欄)のうち、経済産業省は、GILSP遺伝子組換え微生物を以下
のとおり告示している。
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措
置等を定める省令別表第一号の規定に基づき経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え
微生物
(経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物)
第一条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散
防止措置等を定める省令(平成十六年財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環
境省令第一号)別表第一号の規定に基づき経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え
微生物は、別表第一に掲げる宿主・ベクターと別表第二に掲げる任意の宿主・ベクター用
挿入DNAを組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物とする。
(財務大臣等が定めるGILSP遺伝子組換え微生物)
第二条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散
防止措置等を定める省令別表第一号の規定に基づき財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大
臣又は環境大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物は、同号の規定により経済産業大
臣が定めたGILSP遺伝子組換え微生物とみなすことができる。
【GILSP遺伝子組換え微生物リストは、経済産業大臣告示を参照のこと】
○保管に当たって執るべき拡散防止措置は、以下のとおりである。
産業利用二種省令第四条において、第二種使用等での保管に当たって執るべき拡散防止措置
を規定したものであり、この規定にしたがっている限り、法第十三条に規定する確認申請をす
る必要はない(省令と別の保管方法を行おうとする場合は、あらかじめ確認申請が必要となる)。
なお、遺伝子組換え微生物を他のものと区別して保管できる設備が設けられていることが必要
であるが、この際、その態様について記録を保管すること。
【産業利用二種省令】
(保管に当たって執るべき拡散防止措置)
第四条 遺伝子組換え生物等の産業上の使用等のうち、保管(生産工程中における保管を除
く。)に当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六
条第一号、第二号及び第四号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、
第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らないで第二種使用等をする場合を
除く。)。
一 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れ、かつ、当該
容器の見やすい箇所に、遺伝子組換え生物等である旨を表示すること。
二 前号の遺伝子組換え生物等を入れた容器は、遺伝子組換え生物等以外の生物等と明確
に区別して保管することとし、当該保管のための設備の見やすい箇所に、遺伝子組換え
- 27 -
生物等を保管している旨を表示すること。
○運搬に当たって執るべき拡散防止措置は、以下のとおりである。
産業利用二種省令第五条において、第二種使用等での運搬に当たって執るべき拡散防止措置
を規定したものであり、この規定にしたがっている限り、法第十三条に規定する確認申請をす
る必要はない(省令と別の運搬方法を行おうとする場合は、あらかじめ確認申請が必要となる)
。
【産業利用二種省令】
(運搬に当たって執るべき拡散防止措置)
第五条 遺伝子組換え生物等の産業上の使用等のうち、運搬(生産工程中における運搬を除
く。)に当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六条
第一号、第二号及び第四号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第
二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らないで第二種使用等をする場合を除
く。)。
一 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れること。
二 前号の遺伝子組換え生物等を入れた容器(容器を包装する場合にあっては、当該包装)
の見やすい箇所に、取扱いに注意を要する旨を表示すること。
○基本的事項において、法第十二条に基づき、執るべき拡散防止措置についての基本的な考え
方が、以下のとおり規定されている。
(基本的事項)
第一 2 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る基本的な事項
(1)執るべき拡散防止措置を主務省令により定める場合の考え方
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の使用等の実績及び科学的知見を踏まえ、執るべき拡
散防止措置をあらかじめ定めることができると判断される第二種使用等について定め、必
要に応じ見直しを行うこと。
その際、遺伝子組換え生物等の特性により生物多様性影響を生ずる可能性のある拡散の
程度が異なることから、事業等の従事者への影響も考慮しつつ、執るべき拡散防止措置を
拡散の程度に応じ段階に分けて定めること。
法第十三条関係
(確認を受けた拡散防止措置の実施)
第十三条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者は、前条の主務省令により当該第二
種使用等に当たって執るべき拡散防止措置が定められていない場合(特定遺伝子組換え生
物等の第二種使用等をする場合その他主務省令で定める場合を除く。)には、その使用等
をする間、あらかじめ主務大臣の確認を受けた拡散防止措置を執らなければならない。
(施行規則)
(主務大臣の確認の適用除外)
第十六条 法第十三条第一項の主務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 人の生命若しくは身体の保護のための措置又は非常災害に対する応急の措置として、緊
- 28 -
急に遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする必要がある場合として主務大臣が別に定め
る場合
二 法第十七条、第三十一条又は第三十二条に基づく検査を実施するため、又はその準備を
行うため、必要最小限の第二種使用等をする場合
三 虚偽の情報の提供を受けていたために、拡散防止措置の確認を受けなければならないこ
とを知らないで、第二種使用等をする場合
四 法の規定に違反して使用等がなされた遺伝子組換え生物等の拡散を防止するため、必要
最小限の第二種使用等をする場合
法第十二条に基づく拡散防止措置を定める省令において、あらかじめ執るべき拡散防止措置
が定められていない遺伝子組換え生物等については、個別の使用等に先立って主務大臣の確認
を受けなければならない。
確認の申請は、研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしようとする場合は文
部科学大臣、それ以外の産業上の使用等の場合は第二種使用等をしようとする者の行う事業を
所管する大臣に対して行う。産業上の使用等の場合の確認申請には、産業利用段階にあるもの
として、OECD 理事会勧告に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換え生物等であ
るものの商業化又は実用化に向けた使用等が含まれる。例えば、研究開発段階を終了して、決
められた宿主、供与核酸及びベクターを用いた遺伝子組換え生物を使用して、将来の商業化又
は実用化を前提とした設備を用いて実施される商業化又は実用化のためのシステム実験等の段
階にあるものは産業利用に含まれる。生産規模又は商品等としての対価を得ているかどうかは
問わない。
特定遺伝子組換え生物等を使用等する場合及び施行規則で定められている場合は確認を受け
る必要がない。規則第十六条第一号、第二号は規則第五条と同趣旨である。
第三号は、第二種使用等をする遺伝子組換え生物等の譲渡等にあたっては、その遺伝子組換
え生物等についての情報を相手に伝えなければならない(法第二十六条)が、その際の情報が
誤っていたために、本来であれば法第十三条に基づき確認を受けなければならない遺伝子組換
え生物等であることを知らないで第二種使用等する場合等を想定している。
第四号は、違反して第一種使用等または第二種使用等がなされている遺伝子組換え生物等の
拡散を防止するため、廃棄する際などに最低限の第二種使用等をする場合を想定している。
2
前項の確認の申請は、次の事項を記載した申請書を提出して、これをしなければならない。
一 氏名及び住所
二 第二種使用等の対象となる遺伝子組換え生物等の特性
三 第二種使用等において執る拡散防止措置
四 前三号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
3 前二項に規定するもののほか、第一項の確認に関して必要な事項は、主務省令で定める。
申請書への記載事項は、研究開発等、産業上の使用等のそれぞれについて省令で以下のとお
り定められている。
【研究開発等】
研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を定め
る省令
- 29 -
(申請書の記載事項)
第八条 法第十三条第二項第四号の主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 第二種使用等の名称
二 第二種使用等をする場所の名称及び所在地
三 第二種使用等の目的及び概要
四 遺伝子組換え生物等を保有している動物又は植物の特性(動物接種実験又は植物接種実
験の場合に限る。)
五 微生物である遺伝子組換え生物等を保有している細胞等(動物及び植物以外のものに限
る。以下この号において同じ。)の特性(微生物である遺伝子組換え生物等を保有してい
る細胞等を用いる場合に限る。)
【産業上の使用等】
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措置等
を定める省令
(申請書の記載事項)
第六条 法第十三条第二項第四号の主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 遺伝子組換え生物等の種類の名称
二 第二種使用等をする場所の名称及び所在地
三 第二種使用等の目的及び概要
産業上の使用等において、従来、遺伝子組換え微生物及び遺伝子組換え動物に関する拡散防
止措置の確認申請書の様式が定められていたが、遺伝子組換え植物を用いた薬品成分の製造等
の実用化に伴い、平成 18 年6月に、遺伝子組換え植物等(植物界に属する生物及び菌界に属
する生物のうちきのこ類をいう。)の申請書の様式が加えられた。
第二種使用等の執るべき拡散防止措置についての基本的な考え方が基本的事項に示されてお
り、その内容は以下のとおり。
(基本的事項)
第一 2 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る基本的な事項
(2)主務大臣による拡散防止措置の確認に係る手続き
主務大臣は、第二種使用等をしようとする遺伝子組換え生物等について、その特性及び使
用等の態様に応じ、用いようとする施設等及び管理方法がその拡散を効果的に防止するも
のであることを確認すること。
法第十四条、法第十五条関係
(第二種使用等に関する措置命令)
第十四条 主務大臣は、第十二条又は前条第一項の規定に違反して第二種使用等をしている
者、又はした者に対し、第十二条の主務省令で定める拡散防止措置を執ることその他の必要
な措置を執るべきことを命ずることができる。
2 主務大臣は、第十二条の主務省令の制定又は前条第一項の確認の日以降における遺伝子組
換え生物等に関する科学的知見の充実により施設等の外への遺伝子組換え生物等の拡散を
防止するため緊急の必要があると認めるに至ったときは、第十二条の主務省令により定めら
れている拡散防止措置を執って第二種使用等をしている者、若しくはした者又は前条第一項
の確認を受けた者に対し、当該拡散防止措置を改善するための措置を執ることその他の必要
- 30 -
な措置を執るべきことを命ずることができる。
(第二種使用等に関する事故時の措置)
第十五条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしている者は、拡散防止措置に係る施設等に
おいて破損その他の事故が発生し、当該遺伝子組換え生物等について第十二条の主務省令で
定める拡散防止措置又は第十三条第一項の確認を受けた拡散防止措置を執ることができな
いときは、直ちに、その事故について応急の措置を執るとともに、速やかにその事故の状況
及び執った措置の概要を主務大臣に届け出なければならない。
2 主務大臣は、前項に規定する者が同項の応急の措置を執っていないと認めるときは、その
者に対し、同項に規定する応急の措置を執るべきことを命ずることができる。
第二種使用等に関する措置命令等について定めている。法第十四条第1項は法に違反して第
二種使用等をしている者に対する拡散防止措置を遵守すべきことの命令である。
第2項は、確認の日以降の科学的知見により拡散防止措置が十分でないことが明らかになっ
たときに、必要な措置を命ずることができることを規定している。遺伝子組換え生物等に関す
る新たな知見により、省令に定められているあるいは、確認を受けた拡散防止措置をとるだけ
では不十分であることが明らかとなった場合について、措置の改善を命ずることができること
としている。
法第十五条では、施設の破損等の事故によって、執るべき拡散防止措置が執れなくなった場
合の応急措置と届出を義務付けている。
第三節
生物検査
法第十六条関係~法第二十四条関係(略)
第四節
情報の提供
法第二十五条関係
(適正使用情報)
第二十五条 主務大臣は、第四条第一項又は第九条第一項の承認を受けた第一種使用規程
に係る遺伝子組換え生物等について、その第一種使用等がこの法律に従って適正に行わ
れるようにするため、必要に応じ、当該遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、
若しくは委託してその第一種使用等をさせようとする者がその譲渡若しくは提供を受け
る者若しくは委託を受けてその第一種使用等をする者に提供すべき情報(以下「適正使
用情報」という。)を定め、又はこれを変更するものとする。
2 主務大臣は、前項の規定により適正使用情報を定め、又はこれを変更したときは、主
務省令で定めるところにより、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。
3 前項の規定による公表は、告示により行うものとする。
(施行規則)
(適正使用情報の公表の方法)
第三十一条 法第二十五条第二項の規定による公表は、遺伝子組換え生物等の種類の名称
を明示して、官報に掲載して行うものとする。
遺伝子組換え生物等の第一種使用等の承認に際して、例えば、遺伝子組換え農作物の栽培に
あたって圃場外へ花粉が飛散し近縁種と交雑することを防止するために、圃場の外縁から一定
の隔離距離を設けることが生物多様性影響を防止するために必要な場合、承認を受ける第一種
- 31 -
使用規程には、使用の方法として一定の隔離距離を設けることを定めることとなる。
遺伝子組換え生物等を使用等しようとする者は、公表されている第一種使用規程を見て、そ
れに従って使用することを求められるが、実際には、自らが使用等しようとしている遺伝子組
換え生物等そのものに「一定の隔離距離を設けること」といった使用方法が明示されていない
場合には使用規程に従って使用することは困難である。このため、使用者に確実に伝達し、守
ってもらいたい使用方法を「適正使用情報」として主務大臣が定め、遺伝子組換え生物等を譲
渡する場合に、その情報を譲渡の相手方に伝えなければならないこととしている。
法第二十六条関係
(情報の提供)
第二十六条 遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託して使用等をさせよ
うとする者は、主務省令で定めるところにより、その譲渡若しくは提供を受ける者又は委
託を受けてその使用等をする者に対し、適正使用情報その他の主務省令で定める事項に関
する情報を文書の交付その他の主務省令で定める方法により提供しなければならない。
(施行規則)
(情報の提供)
第三十二条 法第二十六条第一項の規定による情報の提供は、次に掲げる場合以外の場合に
おいて、遺伝子組換え生物等の譲渡若しくは提供又は委託(以下「譲渡等」という。)の都
度行うものとする。
一 第一種使用規程が定められている遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は
委託して使用等をさせようとする場合であって、適正使用情報が定められていないとき
二 遺伝子組換え生物等を委託して運搬をさせようとする場合
三 遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託して使用等をさせようとする
者(以下「譲渡者等」という。)の当該遺伝子組換え生物等の使用等が第五条第三号から
第五号まで又は第十六条第三号に掲げる場合に該当する場合
四 譲渡者等の遺伝子組換え生物等の第二種使用等が、虚偽の情報の提供を受けていたため
に、第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らずにされている場合
五 特定遺伝子組換え生物等の譲渡等をする場合
法第二十五条では、第一種使用規程の承認に際して、適正使用情報として使用者に確実に伝
達しなければならない事項を主務大臣が定めることを規定しているが、適正使用情報が定めら
れている場合のほか、第二種使用等をしている遺伝子組換え生物等の譲渡等に際しても、どの
ような拡散防止措置を執って使えばよいか判断できるよう相手方にどのような遺伝子組換え生
物等であるかについての情報を提供する必要がある。このため、法第二十六条では遺伝子組換
え生物等の譲渡等に際し、必要な情報を提供すべきことを定めている。
「譲渡し、若しくは提供し、又は委託して」は、遺伝子組換え生物等を移転する場合を網羅
的に記述したもので、「法令用語辞典(学陽書房)」では以下のように解説されている。
○譲渡:権利、財産、法律上の地位等をその同一性を保持させつつ、他人に移転することを
いう。他人に移転することに対する報酬又は対価の有無を問わない。
○提供:役務、施設、地位その他いかなるものであれ、他人にとって利益となるものを、そ
の者が利用しうる状態に置くことをいう。それが契約その他法律上の義務に基づく
- 32 -
かどうかを問わない。
○委託:法律行為又は事実行為をすることを他人又は他の機関に依頼することをいう。
施行規則第三十二条では、情報提供の必要がない場合を規定しており、第一号から第五号に
掲げる場合以外の場合は情報提供が必要となる。
第一種使用等の場合、①第一種使用規程の承認を受けていて適正使用情報が定められている
遺伝子組換え生物等を譲渡等する場合、②第一種使用規程の承認を受けていない遺伝子組換え
生物等を譲渡等する場合は情報提供が必要である。第二種使用等の場合はすべての場合に情報
提供が必要である。
ただし、委託して運搬する場合(第2号)は情報提供の必要はない。これは、例えば運送会
社に遺伝子組換え生物等の運搬を委託する場合を想定しており、委託して運搬する場合は情報
提供の義務を免除し、譲渡者と譲受者の間で情報提供がなされていることで足りることとして
いる。これは、第二種使用等を行っている遺伝子組換え生物等の運搬の場合、別途定められて
いる運搬に関する拡散防止措置(容器、包装の方法)を譲渡者がとっていれば、運搬者が運搬
の場面で特別の注意を必要としないからである。また、第一種使用等についても、環境中での
使用等が承認されたものであり、運搬の場面での特別の注意を要しないと考えられるためであ
る。
第一種、第二種を通じて使用等について承認や確認が適用除外とされ、不要とされている場
合のうち、使用者が遺伝子組換え生物等の譲渡等を非意図的に行ってしまう場合は情報提供の
必要はない(第3号)。また、第二種使用等については、原則すべての場合に情報提供の必要が
あるが、譲渡者が提供を受けた情報が虚偽の情報であり、執るべき拡散防止措置を執れなかっ
た場合、その情報を譲渡の相手方に提供することは不要としている(第四号)。なお、第二種使
用等をしている旨の情報の提供を受けなかった場合には、遺伝子組換え生物等の拡散を防止す
る意図をもって使用等を行うことはできず、法第二条第6項の第二種使用等の定義の「遺伝子
組換え生物等の拡散を防止する意図をもって行う」使用等にあたらないため、第二種使用をし
ていることとはならず、第一種使用等と見なされる。
(施行規則)
2
前項の規定にかかわらず、同一の情報を提供すべき遺伝子組換え生物等の譲渡若しくは提
供を受ける者又は委託を受けて当該遺伝子組換え生物等の使用等をする者(以下「譲受者
等」という。)に対し、二回以上にわたって当該遺伝子組換え生物等の譲渡等をする場合に
おいて、当該遺伝子組換え生物等の譲受者等が承知しているときは、その最初の譲渡等に
際してのみ情報の提供を行うものとする。
情報の提供は基本的に譲渡等のたびに行わなければならないが、同一の情報の提供ですむよ
うな遺伝子組換え生物等を数回にわたって譲渡等する場合には、相手方が承知していれば、最
初の譲渡等にあたって情報提供すれば二回目以降は情報提供をする必要がないこととしている。
(施行規則)
(情報の内容)
- 33 -
第三十三条 法第二十六条第一項の主務省令で定める事項は、次の各号に掲げる場合の区分
に応じ、当該各号に定める事項とする。
一 第一種使用等をしている遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託し
て使用等をさせようとする場合 次のイからニまでに掲げる事項
イ 遺伝子組換え生物等の種類の名称(名称がないとき又は不明であるときは、その旨)
ロ 当該遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る第一種使用規程が主務大臣の承認を
受けている旨又は第五条第一号、第二号若しくは第六号に基づく使用等をしている旨
ハ 適正使用情報(適正使用情報が定められている場合に限る。)
ニ 譲渡者等の氏名及び住所(法人にあっては、その名称並びに担当責任者の氏名及び連
絡先)
二 第二種使用等をしている遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託して
使用等をさせようとする場合 次のイからニまでに掲げる事項
イ 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしている旨
ロ 遺伝子組換え生物等の宿主又は親生物の名称及び法第二条第二項第一号に規定する
技術の利用により得られた核酸又はその複製物の名称(名称がないとき又は不明である
ときは、その旨)
ハ 譲渡者が第十六条第一号、第二号又は第四号に基づく使用等をしている場合にはその
旨
ニ 譲渡者等の氏名及び住所(法人にあっては、その名称並びに担当責任者の氏名及び連
絡先)
遺伝子組換え生物等の情報提供が必要とされる際の情報の内容を規定している。
第一種使用等をしている遺伝子組換え生物等の譲渡等にあたって提供すべき情報の内容は、
イ号は、例えば、除草剤グルホシネート抵抗性ダイズ WOW123-45 のように記載することを想
定している。ロ号で規定するように、譲渡等する遺伝子組換え生物について主務大臣の承認を
受け、適正使用情報が定められている場合には承認を受けている旨を、また、主務大臣の承認
を受けていない遺伝子組換え生物等を、緊急時の使用(規則第 5 条第 1 号)、生物検査(規則第
五条第二号)
、違反したものの処分(規則第五条第六号)のために譲渡等するにあたってはその
旨を、相手方に伝えなければならない。
第二種使用等をしている遺伝子組換え生物等の譲渡等の場合には、原則すべての場合に情報
提供の必要があるが、譲渡に際して、相手方に当該遺伝子組換え生物等がどのような性質のも
のであるかという情報を伝え、相手方がその情報により、どのような拡散防止措置を執って使
えばよいか又は確認が必要か判断できるようにする必要がある。
このため、ロ号で宿主又は親生物の名称と遺伝子組換え技術等で得られた核酸の名称につい
ての情報を提供することとしている。宿主については例えば「大腸菌○○株」と、核酸について
は例えば「ヒト○○遺伝子」という情報を想定している。これらの情報は、ハ号に規定するよう
には、緊急時の使用(規則第十六条第一号)、生物検査(規則第十六条第二号)、違反したもの
の処分(規則第十六条第四号)のために譲渡等する場合などには、明らかでない場合も想定さ
れるが、そのような場合には名称は「不明」とすることで足りる。
施行規則第三十三条については様式が定められていないので、使用等に応じ、第一号又は第
二号に規定されている事項が掲載されていれば構わない。
以下に第二種使用等をしている遺伝子組換え生物等を譲渡等する場合の情報提供の例を示す。
- 34 -
ただし、あくまでも1例である。
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
に基づく情報提供
遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしています
○宿主:大腸菌 K12 株(Escherichia coli K12)
○核酸又はその複製物の名称
Aspergillus nidulans 由来 Acetamidase 発現遺伝子
M13 phage DNA(ベクター)
○施行規則第 16 条第1号、第2号又は第4号に基づく使用等:該当なし
○譲渡者の連絡先:〒100-○○○○
東京都千代田区霞が関○-○-○
(株)METI ○○部○○グループ
担当責任者:バイオ 太郎
TEL:03-3501-○○○○
(基本的事項)
第二 遺伝子組換え生物等の使用等をする者がその行為を適正に行うために配慮しなけれ
ばならない基本的な事項
3 情報の提供に関する事項
譲渡者等は、譲受者等に対し、主務省令で定められる情報を提供する際、遺伝子組換え生
物等の性状等に応じて、譲受者等が当該遺伝子組換え生物等を適切に取り扱うために提供す
ることが望ましいと判断される情報を有する場合には、当該情報についても提供するように
努めること。
譲渡する際の情報提供として、法律及び施行規則で定める情報内容の提供のほか、基本的事
項において、遺伝子組換え生物等の性状に応じて、譲渡者自らの責務において譲受者に対し情
報提供しておくべきと考えられるものは、提供する努力をすべきとされている。
例えば、廃棄上の注意に係る情報等がこれに該当すると考えられる。
(施行規則)
(情報の提供の方法)
第三十四条 法第二十六条第一項の主務省令で定める方法は、次の各号のいずれかとする。
一 文書の交付
二 遺伝子組換え生物等又はその包装若しくは容器への表示
三 ファクシミリ装置を利用する送信
四 譲渡者等の使用に係る電子計算機と譲受者等の使用に係る電子計算機とを電気通信回
線で接続した電子情報処理組織を利用する送信であって、当該電気通信回線を通じて前条
各号に定める事項が送信され、受者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当
- 35 -
該事項が記録されるもの
情報提供の方法について定めている規定。第一号の「文書の交付」は、遺伝子組換え生物等
を運搬する際に文書を添付することなどを想定しているが、別途文書のみ郵送することでも情
報の提供となる。第二号に規定するように、例えば動物や木本植物などを譲渡等する場合には、
そのものにタグを付けること、微生物などをチューブに入れて譲渡等する際に、チューブに直
接記入することも含まれる。特に、小さいチューブ等の場合、試料と情報がバラバラにならな
いように注意をすること。
第四号では電子メールでの情報提供ができることとしている。
郵送、電子メール等遺伝子組換え生物等そのものに文書が添付されて譲渡されない場合には、
遺伝子組換え生物等の譲渡に先立って情報が提供されていないと、譲受者が適正な使用等を行
うことができないおそれがある。
2
主務大臣は、前項の規定に違反して遺伝子組換え生物等の譲渡若しくは提供又は委託に
よる使用等がなされた場合において、生物多様性影響が生ずるおそれがあると認めるとき
は、生物多様性影響を防止するため必要な限度において、当該遺伝子組換え生物等を譲渡
し、若しくは提供し、又は委託して使用等をさせた者に対し、遺伝子組換え生物等の回収
を図ることその他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
情報提供が適切になされなかったために生物多様性影響が生ずるおそれがあると認められる
場合には、情報提供の義務を怠った譲渡者に対して回収を図る等の措置命令等を発することが
できることとしている。
第三章
輸出に関する措置
法第二十七条関係
(輸出の通告)
第二十七条 遺伝子組換え生物等を輸出しようとする者は、主務省令で定めるところにより、
輸入国に対し、輸出しようとする遺伝子組換え生物等の種類の名称その他主務省令で定め
る事項を通告しなければならない。ただし、専ら動物のために使用されることが目的とさ
れている医薬品(薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項の医薬品をいう。
以下この条において同じ。)以外の医薬品を輸出する場合その他主務省令で定める場合は、
この限りでない。
(施行規則)
(輸出の通告の方法)
第三十五条 法第二十七条の規定による輸出の通告は、生物の多様性に関する条約のバイオセ
ーフティに関するカルタヘナ議定書(次条において「議定書」という。)第八条1の輸入締
約国の権限のある当局に対し、様式第十一により行うものとする。
(輸出の通告の適用除外)
第三十六条 法第二十七条ただし書の主務省令で定める場合は、次のとおりとする。
一 議定書の締約国以外の国に遺伝子組換え生物等を輸出する場合
二 輸入国において当該輸入国が定める基準に従い拡散防止措置を執って使用等が行われ
るものとして遺伝子組換え生物等を輸出する場合
三 輸入国において食用、飼料用又は加工用に供されるものとして遺伝子組換え生物等を輸
- 36 -
出する場合
四 輸入国が議定書第十三条1(b)に掲げる事項に該当するものとして議定書第二十条に規
定するバイオセーフティに関する情報交換センターに通報している輸入に該当する遺伝子
組換え生物等を輸出する場合
五 輸入国にとって最初の遺伝子組換え生物等の輸入に該当しない遺伝子組換え生物等を
輸出する場合
輸出に際しての通告は、カルタヘナ議定書第七条及び第八条において規定されている。輸出
締約国は、輸入締約国の環境への意図的な導入を目的とする改変された生物の最初の意図的な
国境を越える移動に先立ち、輸入締約国の権限のある当局に対して書面により当該移動につい
て通告し、又は輸出者がその通告を確実に行うよう義務付けることとされている。また、その
通告には、少なくとも議定書附属書Ⅰに定める情報を含めることとされている。
このため、法第二十七条で通告を義務づけ、規則第三十五条で通告すべき内容を、規則第三
十六条で通告が必要のない場合を規定している。法第二十七条ただし書きで、人用の医薬品に
ついては、通告の必要はないこととしているが、これは、議定書第五条において、
「他の関連す
る国際協定又は国際機関において取り扱われている人のための医薬品」については、その越境
移動に際しての議定書の規定は適用しないこととされているためである。医薬品については、
WHOにより、越境移動に際しての証明制度が別途設けられていることから、カルタヘナ議定
書の対象としないことと整理されている。
第一号、第四号及び第五号に該当するかどうかについては、輸出者が議定書事務局の運営す
るバイオセイフティに関する情報交換センター(BCH)において確認することが必要となる。
法第二十八条関係
(輸出の際の表示)
第二十八条 遺伝子組換え生物等は、主務省令で定めるところにより、当該遺伝子組換え生
物等又はその包装、容器若しくは送り状に当該遺伝子組換え生物等の使用等の態様その他
主務省令で定める事項を表示したものでなければ、輸出してはならない。この場合におい
て、前条ただし書の規定は、本条の規定による輸出について準用する。
(施行規則)
(輸出の際の表示の内容及び方法)
第三十七条 法第二十八条に規定する輸出の際の表示は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該
各号に定める様式により行うものとする。
一 輸入国において当該輸入国が定める基準に従い拡散防止措置を執って使用等が行われ
る遺伝子組換え生物等として輸出されるもの 様式第十二
二 輸入国において食用、飼料用又は加工用に供される遺伝子組換え生物等として輸出され
るもの(前号に掲げるものを除く。
) 様式第十三
三 前二号のいずれにも該当しない遺伝子組換え生物等として輸出されるもの 様式第十
四
(輸出の際の表示の適用除外)
第三十八条 法第二十八条において準用する法第二十七条ただし書の主務省令で定める場合
は、第三十六条第一号に掲げる場合とする。
輸出に際しての表示は、カルタヘナ議定書第十八条第2項において規定されている。表示は
- 37 -
議定書締約国へ輸出する場合に必要となり、議定書では、①食料若しくは飼料として直接利用
し又は加工することを目的とする改変された生物、②拡散防止措置の下での利用を目的とする
改変された生物、③輸入締約国の環境への意図的な導入を目的とする改変された生物、の3つ
の場合に分けて、添付する文書の内容を規定している。
このため、①については規則第三十七条第二号、②については第一号、③については第三号
にそれぞれ規定している。
2004 年2月に開催されたカルタへ議定書第1回締約国会議において、拡散防止措置の下での
利用を目的とした遺伝子組換え生物等及び環境への導入を目的とした遺伝子組換え生物等を輸
出する際に表示しなければならない事項の詳細が決議された。これを受け、様式第十二及び第
十四を平成 17 年 10 月に改正した。食料若しくは飼料として直接利用し又は加工することを目
的とする遺伝子組換え生物等については、2006 年3月の第3回締約国会議において詳細が決議
された。これを受けて今後、様式第十三の改正が行われる予定である。
なお、規則第三十八条では、議定書締約国以外の国に遺伝子組換え生物等を輸出する場合は
表示の義務はないとので、輸入先が締約国であるかBCH等により確認すること。
議定書第十八条において、締約国が取扱い、輸送、包装及び表示についての遵守すべき措置
が以下のとおり記載されている。
議定書第十八条
・取扱い、輸送、包装及び表示
(b) 拡散防止措置の下での利用を目的とする改変された生物に添付する文書において、これ
らが改変された生物であることを明確に表示し、並びに安全な取扱い、保管、輸送及び利用
に関する要件並びに追加的な情報のための連絡先(これらの改変された生物の仕向先である
個人又は団体の氏名又は名称及び住所を含む。
)を明記すること。
法第二十九条関係
(輸出に関する命令)
第二十九条 主務大臣は、前二条の規定に違反して遺伝子組換え生物等の輸出が行われた場合
において、生物多様性影響が生ずるおそれがあると認めるときは、生物多様性影響を防止す
るため必要な限度において、当該遺伝子組換え生物等を輸出した者に対し、当該遺伝子組換
え生物等の回収を図ることその他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
議定書第二十五条において、遺伝子組換え生物等の不法な国境を越える移動があった場合に、
それにより影響を受けた締約国は、輸出国に対して輸出国の負担で処分することを要請するこ
とができる旨規定されており、議定書で規定されている通告、表示を行わずに輸出が行われ、
結果として生物多様性影響が生じた場合には、輸入国からの要請を受け、輸出者に対して回収
等を命ずることができるようにする規定である。
第四章
雑則
法第三十条関係
- 38 -
(報告徴収)
第三十条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、遺伝子組換え生物等(遺
伝子組換え生物等であることの疑いのある生物を含む。以下この条、次条第一項及び第
三十二条第一項において同じ。)の使用等をしている者、又はした者、遺伝子組換え生物
等を譲渡し、又は提供した者、国内管理人、遺伝子組換え生物等を輸出した者その他の
関係者からその行為の実施状況その他必要な事項の報告を求めることができる。
法第三十一条関係
(立入検査等)
第三十一条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、遺伝子組換
え生物等の使用等をしている者、又はした者、遺伝子組換え生物等を譲渡し、又は提供し
た者、国内管理人、遺伝子組換え生物等を輸出した者その他の関係者がその行為を行う場
所その他の場所に立ち入らせ、関係者に質問させ、遺伝子組換え生物等、施設等その他の
物件を検査させ、又は検査に必要な最少限度の分量に限り遺伝子組換え生物等を無償で収
去させることができる。
2 当該職員は、前項の規定による立入り、質問、検査又は収去(以下「立入検査等」とい
う。)をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならな
い。
3 第一項の規定による立入検査等の権限は、犯罪捜査のため認められたものと解釈しては
ならない。
(施行規則)
(法第三十一条第二項の証明書の様式)
第三十九条 法第三十一条第二項に規定する証明書の様式は、様式第十五のとおりとする。
遺伝子組換え生物等の使用等が適切に行われることを確保するためには、その輸入者、使用
者等に対し、必要な限度において、報告聴取、立入検査等を行うことができることとし、生物
の多様性を確保するため必要な措置を適時適切に実施することが必要である。
また、それらの者が取り扱う遺伝子組換え生物等について、外見上他の遺伝子組換え生物等
と明確に異なるとは限らないことから、試料の収去を行うことができるよう措置する必要があ
る。
遺伝子組換え生物等は、外見上、遺伝子組換え生物等であるか否かが明確でない場合もあり
得ることから、遺伝子組換え生物等であることが明らかであるもののみに対して立入検査等の
対象とした場合、例えば未承認の遺伝子組換え生物等の国内流通が疑われる場合などにおいて
適切な措置が講じられないおそれがあるため、遺伝子組換え生物等を所持する者等に対する立
入検査等のほか、遺伝子組換え生物等である疑いがあるものについて、主務大臣は、その職員
に販売者、輸入者、使用者その他の関係者に対し、立入検査等を行うことができることとして
いる。
(センター等による立入検査等)
第三十二条 農林水産大臣、経済産業大臣又は厚生労働大臣は、前条第一項の場合において必
要があると認めるときは、独立行政法人農林水産消費技術センター、独立行政法人種苗管
理センター、独立行政法人家畜改良センター、独立行政法人肥飼料検査所、独立行政法人
- 39 -
農薬検査所、独立行政法人水産総合研究センター、独立行政法人製品評価技術基盤機構又
は独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「センター等」という。)に対し、次に掲げ
るセンター等の区分に応じ、遺伝子組換え生物等の使用等をしている者、又はした者、遺
伝子組換え生物等を譲渡し、又は提供した者、国内管理人、遺伝子組換え生物等を輸出し
た者その他の関係者がその行為を行う場所その他の場所に立ち入らせ、関係者に質問させ、
遺伝子組換え生物等、施設等その他の物件を検査させ、又は検査に必要な最少限度の分量
に限り遺伝子組換え生物等を無償で収去させることができる。
一 独立行政法人農林水産消費技術センター、独立行政法人種苗管理センター、独立行政法
人家畜改良センター、独立行政法人肥飼料検査所、独立行政法人農薬検査所及び独立行
政法人水産総合研究センター 農林水産大臣
二 独立行政法人製品評価技術基盤機構 経済産業大臣
三 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 厚生労働大臣
2 農林水産大臣、経済産業大臣又は厚生労働大臣は、前項の規定によりセンター等に立入検
査等を行わせる場合には、同項各号に掲げるセンター等の区分に応じ、センター等に対し、
立入検査等を行う期日、場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示する
ものとする。
3 センター等は、前項の規定による指示に従って第一項の規定による立入検査等をする場合
には、遺伝子組換え生物等に関し知識経験を有する職員であって、同項各号に掲げるセン
ター等の区分に応じ当該各号に定める大臣が発する命令で定める条件に適合するものに行
わせなければならない。
4 センター等は、第二項の規定による指示に従って第一項の規定による立入検査等を行った
ときは、農林水産省令、経済産業省令又は厚生労働省令で定めるところにより、同項の規
定により得た検査の結果を同項各号に掲げるセンター等の区分に応じ、農林水産大臣、経
済産業大臣又は厚生労働大臣に報告しなければならない。
5 第一項の規定による立入検査等については、前条第二項及び第三項の規定を準用する。
法第三十三条関係
(センター等に対する命令)
第三十三条 農林水産大臣、経済産業大臣又は厚生労働大臣は、前条第一項の規定による立入
検査等の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、同項各号に掲げるセン
ター等の区分に応じ、センター等に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
立入検査等について合理的な事務の執行を図る観点から、主務大臣は、類似業務を実施して
いる独立行政法人に対し、必要に応じ、当該事務を行わせることができることとしている。
具体的には、当該事務と類似業務を実施している①(独)農林水産消費技術センター、②(独)
種苗管理センター、③(独)家畜改良センター、④(独)肥飼料検査所、⑤(独)農薬検査所、
⑥(独)水産総合研究センター(以上農林水産大臣関係)、⑦(独)製品評価技術基盤機構(経
済産業大臣関係)、⑧(独)医薬品医療機器総合機構(厚生労働大臣関係)に対し、主務大臣
が行うこととされる検査(立入検査、収去等)を行わせることができることとする。
また、上記の規定の創設に伴い、①~⑧の独立行政法人の業務に本法の規定による検査を追
加することとする(附則による改正)。
なお、(独)医薬品医療機器総合機構については、法公布時には発足していなかったため、
独立行政法人医薬品医療機器総合機構法の附則において、平成16年4月1日に本法を改正し、
立入検査等を実施できるセンター等に追加された。
- 40 -
法第三十四条関係
(科学的知見の充実のための措置)
第三十四条 国は、遺伝子組換え生物等及びその使用等により生ずる生物多様性影響に関する
科学的知見の充実を図るため、これらに関する情報の収集、整理及び分析並びに研究の推進
その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
研究利用を中心とした第二種使用等については過去20年以上の蓄積があるとしても、環境
や生態系、生物多様性との関係を特に考慮しなければならない第一種使用等については、その
科学的知見の蓄積は十分とはいえず、その蓄積を図る必要性が高い。
生物多様性影響の評価等を円滑かつ適切に実施するため、遺伝子組換え生物等や生物多様性
影響に関する情報の収集、整理、分析や研究を積極的に推進していく必要がある。このため、
科学的知見の充実のための措置を国の責務として位置付けたものである。
法第三十五条関係
(国民の意見の聴取)
第三十五条 国は、この法律に基づく施策に国民の意見を反映し、関係者相互間の情報及び
意見の交換の促進を図るため、生物多様性影響の評価に係る情報、前条の規定により収集
し、整理し及び分析した情報その他の情報を公表し、広く国民の意見を求めるものとする
遺伝子組換え生物等が、広く国民に使用されることを考えると、遺伝子組換え生物等に関す
る国民各層における理解が深まることが、適正な使用等を促すために望ましい。このため、法
第三十四条に基づき収集した情報等を広く公表し、関係者間の情報及び意見の交換を促進し、
これらの者の意見を施策に反映させることが必要であり、国の責務として規定したものである。
情 報 提 供 に 関 し て は 、 日 本 版 バ イ オ セ ー フ テ ィ ク リ ア リ ン グ ハ ウ ス ( J - BCH )
(http://www.bch.biodic.go.jp/)を設け、法に基づき承認された遺伝子組換え生物等の第一種
使用規程の内容、適正使用情報の内容、生物多様性影響評価の概要等の情報をホームページを
通じて提供することとしている。
法第三十六条関係
(主務大臣等)
第三十六条 この法律における主務大臣は、政令で定めるところにより、財務大臣、文部科
学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は環境大臣とする。
2 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
主務大臣を定める政令を以下に示す。
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律における主務大
臣を定める政令
1 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(以下「法」
という。)第一章における主務大臣は、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水
産大臣、経済産業大臣及び環境大臣とする。
2 法第二章から第四章(第三十六条を除く。
)までにおける主務大臣は、当該遺伝子組換え
生物等の性状、その使用等の内容等を勘案して財務省令・文部科学省令・厚生労働省令・
農林水産省令・経済産業省令・環境省令で定める区分に応じ、財務大臣、文部科学大臣、
- 41 -
厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は環境大臣とする。
施行規則の主務大臣規定を以下に示す。
(主務大臣)
第四十条 法第二章第一節(第十条及び第十一条を除く。)
、第二十五条及び第三章(第二十九
条を除く。)における主務大臣は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める大臣と
する。
一 研究開発段階(千九百八十六年七月十六日の工業、農業及び環境で組換え体を利用する
際の安全性の考察に関する経済協力開発機構理事会勧告(第三項において「理事会勧告」
という。)に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換え生物等である物の商業化
又は実用化に向けた使用等及び遺伝子治療臨床研究その他の臨床研究として行われる使用
等をする段階を除く。以下この条及び次条において同じ。)の遺伝子組換え生物等である物
に関する事項 文部科学大臣及び環境大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣又は経済産業大
臣であって当該遺伝子組換え生物等である物の生産又は流通を所管する大臣及び環境大臣
遺伝子組換え生物等の使用等については、これまで、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、
経済産業省が指針を定め、運用してきており、それぞれの指針が対象としてきた範囲を主務大
臣の規定で定めている。
これまで、研究開発段階のものは、米国国立衛生研究所(NIH)のガイドラインをベースに
設けられた文部科学省のガイドラインにより、一方、産業利用に係るものは 1986 年の OECD
理事会勧告の文書である「組換えDNA技術の安全性の考察」をベースに関係する厚生労働省、
農林水産省、経済産業省によって設けられたガイドラインにより、各種措置を求めてきたとい
う経緯がある。
このため、主務大臣の分担を区分するに際しては、OECD 勧告の対象となっているもの(工
業、農業及び環境で組み換え体を利用する際の安全性の考察に関する勧告)とそれ以外のもの
とに分けている。
本条では第一種使用等(措置命令は除く)に際しての主務大臣を規定している。第一種使用
等においては研究開発段階かそれ以外で分け、遺伝子組換え生物等である物の生産又は流通を
所管している大臣が主務大臣となることとしている。研究開発段階の遺伝子組換え生物等であ
っても、商業化・実用化段階に向けた使用等をするものや遺伝子治療の臨床研究に使うものの
主務大臣はその遺伝子組換え生物等の生産流通を所管する大臣としている。
すなわち、第一種使用等においては、研究開発段階の「物」の承認を行う主務大臣が文部科
学大臣と環境大臣、産業利用(実用化に向けた研究開発と遺伝子治療の臨床研究を含む。)する
「物」の承認を行う主務大臣が、その物を所管する大臣と環境大臣ということになる。
法第三十六条の二関係~法第三十七条関係(略)
第五章
罰則
法第三十八条関係~法第四十八条関係(略)
- 42 -
その他施行規則に規定されている全般的な事項
(施行規則)
(申請書等の提出)
第四十一条 法第四条第二項の規定に基づき申請書その他の書類(以下この条において「申請
書等」という。)を主務大臣に提出する場合においては、次の各号に掲げる区分に応じ、当
該各号に定める大臣に提出するものとする。
一 研究開発段階の遺伝子組換え生物等である物に関する事項 文部科学大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣
又は環境大臣であって当該遺伝子組換え生物等である物の生産又は流通を所管する大臣
2 前項の規定により同項各号に定める大臣(環境大臣を除く。以下この条において同じ。
)
に申請書等を提出する場合は、その写し一通を添付しなければならない。
3 第一項各号に定める大臣は、申請書等及びその写しを受理したときは、遅滞なく、当該写
しを環境大臣に送付するものとする。この場合において、当該申請書等は、同項各号に定め
る大臣が受理した日において環境大臣に提出されたものとみなす。
第一種使用等の承認申請書は、複数の大臣に提出が必要であることが多いため、申請者の便
宜を図り、窓口を一つと整理した。
(施行規則)
(その他の事項)
第四十二条 法第十二条並びに第十三条第二項及び第三項の主務省令は、別に定めるところ
による。
第二種使用等を行うに当たって執るべき拡散防止措置を定める省令は、研究開発と産業利用
にわかれ、それぞれ大部にわたることから、施行規則とは別に定めることとした。その旨が分
かるよう本規定を設けた。
(施行規則)
(連絡等)
第四十三条 主務大臣は、前条の省令の制定又は改廃、法第四条第一項又は法第九条第一項
の規定に基づく承認及び法第十三条第一項の規定に基づく確認について、関係する他の主務
大臣が必要な情報を得られるようにするものとする。
2 主務大臣は、法の規定による命令をしようとするときは、他の主務大臣に連絡するもの
とし、必要な場合は、共同して、当該命令をするものとする。
本法を効果的に運用するためには、第二種使用等に関する省令の内容、第一種使用規程の承
認、第二種使用等の拡散防止措置の確認についての情報を、関係省間で共有しておくことが必
要であり、共通のデータベース等で情報を共有することが効率的である。
第2項では、本法に基づく措置命令を発するような場合には、関係する他の主務大臣に連絡
し、必要に応じて共同して命令を発することなど効果的に法の施行を図ろうとするものである。
- 43 -
Ⅲ.カルタヘナ法に関連する質問及びその解説等
経済産業省製造産業局生物化学産業課及び財団法人 バイオインダストリー協会が協力
して、疑問・質問の具体例及びその詳しい解説を作成したものである。
- 45 -
Ⅲ.カルタヘナ法に関係する質問及びその解説等
(質問1)本法律において、遺伝子組換え生物等が人の健康影響に及ぼす影響は、どのよう
に扱われるのか。(法第一条関係)
(質問2)ウイルスは「生物」に該当するのか。
(法第二条関係)
(質問3)バキュロウイルスに外来核酸を挿入し、カイコに感染させて当該遺伝子組換えバ
キュロウイルスを増殖させ、タンパク質を生産させた場合の取扱い。
(法第二条関係)
(質問4)トランスポゾンを利用した遺伝子組換え技術を用いて、カイコの染色体へ外来核
酸を挿入し、タンパク質を生産させた場合の取扱い。(法第二条関係)
(質問5)プラスミドDNAだけの使用等の場合における法律上の遺伝子組換え生物等とし
ての取扱い。また、ウイルスからDNAを取り出して、そのDNAの状態でこれを細胞に
導入した場合の取扱い。
(法第二条関係)
(質問6)実施しようとしている遺伝子組換え技術がセルフクローニング等に該当するか否
かの判断を行う場合の取扱い。(法第二条関係)
(質問7)実施しようとしている遺伝子組換え技術の適用は、構築過程で得られるものも含
むのか、又は最終生産目的の遺伝子組換え生物等だけでよいのか。
また、セルフクローニング等に該当するか否かの判断を行う場合はどうか。
(法第二条関係)
(質問8)遺伝子組換え生物等をガラス容器に入れて陳列、展示した場合、第二種使用等で
あるのか。(法第二条関係)
(質問9)GILSP遺伝子組換え微生物(GILSP微生物)とは、どのようなものか。
(法
第十二条関係)
(質問10)GILSP微生物リストは、どのような判断基準のもとに改訂されているのか。
(法
第十二条関係)
(質問 11)GILSP微生物リストに存在するものとして取り扱うことができるかどうかを
判断する上で、どのような点に注意すべきか。
(法第十二条関係)
(質問 12)過去に確認を受けたものでGILSP微生物リストに掲載されたもののうち、確
認を受けているものとは異なる設備を利用して生産しようとする場合の取扱い。
(法第十二
条関係)
(質問 13)経済産業省以外の関係省がGILSP微生物として認めたものは、経済産業省で
は、GILSP微生物とみなすことが可能か。
(法第十二条関係)
(質問 14)GILSP微生物リストにおいて該当するベクターを使用しなかった場合の法律
上の取扱い。
(法第十二条関係)
(質問 15)確認済みの遺伝子組換え微生物の軽微な変更の場合の取扱い。(法第十二条関係)
(質問 16)法第十三条に基づく確認申請をしたが、いつから生産等が可能となるのか。
(法第
十三条関係)
- 47 -
(質問 17)研究開発二種省令及び産業利用二種省令の区分に係る基本的考え方について。
(法
第十三条関係)
(質問 18)第二種使用等の確認申請は、研究開発及び産業利用の各々の事業についてどこの
省に提出すればよいのか。また、申請手続き等に関する事項の取扱い。(法第十三条関係)
(質問 19)1.確認を受けた後に、軽微な設備等の変更又は管理体制の変更をする場合の確
認申請の方法(GILSP微生物リストに告示されていない場合)。
2.新設設備及び設備改造等の設計段階での確認申請の方法。(法第十三条関係)
(質問 20)遺伝子組換え生物等を輸入して、第二種使用等しようとする場合の取扱い。
(法第
十三条関係)
(質問 21)輸出入の場合において、遺伝子組換え生物等を無償でやりとりした場合の扱いは、
どのような扱いになるのか。(法第二十八条関係)
(質問 22)過去に運用されてきた組換えDNA技術工業化指針は、どのような扱いになるの
か。
(質問 23)微生物の病原性等について調査したいが、公開されたデータベースはないのか。
(質問 24)カルタヘナ法の最新の情報は、どこに掲載されているか。
(質問 25)カルタヘナ議定書を締約していない国から、研究用試薬の輸入販売を計画してい
ます。その試薬は遺伝子組み換え技術を利用した製法と考えられたが、製品カタログ等に
は製法に関する記載が見当たらない。しかし、第二種使用に該当する可能性が推察された。
このような場合にはどうしたらよいか。(法第三十六条関係)
(質問 26)カルタヘナ議定書を締約していない国への輸出はどのようにすればよいのか。本
書ではどこに記載されていますか。日本から非締約国への対応は締約国の場合と同じよう
にしてよいのか。(法第二十七条関係)
(質問 27)カルタヘナ法産業利用二種省令に係る「第二種使用等拡散防止措置確認申請書」
の様式2「第二種使用等拡散防止措置確認に変更に伴う届出について」は、どのような変
更時に必ず届けるか具体的にお教えください。
(法第十三条関係)
(質問 28)世間では未同定生物を遺伝子供与体とする遺伝子組換え実験、所謂メタゲノムラ
イブラリーの作成、当該ライブラリーからの有用遺伝子の探索実験等が進んでいます。米
国ではメタゲノムライブリーの技術を更に一歩進め、未同定微生物のゲノム配列を解析す
ることが進展しています。未同定生物由来メタゲノムの遺伝子組換え実験に当たって執る
べき拡散防止措置に教えてください。
(質問 29)第二種使用等確認申請が終了した菌株の宿主名、挿入 DNA の由来生物名が、分類
学上の見直し・技術進歩に伴い名称が変わった場合にはどのような手続きが必要ですか。
- 48 -
(質問 30)最近は労働形態の多様化が進み、同じ事業所の中に社員、派遣労働者、請負労働
者が混在しています。このような状況のなかで、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制に
よる生物の多様性の確保に関する法律」の基づく教育、情報の提供等、事業者が労働者に
対して実施しなければならない事項を労働者の形態毎にお教えください。
- 49 -
(質問 1)
本法律において、遺伝子組換え生物等が人の健康影響に及ぼす影響は、どのように扱われて
いるのか。(法第一条関係)
(解説等)
本法律は、生物の多様性を確保することを目的とするものであるが、カルタヘナ議定書
において、「悪影響(人の健康に対する危険も考慮したもの)」と記述されていることを踏
まえ、本法第三条に基づく基本的事項に、第一種使用規程の承認に当たって、人の健康に
対する影響を考慮するとともに、食品衛生法又は飼料安全法の規定による安全性について
の確認と整合性を考慮すること等が付随的に記述されている。また、第二種使用等におい
ては、事業等の従事者への影響も考慮しつつ、執るべき拡散防止措置を拡散の程度に応じ
段階に分けて定めることが記述されている。
(質問2)
ウイルスは「生物」に該当するのか。(法第二条関係)
(解説等)
カルタヘナ法ではウイルス及びウイロイドを「生物」と定義して「宿主」になり得るも
のと扱っている。ウイルスは遺伝子情報を担うゲノム(DNA又はRNA)と、それらを
取り囲むタンパク質で構成される感染性をもつ分子集合体である。このウイルスには、フ
ァージも含まれる。
また、カルタヘナ法は、分化する能力を有する、又は分化した細胞等(個体及び配偶子
を除く。)であって、自然条件において個体に成育しないものは、生物として定義されてい
ないことから、
「自然条件において個体に生育しない動植物細胞等」は対象外となる。なお、
組換えウイルス等を使用して動植物細胞内に感染させる場合は、当該組換えウイルス等が
遺伝子組換え生物等として対象となり、接種された動植物(組換え遺伝子が動植物の遺伝
子に移入されない場合)又は動植物細胞(個体に生育しないもの)は対象とはならない(具
体例3の組換えウイルスをカイコに接触・感染させた場合を参照のこと)。
なお、ウイルスの場合、当該ウイルス以外のウイルスのタンパク質に包まれたウイルス
粒子(pseudotype)を作製する場合があるが、遺伝子として複製される核酸は当該ウイル
スのものであるので、第一義的には、当該ウイルスの組換え体とし、タンパク質を提供し
たウイルスの組換え体とはしないことが適当である。
(質問3)
バキュロウイルスに外来核酸を挿入し、カイコに感染させて当該遺伝子組換えバキュロ
ウイルスを増殖させ、タンパク質を生産させた場合の取扱い。(法第二条関係)
- 50 -
(解説等)
バキュロウイルスは、法第二条第一項及び規則第一条の定義に基づく生物である(注)。
バキュロウイルスに外来の核酸を挿入した場合は、遺伝子組換え生物等として組換えバキ
ュロウイルスの使用等(カイコ中で増殖させる等)は、本法律の対象となる。次に、カイ
コについては、遺伝子組換えバキュロウイルスがカイコの細胞中に移転しただけで、カイ
コ自身の核酸に外来の核酸が移入されるわけでないため、遺伝子組換え生物等ではない。
しかしながら、当該組換えバキュロウイルスの拡散を防止する観点から、それを保有し
ているカイコ自体の拡散防止措置を執って使用することが重要であり、事実上、カイコの
逃亡防止措置や排泄物等の管理が必要となる。
また、生産するタンパク質には当該組換えバキュロウイルスが残存しないように精製す
ることが必要である。
(注)質問2を参照のこと。
(質問4)
トランスポゾンを利用した遺伝子組換え技術を用いて、カイコの染色体へ外来核酸を挿入
し、タンパク質を生産させた場合の取扱い。(法第二条関係)
(解説等)
外来核酸がカイコの染色体に組み込まれていることから、そのカイコ自身が遺伝子組換
え生物となる。
(質問5)
プラスミドDNAだけの使用等の場合における法律上の遺伝子組換え生物等としての取扱
い。また、ウイルスからDNAを取り出して、そのDNAの状態でこれを細胞に導入した場
合の取扱い。
(法第二条関係)
(解説等)
プラスミドDNAだけの使用等(販売、保管、運搬等)の場合は、これだけで分化する
能力はなく、自然条件において個体に成育しないものであることから、法律上の生物には
該当しない。また、ウイルスDNAは、それ自体生物に該当するものではないが、そのウ
イルスDNAを他の細胞に移入させた場合に、組換えウイルスが増殖する場合がある。こ
の場合、当該ウイルスが遺伝子組換え生物等に該当する。
例えば、組換えウイルスのDNAのみを輸入した者は、輸入した時点では、保管、運搬、
販売等をする場合の法律の適用を受けないが、当該ウイルスDNAを細胞等に移入した時
点で遺伝子組換えウイルスが生産されることになり、遺伝子組換え生物等の使用等となり、
本法律の適用を受ける。
- 51 -
(質問6)
実施しようとしている遺伝子組換え技術がセルフクローニング等に該当するか否かの判断
を行う場合の取扱い。(法第二条関係)
(解説等)
最も新しい科学的知見において、当該遺伝子組換え技術がセルフクローニング、ナチュ
ラルオカレンスであることを事業者が判断する。その際、個別の事例について論文等の科
学的根拠が存在することが必要である。
セルフクローニング等に該当するか否かの判断は、事業者の事業所内組織として設置さ
れている生産業務等安全委員会においてその根拠とともに検討を行うこととし、その検討
経過及び結果の記録を保管しておくこと。なお、該当するか否かの判断に疑義がある場合
は、生物化学産業課へ問い合わせること。
(質問7)
実施しようとしている遺伝子組換え技術の適用は、構築過程で得られるものも含むのか、
又は最終生産目的の遺伝子組換え生物等だけでよいのか。
また、セルフクローニング等に該当するか否かの判断を行う場合はどうか。
(法第二条関係)
(解説等)
実施しようとしている遺伝子組換え技術の適用は、遺伝子組換え生物等の構築過程(プ
ロセスベース)ごとで判断する必要はなく、実際に使用される遺伝子組換え生物等(プロ
ダクトベース)について判断をすればよい。
また、このことは、セルフクローニング等であることを判断する際も同様である。
(質問 8)
遺伝子組換え生物等をガラス容器に入れて陳列、展示した場合、第二種使用等であるのか。
(解説等)
遺伝子組換え生物等の展示等は、拡散防止措置を執って行うものであれば、第二種使用
等に該当する。「拡散防止措置を執って行うもの」とは、施設等(施設、設備、その他構築
物)を用いることその他必要な方法により施設等の外の環境中に拡散することを防止する
ために執る措置をいう。
この場合、具体的に必要な拡散防止措置の内容は、産業利用二種省令又は研究開発二種
省令(後述の第十二条を参照のこと)に規定されている。ただし、同省令には、生産工程
中における使用及び保管並びに運搬に当たって執るべき拡散防止措置のみしか掲げられて
いないので、それ以外に該当する場合であれば、法第十三条に基づく確認を受ける必要が
ある。
- 52 -
(質問 9)
GILSP遺伝子組換え微生物(GILSP微生物)とは、どのようなものか。(法第十
二条関係)
(解説等)
カルタヘナ法第十二条において、遺伝子組換え生物等を使用等する者は、拡散防止措置
が主務省令により定められている場合には、当該措置を執らなければならないこととされ
ている。この主務省令である「遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等
に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令」は、第三条において、遺伝子組換え生
物等の産業上の使用等のうち、生産工程中における使用等に当たって執るべき拡散防止措
置を定めている。
省令第三条の別表は、遺伝子組換え生物等の特性の区分に応じ、執るべき拡散防止措置
の内容を定めており、同表第一号は、GILSP遺伝子組換え微生物を主務大臣が定める
こととしている(GILSPとは、「Good Industrial Large-Scale Practice」の略で「優
良工業製造規範」と訳す。GILSP遺伝子組換え微生物とは、特殊な培養条件下以外で
は増殖が制限されること、病原性がないこと等のため最小限の拡散防止措置を執ることに
より使用等することができるもの。)。
また、研究開発は、文部科学省が研究開発二種省令に基づき、GILSP微生物とは異
なった、認定宿主ベクター系等を定め告示している。
産業利用の告示のGILSP微生物は、産業利用二種省令に定められている拡散防止措
置を執って使用等する場合は、その使用等をする間、事業者自らが当該拡散防止措置を執
ればよく、法第十三条第一項の確認申請を行う必要はない。
経済産業大臣では、過去に指針に基づき事業者から確認申請が提出され、GILSPと
して確認されたものの中から、学識経験者の意見を踏まえリストを作成し告示している。
このリストは、宿主・ベクター(別表第一)と挿入DNA(別表第二)の二つの表から構
成されている。この二つの表に掲載されていて、別表第一に掲げる宿主・ベクターと別表
第二に掲げる任意の宿主・ベクター用挿入DNAを組み合せて構成された遺伝子組換え微
生物をGILSP微生物としている。
なお、本告示は、第二種使用等の実績及び科学的知見の蓄積を受けて、毎年1回程度、
見直し、改訂することとしている。
また、経済産業省では、厚生労働省が定めるGILSP微生物は、経済産業省が定めた
GILSP微生物とみなすことができることとしている。平成18年7月現在、経済産業
省以外でGILSP微生物を定めているのは、厚生労働省のみである。
- 53 -
(質問 10)
GILSP微生物リストは、どのような判断基準のもとに改訂されているのか。(法第十
二条関係)
(解説等)
GILSP微生物リストは、基本的事項第一2(1)において、
「主務大臣は、遺伝子組換え
生物等の使用等の実績及び科学的知見を踏まえ、執るべき拡散防止措置をあらかじめ定め
ることができると判断される第二種使用等について定め、必要に応じ見直しを行うこと。」
とされている。
具体的には、GILSP微生物リストは毎年改訂作業を行うこととしており、法第十三
条第一項に基づく申請に対してGILSPとして確認されたものの中から、以下の判断基
準のもとに、学識経験者の科学的知見を踏まえながら、リストを作成している。
○宿主・ベクターの判断基準としては、
・現時点の科学的知見において、ヒト又は動植物への病原菌に関係する情報が知られてい
ないものを選定。
・日本細菌学会バイオセーフティ指針のバイオセーフティレベルが1であるが、ヒトから
の分離例があり日和見感染を起こす可能性のある菌種に関係するものは、長期利用の実
績を有する株のみを選定。
・外来遺伝子が染色体へ組込まれている場合及び外来遺伝子(宿主以外を由来とする遺伝
子)をプラスミドの形で保持しているものは除外。
○挿入DNAの判断基準としては、
・挿入遺伝子の名称が不明確で、遺伝子の特定が困難であるものは除外。
・由来が種レベルで同定されていない場合において、属以下のレベルにおける病原菌の存
在が知られていない場合は選定。
・由来が病原菌又は日和見感染菌である場合は、遺伝子が病原性に関与していないと思わ
れるものを選定。
・ヒトに対して生理活性を有すると思われるものは除外。
(質問 11)
GILSP微生物リストに存在するものとして取り扱うことができるかどうかを判断する
上で、どのような点に注意すべきか。(法第十二条関係)
(解説等)
事業者は、使用予定の遺伝子組換え生物等について、GILSP微生物リストに基づき、
掲載の有無を調査し判断することとなる。リストに存在するか否かの判断は、宿主・ベク
ター及び供与核酸がGILSP微生物リストそのものと塩基配列が完全に一致しない場合
であっても、注釈にあるように、当該GILSP微生物リストに含まれていると解釈され
- 54 -
ることがある。(以下の別表注釈(4)、(5)等を参照のこと)
また、事業者がGILSP微生物リストの有無を判断する場合は、事業者の事業所内組
織において設置されている生産業務等安全委員会において検討を行うこととし、その検討
過程及び結果の記録を保管しておくこと。
なお、GILSP微生物リストの有無の判断に疑義がある場合は、生物化学産業課へ問
い合わせること。
GILSP微生物リスト
注釈
(1) 別表第一左欄の宿主及び別表第二右欄の由来生物の表記は、慣用名、微生物学用語集
第4版(日本細菌学会)
、生化学辞典第3版(日本生化学会)によるものである。
(2) 別表第二右欄の由来生物(限定条件)は、別表第二左欄の挿入DNAに対応する右欄
の由来生物に限定する。
(3) 長 期 利 用 等 に よ っ て G I L S P と さ れ て い る 宿 主 の ア ス ペ ル ギ ル ス ・ オ リ ゼ
( Aspergillus oryzae )、 コ リ ネ バ ク テ リ ウ ム ・ グ ル タ ミ カ ム ( Corynebacterium
glutamicum )、 ゲ オ バ シ ラ ス ・ ス テ ア ロ サ ー モ フ ィ ラ ス ( Geobacillus
stearothermophilus)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)につ
いては、株の違いを問わず別表第一に記載されている宿主とし、これら以外は別表第一
に記載されている株に限定する。
(解説等)
上記(3)の4種類は、過去の使用実績等を踏まえて、生物多様性影響及びヒトへの健康影
響が認められないと考えられるものについて、株を問わず種レベルで安全と思われる宿主
として選定した。今後、GILSPと安全確認され、実績がともなえば、種全体としての
追加があり得る。また、上記以外で、株レベルに限定しながらもその範囲を広げたものと
して、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)K12 由来株及びバシラス・サチリス(Bacillus
subtilis)M168 由来株がある。それら以外は、株レベルで規定している。
(4)別表第一のベクターは、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、及び生理活性を
有しないリンカー、アダプター、クローニングサイト、スペーサー、オペレーター及びシ
ャイン・ダルガーノ配列の挿入、欠失又は変異導入処理によって改造されたものであって
も別表第一のベクターと同等のものとして扱うものとし、また、別表第一のベクターに存
在する耐性マーカー等の欠失又は変異導入処理によって改造されたものであっても同等な
ものとして扱うものとする。
ただし、当該改造によって水平伝播を生じさせるおそれがある場合は、この限りではな
い。
- 55 -
(解説等)
通常、ベクターは市販品等を改造して使用することが多いので、その旨の規定である。
この場合、別表一に記載されたベクターに存在しているマーカー遺伝子等の部分配列を破
壊するなど、欠失して使用する場合も含まれる。ただし、水平伝播を可能とする遺伝子、
配列の挿入は認めないこととする。
なお、この解釈は、GILSP微生物リストに掲載されているベクター及び挿入DNA
のみに限定され、当該リストに掲載されていないベクター及び挿入DNAをプロモーター、
ターミネーター、エンハンサー及びマーカー遺伝子等により改造する場合は、安全性評価
の対象となる。
(5)別表第二の挿入DNAは、当該挿入DNAの一部が改造されたものであっても、産生され
る物質の機能上の基本的性質に著しい変化が認められない場合は、別表第二の挿入DNA
と同等なものとして扱うものとする。
また、別表第二の挿入DNAは、当該挿入DNAの一部のDNAを使用したものであっ
ても、別表第二の挿入DNAと同等なものとして扱うものとする。
(解説等)
○「機能上の基本的性質」とは、酵素など当該挿入DNAの産物が生来持つ反応触媒能を
いう。触媒としての効率の高低は問題としない。反応機構に関係しない末端配列を大幅
に欠失するような改造であっても(耐熱性、構造安定性に寄与するかも知れないが)、触
媒する反応に変化が認められない場合は、同一の産物と解釈する。点変異(ポイントミ
ューテーション)等であっても、対象とする基質、生成物、触媒する反応が変わる場合
は、機能上の基本的性質が著しく改造されたと解釈する。
○また、改造に別表第二の挿入DNAの由来生物とは異なる生物種のDNAを使用した場
合は、機能上の基本的性質に著しい変化が認められない場合にあっても、挿入DNAに
由来生物の限定があることから、一部の改造とは解釈し得ないものとする。
(6) 別表第二の挿入DNAが合成DNAであっても、当該挿入DNAが発現することにより
産生される物質が生理活性を有する場合には、天然DNAと同等なものとして扱うものと
する。
(解説等)
人為的に合成したDNAであっても、その配列に意味があり、生理活性をもつ産物とし
て発現するならば、その挿入DNAは、安全性評価の対象となる。
- 56 -
(7) プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、及び生理活性を有しないリンカー、
アダプター、クローニングサイト、スペーサー、オペレーター及びシャイン・ダルガー
ノ配列は、生物多様性影響及びヒトへの健康影響を考慮した場合、その影響の可能性が
認められないと判断されることから、安全性評価の対象としないものとし、別表第二の
挿入DNAに記載しないものとする。
(解説等)
プロモーター、ターミネーター、エンハンサーは、タンパク質やポリペプチド等の構造
遺伝子をコードせず、更に、リンカー、アダプター、クローニングサイト、スペーサー、
オペレーターは、生理活性を有しないDNA配列であり、生物多様性影響及びヒトヘの健
康影響の観点から安全性が高いと判断されるため、安全性評価の対象外とする。なお、こ
の解釈は、GILSP微生物リストに掲載されているものに限定され、当該リストに掲載
されていないベクター及び挿入DNAを用いる場合にプロモーター、ターミネーター、エ
ンハンサーが安全性の評価にとって関係しないということを意味しているわけではない。
(8) 別表第一の宿主・ベクターに別表第二の挿入DNAを組み合わせて構成された遺伝子組
換え微生物は、科学的知見の充実等によって、生物多様性影響及びヒトへの健康影響が認
められる場合は、当該別表に含まれないものとする。(法第13条第1項に基づく大臣確
認が必要となる。)
(解説等)
○ 新たな科学的知見の充足により、生物多様性影響が生ずるおそれがあると判断される場
合には、最新の科学的知見を優先するものとする。
○ 挿入DNAと宿主の組み合わせによって、宿主の性質が著しく変化し、病原性等を生じ
るような組換え体の作製は、たとえ、本別表「宿主・ベクター」、「挿入DNA」の組み
合わせから可能であっても、その科学的知見が確認された時点で、その組み合わせにつ
いては法第13条に基づく大臣確認が必要と判断することとする。例えば、宿主が糖鎖
付加等の翻訳後修飾を生起する場合に、安全性を損なうおそれを生じさせるような宿主
と挿入DNAの組合せを用いることとなった場合は、当該別表に含まれないものとする。
(9) この別表は、今後の科学的知見の充実等によって見直しがなされ、追加又は削減され
る場合がある。
(質問 12)
過去に確認を受けたものでGILSP微生物リストに掲載されたもののうち、確認を受け
ているものとは異なる設備を利用して生産しようとする場合の取扱い。
(法第十二条関係)
(解説等)
- 57 -
事業者自らがGILSP微生物リストに存在することを判断して、産業利用二種省令に
定められている拡散防止措置を執って使用する場合は、事業者自らの管理のもとに当該措
置をとればよく、法第十三条の確認申請を行う必要はない。
(質問 13)
経済産業省以外の関係省がGILSP微生物として認めたものは、経済産業省では、G
ILSP微生物とみなすことが可能か。(法第十二条関係)
(解説等)
現在のところ、GILSP遺伝子組換え微生物を告示しているのは、経済産業大臣及び
厚生労働大臣である。経済産業省告示では、厚生労働大臣がGILSP遺伝子組換え微生
物として認めたものは、自動的に経済産業大臣が認めたものとみなす規定がある。厚生労
働省告示では、現在、当該規定はない。
(質問 14)
GILSP微生物リストにおいて該当するベクターを使用しなかった場合の法律上の取
扱い。(法第十二条関係)
(解説等)
微生物を利用して目的とする挿入DNAを増やした後、ベクターを除去し、当該挿入DNA部分
を切り出し、それを宿主に注入し、相同組換えの手法によって挿入DNAを宿主に直接挿入する場
合、宿主と挿入DNAがGILSP微生物リストに記載されている場合の取扱い等が考えられ
る。
GILSP微生物リストおいて、別表一の中の該当するベクターを使用しなかった場合の扱い
となるが、宿主及び挿入DNAがリストに掲載されていれば、安全上の観点から、ベクターがなかっ
たことによって危険度が増大するとは解しにくいので、GILSP微生物リストに記載されている
と解釈できることとする。
(質問 15)
確認済みの遺伝子組換え微生物の軽微な変更の場合の取扱い。(法第十二条関係)
(解説等)
確認済みの遺伝子組換え微生物において、GILSP微生物であるものとして告示され
ないうちに、調節配列等のベクターの改造又は基本的性質が変わらない挿入DNAの改造
等軽微な変更を行うことがよくある。
産業利用二種省令上は、遺伝子組換え微生物の種類ごとに申請し、確認を受けることと
なっており、GILSP微生物であるが告示されていないのであれば、GILSP微生物
リストの解釈の範囲内でのベクターの改造又は挿入遺伝子の軽微な変更(遺伝子の発現を
- 58 -
目的としていない場合も含む)であっても、確認の申請が必要となる。
確認申請様式は、産業利用二種省令様式第一(定型の様式のもの)と同様であるが、変
更箇所、変更内容、変更の目的、性質の相異点などの情報を新たに加え、かつ、過去に確
認した際の申請書の要点部分のコピーを添付して申請すればよい。また、拡散防止措置が
同一である場合には、その旨を記入し、適宜、簡略することができる。
なお、GILSP微生物リストの注釈(7)にある、「プロモーター、クローニングサイト等の
調節DNAは、生物多様性影響等の可能性が認められないことから、安全性評価の対象としないも
のとする」旨の規定は、同リストに記載されている遺伝子組換え微生物の場合に限定するも
のであって、第十三条確認申請の場合は、適用されない。
(質問 16)
法第十三条に基づく確認申請をしたが、いつから生産等が可能となるのか。
(法第十三条
関係)
(解説等)
経済産業大臣は、法第十三条に基づく申請があった場合、学識経験者の意見を聴いた上
で、確認書となる「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関す
る法律第13条に基づく確認について」を交付している。この確認書が、事業者に届いた
時点から、第二種使用等をすることが可能となる。通常、事業者からの申請書が提出され
て、経済産業大臣が受領した日から、3ヶ月の期間を要している。
なお、確認書が届いたら、生物科学産業課あてに同封された受領証を速やかに返送する
こと。
(質問 17)
研究開発二種省令及び産業利用二種省令の区分に係る基本的考え方について。(法第十
三条関係)
(解説等)
第二種使用等において執るべき拡散防止措置については、従来からの我が国のガイドラ
インでの運用を踏まえ、産業利用と研究開発の二つに分けて省令を定めている。
研究開発に関する拡散防止措置は、NIH のガイドラインに準拠して定められた文部科学
省のガイドラインを踏まえた内容となっており、様々な宿主、ベクター及び供与核酸の組
合せの種類が多岐であったり、又は組合せを頻繁に変更する場合等を踏まえ、包括的に扱
える枠組みとなっている。
一方、産業利用に関する拡散防止措置は、OECD 理事会勧告に準拠して定められた経済
産業省、厚生労働省、農林水産省のガイドラインを踏まえた内容となっており、宿主、ベ
クター及び供与核酸の構成が特定され、それに対応して一つの決められた拡散防止措置を
- 59 -
執ることが必要という枠組みとなっている(宿主・ベクター・供与核酸の構成や拡散防止
措置の内容の変更があれば、その都度確認申請が必要)。
研究開発と産業利用の二つの省令の間での区分は、原則として使用目的により区分され
るものであるが、これら二つの省令は、NIH型とOECD型の各々の使用形態をも考慮
して拡散防止措置を定めているものであり、使用形態を踏まえて区分を行うことが適当な
場合がある。なお、区分について不明な点がある場合は、生物化学産業課へ問い合わせる
こと。
なお、産業利用には、OECD理事会勧告に準拠して審査がなされることが望ましい遺
伝子組換え生物であるものの商業化又は実用化に向けた使用等が含まれている。
(質問 18)
第二種使用等の確認申請は、研究開発及び産業利用の各々の事業についてどこの省に提
出すればよいのか。また、申請手続き等に関する事項の取扱い。(法第十三条関係)
(解説等)
事業者が申請する主務大臣は、研究開発に係る第二種使用等は、文部科学大臣、それ以
外の産業利用は、第二種使用等をする者の行う事業を所管する大臣とされている。具体的
には、以下の参考のとおりである。
(参考)鉱工業分野のもの
:経済産業大臣
酒類製造分野のもの:財務大臣
医薬品等分野のもの:厚生労働大臣
農林水産分野のもの:農林水産大臣
経済産業省の所管としては、遺伝子組換え微生物による酵素製造事業、医薬品中間体等
を発酵設備を用いて製造する事業や遺伝子組換え微生物を工業原料として活用する事業が
代表的なものであり、これらの事業者は、法第十三条第一項に基づき、あらかじめ経済産
業大臣による第二種使用等の確認を受けなければならない(GILSP微生物であるもの
は除く)。また、商業化又は実用化に向けたものも産業利用に含めることとしている。
既に、他省で産業上の使用に関する確認を受けている遺伝子組換え微生物を経済産業省
の所管事業として使用する場合は、確認を受けた者と同一の者が、同一の遺伝子組換え生
物等を、同一の場所、同一の工程で、同一の拡散防止措置を執って使用する場合以外であ
れば、再度確認申請する必要がある。
法第十三条第二項に規定する申請書は、経済産業省製造産業局生物化学産業課へ正本1
通を提出すること。
法第十三条第一項に基づく確認申請の標準処理期間は、申請書等が経済産業大臣に提出
され、受け付けた日から、3ヶ月としている。但し、申請書の不備を申請者が修正等する
期間及び有識者の意見に基づき必要となった追加的情報を申請者が調査し、提出する期間
等があった場合は、これを超えることがある。
(なお、法第四条に基づく第一種使用等の承
- 60 -
認申請については、承認までの標準処理期間は、6ヶ月とされている。)
(質問 19)
1.確認を受けた後に、軽微な設備等の変更又は管理体制の変更をする場合の確認申請の方法(G
ILSP微生物リストに告示されていない場合)。
2.新設設備及び設備改造等の設計段階での確認申請の方法。(法第十三条関係)
(解説等)
1.軽微な設備等の変更について
確認を受けた後に、生産工程、排水工程又は運搬工程等の設備の一部変更・追加等の軽微な
設備等の変更を行うことはよくあることである。
生産設備等の変更がなされれば、拡散防止措置が確認時の内容と異なることから、GILSP微
生物リストとして告示されていない場合には、法第十三条第一項の確認申請が必要となる。しかし
ながら、確認時の拡散防止措置が継続して執られていると判断される軽微な設備等の変更であれ
ば、特別な安全上の問題がないことを前提に、新たな確認申請は必要としない。このため、生物化
学産業課へのその旨の事前の届出によって継続して確認が有効なものとする。
なお、届出は、任意の様式及び添付資料(変更が当初の確認内容と比較し、同様な安全上の
状態が確保されているかどうかの図面等)によって行うこととする。
なお、軽微な設備等変更の例を挙げれば、
①殺菌手法の追加であって、確認されたものと比較し、同等以上に安全性が高い場合
②生産・排水等のパイプラインの追加・改善であって、確認されたものと比較し、同等以上に安全
性が高い場合
③培養槽、反応槽等の追加であって、確認されたものと比較し、同等以上の拡散防止措置がとら
れていて、それらが確認時と同様のラインで連結されている場合
④その他、拡散防止措置が確認時と同等以上と考えられる場合
また、作業区域内の設備配置及び事業者における管理体制等の変更が必要となる場合は変更
の内容、程度により必要な措置が異なると考えられるので、必ず個別に生物化学産業課へ相談す
ること。
2.設備設計段階での確認申請について
新規設備である場合は、設備完成時を待って確認申請したのでは遅く、完成時に審査が終了し
ていないと、遺伝子組換え生物等の使用等ができないこととなる。
この場合は、設備設計段階の確認申請を主務大臣に提出し、確認審査において安全上、特に
問題が見あたらない場合は、設備完成後に、申請時の設計設備と同一設備であって、確認時の拡
散防止措置が確保されているかどうかを図面等により確認することとし、設備の設計段階での確認
申請も可能なものとする。
- 61 -
(質問 20)
遺伝子組換え生物等を輸入して、第二種使用等しようとする場合の取扱い。(法第十三条
関係)
(解説等)
本法律は、遺伝子組換え生物等を使用等する際に、規制されるものであることから、第
二種使用等での遺伝子組換え生物等を輸入する場合は、輸入後の運搬・保管等から、遺伝
子組換え生物等の使用等として法律の適用となる。
運搬に当たって執るべき拡散防止措置は、例えば、産業上の使用等の場合で港から工場
まで運搬する際は、産業利用二種省令により、①漏出等しない容器に入れること、②容器
(容器包装する場合は、その包装)に取扱注意を要する旨の表示が必要となる。
保管に当たって執るべき拡散防止措置は、例えば、工場に入って保管する際は、産業利
用二種省令により、①漏出等しない容器に入れ、遺伝子組換え生物等である旨を表示、②
遺伝子組換え生物等以外の生物等と明確に区分して保管し、その保管設備に遺伝子組換え
生物等である旨を表示することが必要となる。
なお、生産工程中において使用する場合は、執るべき拡散防止措置が産業利用二種省令
により定められていない場合、あらかじめ大臣確認が必要となる。
また、法第二十六条に基づき、遺伝子組換え生物等の情報を提供する際は、委託して運
搬させようとする場合の運送業者等を除き、譲受者に対して情報の提供が必要となる。(詳
細は、法第二十六条を参照のこと)
なお、カルタヘナ議定書締約国からの輸入であれば、輸出国側から、条約で規定された
表示として、様式第十二(第三十七条第一号関係)に基づく内容についての表示が必要で
あるので確認すること。この場合、議定書に基づいた表示を行うことは、輸出国の法律等
で規定されている。
※第一種使用等で遺伝子組換え生物等のうち、農水省所管物質を輸入して、使用しようと
する場合の取扱いは、J-BCH又は農水省ホームページを参照のこと。
(質問 21)
輸出入の場合において、遺伝子組換え生物等を無償でやりとりした場合の扱いは、どの
ような扱いになるのか。
(法第二十八条関係)
(解説等)
遺伝子組換え生物等のやりとりは、有償、無償に関係せず、譲渡、提供等に該当するこ
とから、カルタヘナ法に基づく情報の提供を行う必要があり、また、運搬に当たって執る
べき拡散防止措置を執ることが必要となる。輸出入においても、同様である。例えば、遺
伝子組換え生物等を無償で輸入し、産業利用又は研究開発に使用する場合においては、カ
ルタヘナ法の規制を受けることとなる。
- 62 -
(質問 22)
過去に運用されてきた組換えDNA技術工業化指針は、どのような扱いになるのか。
(解説等)
昭和61年6月に策定された「組換えDNA技術工業化指針」は、平成17年3月30
日付けで廃止されている。
(質問 23)
微生物の病原性等について調査したいが、公開されたデータベースはないのか。
(解説等)
平成17年4月から、(財)バイオインダストリー協会において「組換え微生物等の産
業使用促進システム」を提供している。
(http://www.jba.microorganism.info/index.jsp)
当該データベースには微生物名検索機能を備えて微生物の病原性等のデータを提供して
いる。
(質問 24)
カルタヘナ法の最新の情報は、どこに掲載されているか。
(解釈等)
バイオセーフティに関する情報を一元的に収集、提供する情報基盤として、日本版バイ
オセーフティクリアリングハウス(J-BCH)のホームページが環境省において整備されて
いる。(http://www.bch.biodic.go.jp/)
このサイトでは、カルタヘナ議定書やカルタヘナ法の内容、カルタヘナ法に基づいて日
本国内で使用が認められているLMOのリスト等の情報を提供している。
カルタヘナ法関係省庁においての情報についても、原則として当該 J-BCHに掲載する
ことをもって情報提供を行うこととしている。ただし、第一種使用等をする遺伝子組換え
生物等の生産、流通等を所管する観点から、あるいは第二種使用等を行う者の業を所管す
る観点等から、個別に情報を提供する必要があると認められる場合は、関係省庁のホーム
ページ又は文書等により個別に連絡等を行うこともある。
また、国外で使用されているLMOの種類など国際的な情報については、カルタヘナ議
定書に基づいて設けられるBCH(バイオセーフティクリアリングハウス:LMOに関す
る情報交換のためにカルタヘナ議定書事務局が運営するサイトがある。
(http://www.bch.biodiv.org/)
- 63 -
(質問 25)
カルタヘナ議定書を締約していない国から、研究用試薬の輸入販売を計画しています。
その試薬は遺伝子組み換え技術を利用した製法と考えられたが、製品カタログ等には製法
に関する記載が見当たらない。しかし、第二種使用に該当する可能性が推察された。この
ような場合にはどうしたらよいか。
(法第三十六条関係)
(解説等)
非締約国から例えば試薬の輸入・販売を計画している場合、その試薬の製法に関する情
報(組み換え技術の使用の有無、生菌体や遺伝子の一部または全部の残存、そして不活化
処理条件など)、輸送・保管・表示・環境への拡散防止処置の有無・方法などを問い合わ
せて、日本国内のカルタヘナ法に対応することになります。
(質問 26)
カルタヘナ議定書を締約していない国への輸出はどのようにすればよいのか。本書ではど
こに記載されていますか。日本から非締約国への対応は締約国の場合と同じようにしてよ
いのか。(法第二十七条関係)
(解説等)
非締約国への輸出に関しては、法第二十七条のただし書きで定める場合として、施行規
則第三十六条第一号に該当するため通告は不要です。
(質問 27)
カルタヘナ法産業利用二種省令に係る「第二種使用等拡散防止措置確認申請書」の様式
2「第二種使用等拡散防止措置確認に変更に伴う届出について」は、どのような変更時に
必ず届けるか具体的にお教えください。(法第十三条関係)
(解説等)
様式2に基づく届出は必要ないが、製造ラインの変更、不活化の方法の変更等拡散防止
措置の内容に関する変更を行う際には事前に生物化学産業課まで相談してください。
(質問
19に同じ)
(質問 28)
世間では未同定生物を遺伝子供与体とする遺伝子組換え実験、所謂メタゲノムライブラリ
ーの作成、当該ライブラリーからの有用遺伝子の探索実験等が進んでいます。米国ではメ
タゲノムライブリーの技術を更に一歩進め、未同定微生物のゲノム配列を解析することが
進展しています。未同定生物由来メタゲノムの遺伝子組換え実験に当たって執るべき拡散
防止措置について教えてください。
- 64 -
(解釈等)
当該案件については、研究開発二種省令に該当する。文部科学省より平成16年12月7
日付の遺伝子組換え技術専門委員会の見解がホームページで公表されているので参考にし
ていただきたい。
個別の案件は遺伝子組換え技術専門委員会にお問い合わせいただきた
い。
(質問 29)
第二種使用等確認申請が終了した菌株の宿主名、挿入 DNA の由来生物名が、分類学上の
見直し・技術進歩に伴い名称が変わった場合にはどのような手続きが必要ですか。
(解釈等)
分類学上の名称の変更についての手続は不要である。
(質問 30)
最近は労働形態の多様化が進み、同じ事業所の中に社員、派遣労働者、請負労働者が混
在しています。このような状況のなかで、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生
物の多様性の確保に関する法律」の基づく教育、情報の提供等、事業者が労働者に対して
実施しなければならない事項を労働者の形態毎にお教えください。
(解説等)
労働形態の種類に関係なく、遺伝子組換え生物等の使用等に係る全ての労働者に対して教
育するよう努める必要がある。例えば、遺伝子組換え生物等を使用して製品を製造する現
場で従事する労働者に対しては遺伝子組換え生物等の特性や必要な拡散防止措置等につい
て、遺伝子組換え生物等を含む製品を販売する現場に従事する労働者に対しては前述の内
容のほか、法第二十六条に基づく情報提供に関して事業者は教育するよう努めてください。
- 65 -
Ⅳ.第二種使用等確認申請書記入要領及び注意事項
- 67 -
様式1
第二種使用等拡散防止措置確認申請書
年
主務大臣
月
日
殿
氏名
申請者
印
住所
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え微生物)の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けた
いので、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第 13 条第1項の規定
により、次のとおり申請します。
遺伝子組換え生物等の種類の名称
記入要領3を参照のこと。
使用等をしようと
会社名、工場名、事業所名を記入。複数の場合は併記
名称
する場所
して記入。
所在地
同上
第二種使用等の目的及び概要
記入要領4参照のこと。
遺
宿主又は宿
分類学上の位置及び自然
記入要領5参照のこと。
伝
主の属する
環境における分布状況
子
生物種
使用の歴史及び現状
記入要領6参照のこと。
組
繁殖又は増殖の様式
記入要領7参照のこと。
換
病原性
記入要領8参照のこと。
え
その他の情報
記入要領9参照のこと。
構成及び構成要素の由来
記入要領10参照のこと。
構成要素の機能
記入要領11参照のこと。
名称及び由来
記入要領12参照のこと。
特性
記入要領13参照のこと。
生
供与核酸
物
等
ベクター
の
特
遺伝子組換
調製方法
記入要領14参照のこと。
性
え微生物
細胞内に移入した核酸の
記入要領15参照のこと。
存在状態及び発現の安定
性
宿主又は宿主の属する生
記入要領16参照のこと。
物種との相違
拡
使用区分
記入要領17参照のこと。
散
作業区域の位置
記入要領18を参照のこと。
防
設備
配置
記入要領19を参照のこと。
止
構造
記入要領20を参照のこと。
措
生産工程
記入要領21を参照のこと。
置
備考
記入要領22を参照のこと。
- 69 -
様式1
第二種使用等拡散防止措置確認申請書(記載例)
年
主務大臣
月
日
殿
氏名
申請者
印
住所
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え微生物)の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けた
いので、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第 13 条第1項の規定
により、次のとおり申請します。
- 70 -
記載例(内容は架空のもの)
遺伝子組換え生物等の種類の名称
使用等をしようと
する場所
名称
所在地
第二種使用等の目的及び概要
遺
伝
子
組
換
え
生
物
等
の
特
性
Bacillus sutilis 由来のリパーゼ産生用 lipA 遺伝
子を移入した遺伝子組換え Escherichia coli JM109
(pKK223-3/lipA)
工場名、事業所名を記入。
(複数の場合は併記して記入)
工場、事業所の所在地を記入。
(複数の場合は併記して記入)
Ⅰ. 第二種使用等の目的
1.当該遺伝子組換え微生物は、産業用酵素の生産工
程中で使用され、培養し発現させた酵素を取り出
して生産する目的で使用する。
2. 遺伝子組換え生物等の概要として、 Bacillus
sutilis 168 株由来のリパーゼ遺伝子を pKK223-3
のプロモーターの下流に挿入する。これを宿主
Escherichia coli JM109 株に導入して遺伝子組換
Escherichia coli JM109
え 微 生 物
(pKK223-3/lipA)を作成する。これを培養するこ
とによりリパーゼを菌体内に大量発現させる。
Ⅱ. 第二種使用等の概要
1.製品(リパーゼ)の種類は、工業用酵素であり、
その利用形態は主に油脂を原料とした脂肪酸の
生産に用いられる。
2.製品の利用形態は、最終的には研究用試薬用原料
に使用。反応工程終了後は、遺伝子組換え微生物
は死滅。
3.生産規模 容量1m 3のタンクを用いた培養を行
い、1回の生産あたり 100kg の菌体から約1グラ
ムのリパーゼを得る。2005年4月からの生産
を予定しており、一年間におよそ12回の生産を
行う。年間に生産されるリパーゼの量はおよそ1
2gである。
・学名:
Escherichia coli JM109 株
宿 主 又 は 宿 分類学上の位置及び自然
・分与機関名:(独)製品評価技術基盤機構から分
主 の 属 す る 環境における分布状況
与。NBRC 株番号は 99999 である。
生物種
・また、JM109 は K-12 株由来株であり、GILSP
微生物リストに存在する。
・Escherichia coli JM109 株は弊社において組換え
使用の歴史及び現状
微生物による工業用酵素生産用宿主としておお
むね10年以上の継続的利用実績がある。(「大
腸菌による○○の生産」○年○月○日、確認番号
○○○)。また、弊社実験室では研究用として更
に20年以上の使用履歴がある。
・遺伝子型は以下の通りである。
繁殖又は増殖の様式
recA1, endA1, gyrA96, thi, hsdR17(rK- mK+),
e14- (mcrA-), supE44, relA1,
Δ(lac-proAB)/F'[traD36, proAB+, lac Iq,
lacZΔM15]
・増殖温度域は約 10~50℃であり、至適温度域に
おける増殖速度はおよそ 20 分に 1 回分裂する。
・また、栄養要求性はチアミン要求性であり、カナ
マイシン、アンピシリンなどの薬剤感受性を有す
る。また、recA1 変異が導入されているため、組
換え能が低下している。
- 71 -
病原性
その他の情報
供与核酸
構成及び構成要素の由来
構成要素の機能
ベクター
名称及び由来
特性
遺伝子組換
え微生物
調製方法
・国立感染症研究所の病原体等安全管理規定(平成
17年5月改定)別表1付表1に記載の「病原体
のレベル分類」及び、日本細菌学会バイオセーフ
ティ指針付表1の「病原体のバイオセーフティレ
ベル分類」によると、Escherichia coli はレベル
1(個体及び地域社会に対する低危険度)に分類
される。
・有害な影響を及ぼす生理活性物質等の産出は知ら
れていない。
・Bacillus sutilis 由来のリパーゼ遺伝子(lipA)
lipA 遺伝子は 636 塩基であり、212 残基、分子量
23,000 のリパーゼをコードする。図○に供与核酸
の塩基配列、それにコードされるアミノ酸配列を
図示する。
・lipA 遺伝子は PCR 法によって Bacillus sutilis
染色体よりクローニングされた。開始コドンの上
流に 9 塩基からなるリボソーム結合配列(rrb)が
付加されている。ベクターの制限酵素部位に挿入
させるために 5’末端側と 3’側にそれぞれ 3 塩
基ずつの配列が付加されている。その他 lipA 以
外の ORF は含まない。
・Bacillus sutilis は国立感染症研究所の病原体等
安全管理規定(平成17年5月改定)別表1付表
1に記載の「病原体のレベル分類」及び、日本細
菌学会バイオセーフティ指針付表1の「病原体の
バイオセーフティレベル分類」によると、レベル
1(個体及び地域社会に対する低危険度)に分類
される。したがって Bacillus sutilis 由来のリ
パーゼ遺伝子およびその発現産物は有害性・病原
性を有しない。
・トリアシルグリセロール(脂質)を加水分解して、
グリセリンと脂肪酸を生成する反応を触媒する。
・EC 番号は 3.1.1.3 である。
・この機能を利用して、脂質を原材料として脂肪酸
を生産するための工業用酵素として用いる。概要
を別紙○に示す。
・名称:pKK223-3
pKK223-3 は pBR322 に由来する大腸菌の発現用ベ
クターである。
(参考文献;Proc. Natl. Acad. Sci.
USA (1984) 81, 6929-)
・Escherichia coli K-12 由来株用のベクターとし
てGILSP微生物リストに記載されている。
・pKK223-3 は 4586 塩基からなり、tac プロモータ
ーの下流にマルチクローニングサイトが存在し、
その下流には rrnB ターミネーターが存在する。
また、マーカー遺伝子としてアンピシリン耐性遺
伝子を有し、その他 pBR322 の ori を有する。
・pKK223-3 に存在する主要な制限酵素部位及び遺伝
子の構成図を図○に示す。
・動植物に対する伝染性、病原性、及び他の微生物
への伝達性は知られていない。
・挿入遺伝子のクローニングと構築方法のフロー図
及び最終構築図は別添図○のとおりである。
・形質転換は塩化カルシウム法によって行い、アン
ピシリンを含む培地を用いた培養を行うことに
- 72 -
拡
散
防
止
措
置
よって形質転換体の選択を行った。
細胞内に移入した核酸の ・細胞内に移入した核酸は大腸菌の細胞質内に存在
する。
存在状態及び発現の安定
・継代を繰り返した組換え大腸菌内のプラスミドの
性
存在量及びリパーゼ発現量を測定したところ、継
代による減少は認められなかった(別紙○参照)。
したがって細胞内に移入した核酸の脱落はなく、
安定的に存在していると考えられる。
宿主又は宿主の属する生 ・ 遺 伝 子 組換 え 微 生物 Escherichia coli JM109
(pKK223-3/lipA)は宿主 Escherichia coli JM109
物種との相違
株に新たに Bacillus subtilis リパーゼを生産す
る能力とアンピシリンに対する耐性が付与され
た以外の性質は同一である。
・宿主 Escherichia coli JM109 株に病原性はなく、
挿入遺伝子である Bacillus subtilis リパーゼに
も有害性はない。したがって遺伝子組換え微生物
遺 伝 子 組 換 え 微 生 物 Escherichia coli JM109
(pKK223-3/lipA)は新たに病原性を持つものでは
なく、宿主の Escherichia coli JM109 株と同等
の安全性を有する。
・上記の判断により、遺伝子組換え微生物
使用区分
Escherichia coli JM109 (pKK223-3/lipA)の拡散
防止措置の使用区分はGILSPであると判断
した。
図1を参照のこと
作業区域の位置
・各設備等の配置は、図2のとおり(図2を参照の
配置
設備
こと)
・本申請で使用する遺伝子組換え微生物と非組換え体
の識別をするための分析機器として PCR 装置、アガ
ロースゲル電気泳動装置、DNA シーケンサーを作業
区域内に備えている。設置場所及びその設備等は図3
のとおり。
・本申請で使用する遺伝子組換え大腸菌(Escherichia
coli JM109 (pKK223-3/lipA))のグリセロールストッ
クは、図3のとおり、ディープフリーザーの限定され
たスペースに保管されており、非組換え体及び他の遺
伝子組換え大腸菌とは隔離している。
(図3を参照のこと)。
図5及び図6を参照のこと
構造
生産工程
図4を参照のこと
その他
・拡散防止措置は、○年○月○日、確認番号○○○で確認済みのものと同一である。
・弊社では事業所ごとに遺伝子組換え微生物を含む微生物の使用に関する業務安全委員会を組織し、生
産に関わる業務を管理している。業務安全委員会委員の氏名、役職、専門分野と従事年数、さらに産
業医の氏名、連絡先を図7のとおり(図7を参照のこと)
。
・事故時の緊急時における対処方法を示す。
- 73 -
【備
1
考(記入要領及び注意事項)】
申請者が法人の場合にあっては、「申請者の氏名」については、法人の名称及び代表
者の氏名を記載し、「申請者の住所」については、主たる事務所の所在地を記載するこ
と。
○上記のとおりであるが、確認を受けた申請書の内容から、法人の名称及び代表者の氏名、
住所表示に変更があるときは、速やかに生物化学産業課に連絡すること。
2
氏名(法人にあっては、その代表者の氏名)を記載し、押印することに代えて、本人
(法人にあっては、その代表者)が署名することができる。
○上記のとおりであるが、確認を受けた申請書の内容から、法人の名称及び代表者の氏名
に変更があるときは、速やかに生物化学産業課に連絡すること。
3 「遺伝子組換え生物等の種類の名称」については、当該遺伝子組換え生物等の宿主(法
第2条第2項第1号に掲げる技術の利用により得られた核酸又はその複製物が移入さ
れる生物をいう。以下同じ。)の分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換え生物の特性
等の情報を含め、他の遺伝子組換え生物等と明確に区別できる名称とすること。また、
開発者が付した識別記号及び国際機関において統一的な識別記号が付されている場合
にあっては、当該記号を記載すること。
○「遺伝子組換え生物等の種類の名称」は、基本的には、「株」ごと又は「その誘導株」
ごとに記載し、申請すること。ただし、株や誘導株が複数ある場合でも、同様な安全性
評価が可能であるならば、「同じ種類」のものとして取扱い、一つの申請の扱いで記載
してよい。
○「他の遺伝子組換え生物等と明確に区別できる名称とすること」とは、目的遺伝子名と
その由来名及び宿主名を明示すること。例としては、「○○○○由来の○○○○産生用
○○○○遺伝子を移入した○○○○菌(又はウイルス等)」とし、当該名称だけで他の
遺伝子組換え生物等の種類の名称と区分できない場合は、適宜、かっこ書き等で区分で
きる名称を付け加えること。また、目的遺伝子の由来名は、遺伝子組換え生物等の特性
を示す上で、又は確認審査する上で、特別重要なものでないと考えられる場合は、適宜、
省略してもよい。
○開発者が付した識別記号は、学会、文献等に公表した場合は、当該識別記号とともにそ
の公表手段を記載すること。また、国際機関(OECD 等)において登録されたものにあっ
ては、統一的な識別記号と登録機関を記載のこと。
4
「第二種使用等の目的及び概要」については、遺伝子組換え生物等が生産の手段と
して使用されるか、それ自体が製品として使用されるかについての別を記載するとと
もに、製品の種類及び利用形態を併せて記載すること。
○「第二種使用等の目的」については、遺伝子組換え生物等が申請事業所内において○○
- 74 -
○酵素等の生産を目的に使用されるものなのか、又は遺伝子組換え生物そのものが製品
として出荷されるものなのかについて区分して記載すること。
また、遺伝子組換え生物等の作製の手法又は過程の概要として、使用する宿主・ベク
ター・供与核酸の名称及び組換え方法の内容について全般的事項を簡単に記載し、得よ
うとしている製品(発現産物)との関連を簡単に示すこと。
○「第二種使用等の概要」については、以下の内容を盛り込むとともに、適宜、当該申請
内容の特徴及び重要な点について記載すること。
・製品の種類は、申請の事業所内における工業用酵素、工業用原料、試薬、生物触媒等の
名称を記載すること。
・製品の利用形態は、申請事業所から先の需用者において最終的にどのような用途(例え
ば、○○生産用、○○○合成用原料、○○○検出用、○○○研究開発用等)に利用され
るかによる形態を記載すること。なお、詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別
添資料を付けて説明すること。
・製品の生産規模、生産設備、年間予定生産量、生産開始予定、得られる製品予定数量等
を記載すること。
・拡散防止措置について、過去に全く同じ施設等で確認されたことがあるか、否かを記述
し、ある場合は、最新時点の確認日及び確認番号を記入し、ない場合は、簡単に遺伝子
組換え生物等の最終的な処理方法及び最終的な排水又は廃棄処理手法を記載すること。
【宿主又は宿主の属する分類学上の種】
5
「分類学上の位置及び自然環境における分布状況」については、
(1) 学名(属及び種)及び株名
(2) 公的な微生物保存機関から分与されたものである場合には、当該機関の名称と株番号
(3) (2)でない場合には、同定の根拠となる事項(既に学名が公認されている種との同異点
及びその根拠、株の分離源及びそれから作製した基準株の寄託場所及び保管番号等)
(4) 宿主を遺伝的改変を用いて得た場合にはその遺伝的改変の内容(野生株から宿主株ま
での遺伝的改変の経緯を示すとともに誘導するために用いた遺伝的改変の操作(例えば
紫外線照射による突然変異の誘発、接合等))。ただし、宿主が既に主要な学術文献等
に記載されている株である場合は、その株名を記載すること。
(5) 宿主として野生株を用いる場合には、自然環境における分布状況を記載し、必要に応じ
関連資料を添付すること。
宿主が既に確認済みのもの又はGILSP微生物リストに既に記載されているもので
ある場合は、その旨を記載し、適宜、説明を簡略化してよい。特に、頻繁に使用されてい
る E.coli K12 株等に関する文献等は省略してよい。
(1)「学名」は、属名、種名及び株名を記入すること。また、学名が変更になっている場合
には必要に応じて旧名称も併記すること。
(2)公的な機関から分与されたものである場合には、その機関名と株番号を記載すること。
(3)公的な機関からのものでなく、新たに自然界から分離した野生株を親株として、又は新
たに誘導した株を宿主として利用する場合には、親株又は誘導株の文献・論文等に従い
種の同定を行い、同定年月日、同定者、同定の方法と結果を記載するとともに、既に学
- 75 -
名が公認されている種との同異点及びその根拠を示すこと。さらに、株の分離年月日、
分離源及び分離方法、また、同定した株を特許微生物として寄託した場合は、作製した
基準株の寄託場所及び保管番号等を記載すること。
(4)公的な機関から分与された株又は新たに自然界から分離した野生株を遺伝的改変を用
いて誘導した株を宿主として利用する場合には、その改変の内容を示すこと。具体的に
は、親株又は野生株から宿主株を得るまでの遺伝的改変の経緯を示すとともに、誘導す
るために用いた遺伝的改変の操作として、例えば、紫外線照射、ニトロソグアニジン等
による突然変異誘発、接合、形質導入等を記載する。また、その親株又は野生株との同
異点を記載し、試験結果等により、その根拠を示すこと。但し、E.coli K12 株由来の
C600 株のように既に主要な学術文献などに記載されている株は、その由来を記入する必
要はない。この場合は、必要に応じその文献を添付し文献中にその由来を示す部分を囲
んで示すとともに、簡単な遺伝的性質を記載すればよい。また、文献に記載されている
株から新たに誘導した場合は、同様に当該文献を添付し、文献中の由来を示す部分を囲
んで示すとともに、その株からの由来を記入することでよい(例えば、「C600 株の EMS
処理でSmrを得た」といった記入)。
6 「使用等の歴史及び現状」については、宿主として利用する株が産業利用された歴史
を有する場合には、その内容及び期間を記載し、必要に応じ関連資料を添付すること。
既に確認済みのもの又はGILSPに既に記載されているものである場合は、その旨
を記載した上、その確認番号及び遺伝子組換え生物等の種類の名称又は工業化計画名を
記述すること。
○「使用等の歴史及び現状」は、長期間利用の目安として、宿主として利用する株の産業
利用がおおむね5年以上の継続的利用の実績であるが、その内容及び期間を記載し、必
要に応じそれを裏付ける資料を添付すること。また、実験室における長期にわたる利用
の歴史がある場合は、その旨を記載すること。
○さらに、長期間安全に利用した歴史があるA株を突然変異処理等で誘導したA´株を宿
主とする場合で、A´株には長期間利用した歴史がない場合は,親株であるA株の利用
の歴史及び性質の同異点を併せて記入すること。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
7 「繁殖又は増殖の様式」については、宿主又は宿主の属する分類学上の種の有性又は
無性生殖の周期、増殖温度域、増殖速度、栄養要求性、薬剤感受性等の特性について記
載するとともに、必要に応じ、関連資料を添付すること。
後述する16項における遺伝子組換え生物等と使用する宿主との安全性の比較をするた
めの根拠として、ここでは使用する宿主の繁殖及び増殖の様式について調査する。
○「宿主又は宿主の属する分類学上の種の有性又は無性生殖の周期の特性」は、機能する
稔性因子の有無(例えば、大腸菌では、F+、Hfr、Fーなど表現型に関与する遺伝子
- 76 -
の変異等の区別)及び生殖の周期を記載すること。
○「増殖温度域、増殖速度、栄養要求性、薬剤感受性等の特性」は、宿主の生存、増殖を
制限する遺伝的性質の観点及び増殖を制限する条件の観点から記入し、それらの安定性
に関する知見を記載すること。
○特殊な培養条件下では増殖するが、それ以外では増殖が制限されているかどうか(例え
ば、生産等で利用する培地及び培養条件では増殖するが、それ以外では栄養要求性等に
より増殖制限)を確認すること。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
8 「病原性」については、宿主又は宿主の属する分類学上の種の病原性の有無及びその
根拠並びに病原性に関係あるウイルス及びプラスミドの有無を記載するとともに、病原
性が知られている場合には、その内容並びに予防及び治療の方法を記載し、必要に応じ
関連資料を添付すること。
後述する16項における遺伝子組換え生物等と使用する宿主との安全性を比較するため
の根拠として、ここでは使用する宿主の病原性について調査する。
主要な動植物及びヒトに対する病原性の両方を記載する必要がある。
○「病原性」は、使用する宿主又は宿主の属する分類学上の種の生物について、主要な動
植物及びヒトに対する病原性の有無を調査し、国立感染症研究所の病原体等安全管理規
定(平成17年5月改定)別表1付表1に記載の「病原体のレベル分類」、及び日本細
菌学会バイオセーフティ指針付表1の「病原体のバイオセーフティレベル分類」等のバ
イオセーフティレベル等の情報を記入するとともに、その参考となる検索用データベー
ス又は参考文献等の根拠を記載すること。病原性がある場合には参考文献等によりその
内容(惹起しうる病名及び感染する種の範囲等)を記入すること。
○宿主又は宿主の属する分類学上の種において、病原性に関係するウイルス及びプラスミ
ドが存在している場合は、その内容を記載すること。
○病原性はないものの、他の文献等で宿主について日和見感染やアレルギー惹起性の報告
がある場合は、適切な配慮が必要となるため、その旨を記入しその根拠を示す資料を添
付すること。この報告がある場合は、幼若人、老人、免疫不全又は免疫抑制状態の人に
影響を生じる可能性がある。但し、長期間利用の歴史のある宿主については、適切な措
置(従事者の健康状態等の配慮)を執ったうえで病原性のない宿主としての扱いが可能
である。
○調査の参考とする検索用データベース又は参考文献等としては、以下のものが挙げられ
る。これらについては申請時における最新のものを用いること。
なお、科学的知見によって病原性が疑われる情報がある場合は、必要に応じ、これらを
否定する情報を要求されることがある。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
<参考文献>
Ⅰ.
第1次検索調査
以下のような病原性細菌名に基づく検索公開リストを参照し、多面的に病原性の有無の
- 77 -
確認をされるよう努めること。その際どのようなデータベース等に基づいたのか、その根
拠を併記すること。
・国立感染症研究所 病原体等安全管理規定(平成 17 年 5 月)別表1付表1,付表2、同 研
究所ホームページ(http://www.nih.go.jp/niid/index.html)
・日本細菌学会バイオセイフティー指針
(http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsb/biosafety/CONTENTS.HTM、
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsb/biosafety/FUHYO1.HTM、
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsb/biosafety/FUHYO2.HTM)
・農林水産省
動物検疫所(http://www.maff-aqs.go.jp/,
http://www.maff-aqs.go.jp/tetuzuki/index_4.htm)
・DSMZ(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)Bacterial
Nomenclature
Up-to-date(http://www.dsmz.de/bactnom/bactname.htm)
・Ecological database of the world's insect pathogens
(http://cricket.inhs.uiuc.edu/edwipweb/edwipabout.htm)
Ⅱ. 第2次検索調査(上記の検索において病原性が有ると疑われる場合)
第1次検索調査等において、利用微生物又は利用微生物の属または種に病原性が有ると
確認された場合は、次に示すような文献検索等により関連資料を収集すること。必要に応
じ、該当部分を下線等で明示した後、別添として提出すること。
文献検索
・Medline ゲートウェイ(http://www.healthy.pair.com/)(無料)
MEDLINE は NLM(National Library of Medicine)が提供する医、歯、薬、獣医
関連文献の索引・抄録を電子化した世界最大のデータベースである。
・ NCBI
National
Library
of
Medicine ( 医 学 、 生 物 科 学 全 般 )
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/PubMed)
(無料)
PubMed は NLM 内の NCBI(National Center for Biotechnology Information)
が試験的に提供する MEDLINE など文献抄録データベースの検索サービスである。
・科学技術振興機構(JST, JOIS)
(自然科学工学全般)
(http://pr.jst.go.jp/db/db.html)
(有料)
JMEDICINE は(JST)主催の国内の医薬関連文献データベースである。WEB では
Enjoy Jois としてさまざまな DB の一つとして有料で提供されている。
・
ICI Current Contents connect (http://connect.isihost.com/)(有料)
・
(財)バイオインダストリー協会「組換え微生物等の産業使用促進システム(略称J
BAM:JBA Microorganism)」(無料)
(URL: www.jba.microorganism.info)。
更に、以下のような専門の参考文献があるので参照すること。
- 78 -
・日本植物病害大事典 岸 国平 (編集) 全国農村教育協会(1999)
・植物病理学事典 日本植物病理学会 (編集) 養賢堂(1995)
・魚病学概論 室賀 清邦, 江草 周三 (編集) 恒星社厚生閣(1996)
・魚病学 畑井喜司雄、宗宮弘明、渡邉翼 (共著)学窓社(1998)
・天敵微生物の研究手法 植物防疫特別増刊号(No.2)日本植物防疫協会(1993)
・生物農薬ガイドブック
日本植物防疫協会(編集)日本植物防疫協会(2002)
・Bergey's Manual of Systematic Bacteriology: The Proteobacteria (Bergey's Manual
of Systematic Bacteriology, 2) David R. Boone, George Garrity (著) Springer
Verlag 2巻 (2004)
・The Desk Encyclopedia of Microbiology, M. Schaechter (著) Academic Press (2003)
・Manual of Clinical Microbiology, 8th Ed. Patrick R. Murray, 他(編集) American
Society for Microbiology (2003)
・Fields Virology 4th Ed. (Two volume set with CD-ROM), Bernard N. Fields, 他(編
集) Lippincott Williams & Wilkins (2001)
9 「その他の情報」については、宿主又は宿主に属する分類学上の種の有害な影響を及ぼ
す生理活性物質等の産生性の有無を記載するとともに、該当する物質の存在が知られて
いる場合は、その名称並びに活性及び毒性の強さについて記載し、必要に応じ関連資料
を添付すること。また、抗生物質の産生性等の主要な生理学的性質について記載し、必
要に応じ関連資料を添付すること。
○「有害な影響を及ぼす生理活性物質等」は、使用する宿主又は宿主の属する分類学上の種
の生物について、宿主の代謝する物質で主要な動植物及びヒトへの有害な影響が推定される
ものを指す。文献等を調査した結果、このような物質の存在が確認された場合には、生理活
性物質等の名称、推定生成量等活性及び毒性とその条件、また、主要な動植物への有害な影
響等、それらに関する情報を記載すること。
○抗生物質の産生性等の重要な生理学的性質等(例えば、特定ファージ感染による病原性獲
得の可能性)についての情報を記載すること。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
【供与核酸】
10
「構成及び構成要素の由来」については、目的遺伝子、隣接領域及び調節系の構
成並びにその由来について記載すること。また、構造について、制限酵素地図、塩基
数及び塩基配列を必要に応じ記載すること。
○「供与核酸の構成」は、宿主に移入する核酸のうち、ベクター以外の核酸を記載し、目
的遺伝子のほか、その隣接領域及び調節領域の核酸の構成を記載すること。具体的には、
プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、及び生理活性を有しないリンカー、ア
ダプター、クローニングサイト、スペーサー、オペレーターの挿入、欠失又は変異導入
処理した核酸について、名称を付して記載すること(このものは、後述13のベクター
の欄で記載してもよい。)。
また、供与核酸が目的遺伝子及び調節領域の核酸以外の機能未知なオープンリーディ
- 79 -
ングフレーム(ORF)を含むかどうかについても記述すること。
○「供与核酸の構成要素の由来」は、供与核酸を提供する由来の微生物(種、属、株名)
とその由来生物からの調製方法を記載すること。また、野生株の核酸に変異(変異導入
処理及び欠失など)を導入している場合にはその変異の内容、目的、野生株との同異に
ついての情報を記入すること。
○「供与核酸の構造」は、制限酵素地図、塩基数及び塩基配列を必要に応じ記載すること。
供与核酸の由来生物の病原性については、後述する16項における遺伝子組換え生物等
とベクター・供与核酸の安全性を比較するための根拠として、以下の事項について、前述
8項の宿主の病原性と同じ要領で調査し、記載すること。
○供与核酸の由来生物が病原性を有する場合は、参考文献等を調査し供与核酸と病原性の
関連性の有無を記入すること。
○供与核酸が目的遺伝子及び調節配列の核酸以外の機能未知なオープンリーディングフレ
ーム(ORF)を含む場合は、ホモロジー検索する等して、その部分が病原性や毒性に
関与しないことを示すこと。この場合は、存在する目的外のORFの配列の6つのフレ
ーム(1塩基づつずらした3フレーム及び逆方向の合計6フレーム)について可能な限
り新しい塩基配列データベースでホモロジー検索を行い、毒素、ガン、ウイルスに関連
する遺伝子との相同性の程度を検討することによって、既知の有害なDNAを含まない
ことを示すこと。ただし、ホモロジー検索結果の判断については解釈余地が大きいため、
必要に応じて追加データが必要となる場合がある。
○なお、純化された(当該遺伝子が目的遺伝子の配列だけから構成される場合)遺伝子の
みであって、それがそのままタンパク質に翻訳されることが明確になっている場合は、
上記の情報は不要である。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
11
「構成要素の機能」については、供与核酸(法第2条第2項第1号に規定する技術
の利用により得られた核酸又はその複製物のうちベクター(法第2条第2項第1号に規
定する技術の利用により得られた核酸又はその複製物を細胞内で複製させるために用い
られる核酸をいう。以下同じ。)を除くものをいう。以下同じ。)が遺伝子として有す
る機能及び物質を生産又は処理する場合に推定される代謝経路について記載すること。
○「供与核酸の構成要素の機能」は、宿主に移入する核酸のうち、ベクター(細胞外にお
いて核酸を加工する技術の利用により得られた核酸又は複製物を細胞内で複製させるた
めに用いられる核酸)以外のものであって、目的遺伝子のほか、その隣接領域及び調節
領域の核酸の構成の遺伝子として有する機能を記載すること。具体的には、プロモータ
ー、ターミネーター、エンハンサー、及び生理活性を有しないリンカー、アダプター、
クローニングサイト、スペーサー、オペレーターの挿入、欠失又は変異導入処理した核
酸を含んだ構成要素を用いる場合は、その機能と目的を記載すること(後述13のベク
ターの欄で記載してもよい)。
○特に、目的遺伝子は、その機能の名称及び生産の目的とする製品との関係を記入し、供
与核酸の発現産物である酵素を使って物質生産又は処理を行う場合は、反応に関わる発
- 80 -
現産物の機能について記載すること。また、遺伝子組換え微生物を用いて物質生産及び
処理を行う場合は、発現産物の機能と推定される宿主の代謝経路について記述し、物質
生産又は処理との関係を記述すること。
また、供与核酸が構造遺伝子である場合にはそれにコードされるアミノ酸配列を記載
すること。
なお、この場合、可能な限りEC番号を調査して記入すること。挿入DNAと名称及
び由来が同じであっても、EC番号が異なれば、異なる遺伝子配列を持つと考えられ、
別の確認申請が必要となる。
○マーカー遺伝子は、目的遺伝子の一つであり、新たな耐性遺伝子をベクターに挿入する
場合は、上記の目的遺伝子と同様な情報を記述すること。
なお、マーカー遺伝子がGILSP微生物リストに既に記載しているものである場合
は、その旨を記載し、適宜、説明を簡略化してよい。
○詳細内容の説明が必要である場合は、適宜、別添資料を付けて説明すること。
【ベクター】
12 「名称及び由来」については、ベクターの名称及び由来する生物の分類学上の位置を
記載すること。
「ベクターの名称及び由来」は、GILSP微生物リストに記載されているものである
場合、又は概ね5年以上の長期間安全に利用した歴史がある場合においては、既に安全と
されているベクターと同等に扱うことが可能であり、その旨を記載し、適宜、簡単な説明
資料で足りる。また、実験室における長期にわたる利用の歴史がある場合は、その旨を記
載すること。
新たに開発したベクターの場合は、その名称及び由来する生物の分類学上を記載し、適
宜、詳細な別添資料を添付すること。
13
「特性」については、ベクターの伝染性、病原性、伝達性、塩基数等について明ら
かな範囲で記載すること。なお、既知のベクターについて改造又は修飾を行い、新しい
ベクターを開発した場合は、改造又は修飾前のベクターに関する文献を添付し、改造又
は修飾を行った部分について説明すること。また、ベクターの由来生物の特性について
も必要に応じ記載すること。
既に確認済みのもの又はGILSP微生物リストに記載されているものである場合、そ
の旨を記載し、適宜、説明を簡略化してよい。
また、概ね5年以上の長期間安全な利用の歴史があり、学術誌等でその性質等について
明らかである一般的なベクターについては、名称、簡単な説明と長期間の安全な利用を裏
付ける情報を添付すること。また、実験室における長期にわたる利用の歴史がある場合は、
その旨を記載すること。
以下は、後述する16項における遺伝子組換え生物等と使用する供与核酸・ベクターの
安全性を比較するための根拠として、使用するベクターの病原性について調査する。
○「ベクターの特性」は、特に、ベクターと供与核酸の安全性の評価のための情報が十分
- 81 -
に収集できない場合、又は新たにベクターを病原菌等から調製したために性質が十分に
明らかでない場合等において、伝染性、病原性、伝達性、塩基数等について明らかな範
囲で記載すること。
「伝達性」とは、核酸がある生物個体から他の生物個体へ伝達する性質又はその程度
を意味し、具体的には、微生物から微生物への接合や遺伝子の水平伝達により、核酸の
状態で(染色体若しくはプラスミドとして)伝達する性質又はその程度をいう。「伝染
性」とは、微生物から動植物等への感染により、微生物ごと伝達する性質又はその程度
をいう。
特に、ウイルスゲノムを宿主に移入する場合等は、注意が必要である。
○長期間安全利用の実績があるベクターより誘導した場合は、改造又は修飾した部分につ
いて詳しく記入するとともに、改造又は修飾前のベクターに関する文献を添付し、裏付
けとなる情報を加えて改造又は修飾を行った部分について説明すること。
なお、ベクターを改造・修飾して得られた、目的遺伝子(マーカー遺伝子を含む)並
びに宿主に対して外来のプロモーター、ターミネーター、エンハンサー、及び生理活性
を有しないリンカー、アダプター、クローニングサイト、スペーサー、オペレーターの
挿入、欠失又は変異導入処理した核酸を含めたものを、そのベクターの特性の他に、構
成及び構成要素の名称とその由来並びに構成要素の目的と機能を説明すること(前述の
10及び11の供与核酸において、当該情報の記載がない場合)。
○ベクターにマーカー遺伝子及びその他の生理活性を有するタンパク質やポリペプチドを
コードする遺伝子が挿入されている場合、当該遺伝子については、目的遺伝子として扱
う。ただし、改造又は修飾によって水平伝播の恐れを生じさせることがある場合は、そ
の資料を追加する必要がある。
【遺伝子組換え微生物】
14
「調製方法」については、
(1) 細胞内に移入する核酸の構成(目的遺伝子、プロモーター、マーカー等の配列)及
びベクターへの目的遺伝子の挿入方法
(2) 宿主への目的遺伝子の移入方法
(3) 遺伝子組換え微生物の育成経過(遺伝子組換え微生物を選抜した方法及びその後の
育成経過の概要)を記載し、必要に応じ図示すること。
後述する16項における遺伝子組換え微生物と宿主の安全性の比較をするための根拠
として調査する。
(1)「細胞内に移入する核酸の構成」は、細胞内へ移入するベクターの最終構築及び構築
方法のフロー図等を添付し、図中に挿入する核酸の名称を明示して、その位置、挿入方
向などのベクターの改造部分が明確に分かるように記入すること。また、宿主に移入す
る核酸のうち、ベクター及び目的遺伝子並びに宿主に対して外来のプロモーター、ター
ミネーター、エンハンサー、及び生理活性を有しないリンカー、アダプター、クローニ
ングサイト、スペーサー、オペレーターの挿入、欠失又は変異導入処理した核酸、その
他の隣接領域及び調節領域の各核酸の構成要素を記載すること。
また、「ベクターへの目的遺伝子の挿入方法」を記載すること。
- 82 -
(2)「宿主への目的遺伝子の移入方法」は、組換えDNA分子を宿主に導入するのに用い
た形質転換法や形質導入法(in vitro パッケージングの場合)を記入すること。
(3)「遺伝子組換え微生物の育成方法」は、薬剤耐性や感受性などによるコロニーの選択、
挿入目的酵素の基質を用いたプレートによるコロニーの選択など組換え体の選択に用
いた方法などを記入すること。
15
「細胞内に移入した核酸の存在状態及び発現の安定性」については、
(1) 移入した核酸が遺伝子組換え微生物の染色体に組み込まれているか細胞質内に存在
するかの別
(2) 目的遺伝子の宿主内での発現の安定性を記載すること。
(1)「染色体内か、細胞内に存在するかの別」は、細胞内へ移入する核酸の細胞内での状
態(プラスミドとして存在する、あるいは染色体へ組込まれる等)を記述すること。相
同組換え等によって染色体へ組込まれる場合においては、その組込み箇所についての情
報を記入すること。
(2)「目的遺伝子の宿主内での発現の安定性」は、以下の二つの方法のいずれかを記入す
る。
・組換えDNA分子の安定性、すなわち選択圧のない状態における組換えDNA分子の脱
落率と変化のしやすさを継代の状況をもとに記入する。また、組換えDNA分子を安定
化する方法があれば記入すること。
・挿入遺伝子の発現の程度を酵素活性等によって見積もり、その継代変化から安定性につ
いての知見を記入する。
なお、相同組換え等によって移入した核酸が染色体へ組み込まれる場合は、当該挿入 DNA
を宿主に導入することによって宿主の性質がリスクを増幅させる方向に変わることがない
ことについて記載する。
具体的には、宿主染色体の挿入される部位についての情報、フレームシフトや新たなフ
ュージョンタンパク質の生起の有無、及び新規なORFの出現の有無について記載し、意
図しない性質の発現がないことを確認する。
16
「宿主又は宿主の属する分類学上の種との相違」については、「繁殖又は増殖の
様式」、「病原性」、「その他の情報」で記載した事項について、宿主との相違点に
ついて記載し、必要に応じ関連資料を添付すること。また、宿主との識別を可能とす
る特徴があれば併せて記載すること。
宿主又は宿主の属する分類学上の種との相違は、遺伝子組換え微生物の安全性の比較を、
前述8項の宿主、前述10項の供与核酸、前述13項のベクターによって記載した情報に
基づいて総合的に評価・判断して記入すること。但し、遺伝子組換え微生物そのものを対
象とした調査や実験を行っている場合は、その結果を添付するとともに評価結果について
記載すること。
○「繁殖又は増殖の様式」の相違点については、遺伝子組換え微生物と宿主の増殖能力の
比較結果を記入すること。明確な根拠がある場合には実験的に比較する必要はない。
○「病原性」の相違については、遺伝子組換え微生物が新たな病原性を有しているかどう
- 83 -
かについて根拠とともに記載すること。
○「その他の情報」については、遺伝子組換え微生物と宿主の安全性を比較する上で重要
なその他の事項を記載すること。
【拡散防止措置】
17
「使用区分」については、以下の区分に分類し、別表の上欄に掲げる遺伝子組換え
生物等の区分に応じて、別表の下欄に定める拡散防止措置を実施する旨を記載すること。
なお、以下の区分に該当しないものは「その他」と記載し、予定している拡散防止措置
の内容を別紙に記載すること。
a.GILSP(宿主、供与核酸、ベクター及び遺伝子組換え微生物が次の基準を満た
すもの)
(1)宿主
(ア)病原性がないこと
(イ)病原性に関係のあるウイルス及びプラスミドを含まないこと
(ウ)安全に長期間利用した歴史がある又は特殊な培養条件下では増殖するがそれ
以外では増殖が制限されていること
(2)供与核酸及びベクター
(ア)性質が十分明らかにされており、有害と認められる塩基配列を含まないこと
(イ)伝達性に乏しく、かつ、本来耐性を獲得することが知られていない生細胞に
耐性マーカーを伝達しないこと
(3)遺伝子組換え微生物
(ア)病原性がないこと
(イ)宿主と比べて増殖する能力が高くないこと
b.カテゴリー1(遺伝子組換え微生物が病原性がある可能性が低く、かつGILSP
に含まれないもの。)
○上記の5~16の安全性評価項目の情報において、事業者は、宿主、供与核酸、ベクタ
ー及び遺伝子組換え微生物が各評価項目ごとに評価を実施し、総合的に判断して、産業
利用二種省令の使用区分(GILSP、カテゴリー1)又はいずれにも該当しないもの
であるかを評価する。GILSPの場合は、上記17aの基準に照らして、使用区分の
欄に「GILSP」と記載し、当該省令別表の区分に対応した、拡散防止措置を執るこ
とを記載すること(カテゴリー1の場合も同様に、対応した拡散防止措置を執る旨)。
なお、GILSP等であるか否かの判断は、広範かつ高度な科学的知見を必要とする
ことから、社内に安全管理体制として設置した生産等安全委員会等を活用して行うこと。
また、その判断した議論の内容は、記録し、審議記録を適当な期間、保存すべきである。
○「有害と認められる塩基配列を含まない」は、「有害な既知のタンパク質又はポリペプ
チドをコードするDNAを含まないこと」を意味している。特に供与核酸の由来生物が
病原性等有害な性質を示す場合には、供与核酸にその有害な性質を起因するDNA部分
が含まれることを意味し、また、供与核酸の由来生物が、病原性を有しない場合におい
ては、当該生物由来の供与核酸は有害でないと判断することが妥当であると考えられる。
しかしながらこの判断は、供与核酸の性質を個別に考慮することが重要であり、サイ
- 84 -
トカイン等の生理活性物質や毒物・薬剤の分解・代謝に関わる酵素、細胞壁等の構成成
分に対して加水分解活性を示す酵素等は例外的に特段の判断基準を明示することが求
められることがある。すなわち、WHOの安全性マニュアル(Laboratory biosafety
manual Third edition)によれば、供与核酸が既知の生物活性を有するタンパク質等を
コードしており、その産物が危害を生じさせる可能性のある状況において、その発現レ
ベルと併せて評価すべきものとして、トキシン、サイトカイン、ホルモン、発現調節因
子、病原性に関わる因子又はエンハンサー、腫瘍形成因子、抗生物質耐性因子、アレル
ゲンを要注意遺伝子として指摘している。したがって、物質としての安全性だけでなく、
その物質を発現した場合に組換え体としての安全性を確認する必要がある。
○「伝達性に乏しい」は、核酸がある生物個体から他の生物個体へ伝達する性質又はその
程度を意味し、具体的には、微生物から微生物への接合や遺伝子の水平伝達により、核
酸の状態で(染色体若しくはプラスミドとして)伝達する性質が低いということを意味
している。
○「本来耐性を獲得することが知られていない生細胞に耐性マーカーを伝達しないこと」
は、使用する薬剤耐性遺伝子が接合など自然界で起こりうる方法によって他の細胞に導
入される可能性が、いかなる状況においても十分に低いことを意味している。
○「遺伝子組換え微生物がGILSPであるということ」は、病原性がないこと(基本的
には、宿主に病原性がなく、かつ、供与核酸及びベクターに有害と認められる塩基配列
を含まないこと)及び組換え生物と宿主とを比較して増殖する能力が高くないというこ
とを意味している。
○なお、挿入DNA産生物質そのものをヒト又は動植物に投与して安全な場合でも、その
産生物質を発現する微生物の病原性、宿主域、生残性等が変わるような遺伝子の挿入の
場合には、遺伝子組換え微生物としてのリスクの評価が必要である。
18
「作業区域の位置」については、事業所内外の建屋の配置及び名称並びに作業区域
を図示すること。
○事業所内の遺伝子組換え微生物を取り扱っている全体の建家又は部屋の平面図を示す
(例示:図1)。
○「作業区域」は、事業所内にある作業する場所のうち、遺伝子組換え微生物を直接取扱
う区域を指す。
作業区域の設定は、事業所内外の全体図面に当該作業区域を太線で囲む等の図示によ
って行うこと。
○作業区域と作業区域以外の区域とは、明確に区別できるようにすること。
19
「配置」については、作業区域を含む平面図を示し、遺伝子組換え微生物を取り扱
う主要な設備の位置及び名称を記載すること。
○作業区域内に設置してある関係の設備・装置等の名称を付けて図示すること。なお、培
養・発酵、分離、精製等の生産設備関係は、後述する21の「生産工程」に従って、よ
り詳細に図示すること。作業区域が複数にまたがる場合は接続(例えば、移送用配管の
位置及び継手の有無等)の状況を名称を付けて図示すること(例示:図2(設備等の位
- 85 -
置及び名称)及び図3(試験検査設備等))。
○GILSP区分として必要な設備等としては、作業区域内に、以下の設備等が設けられ
ている必要があり、その旨を図示すること。
①本生産工程が遺伝子組換え微生物そのものを製造するための培養又は発酵設備、又は遺
伝子組換え微生物を利用して製品を製造するための培養又は発酵設備
②製造又は試験検査に使用する器具、容器等を洗浄し、又はそれらに付着した遺伝子組換
え微生物を不活化するための設備
③遺伝子組換え微生物の生物学的性状についての試験検査をするための設備。なお、この
場合、どのような設備が必要かの具体的な具備要件は、使用する遺伝子組換え微生物に
よって、異なると考えられることから、これらを明示しないが、例示を掲げれば以下の
とおりである。
・例1:PCR 装置 or 電気泳動装置 or 顕微鏡 etc.(生物学的性状について試験検査)
・例2:PCR 装置、アガロースゲル電気泳動装置、DNA シーケンサーetc.(非組換え体の
識別をするための分析機器)
④遺伝子組換え微生物を他のものと区別して保管できる設備が設けられていること。この
場合、同一の保管設備であっても、中が明確に仕切ることができて他のものと混同され
る可能性のない構造であればよい。
例示を掲げれば以下のとおりである。
・例1:遺伝子組換え大腸菌(***株)保存フリーザー(グリセロールストックはディープ
フリーザーの限定されたスペースに隔離して保管)
・例2:○○○○組換え体保存フリーザー(非組換え体と別に区別した棚にプラスチック
ケースにて保管)
○カテゴリー1においては、上記のGILSPに規定する必要な設備等のほかに、以下の
設備が設置されている必要があり、その旨を図示すること(例示:略)。
①施設等(施設、設備その他の構造物)の外の大気、水又は土壌と遺伝子組換え微生物と
を物理的に分離する施設等であること。
②事業の従事者が使用する洗浄又は消毒のための設備が設けられていること。
③必要に応じ、作業区域内に設置された室内における空気中の遺伝子組換え微生物の数を
最小限にとどめるための換気設備(遺伝子組換え微生物を補足できるものに限る。)が
設けられていること。
④設置時及び定期的に、発酵設備等(培養又は発酵の用に供する設備及び当該設備に直接
接続された設備)の密閉の程度又は性能の検査を行うこと。
⑤培養設備等のうち漏出防止機能に係る部分の改造又は交換を行った場合には、その都度、
当該設備の密閉の程度又は性能の検査を行うこと。
(例えば、培養槽の攪拌軸及び移送設備のシールの材質・耐久性・点検・交換頻度等につ
いて記入すること。)
なお、本項には直接関係するものではないが、以上のほか、以下のような事業者の管理
体制が必要である。
- 86 -
①作業区域内を清潔に保ち、げっ歯類、昆虫類等の駆除に努めること。
②教育訓練を受けた事業の従事者以外の者の作業区域への立入りを制限し、仮に立ち入る
場合は、事業の従事者の指示に従わせること。
③作業区域には、その見やすいところに「カテゴリー1取扱い中」と表示すること。
20
「構造」については、遺伝子組換え微生物の取扱いに係る設備又は装置に関し、
(1) 設備の仕様
(2) 排水系統
(3) 換気設備(「使用区分」を「カテゴリー1」と分類した場合であって、作業区域の
うち強制換気を行っている建屋又は部屋の換気設備)を記載し、必要に応じ図示するこ
と。
(1) GILSPとしての設備の仕様は、主要構造体の種類として、培養室、分離・精製室
等、生産に用いる設備・装置として、発酵・培養設備、分離精製設備等の仕様を記述す
ること。また、移送システムの種類を添付すること(例示:図6)。
カテゴリー1としての設備の仕様は、上記のGILSPの設備に加え、換気設備、漏
出防止機能に係わる部分及び除菌設備について、その仕様を記述すること。
(2) 排水系統は、排水処理設備を図示するとともに、処理される遺伝子組換え生物等が流
入から最終放流までのフロー図を示すこと(例示:図5)。
また、廃棄物処理は、産業廃棄物処理業者又は焼却処理等を示すこと。
なお、生産工程中の排水処理設備は、後述の21に記載すること。
(3) 換気設備は、使用区分がカテゴリー1の場合に記述する。必要に応じ、作業区域内に
設置された室内における空気中の遺伝子組換え微生物の数を最小限にとどめるための換
気設備(遺伝子組換え微生物を補足できるものに限る。)が設けられていることが必要
(例示:略)。
21 「生産工程」については、遺伝子組換え微生物の生産又は遺伝子組換え微生物を使
用して行う物質の生産の工程についてその概略を図示すること。図には、各種機器の名
称、バルブの箇所等を記載し、必要に応じ各工程の名称及び内容を記載すること。
○本生産工程が遺伝子組換え微生物そのものを製造するためのものか、又は遺伝子組換え
微生物を利用して製品を製造するためのものかを分かり易く示し、その培養又は発酵設
備を図示すること。また、必要に応じ、当該設備に直接接続された設備である、前培養、
菌体分離、滅菌設備等、ろ過装置、分離精製装置及び移送システム等を示し、全体の生
産工程プロセスのフローを図示すること。図中には、適宜、各種設備、機器類の名称、
バルブ類、ポンプ類の箇所等を記載すること(例示:図4)。
○生産工程の図中に、排水系統図及び廃棄物処理系統図を示し、適宜、排水処理設備又は
廃棄物処理設備又はその他の方法を図で示すこと。
産業利用二種省令に基づき、以下の区分の拡散防止措置が必要。
なお、以下の表現で、「滅菌」とは、遺伝子組換え微生物の生存能力を奪い、生存し
ているものを完全になくし、無菌状態を作り出すことをいい、「不活化」とは、遺伝子
組換え微生物又は遺伝子組換え微生物が産生する有害物質を消毒等して、不活性化又は
- 87 -
除去して、感染等が起こらないようにすることをいう。
イ)GILSPの場合においては、以下の拡散防止措置が必要であり、適宜、その設備
を図に示すこと。なお、処理される遺伝子組換え微生物のフローを当該図中に太線で
示すこと。
・製造設備又は試験検査に使用する器具、容器等を洗浄する設備又はそれらに付着した
遺伝子組換え微生物を不活化するための設備について記載すること。なお、この場合、
遺伝子組換え微生物の流れは、太線にて表すこと。不活化については、使用する条件
における菌体の生存について、試験をした結果を別途付けること。なお、オートクレ
ーブ等の方法で滅菌処理する場合は、その旨記載すること。
・廃液又は廃棄物は、それに含まれる遺伝子組換え微生物の数を最小限にとどめるた
めの措置をとった後、廃棄すること。
・生産工程中において遺伝子組換え微生物を施設等の外に持ち出すときは、遺伝子組
換え微生物が漏出しない構造の容器に入れること。
ロ)カテゴリー1の場合においては、上記イ)に掲げるもののほか、以下の不活化が必
要であり、適宜、その設備を図に示すこと。なお、処理される遺伝子組換え微生物の
フローを当該図中に太線で示すこと。
・廃液及び廃棄物を不活化すること。
(不活化の手段を記載すること。例えば、オートクレーブ処理、焼却処理等)
・除菌設備については、交換時、定期検査時及び製造業務内容の変更時に、付着した遺
伝子組換え微生物を不活化すること。
・遺伝子組換え微生物を培養又は発酵の用に供する設備に入れ、又はこれから取り出す
場合に、遺伝子組換え微生物が施設等から漏出しないよう取り扱うとともに、培養設
備等の外面に遺伝子組換え微生物が付着した場合には、直ちに不活化すること。
・作業終了後、使用した培養設備等を洗浄し、又はそれに付着した遺伝子組換え微生物
を不活化すること。
22
「その他」については、
(1)上記以外の遺伝子組換え微生物の使用に関し得られている知見
(2)事故時等緊急時における対処方法
(3)事業者における管理体制
等について必要に応じ記載すること。
(1) その他遺伝子組換え微生物の使用に関し得られている知見
過去に、申請した事業所が確認を受けた拡散防止措置と同様である場合、確認年月日、
確認番号及び遺伝子組換え生物等の種類の名称を記入すること。
(2) 事故時等緊急時における対処方法
○法第十五条(第二種使用等に関する事故時の措置)に規定に基づき、施設の破損等によ
って、適切な拡散防止措置が執れなくなった場合は、直ちに事故についての応急の措置
を執るとともに、速やかにその事故の状況及び執った措置の概要を主務大臣(経済産業
- 88 -
大臣等)に届出ることを義務づけており、また、基本的事項第二の2「遺伝子組換え生
物等の取扱いに係る体制の整備に関する事項」においても事故における連絡体制の整備
を行うよう努めることとされている。
○具体的には、運転の誤操作や地震等の偶発的事故を含め、施設の破損等によって、適切
な拡散防止措置が執れなくなった場合の応急の措置に対する具体的なマニュアルを作
成しておくこと。更に、速やかにその事故の状況及び執った措置の概要を経済産業大臣
に届出るための人的体制(不在の場合の代理者を含む)、連絡網、対応措置等を具体的
に決め、マニュアル化しておくこと。
○製造に係る事業実績や新しい文献により知り得た知見が当該遺伝子組換え微生物の安全
性に影響を与える可能性がある場合は、速やかに経済産業大臣に報告すること(指定様
式はなし)。
○なお、レンタルラボ等の自社所有でない賃貸施設において使用する場合は、賃貸借契約
書の写しを添付するとともに、事故時の借り手(申請者)責任の所在及び事業内容の貸
し手への通知(申請書と確認書の写しを貸し手への手交)について記載すること。
(3) 事業者における管理体制
基本的事項第二の2「遺伝子組換え生物等の取扱いに係る体制の整備に関する事項」に
おいて、あらかじめ遺伝子組換え生物等の安全な取扱いについての検討を行うとともに、
遺伝子組換え生物等の取扱いについて経験を有する者の配置、遺伝子組換え生物等の取扱
いに関する教育訓練等の体制の整備に努めることとされている(例示:図7)。
企業の代表者は、生産業務等の安全を確保するために、事業所の長が行う職務の具体例
を以下に記載する。
①遺伝子組換え生物等の安全な取扱いについての検討を行うこと。
【具体例】
イ)事業所の長は、あらかじめ生産業務等管理者及びその補佐する生産業務等安全主任者
を選任するとともに、生産業務等安全委員会を設置し、その委員を任命し、生産業務等
の安全確保について諮問すること。また、生産業務等管理者は、生産計画の立案及びそ
の実施に際し、本法律を十分に遵守し、生産業務等安全主任者との連絡の下に、生産業
務等全体の適切な管理・監督に当たること。なお、生産業務等管理者は、遺伝子組換え
微生物を取り扱う上での注意事項、設備・装置、取扱方法、安全・運転管理についての
マニュアルを用意し、従事者に配布しておくよう努めること。
ロ)生産業務等管理者は、カテゴリー1の場合、生産業務等従事者以外の者の作業区域へ
の立ち入りは制限し、生産業務等の性質を知らない者を作業区域へは入れないこと。ま
た、生産業務等従事者以外の者が立ち入る時には、生産業務等従事者の指示に従わせる
こと。
ハ)生産業務等管理者は、以下の事項についてその検査・調査内容、方法、その結果とそ
れに伴う対応作業内容、実施日、実施者を記入する検査等の記録簿を作成し、工業化終
了後5年間保存、管理すること。
・遺伝子組換え微生物の名称及びその容器に付された番号
- 89 -
・遺伝子組換え微生物の保管
・遺伝子組換え微生物の生物学的性状及びその試験検査の年月日
・遺伝子組換え微生物の譲受けの相手方の氏名、住所、目的及び受け入れ体制
・健康診断の結果
・生産業務等安全委員会の審議記録(遺伝子組換え微生物の取扱方法の適否を確認する根
拠となった資料を含む)
・設備・装置の定期点検及び運転操作の記録
設備・装置は、設置直後及び定期的に密閉度又は性能の検査を適切な試験方法により行
うこと。
○特に、カテゴリー1の場合
・設置時及び定期的に、培養又は発酵設備及び当該設備に直接接続された設備の密閉の
程度又は性能の検査を行うこと。
・培養設備のうち漏出防止機能に係る部分の改造又は交換を行った場合には、その都度、
当該設備の密閉の程度又は性能の検査を行うこと。
②遺伝子組換え生物等の取扱いについて経験を有する者の配置をすること。
【具体例】
生産業務等安全委員会は、事業所ごとに設置するものとし、高度に専門的な知識、技術
及び広い視野に立った判断が要求されることを十分に考慮し、適切な分野の者により構
成されること。
申請に際しては、生産業務等安全委員会の名簿を作成し、名簿には氏名、専門、組換
え体取扱いの実務経験年数を記載すること。
必要な専門分野は、直接事業に係わる分野の他に、少なくとも「微生物」、「安全に係
わる労務管理」の分野を専門とする委員を加えて構成する。また、産業医若しくは産業
医の連絡係を置き、その氏名を記入すること。
生産業務等安全委員会は、事業所の長の諮問に応じて、イ)遺伝子組換え微生物の取扱
方法の適否、ロ)生産業務等従事者の安全教育訓練及び健康管理、ハ)事故の際の必要
な措置及び改善策、ニ)その他生産業務を行う際の安全性の確保に関する必要な事項に
ついて調査審議し、助言すること。
③遺伝子組換え生物等の取扱いに関する教育訓練等の体制の整備をすること。
(具体例)
生産業務等管理者は、生産業務等の開始前に生産業務等従事者に対し、本法律を熟知さ
せるとともに教育訓練を行うこと。従事者の作業形態に応じて、業務に関する安全性知
識の教育・訓練を行うこと。
23
用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。
なお、連絡先として、本件の内容を把握している担当者の電話番号、e-メールアドレス
等が記載された名刺等を同封すること。
- 90 -
- 91 -
- 92 -
作業区域の指定なし
C
B
培養槽 A
遠心分離機A
B
1000
製品タンク
出入口
天井高さ 500
膜処理装置
図2 設備等の位置及び名称の平面図(GILSP)
(cm)
950
PCR 動装置
電気泳
- 93 -
実験台
廊下
保存室
フリーザー
冷蔵庫
○保管設備:冷蔵庫、フリーザー
○生物学的性状試験検査設備:PCR装置、電気泳動装置等
流し
分析室
冷蔵庫
グ
ト
フ
ーー
オレ
倉庫
図3 試験検査設備等配置図
(GILSP)
流し
インキュベータ
培養室
安全キャビ
ネット
インキュベータ
- 94 -
薬液
水
排ガス処理設備
大気へ
M
原料溶解
原料
排水
送液ポンプ
排水
コンデンサー
排気
排水
コンデンサー
排気
本培養
M
簡易除菌システム
火炎植菌
簡易除菌システム
M
送液ポンプ
スチーム
上清液貯留
精製・製品化工程へ
M
工場排水処理施設へ
排水(死滅した高濃度菌体を含
む)
殺菌
M
フィルターろ過
スチーム
生細胞取り扱い工程
菌体分離
air
スチーム
除菌フィルター
前培養
除菌フィルター
air
スチーム
屋外排水集合ピット
排気
図4 生産工程のフロー図(GILSP、一部カテゴリー1を含む)
- 95 -
〔流入〕
又は細断装置
スクリーン
標準活性汚泥法のフローシート
図5 排水系統図(GILSP)
汚水調整池
〔返送汚泥〕
エアレーション
タンク
標準活性汚泥法
沈殿池
消毒設備
〔放流〕
作業区域
の構造及
び設備
- 96 -
発酵培養 装置
分離 精製 装置
移送シス
テム
継手の種類
バルブの種類
分離・集菌・菌
体破砕等
ヘルールフランジ等
二重バルブ等
高速連続遠心 分離・精製
分離器・蒸気滅 室
菌型・フィルタ
ープレス
培養室
通気撹拌槽
静置発酵槽
設置場所
本培養槽
容量
(L,m3)
小 型 ジ ャ ー フ 培養室
ァーメンター
管理番号
種菌槽
用途
2)生産に用いる設備・装置
分離・精製室
培養室
非作業区域との区画状況
形式
設備・装置の仕様書(GILSP)
1)作業区域
図6
主要構造
体の 種類
密閉型
密閉型
アルカリ洗浄
(0.5%NaOH)
アルカリ洗浄
(0.5%NaOH)
密閉型又
洗浄方法
は開放型
(薬剤等)
密閉型
アルカリ洗浄
(0.5%NaOH)
蒸気殺菌
(120℃ 30 分)
蒸気殺菌
(120℃ 30 分)
殺菌方法
(温度、時間)
蒸気殺菌
(120℃ 30 分)
鉄筋コンクリート造りで十分に密閉されている。
他とは明確に区別されている。
備考
図7
安全管理体制
○組織図
事業所長
生産業務等安全委員会
産業医
生産業務等管理者
生産業務等安全主任者
生産業務等従事者
生産業務等従事者
生産業務等従事者
○生産業務等安全委員会構成
担当
職名
氏名
専門分野及び経験年数
生産業務等安全 工場長
委員会委員長
○○
○○
化学
10年
生産業務等管理 副工場長
者
○○
○○
発酵
7年
生産業務等安全 研究所長
主任者
○○
○○
微生物
5年
委員
研究員
○○
○○
動物
3年
委員
研究員
○○
○○
微生物
3年
○○
○○
産業医
産業医連絡先:
- 97 -
Ⅴ.参考資料
■ カルタヘナ法関係条文等
・遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する
法律・政令・施行規則対照表···························································································· 101
・基本的事項(告示) ·············································································································· 119
・産業利用二種省令 ·············································································································· 125
・GILSP遺伝子組換え微生物(経済産業省)(告示)················································· 137
・GILSP遺伝子組換え微生物(厚生労働省)(告示)················································· 137
・研究開発二種省令 ·············································································································· 159
・認定宿主ベクター系等を定める件(告示) ··································································· 159
■ 関係連絡先·························································································································· 187
- 99 -
■ 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の
多様性の確保に関する法律・政令・施行規則対照表
- 101 -
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律
・政令・施行規則対照表
(政令は[政令]として表示)
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に
関する法律
第一章
政令・施行規則
総則
(目的)
第1条 この法律は、国際的に協力して生物の多様性の確保を図
るため、遺伝子組換え生物等の使用等の規制に関する措置を講
ずることにより生物多様性条約カルタヘナ議定書(仮称 )(以
下「議定書」という 。)の的確かつ円滑な実施を確保し、もっ
て人類の福祉に貢献するとともに現在及び将来の国民の健康で
文化的な生活の確保に寄与することを 目的とする。
(定義)
(生物の定義)
第2条 この法律において「生物」とは、一の細胞(細胞群を構 第1条 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様
成しているものを除く 。)又は細胞群であって核酸を移転し又
性の確保に関する法律(以下「法」という。)第二条第一項の
は複製する能力を有するものとして主務省令で定めるもの、ウ
主務省令で定める一の細胞(細胞群を構成しているものを除
イルス及びウイロイドをいう。
く 。)又は細胞群(以下「細胞等」という 。)は、次に掲げる
もの以外のものとする。
一 ヒトの細胞等
二 分化する能力を有する、又は分化した細胞等(個体及び配
偶子を除く。)であって、自然条件において個体に成育しない
もの
2
この法律において「遺伝子組換え生物等」とは、次に掲げる
技術の利用により得られた核酸又はその複製物を有する生物を
いう。
一 細胞外において核酸を加工する技術であって主務省令で定め
るもの
(遺伝子組換え生物等を得るために利用される技術)
第2条 法第二条第二項第一号の主務省令で定める技術は、細
胞、ウイルス又はウイロイドに核酸を移入して当該核酸を移転
させ、又は複製させることを目的として細胞外において核酸を
加工する技 術であって、次に掲げるもの以外のものとする。
一 細胞に移入する核酸として、次に掲げるもののみを用いて
加工する技術
イ 当該細胞が由来する生物と同一の分類学上の種に属する生
物の核酸
ロ 自然条件において当該細胞が由来する生物の属する分類学
上の種との間で核酸を交換する種に属する生物の核酸
二 ウイルス又はウイロイドに移入する核酸として、自然条件
において当該ウイルス又はウイロイドとの間で核酸を交換す
るウイルス又はウイロイドの核酸のみを用いて加工する技術
二
異なる分類学上の科に属する生物の細胞を融合する技術であ 第3条 法第二条第二項第二号の主務省令で定める技術は、異
って主務省令で定めるもの
なる分類学上の科に属する生物の細胞を融合する技術であっ
て、交配等従来から用いられているもの以外のものとする。
3
この法律において「使用等」とは、食用、飼料用その他の用
に供するための使用、栽培その他の育成、加工、保管、運搬及
び廃棄並びにこれらに付随する行為をいう。
4 この法律において「生物の多様性」とは、生物の多様性に関
する条約第二条に規定する生物の多様性をいう。
5 この法律において「第一種使用等」とは、次項に規定する措
置を執らないで行う使用等をいう。
6
この法律において「第二種使用等」とは、施設、設備その他 (第二種使用等であることを明示する等の措置)
の構造物(以下「施設等」という 。)の外の大気、水又は土壌 第4条 法第二条第六項の主務省令で定める措置は、次の各号
中への遺伝子組換え生物等の拡散を防止する意図をもって行う
に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるとおりとする。
使用等であって、そのことを明示する措置その他の主務省令で 一 遺伝子組換え生物等の使用等(運搬を除く。)の場合次のい
定める措置を執って行うものをいう。
ずれかに該当する施設等を用いること。
イ 施設等の外の大気、水又は土壌中への遺伝子組換え生物等
の拡散を防止する機能(以下この項において「拡散防止機能」
という。)を有する実験室(研究開発に係る動物の飼育室及び
植物の栽培室を含む。)
ロ 拡散防止機能を有する培養又は発酵の用に供する設備及び
これらに付随して用いられる拡散防止機能を有する設備
ハ イ及びロに掲げるもののほか、拡散防止機能を有する施設
等であってその外の大気、水又は土壌中への遺伝子組換え生
- 103
-
物等の拡散を防止する意図をもって行う使用等である旨を記
載した標識が見やすい箇所に掲げられている施設等
二 遺伝子組換え生物等の運搬の場合前号に掲げる施設等を用
いた遺伝子組換え生物等の使用等のための運搬の用に供され
るふたをし、又は封を施した試験管その他の施設等であって
拡散防止機能を有するものを用いること。
2 前項各号に規定する措置を執る場合であっても、法第四条
第一項ただし書の規定に該当するときは、当該措置は、前項
の規定にかかわらず、法第二条第六項に規定する措置としな
い。
7
この法律において「拡散防止措置」とは、遺伝子組換え生物
等の使用等に当たって、施設等を用いることその他必要な方法
により施設等の外の大気、水又は土壌中に当該遺伝子組換え生
物等が拡散することを防止するために執る措置をいう。
(基本的事項の公表)
「基本的事項(告示)」を参照のこと
第3条 主務大臣は、議定書の的確かつ円滑な実施を図るため、
次に掲げる事項(以下「基本的事項」という 。)を定めて公表
するものとする。これを変更したときも、同様とする。
一 遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる影響であって、生
物の多様性を損なうおそれのあるもの(以下「生物多様性影響」
という。)を防止するための施策の実施に関する基本的な事項
二 遺伝子組換え生物等の使用等をする者がその行為を適正に行
うために配慮しなければならない基本的な事項
三 前二号に掲げるもののほか、遺伝子組換え生物等の使用等が
適正に行われることを確保するための重要な事項
第二章 国内における遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる 第40条第1項を参照のこと
生物多様性影響の防止に関する措置
第一節 遺伝子組換え生物等の第一種使用等
(遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る第一種使用規程の承
認)
第4条 遺伝子組換え生物等を作成し又は輸入して第一種使用等
をしようとする者その他の遺伝子組換え生物等の第一種使用等
をしようとする者は、遺伝子組換え生物等の種類ごとにその第
一種使用等に関する規程(以下「第一種使用規程」という 。)
を定め、これにつき主務大臣の承認を受けなければならない。
ただし、その性状等からみて第一種使用等による生物多様性影
響が生じないことが明らかな生物として主務大臣が指定する遺
伝子組換え生物等(以下「特定遺伝子組換え生物等」という。)
の第一種使用等をしようとする場合、この項又は第九条第一項
の規定に基づき主務大臣の承認を受けた第一種使用規程(第七
条第一項(第九条 第四項において準用する場合を含む 。)の
規定に基づき主務大臣により変更された第一種使用規程につい
ては、その変更後のもの)に定める第一種使用等をしようとす
る場合その他主務省令で定める場合は、この限りでない。
(主務大臣の承認の適用除外)
第5条 法第四条第一項ただし書の主務省令で定める場合は、
次に掲げる場合とする。
一 人の生命若しくは身体の保護のための措置又は非常災害に
対する応急の措置として、緊急に遺伝子組換え生物等の第一
種使用等をする必要がある場合として主務大臣が別に定める
場合
二 法第十七条、第三十一条又は第三十二条に基づく検査を実
施するため、又はその準備を行うため、必要最小限の第一種
使用等をする場合
三 輸入された生物に遺伝子組換え生物等が混入していた場合
(輸入された生物の使用等に際し法第四条第一項若しくは第
九条第一項の規定に基づき主務大臣の承認を受けた第一種使
用規程(法第七条第一項(法第九条第四項において準用する
場合を含む 。
)の規定に基づき主務大臣により変更された第一
種使用規程については、その変更後のもの。以下「承認を受
けた第一種使用規程」という。)に従わないで、又は第一種使
用規程の承認を受けないで当該遺伝子組換え生物等の第一種
使用等をすることを避けることができない場合のうち、主務
大臣が別に定める場合に限る。)
四 人が体内に遺伝子組換え生物等を有することにより日常生
活において当該遺伝子組換え生物等の第一種使用等をする場
合
五 承認を受けた第一種使用規程に従っていないこと又は第一
種使用規程の承認を受けていないことを知らないで、譲渡若
しくは提供を受けた遺伝子組換え生物等の第一種使用等をす
る場合又は委託を受けて遺伝子組換え生物等の第一種使用等
をする場合
六 承認を受けた第一種使用規程に従わないで又は第一種使用
規程の承認を受けないで第一種使用等がなされた遺伝子組換
え生物等に係る生物多様性影響を防止するため、必要最小限
の第一種使用等をする場合
第43条を参照のこと
2
前項の承認を受けようとする者は、遺伝子組換え生物等の種 (申請書の添付書類)
類ごとにその第一種使用等による生物多様性影響について主務 第6条 法第四条第二項(法第九条第四項において準用する場
大臣が定めるところにより評価を行い、その結果を記載した図
合を含む。次条及び第四十一条において同じ。)の主務省令で
- 104
-
書(以下「生物多様性影響評価書」という 。)その他主務省令
定める書類は、法第四条第一項又は第九条第一項の承認を受
で定める書類とともに、次の事項を記載した申請書を主務大臣
けようとする者による生物多様性影響の効果的な防止に資す
に提出しなければならない。
る措置の内容を記載した書類とする(主務大臣が必要と認め
一 氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及
る場合に限る。)。
び主たる事務所の所在地。第十三条第二項第一号及び第十八条
第四項第二号において同じ。)
(申請書の様式)
二 第一種使用規程
第7条 法第四条第二項に規定する申請書の様式は、様式第一
のとおりとする。
(申請書等の提出)
第41条 法第四条第二項の規定に基づき申請書その他の書類
(以下この条において「申請書等」という。)を主務大臣に提
出する場合においては、次の各号に掲げる区分に応じ、当該
各号に定める大臣に提出するものとする。
一 研究開発段階の遺伝子組換え生物等である物に関する事項
文部科学大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、厚生労働大臣、
農林水産大臣、経済産業大臣又は環境大臣であって当該遺伝
子組換え生物等である物の生産又は流通を所管する大臣
2 前項の規定により同項各号に定める大臣(環境大臣を除く。
以下この条において同じ。)に申請書等を提出する場合は、そ
の写し一通を添付しなければならない。
3 第一項各号に定める大臣は、申請書等及びその写しを受理
したときは、遅滞なく、当該写しを環境大臣に送付するもの
とする。この場合において、当該申請書等は、同項各号に定
める大臣が受理した日において環境大臣に提出されたものと
みなす。
3
第一種使用規程は、主務省令で定めるところにより、次の事 (第一種使用規程の記載事項)
項について定めるものとする。
第8条 第一種使用規程に定める法第四条第三項各号(法第九
一 遺伝子組換え生物等の種類の名称
条第四項において準用する場合を含む。)に掲げる事項につい
二 遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容及び方法
ては、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるとこ
ろによるものとする。
一 遺伝子組換え生物等の種類の名称 当該遺伝子組換え生物
等の宿主(法第二条第二項第一号に掲げる技術の利用により
得られた核酸又はその複製物が移入される生物をいう。以下
同じ。)又は親生物(法第二条第二項第二号に掲げる技術の利
用により得られた核酸又はその複製物が由来する生物をいう。
以下同じ。)の属する分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換
え生物等の特性等の情報を含めることにより、他の遺伝子組
換え生物等と明確に区別できる名称とすること。
二 遺伝子組換え生物等の第一種使用等の内容 当該遺伝子組
換え生物等について行う一連の使用等について定めること。
三 遺伝子組換え生物等の第一種使用等の方法 当該第一種使
用等を行うに当たって執るべき生物多様性影響を防止するた
めの措置について定めること(生物多様性影響を防止するた
め必要な場合に限る。)。
4
主務大臣は、第一項の承認の申請があった場合には、主務省 (学識経験者からの意見聴取)
令で定めるところにより、当該申請に係る第一種使用規程につ 第9条 主務大臣は、法第四条第四項(法第九条第四項におい
いて、生物多様性影響に関し専門の学識経験を有する者(以下
て準用する場合を含む 。
)の規定により学識経験者の意見を聴
「学識経験者」という 。)の意見を聴かなければならない。
くときは、次条の学識経験者の名簿に記載されている者の意
見を聴くものとする。
5 主務大臣は、前項の規定により学識経験者から聴取した意見
の内容及び基本的事項に照らし、第一項の承認の申請に係る第 (学識経験者の名簿)
一種使用規程に従って第一種使用等をする場合に野生動植物の 第10条 主務大臣は、生物多様性影響に関し専門の学識経験
種又は個体群の維持に支障を及ぼすおそれがある影響その他の
を有する者を選定して、学識経験者の名簿を作成し、これを
生物多様性影響が生ずるおそれがないと認めるときは、当該第
公表するものとする。
一種使用規程の承認をしなければならない。
6 第四項の規定により意見を求められた学識経験者は、第一項
の承認の申請に係る第一種使用規程及びその生物多様性影響評
価書に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。
7 前各項に規定するもののほか、第一項の承認に関して必要な
事項は、主務省令で定める。
(第一種使用規程の修正等)
(第一種使用規程の修正に関する指示)
第5条 前条第一項の承認の申請に係る第一種使用規程に従って 第11条 法第五条第一項(法第九条第四項において準用する
第一種使用等をする場合に生物多様性影響が生ずるおそれがあ
場合を含む 。
)の規定による指示は、文書によりその理由及び
ると認める場合には、主務大臣は、申請者に対し、主務省令で
法第五条第二項(法第九条第四項において準用する場合を含
定めるところにより、当該第一種使用規程を修正すべきこ と
む。)に規定する期間を付して行うものとする。
- 105
-
を指示しなければならない。ただし、当該第一種使用規程に係
る遺伝子組換え生物等の第一種使用等をすることが適当でない
と認めるときは、この限りでない。
2
前項の規定による指示を受けた者が、主務大臣が定める期間
内にその指示に基づき第一種使用規程の修正をしないときは、
主務大臣は、その者の承認の申請を却下する。
3 第一項ただし書に規定する場合においては、主務大臣は、そ
の承認を拒否しなければならない。
(承認取得者の義務等)
(変更の届出)
第6条 第四条第一項の承認を受けた者(次項において「承認取 第12条 法第六条第一項(法第九条第四項において準用する
得者」という 。)は、同条第二項第一号に掲げる事項中に変更
場合を含む。)の規定による届出は、法第四条第二項第一号(法
を生じたときは、主務省令で定めるところにより、その理由を
第九条第四項において準用する場合を含む 。
)に掲げる事項中
付してその 旨を主務大臣に届け出なければならない。
に変更を生じた日から二週間以内に、様式第二による届出書
を提出して行うものとする。
2
主務大臣は、次条第一項の規定に基づく第一種使用規程の変
更又は廃止を検討しようとするときその他当該第一種使用規程
に関し情報を収集する必要があるときは、当該第一種使用規程
に係る承認取得者に対し、必要な情報の提供を求めることがで
きる。
(承認した第一種使用規程の変更等)
第7条 主務大臣は、第四条第一項の承認の時には予想すること
ができなかった環境の変化又は同項の承認の日以降における科
学的知見の充実により同項の承認を受けた第一種使用規程に従
って遺伝子組換え生物等の第一種使用等がなされるとした場合
においてもなお生物多様性影響が生ずるおそれがあると認めら
れるに至った場合は、生物多様性影響を防止するため必要な限
度において、当該第一種使用規程を変更し、又は廃止しなけれ
ばならない。
2
主務大臣は、前項の規定による変更又は廃止については、主 (第一種使用規程の変更等に係る学識経験者からの意見聴取)
務省令で定めるところにより、あらかじめ、学識経験者の意見 第13条 第九条の規定は、法第七条第二項(法第九条第四項
を聴くものとする。
において準用する場合を含む。)の規定により学識経験者の意
見を聴く場合について準用する。この場合において、「次条」
とあるのは「第十条」と読み替えるものとする。
3
前項の規定により意見を求められた学識経験者は、第一項の
規定による変更又は廃止に係る第一種使用規程及びその生物多
様性影響評価書に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用して
はならない。
4 前三項に規定するもののほか、第一項の規定による変更又は
廃止に関して必要な事項は、主務省令で定める。
(承認した第一種使用規程等の公表)
(第一種使用規程の公表の方法)
第8条 主務大臣は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、主務 第14条 法第八条第一項(法第九条第四項において準用する
省令で定めるところにより、遅滞なく、当該各号に定める事項
場合を含む 。
)の規定による公表は、官報に掲載して行うもの
を公表しなければならない。
とする。
一 第四条第一項の承認をしたとき その旨及び承認された第一
種使用規程
二 前条第一項の規定により第一種使用規程を変更したとき そ
の旨及び変更後の第一種使用規程
三 前条第一項の規定により第一種使用規程を廃止したとき そ
の旨
2
前項の規定による公表は、告示により行うものとする。
(本邦への輸出者等に係る第一種使用規程についての承認)
第43条を参照のこと
第9条 遺伝子組換え生物等を本邦に輸出して他の者に第一種使
用等をさせようとする者その他の遺伝子組換え生物等の第一種
使用等を他の者にさせようとする者は、主務省令で定めるとこ
ろにより、遺伝子組換え生物等の種類ごとに第一種使用規程を
定め、これにつき主務大臣の承認を受けることができる。
2
前項の承認を受けようとする者が本邦内に住所(法人にあっ (適正な使用等のために必要な措置を執らせるための者)
ては、その主たる事務所。以下この項及び第四項において同じ。) 第15条 法第九条第二項の主務省令で定める者は、外国法人
を有する者以外の者である場合には、その者は、本邦内におい
で本邦内に事務所を有するものの当該事務所の代表者とする。
て遺伝子組換え生物等の適正な使用等のために必要な措置を執
- 106
-
らせるための者を、本邦内に住所を有する者その他主務省令で
定める者のうちから、当該承認の申請の際選任しなければなら
ない。
3
前項の規定により選任を行った者は、同項の規定により選任
した者(以下「国内管理人」という 。)を変更したときは、そ
の理由を付してその旨を主務大臣に届け出なければならない。
4
第四条第二項から第七項まで、第五条及び前条の規定は第一 対照とする各施行規則の条文を参照のこと
項の承認について、第六条の規定は第一項の承認を受けた者(そ
の者が本邦内に住所を有する者以外の者である場合にあって
は、その 者に係る国内管理人)について、第七条の規定は第
一項の規定により承認を受けた第一種使用規程について準用す
る。この場合において、第四条第二項第一号中「氏名及び住所」
とあるのは「第九条第一項の承認を受けようとする者及びその
者が本邦内に住所(法人にあっては、その主たる事務所)を有
する者以外の者である場合にあっては同条第二項の規定により
選任した者の氏名及び住所」と、第七条第一項中「第四条第一
項」とあるのは「第九条第一項」と読み替えるものとする。
(第一種使用等に関する措置命令)
第40条第2項を参照のこと
第10条 主務大臣は、第四条第一項の規定に違反して遺伝子組
換え生物等の第一種使用等をした、又はしている者に対し、生
物多様性影響を防止するため必要な限度において、遺伝子組換
え生物等の回収を図ることその他の必要な措置を執るべきこと
を命ずることができる。
2 主務大臣は、第七条第一項(前条第四項において準用する場
合を含む 。)に規定する場合その他特別の事情が生じた場合に
おいて、生物多様性影響を防止するため緊急の必要があると認
めるとき(次条第一項に規定する場合を除く 。)は、生物多様
性影響を防止するため必要な限度において、遺伝子組換え生物
等の第一種使用等をしている者、若しくはした者又はさせた者
(特に緊急の必要があると認める場合においては、国内管理人
を含む 。)に対し、当該第一種使用等を中止することその他の
必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
(第一種使用等に関する事故時の措置)
第40条第2項を参照のこと
第11条 遺伝子組換え生物等の第一種使用等をしている者は、
事故の発生により当該遺伝子組換え生物等について承認された
第一種使用規程に従うことができない場合において、生物多様
性影響が生ずるおそれのあるときは、直ちに、生物多様性 影
響を防止するための応急の措置を執るとともに、速やかにその
事故の状況及び執った措置の概要を主務大臣に届け出なければ
ならない。
2 主務大臣は、前項に規定する者が同項の応急の措置を執って
いないと認めるときは、その者に対し、同項に規定する応急の
措置を執るべきことを命ずることができる。
第二章第二節
遺伝子組換え生物等の第二種使用等
第40条第3項を参照のこと
(主務省令で定める拡散防止措置の実施)
第42条を参照のこと
第12条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者は、当該
第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置が主務省令により 「第二種基準省令」及び「GILSP 自動化リスト(告示)」を参
定められている場合には、その使用等をする間、当該拡散防止措 照のこと
置を執らなければならない。
(確認を受けた拡散防止措置の実施)
(主務大臣の確認の適用除外)
第13条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者は、前条 第16条 法第十三条第一項の主務省令で定める場合は、次に
の主務省令により当該第二種使用等に当たって執るべき拡散防
掲げる場合とする。
止措置が定められていない場合(特定遺伝子組換え生物等の第 一 人の生命若しくは身体の保護のための措置又は非常災害に
二種使用等をする場合その他主務省令で定める場合を除く 。)
対する応急の措置として、緊急に遺伝子組換え生物等の第二
には、その使用等をする間、あらかじめ主務大臣の確認を受け
種使用等をする必要がある場合として主務大臣が別に定める
た拡散防止措置を執らなければならない。
場合
二 法第十七条、第三十一条又は第三十二条に基づく検査を実
施するため、又はその準備を行うため、必要最小限の第二種
使用等をする場合
三 虚偽の情報の提供を受けていたために、拡散防止措置の確
認を受けなければならないことを知らないで、第二種使用等
をする場合
- 107
-
四
法の規定に違反して使用等がなされた遺伝子組換え生物等
の拡散を防止するため、必要最小限の第二種使用等をする場
合
第43条を参照のこと
第40条第4項を参照のこと
2
前項の確認の申請は、次の事項を記載した申請書を提出して、 第42条を参照のこと
これをしなければならない。
一 氏名及び住所
「第二種基準省令」を参照のこと
二 第二種使用等の対象となる遺伝子組換え生物等の特性
三 第二種使用等において執る拡散防止措置
四 前三号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
3 前二項に規定するもののほか、第一項の確認に関して必要な
事項は、主務省令で定める。
(第二種使用等に関する措置命令)
第40条第5項を参照のこと
第14条 主務大臣は、第十二条又は前条第一項の規定に違反し
て第二種使用等をしている者、又はした者に対し、第十二条の
主務省令で定める拡散防止措置を執ることその他の必要な措置
を執るべきことを命ずることができる。
2 主務大臣は、第十二条の主務省令の制定又は前条第一項の確
認の日以降における遺伝子組換え生物等に関する科学的知見の
充実により施設等の外への遺伝子組換え生物等の拡散を防止す
るため緊急の必要があると認めるに至ったときは、第十二条の
主務省令により定められている拡散防止措置を執って第二種使
用等をしている者、若しくはした者又は前条第一項の確認を受
けた者に対し、当該拡散防止措置を改善するための措置を執る
ことその他の必要な措置を執るべきことを命ずることができ
る。
(第二種使用等に関する事故時の措置)
第40条第5項を参照のこと
第15条 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしている者は、
拡散防止措置に係る施設等において破損その他の事故が発生
し、当該遺伝子組換え生物等について第十二条の主務省令で定
める拡散防止措置又は第十三条第一項の確認を受けた拡散防止
措置を執ることができないときは、直ちに、その事故について
応急の措置を執るとともに、速やかにその事故の状況及び執っ
た措置の概要を主務大臣に届け出なければならない。
2 主務大臣は、前項に規定する者が同項の応急の措置を執って
いないと認めるときは、その者に対し、同項に規定する応急の
措置を執るべきことを命ずることができる。
第二章第三節
生物検査
第40条第6項を参照のこと
(輸入の届出)
(輸入の届出)
第16条 生産地の事情その他の事情からみて、その使用等によ 第17条 法第十六条の規定による届出は、主務大臣が別に定
り生物多様性影響が生ずるおそれがないとはいえない遺伝子組
める期日までに、様式第三による届出書を提出して行うもの
換え生物等をこれに該当すると知らないで輸入するおそれが高
とする。
い場合その他これに類する場合であって主務大臣が指定する場
合に該当するときは、その指定に係る輸入をしようとする者は、
主務省令で定めるところにより、その都度その旨を主務大臣に
届け出なければならない。
(生物検査命令)
第17条 主務大臣は、主務省令で定めるところにより、前条の
規定による届出をした者に対し、その者が行う輸入に係る生物
(第三項及び第五項において「検査対象生物」という 。)につ
き、主務大臣又は主務大臣の登録を受けた者(以下「登録検査
機関」という 。)から、同条の指定の理由となった遺伝子組換
え生物等であるかどうかについての検査(以下「生物検査」と
いう。)を受けるべきことを命ずることができる。
2 主務大臣は、前項の規定による命令は、前条の規定による届
出を受けた後直ちにしなければならない。
3 第一項の規定による命令を受けた者は、生物検査を受け、そ
の結果についての通知を受けるまでの間は、施設等を用いるこ
とその他の主務大臣の指定する条件に基づいて検査対象生物の
使用等をしなければならず、また、検査対象生物を譲渡し、又
は提供してはならない。
(生物検査命令)
第18条 法第十七条第一項の規定による命令は、文書により
同条第三項に規定する条件を付して行うものとする。
(生物検査命令を受けた者の検査の求め)
第19条 生物検査の求めは、様式第四による依頼書を提出し
て行うものとする。
- 108
-
4
前項の通知であって登録検査機関がするものは、主務大臣を
経由してするものとする。
5 主務大臣は、第三項に規定する者が同項の規定に違反してい
ると認めるときは、その者に対し、同項の条件に基づいて検査
対象生物の使用等をすることその他の必要な措置を執るべきこ
とを命ずることができる。
(登録検査機関)
第18条 前条第一項の登録(以下この節において「登録」とい
う。)は、生物検査を行おうとする者の申請により行う。
2 次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることがで
きない。
一 この法律に規定する罪を犯して刑に処せられ、その執行を終
わり、又はその執行を受けることがなくなった日から起算して
二年を経過しない者であること。
二 第二十一条第四項又は第五項の規定により登録を取り消さ
れ、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であるこ
と。
三 法人であって、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれ
かに該当する者があること。
3 主務大臣は、登録の申請をした者(以下この項において「登
録申請者」という 。)が次の各号のいずれにも適合していると
きは、その登録をしなければならない。この場合において、登
録に関して必要な手続は、主務省令で定める。
一 凍結乾燥器、粉砕機、天びん、遠心分離機、分光光度計、核
酸増幅器及び電気泳動装置を有すること。
二 次のいずれかに該当する者が生物検査を実施し、その人数が
生物検査を行う事業所ごとに二名以上であること。
イ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学(短
期大学を除く。)、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に
基づく大学又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)
に基づく専門学校において医学、歯学、薬学、獣医学、畜産学、
水産学、農芸化学、応用化学若しくは生物学の課程又はこれら
に相当する課程を修めて卒業した後、一年以上分子生物学的検
査の業務に従事した経験を有する者であること。
ロ 学校教育法に基づく短期大学又は高等専門学校において工業
化学若しくは生物学の課程又はこれらに相当する課程を修めて
卒業した後、三年以上分子生物学的検査の業務に従事した経験
を有する者であること。
ハ イ及びロに掲げる者と同等以上の知識経験を有する者である
こと。
三 登録申請者が、業として遺伝子組換え生物等の使用等をし、
又は遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供している者(以
下この号において「遺伝子組換え生物使用業者等」という 。)
に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでな
いこと。
イ 登録申請者が株式会社である場合にあっては、遺伝子組換え
生物使用業者等がその親法人(会社法(平成十七年法律第八十
六号)第八百七十九条第一項に規定する親法人をいう 。)であ
ること。
ロ 登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項
に規定する持分会社をいう 。)にあっては、業務を執行する社
員)に占める遺伝子組換え生物使用業者等の役員又は職員(過
去二年間にその遺伝子組換え生物使用業者等の役員又は職員で
あった者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
ハ 登録申請者(法人にあっては、その代表権を有する役員)が、
遺伝子組換え生物使用業者等の役員又は職員(過去二年間にそ
の遺伝子組換え生物使用業者等の役員又は職員であった者を含
む。)であること。
(登録検査機関の登録の申請等)
第20条 法第十八条第一項の規定による登録の申請は、様式
第五による申請書を提出して行うもの とする。
2 前項に規定する申請書には、次に掲げる書類を添えなけれ
ばならない。
一 定款若しくは寄附行為及び登記事項証明書又はこれらに準
ずるもの
二 申請の日の属する事業年度の直前の事業年度の貸借対照表
及び当該事業年度末の財産目録又はこれらに準ずるもの(申
請の日の属する事業年度に設立された法人にあっては、その
設立時における財産目録)
三 申請者が法第十八条第三項第一号から第三号までの規定に
適合することを説明した書類
四 申請者が現に行っている業務の概要を記載した書類
五 前各号に掲げるもののほか、その他参考となる事項を記載
した書類
4
登録は、登録検査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してす (登録検査機関登録簿に記載する事項)
るものとする。
第21条 法第十八条第四項第三号の主務省令で定める事項は、
一 登録の年月日及び番号
検査対象生物の種類の名称とする。
二 登録を受けた者の氏名及び住所
三 前二号に掲げるもののほか、主務省令で定める事項
(遵守事項等)
第19条 登録検査機関は、生物検査を実施することを求められ
たときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、生物検査
を実施しなければならない。
- 109
-
2
登録検査機関は、公正に、かつ、主務省令で定める方法によ (生物検査の実施の方法)
り生物検査を実施しなければならな い。
第22条 法第十九条第二項の主務省令で定める方法は、検査
対象生物の種類等を勘案して主務大臣が別に定める方法とす
る。
3
登録検査機関は、生物検査を実施する事業所の所在地を変更 (変更の届出)
しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、 第23条 法第十九条第三項の規定による届出は、様式第六に
主務大臣に届け出なければならない。
よる届出書を提出して行うものとする。
4
登録検査機関は、その生物検査の業務の開始前に、主務省令 (生物検査の業務の実施に関する規程の記載事項)
で定めるところにより、その生物検査の業務の実施に関する規 第24条 法第十九条第四項の生物検査の業務の実施に関する
程を定め、主務大臣の認可を受けなければならない。これを変
規程は、次に掲げる事項について定めるものとする。
更しようとするときも、同様とする。
一 生物検査を行う時間及び休日に関する事項
二 生物検査を行う事務所に関する事項
三 生物検査の実施体制に関する事項
四 手数料の収納に関する事項
五 生物検査に関する秘密の保持に関する事項
六 生物検査に関する帳簿、書類等の管理に関する事項
七 前各号に掲げるもののほか、その他生物検査の実施に関し
必要な事項
(生物検査の業務の実施に関する規程の認可の申請等)
第25条 登録検査機関は、法第十九条第四項前段の規定によ
る認可を受けようとするときは、様式第七による申請書に生
物検査の業務の実施に関する規程を添えて、これを主務大臣
に提出しなければならない。
2 登録検査機関は、法第十九条第四項後段の規定による認可
を受けようとするときは、様式第八による申請書を主務大臣
に提出しなければならない。
5
登録検査機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年
度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並び
に営業報告書又は事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電
子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によっては認識するこ
とができない方式で作られる記録であって、電子計算機による
情報処理の用に供されるものをいう。以下この項及び次項にお
いて同じ 。)の作成がされている場合における当該電磁的記録
を含む。以下「財務諸表等」という 。)を作成し、五年間事業
所に備えて置かなければならない。
6
生物検査を受けようとする者その他の利害関係人は、登録検
査機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすること
ができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録
検査機関の定めた費用を支払わなければならない。
一 財務諸表等が書面をもって作成されているときは、当該書面
の閲覧又は謄写の請求
二 前号の書面の謄本又は抄本の請求
三 財務諸表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当
該電磁的記録に記録された事項を主務省令で定める方法により
表示したものの閲覧又は謄写の請求
四 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって主
務省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を
記載した書面の交付の請求
(電磁的方法)
第26条 法第十九条第六項第三号の主務省令で定める方法は、
当該電磁的記録に記録された事項を紙面又は出力装置の映像
面に表示する方法とする。
2 法第十九条第六項第四号の主務省令で定める電磁的方法は、
次に掲げるものとする。
一 送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子
計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用
する方法であって、当該電気通信回線を通じて情報が送信さ
れ、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに
当該情報が記録されるもの
二 磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を
確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイ
ルに情報を記録したものを交付する方法
3 前項各号に掲げる方法は、受信者がファイルへの記録を出
力することによる書面を作成することができるものでなけれ
ばならない。
7
登録検査機関は、主務省令で定めるところにより、帳簿を備 (帳簿)
え、生物検査に関し主務省令で定める事項を記載し、これを保 第27条 法第十九条第七項の主務省令で定める事項は、次に
存しなければならない。
掲げるものとする。
一 生物検査の求めをした者の氏名及び住所(法人にあっては、
その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
二 生物検査の求めを受けた年月日
三 検査対象生物の種類の名称
四 生物検査の結果
五 生物検査の結果を通知した年月日
8
登録検査機関は、主務大臣の許可を受けなければ、その生物 (生物検査の業務の休廃止の許可の申請)
- 110
-
検査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。 第28条 登録検査機関は、法第十九条第八項の規定による許
可を受けようとするときは、様式第九による申請書を主務大
臣に提出しなければならない。
(秘密保持義務等)
第20条 登録検査機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあ
った者は、その生物検査に関し知り得た秘密を漏らしてはなら
ない。
2 生物検査に従事する登録検査機関の役員又は職員は、刑法(明
治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法
令により公務に従事する職員とみなす。
(適合命令等)
第21条 主務大臣は、登録検査機関が第十八条第三項各号のい
ずれかに適合しなくなったと認めるときは、その登録検査機関
に対し、これらの規定に適合するため必要な措置を執るべきこ
とを命ずることができる。
2 主務大臣は、登録検査機関が第十九条第一項若しくは第二項
の規定に違反していると認めるとき、又は登録検査機関が行う
第十七条第三項の通知の記載が適当でないと認めるときは、そ
の登録検査機関に対し、生物検査を実施すべきこと又は生物検
査の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置を執るべ
きことを命ずることができる。
3 主務大臣は、第十九条第四項の規程が生物検査の公正な実施
上不適当となったと認めるときは、その規程を変更すべきこと
を命ずることができる。
4 主務大臣は、登録検査機関が第十八条第二項第一号又は第三
号に該当するに至ったときは、登録を取り消さなければならな
い。
5 主務大臣は、登録検査機関が次の各号のいずれかに該当する
ときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて生物検査の業
務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
一 第十九条第三項から第五項まで、第七項又は第八項の規定に
違反したとき。
二 第十九条第四項の規程によらないで生物検査を実施したと
き。
三 正当な理由がないのに第十九条第六項各号の規定による請求
を拒んだとき。
四 第一項から第三項までの規定による命令に違反したとき。
五 不正の手段により登録を受けたとき。
(報告徴収及び立入検査)
第22条 主務大臣は、この節の規定の施行に必要な限度におい
て、登録検査機関に対し、その生物検査の業務に関し報告を求
め、又はその職員に、登録検査機関の事務所に立ち入り、登録
検査機関の帳簿、書類その他必要な物件を検査させ、若しくは
関係者に質問させることができる。
2
前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証 (法第二十二条第二項の証明書の様式)
明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
第29条 法第二十二条第二項の証明書の様式は、様式第十の
とおりとする。
3
第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認
められたものと解釈してはならない。
(公示)
第23条 主務大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公
示しなければならない。
一 登録をしたとき。
二 第十九条第三項の規定による届出があったとき。
三 第十九条第八項の許可をしたとき。
四 第二十一条第四項若しくは第五項の規定により登録を取り消
し、又は同項の規定により生物検査の業務の全部若しくは一部
の停止を命じたとき。
(手数料)
第24条 生物検査を受けようとする者は、実費を勘案して政令
で定める額の手数料を国(登録検 査機関が生物検査を行う場
合にあっては、登録検査機関)に納めなければならない。
2 前項の規定により登録検査機関に納められた手数料は、登録
[政令]
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保
に関する法律(以下「法」という。)第二十四条第一項の政令で
定める手数料の額は、一件につき八万五千円を超えない範囲内
において主務大臣が検査対象生物の種類ごとに定める額とする。
- 111
-
検査機関の収入とする。
(生物検査に関する手数料の納付)
第30条 法第二十四条に規定する手数料については、国に納
付する場合にあっては第十九条第一項に規定する依頼書に当
該手数料の額に相当する額の収入印紙をはることにより、登
録検査機関に納付する場合にあっては法第十九条第四項に規
定する生物検査の業務の実施に関する規程で定めるところに
より納付しなければならない。
2 前項の規定により納付された手数料は、これを返還しない。
第二章第四節
情報の提供
(適正使用情報)
第40条第1項を参照のこと
第25条 主務大臣は、第四条第一項又は第九条第一項の承認を
受けた第一種使用規程に係る遺伝子組換え生物等について、そ
の第一種使用等がこの法律に従って適正に行われるようにする
ため、必要に応じ、当該遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しく
は提供し、若しくは委託してその第一種使用等をさせようとす
る者がその譲渡若しくは提供を受ける者若しくは委託を受けて
その第一種使用 等をする者に提供すべき情報(以下「適正使
用情報」という。)を定め、又はこれを変更するものとする。
2
主務大臣は、前項の規定により適正使用情報を定め、又はこ (適正使用情報の公表の方法)
れを変更したときは、主務省令で定めるところにより、遅滞な 第31条 法第二十五条第二項の規定による公表は、遺伝子組
く、その内容を公表しなければならない。
換え生物等の種類の名称を明示して、官報に掲載して行うも
のとする。
3
前項の規定による公表は、告示により行うものとする。
(情報の提供)
(情報の提供)
第26条 遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は 第32条 法第二十六条第一項の規定による情報の提供は、次
委託して使用等をさせようとする者は、主務省令で定めるところ
に掲げる場合以外の場合において、遺伝子組換え生物等の譲
により、その譲渡若しくは提供を受ける者又は委託を受けてその
渡若しくは提供又は委託(以下「譲渡等」という。)の都度行
使用等をする者に対し、適正使用情報その他の主務省令で定める
うものとする。
事項に関する情報を文書の交付その他の主務省令で定める方法に 一 第一種使用規程が定められている遺伝子組換え生物等を譲
より提供しなければならない。
渡し、若しくは提供し、又は委託して使用等をさせようとす
る場合であって、適正使用情報が定められていないとき
二 遺伝子組換え生物等を委託して運搬をさせようとする場合
三 遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託
して使用等をさせようとする者(以下「譲渡者等」という。)
の当該遺伝子組換え生物等の使用等が第五条第三号から第五
号まで又は第十六条第三号に掲げる場合に該当する場合
四 譲渡者等の遺伝子組換え生物等の第二種使用等が、虚偽の
情報の提供を受けていたために、第二種使用等に当たって執
るべき拡散防止措置を執らずにされている場合
五 特定遺伝子組換え生物等の譲渡等をする場合
2 前項の規定にかかわらず、同一の情報を提供すべき遺伝子
組換え生物等の譲渡若しくは提供を受ける者又は委託を受け
て当該遺伝子組換え生物等の使用等をする者(以下「譲受者
等」という。)に対し、二回以上にわたって当該遺伝子組換え
生物等の譲渡等をする場合において、当該遺伝子組換え生物
等の譲受者等が承知しているときは、その最初の譲渡等に際
してのみ情報の提供を行うものとする。
(情報の内容)
第33条 法第二十六条第一項の主務省令で定める事項は、次
の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項と
する。
一 第一種使用等をしている遺伝子組換え生物等を譲渡し、若
しくは提供し、又は委託して使用等をさせようとする場合
次のイからニまでに掲げる事項
イ 遺伝子組換え生物等の種類の名称(名称がないとき又は不
明であるときは、その旨)
ロ 当該遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る第一種使用
規程が主務大臣の承認を受けている旨又は第五条第一号、第
二号若しくは第六号に基づく使用等をしている旨
ハ 適正使用情報(適正使用情報が定められている場合に限る。)
ニ 譲渡者等の氏名及び住所(法人にあっては、その名称並び
に担当責任者の氏名及び連絡先)
二 第二種使用等をしている遺伝子組換え生物等を譲渡し、若
- 112
-
しくは提供し、又は委託して使用等をさせようとする場合
次のイからニまでに掲げる事項
イ 遺伝子組換え生物等の第二種使用等をしている旨
ロ 遺伝子組換え生物等の宿主又は親生物の名称及び法第二条
第二項第一号に規定する技術の利用により得られた核酸又は
その複製物の名称(名称がないとき又は不明であるときは、
その旨)
ハ 譲渡者が第十六条第一号、第二号又は第四号に基づく使用
等をしている場合にはその旨
ニ 譲渡者等の氏名及び住所(法人にあっては、その名称並び
に担当責任者の氏名及び連絡先)
(情報の提供の方法)
第34条 法第二十六条第一項の主務省令で定める方法は、次
の各号のいずれかとする。
一 文書の交付
二 遺伝子組換え生物等又はその包装若しくは容器への表示
三 ファクシミリ装置を利用する送信
四 譲渡者等の使用に係る電子計算機と譲受者等の使用に係る
電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を
利用する送信であって、当該電気通信回線を通じて前条各号
に定める事項が送信され、譲受者等の使用に係る電子計算機
に備えられたファイルに当該事項が記録されるもの
第40条第7項を参照のこと
2
主務大臣は、前項の規定に違反して遺伝子組換え生物等の譲 第40条第8項を参照のこと
渡若しくは提供又は委託による使用等がなされた場合におい
て、生物多様性影響が生ずるおそれがあると認めるときは、生
物多様性影響を防止するため必要な限度において、当該遺伝子
組換え生物等を譲渡し、若しくは提供し、又は委託して使用等
をさせた者に対し、遺伝子組換え生物等の回収を図ることその
他の必要な措置を執るべきことを命ずることができる。
第三章
輸出に関する措置
第40条第1項を参照のこと
(輸出の通告)
(輸出の通告の方法)
第27条 遺伝子組換え生物等を輸出しようとする者は、主務省 第35条 法第二十七条の規定による輸出の通告は、生物の多
令で定めるところにより、輸入国に対し、輸出しようとする遺
様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議
伝子組換え生物等の種類の名称その他主務省令で定める事項を
定書(次条において「議定書」という 。
)第八条1の輸入締約
通告しなければならない。
国の権限のある当局に対し、様式第十一により行うものとす
る。
ただし、専ら動物のために使用されることが目的とされている
医薬品(薬事法(昭和三十五年法律 第百四十五号)第二条第一 (輸出の通告の適用除外)
項の医薬品をいう。この条において同じ 。)以外の医薬品を輸出 第36条 法第二十七条ただし書の主務省令で定める場合は、
する場合その他主務省令で定める場合は、この限りでない。
次のとおりとする。
一 議定書の締約国以外の国に遺伝子組換え生物等を輸出する
場合
二 輸入国において当該輸入国が定める基準に従い拡散防止措
置を執って使用等が行われるものとして遺伝子組換え生物等
を輸出する場合
三 輸入国において食用、飼料用又は加工用に供されるものと
して遺伝子組換え生物等を輸出する場合
四 輸入国が議定書第十三条1(b)に掲げる事項に該当するもの
として議定書第二十条に規定するバイオセーフティに関する
情報交換センターに通報している輸入に該当する遺伝子組換
え生物等を輸出する場合
五 輸入国にとって最初の遺伝子組換え生物等の輸入に該当し
ない遺伝子組換え生物等を輸出する場合
(輸出の際の表示)
(輸出の際の表示の内容及び方法)
第28条 遺伝子組換え生物等は、主務省令で定めるところによ 第37条 法第二十八条に規定する輸出の際の表示は、次の各
り、当該遺伝子組換え生物等又はその包装、容器若しくは送り
号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める様式により行うも
状に当該遺伝子組換え生物等の使用等の態様その他主務省令で
のとする。
定める 事項を表示したものでなければ、輸出してはならない。 一 輸入国において当該輸入国が定める基準に従い拡散防止措
この場合において、前条ただし書の規定は、本条の規定による
置を執って使用等が行われる遺伝子組換え生物等として輸出
輸出について準用する。
されるもの 様式第十二
二 輸入国において食用、飼料用又は加工用に供される遺伝子
組換え生物等として輸出されるもの(前号に掲げるものを除
く。) 様式第十三
- 113
-
三
前二号のいずれにも該当しない遺伝子組換え生物等として
輸出されるもの 様式第十四
(輸出の際の表示の適用除外)
第38条 法第二十八条において準用する法第二十七条ただし
書の主務省令で定める場合は、第三十六条第一号に掲げる場
合とする。
(輸出に関する命令)
第40条第2項を参照のこと
第29条 主務大臣は、前二条の規定に違反して遺伝子組換え生
物等の輸出が行われた場合において、生物多様性影響が生ずる
おそれがあると認めるときは、生物多様性影響を防止するため
必要な限度において、当該遺伝子組換え生物等を輸出した者に
対し、当該遺伝子組換え生物等の回収を図ることその他の必要
な措置を執るべきことを命ずることができる。
第四章
雑則
(報告徴収)
第40条第8項を参照のこと
第30条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え生物等であることの疑いの
ある生物を含む。以下この条、次条第一項及び第三十二条第一
項において同じ 。)の使用等をしている者、又はした者、遺伝
子組換え生物等を譲渡し、又は提供した者、国内管理人、遺伝
子組換え生物等を輸出した者その他の関係者からその行為の実
施状況その他必要な事項の報告を求めることができる。
(立入検査等)
第40条第8項を参照のこと
第31条 主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、
その職員に、遺伝子組換え生物等の使用等をしている者、又は
した者、遺伝子組換え生物等を譲渡し、又は提供した者、国内
管理人、遺伝子組換え生物等を輸出した者その他の関係者がそ
の行為を行う場所その他の場所に立ち入らせ、関係者に質問さ
せ、遺伝子組換え生物等、施設等その他の物件を検査させ、又
は検査に必要な最少限度の分量に限り遺伝子組換え生物等を無
償で収去させることができる。
2
当該職員は、前項の規定による立入り、質問、検査又は収去 (法第三十一条第二項の証明書の様式)
(以下「立入検査等」という 。)をする場合には、その身分を 第39条 法第三十一条第二項に規定する証明書の様式は、様
示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
式第十五のとおりとする。
3
第一項の規定による立入検査等の権限は、犯罪捜査のため認
められたものと解釈してはならない。
(センター等による立入検査等)
第32条 農林水産大臣又は経済産業大臣は、前条第一項の場合
において必要があると認めるときは、独立行政法人農林水産消
費技術センター、独立行政法人種苗管理センター、独立行政法
人家畜改良センター、独立行政法人肥飼料検査所、独立行政法
人農薬検査所、独立行政法人水産総合研究センター又は独立行
政法人製品評価技術基盤機構(以下「センター等」という 。)
に対し、次に掲げるセンター等の区分に応じ、遺伝子組換え生
物等の使用等をしている者、又はした者、遺伝子組換え生物等
を譲渡し、又は提供した者、国内管理人、遺伝子組換え生物等
を輸出した者その他の関係者がその行為を行う場所その他の場
所に立ち入らせ、関係者に質問させ、遺伝子組換え生物等、施
設等その他の物件を検査させ、又は検査に必要な最少限度の分
量に限り遺伝子組換え生物等を無償で収去させることができ
る。
一 独立行政法人農林水産消費技術センター、独立行政法人種苗
管理センター、独立行政法人家畜改良センター、独立行政法人
肥飼料検査所、独立行政法人農薬検査所及び独立行政法人水産
総合研究センター 農林水産大臣
二 独立行政法人製品評価技術基盤機構 経済産業大臣
2 農林水産大臣又は経済産業大臣は、前項の規定によりセンタ
ー等に立入検査等を行わせる場合には、同項各号に掲げるセン
ター等の区分に応じ、センター等に対し、立入検査等を行う期
日、場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指
- 114
-
示するものとする。
センター等は、前項の規定による指示に従って第一項の規定
による立入検査等をする場合には、遺伝子組換え生物等に関し
知識経験を有する職員であって、同項各号に掲げるセンター等
の区分に応じ当該各号に定める大臣が発する命令で定める条件
に適合するものに行わせなければならない。
4 センター等は、第二項の規定による指示に従って第一項の規
定による立入検査等を行ったときは、農林水産省令又は経済産
業省令で定めるところにより、同項の規定により得た検査の結
果を同項各号に掲げるセンター等の区分に応じ、農林水産大臣
又は経済産業大臣に報告しなければならない。
5 第一項の規定による立入検査等については、前条第二項及び
第三項の規定を準用する。
3
(センター等に対する命令)
第33条 農林水産大臣又は経済産業大臣は、前条第一項の規定
による立入検査等の業務の適正な実施を確保するため必要があ
ると認めるときは、同項各号に掲げるセンター等の区分に応じ、
センター等に対し、当該業務に関し必要な命令をすることがで
きる。
(科学的知見の充実のための措置)
第34条 国は、遺伝子組換え生物等及びその使用等により生ず
る生物多様性影響に関する科学的知見の充実を図るため、これ
らに関する情報の収集、整理及び分析並びに研究の推進その他
必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(国民の意見の聴取)
第35条 国は、この法律に基づく施策に国民の意見を反映し、
関係者相互間の情報及び意見の交換の促進を図るため、生物多
様性影響の評価に係る情報、前条の規定により収集し、整理し
及び分析した情報その他の情報を公表し、広く国民の意見を求
めるものとする。
(主務大臣等)
[政令]
第36条 この法律における主務大臣は、政令で定めるところに 1 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の
より、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、
確保に関する法律(以下「法」という。)第一章における主務
経済産業大臣又は環境大臣とする。
大臣は、財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産
2 この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。 大臣、経済産業大臣及び環境大臣とする。
(権限の委任)
2 法第二章から第四章(第三十六条を除く。)までにおける主
第36条の2 この法律に規定する主務大臣の権限は、主務省令
務大臣は、当該遺伝子組換え生物等の性状、その使用等の内
で定めるところにより、地方支分部局の長に委任することがで
容等を勘案して財務省令・文部科学省令・厚生労働省令・農
きる。
林水産省令・経済産業省令・環境省令で定める区分に応じ、
財務大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、経
済産業大臣又は環境大臣とする。
(経過措置)
第37条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する
場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的
に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に
関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第五章
罰則
第38条 第十条第一項若しくは第二項、第十一条第二項、第十
四条第一項若しくは第二項、第十五条第二項、第十七条第五項、
第二十六条第二項又は第二十九条の規定による命令に違反した
者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又は
これを併科する。
第39条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役
若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第四条第一項の規定に違反して第一種使用等をした者
二 偽りその他不正の手段により第四条第一項又は第九条第一項
の承認を受けた者
第40条 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役
又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第四条第六項又は第七条第三項(これらの規定を第九条第四
- 115
-
項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
第二十条第一項の規定に違反した者
二
第41条 第二十一条第五項の規定による生物検査の業務の停止
の命令に違反したときは、その違反行為をした登録検査機関の
役員又は職員は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処
する。
第42条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の
罰金に処する。
一 第十三条第一項の規定に違反して確認を受けないで第二種使
用等をした者
二 偽りその他不正の手段により第十三条第一項の確認を受けた
者
三 第十六条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして輸
入した者
四 第二十六条第一項の規定による情報の提供をせず、又は虚偽
の情報を提供して遺伝子組換え生物等を譲渡し、若しくは提供
し、又は委託して使用等をさせた者
五 第二十七条の規定による通告をせず、又は虚偽の通告をして
輸出した者
六 第二十八条の規定による表示をせず、又は虚偽の表示をして
輸出した者
第43条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の
罰金に処する。
一 第三十条に規定する報告をせず、又は虚偽の報告をした者
二 第三十一条第一項又は第三十二条第一項の規定による立入
り、検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質
問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
第44条 次の各号のいずれかに該当するときはその違反行為を
した登録検査機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処
する。
一 第十九条第七項の規定に違反して、同項に規定する事項の記
載をせず、若しくは虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかっ
たとき。
二 第十九条第八項の許可を受けないで生物検査の業務の全部を
廃止したとき。
三 第二十二条第一項に規定する報告をせず、若しくは虚偽の報
告をし、又は同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨
げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若し
くは虚偽の陳述をしたとき。
第45条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人そ
の他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第三十八条、
第三十九条、第四十二条又は第四十三条の違反行為をしたとき
は、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条
の罰金刑を科する。
第46条 第六条第一項(第九条第四項において準用する場合を
含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、
二十万円以下の過料に処する。
第47条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為
をした登録検査機関の役員又は職員は、二十万円以下の過料に
処する。
一 第十九条第五項の規定に違反して財務諸表等を備えて置か
ず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載
をしたとき。
二 正当な理由がないのに第十九条第六項各号の規定による請求
を拒んだとき。
第48条 第三十三条の規定による命令に違反した場合には、そ
の違反行為をしたセンター等の役員は、二十万円以下の過料に
処する。
(主務大臣)
第40条 法第二章第一節(第十条及び第十一条を除く 。)、第
- 116
-
二十五条及び第三章(第二十九条を除く。)における主務大臣
は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める大臣と
する。
一 研究開発段階(千九百八十六年七月十六日の工業、農業及
び環境で組換え体を利用する際の安全性の考察に関する経済
協力開発機構理事会勧告(第三項において「理事会勧告」と
いう。)に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換
え生物等である物の商業化又は実用化に向けた使用等及び遺
伝子治療臨床研究その他の臨床研究として行われる使用等を
する段階を除く。以下この条及び次条において同じ。)の遺伝
子組換え生物等である物に関する事項 文部科学大臣及び環
境大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、厚生労働大臣、
農林水産大臣又は経済産業大臣であって当該遺伝子組換え生
物等である物の生産又は流通を所管する大臣及び環境大臣
2 法第十条、第十一条及び第二十九条における主務大臣は、
次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。
一 研究開発段階の遺伝子組換え生物等である物に関する事項
財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大
臣であって法第十条第一項若しくは第二項、第十一条第二項
若しくは第二十九条の規定による命令の対象となる者若しく
は第十一条第一項の規定による届出をする者の行う事業を所
管する大臣、文部科学大臣又は環境大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、
厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大臣であって
法第十条第一項若しくは第二項、第十一条第二項若しくは第
二十九条の規定による命令の対象となる者若しくは第十一条
第一項の規定による届出をする者の行う事業を所管する大臣
若しくは財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経
済産業大臣であって当該遺伝子組換え生物等である物の生産
若しくは流通を所管する大臣又は環境大臣
3 法第二章第二節(第十三条第一項、第十四条及び第十五条
を除く。)における主務大臣は、次の各号に掲げる区分に応じ、
当該各号に定める大臣とする。
一 研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等(理事
会勧告に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換
え生物等である物の商業化又は実用化に向けた使用等を除く。
以下この条において同じ。)に関する事項 文部科学大臣及び
環境大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、
厚生労働大臣、農林水産大臣又は経済産業大臣であって当該
遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者の行う事業を所
管する大臣及び環境大臣
4 法第十三条第一項における主務大臣は、次の各号に掲げる
区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。
一 研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関す
る事項 文部科学大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、
厚生労働大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は環境大臣で
あって、当該遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする者の
行う事業を所管する大臣(当該遺伝子組換え生物等の第二種
使用等が事業に係るものとして行われない場合にあっては環
境大臣)
5 法第十四条及び第十五条における主務大臣は、次の各号に
掲げる区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。
一 研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関す
る事項 財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経
済産業大臣であって法第十四条第一項若しくは第二項若しく
は第十五条第二項の規定による命令の対象となる者若しくは
同条第一項の規定による届出をする者の行う事業を所管する
大臣、文部科学大臣又は環境大臣
二 前号に掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、
厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大臣であって
法第十四条第一項若しくは第二項若しくは第十五条第二項の
規定による命令の対象となる者若しくは同条第一項の規定に
よる届出をする者の行う事業を所管する大臣又は環境大臣
6 法第二章第三節における主務大臣は、財務大臣、厚生労働
大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は環境大臣であって、
検査対象生物である物の生産又は流通を所管する大臣とする。
7 法第二十六条第一項における主務大臣は、次の各号に掲げ
- 117
-
る区分に応じ、当該各号に定める大臣とする。
遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る事項 次に掲げ
る区分に応じ、それぞれ次に定める大臣
イ 研究開発段階の遺伝子組換え生物等である物に関する事項
文部科学大臣及び環境大臣
ロ イに掲げる事項以外の事項 財務大臣、厚生労働大臣、農
林水産大臣又は経済産業大臣であって当該遺伝子組換え生物
等である物の生産又は流通を所管する大臣及び環境大臣
二 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る事項 次に掲げ
る区分に応じ、それぞれ次に定める大臣
イ 研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関す
る事項 文部科学大臣及び環境大臣
ロ イに掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、厚
生労働大臣、農林水産大臣又は経済産業大臣であって当該遺
伝子組換え生物等の第二種使用等をする者の行う事業を所管
する大臣及び環境大臣
8 法第二十六条第二項、第三十条及び第三十一条における主
務大臣は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める
大臣とする。
一 遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る事項 次に掲げ
る区分に応じ、それぞれ次に定める大臣
イ 研究開発段階の遺伝子組換え生物等である物に関する事項
財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大
臣であって法第二十六条第二項の規定による命令、法第三十
条の規定による報告徴収若しくは法第三十一条第一項の規定
による立入検査等の対象となる者の行う事業を所管する大臣、
文部科学大臣又は環境大臣
ロ イに掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、厚
生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大臣であって法
第二十六条第二項の規定による命令、法第三十条の規定によ
る報告徴収若しくは法第三十一条第一項の規定による立入検
査等の対象となる者の行う事業を所管する大臣若しくは財務
大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大臣で
あって遺伝子組換え生物等である物の生産若しくは流通を所
管する大臣又は環境大臣
二 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る事項 次に掲げ
る区分に応じ、それぞれ次に定める大臣
イ 研究開発に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関す
る事項 財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣若しくは経
済産業大臣であって法第二十六条第二項の規定による命令、
法第三十条の規定による報告徴収若しくは法第三十一条第一
項の規定による立入検査等の対象となる者の行う事業を所管
する大臣、文部科学大臣又は環境大臣
ロ イに掲げる事項以外の事項 財務大臣、文部科学大臣、厚
生労働大臣、農林水産大臣若しくは経済産業大臣であって法
第二十六条第二項の規定による命令、法第三十条の規定によ
る報告徴収若しくは法第三十一条第一項の規定による立入検
査等の対象となる者の行う事業を所管する大臣又は環境大臣
一
(その他の事項)
第42条 法第十二条並びに第十三条第二項及び第三項の主務
省令は、別に定めるところによる。
(連絡等)
第43条 主務大臣は、前条の省令の制定又は改廃、法第四条
第一項又は法第九条第一項の規定に基づく承認及び法第十三
条第一項の規定に基づく確認について、関係する他の主務大
臣が必要な情報を得られるようにするものとする。
2 主務大臣は、法の規定による命令をしようとするときは、
他の主務大臣に連絡するものとし、必要な場合は、共同して、
当該命令をするものとする。
(権限の委任)
第44条 法第三十条及び第三十一条第一項に規定する環境大
臣の権限は、地方環境事務所長に委任する。ただし、環境大
臣が自らその権限を行うことを妨げない。
附 則
この省令は、法の施行の日から施行する。
- 118
-
■ 基 本 的 事 項 (告 示)
- 119 -
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第三条の規定に基づく基本的事項(平
成 15 年財務・文部科学・厚生労働・農林水産・経済産業・環境省告示第1号)
現代のバイオテクノロジーが急速に拡大するとともに、現代のバイオテクノロジーが生物の多様性に及ぼす可能性の
ある悪影響についての懸念が増大しており、安全上の措置が十分に執られた上で開発され及び利用されるならば現代の
バイオテクノロジーは人類の福祉にとって多大な可能性を有するとの認識の下、遺伝子組換え生物等に関し、特に国境
を越える移動に着目した国際的な枠組みが必要とされ、平成十二年一月に生物の多様性に関する条約のバイオセーフテ
ィに関するカルタヘナ議定書(以下「議定書」という。
)が採択された。
我が国では、遺伝子組換え生物等の使用等について、文部科学省、厚生労働省、農林水産省及び経済産業省がそれぞ
れ策定したガイドラインに基づき運用がなされてきたところであるが、遺伝子組換え生物等による生物多様性影響の防
止に向けた国際的な取組の重要性にかんがみ、議定書の的確かつ円滑な実施を確保することを目的とした遺伝子組換え
生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(以下「法」という。)を制定した。
本事項は、法第三条の規定に基づき、議定書の的確かつ円滑な実施を図るため、必要な事項を定めるものである。
第一 遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる影響であって、生物の多様性を損なうおそれのあるものを防止するた
めの施策の実施に関する基本的な事項
1 遺伝子組換え生物等の第一種使用等に係る基本的な事項
遺伝子組換え生物等を作成し又は輸入して第一種使用等をしようとする者その他の遺伝子組換え生物等の第一種
使用等をしようとする者が、既に公表された第一種使用規程に従った第一種使用等をする場合等を除き、受けなけれ
ばならない第一種使用規程の承認に係る手続については、次によること。
(1) 第一種使用規程の承認の申請
イ 第一種使用規程の承認の申請に当たり提出すべき生物多様性影響評価書は、次に掲げる事項に留意して主務大
臣が定める評価の方法に従って作成すること。
① 生物多様性影響の評価に際して着目すべき点は、遺伝子組換え生物等の特性によって様々であることから、
植物(植物界に属する生物及び菌界に属する生物のうちきのこ類をいう。)、動物(動物界に属する生物をい
う。)及び微生物(菌界に属する生物(きのこ類を除く。
)
、原生生物界に属する生物、原核生物界に属する生
物、ウイルス及びウイロイドをいう。)ごとに評価の項目を定めること。
② 生物多様性影響の評価に必要とされる情報は、最新の科学的知見によることとし、遺伝子組換え生物等の
第一種使用等の目的、内容及び方法に応じ、当該遺伝子組換え生物等の宿主(法第二条第二項第一号に掲げ
る技術の利用により得られた核酸又はその複製物が移入される生物をいう。以下同じ。
)又は当該宿主の属す
る分類学上の種に関する情報、遺伝子組換え生物等の調製等に関する情報及び遺伝子組換え生物等の使用等
に関する情報とすること。
③ 生物多様性影響の評価は、議定書附属書Ⅲに規定された方法に沿って、影響を受ける可能性のある野生動
植物等の特定、影響の具体的内容の評価、影響の生じやすさの評価、生物多様性影響が生じるおそれの有無
等の判断の手順によること。
④ ②の遺伝子組換え生物等の使用等に関する情報には、必要に応じ、承認を受けようとする者による第一種
使用等の開始後における情報収集、生物多様性影響が生ずるおそれのある場合における生物多様性影響を防
止するための措置、実験室等での使用等又は第一種使用等が予定されている環境と類似の環境での使用等(原
則として遺伝子組換え生物等の生活環又は世代時間に相応する適当な期間行われるものをいう。(2)ロ②にお
いて同じ。
)の結果等を含むこと。
ロ 第一種使用規程の承認の申請に当たり申請書とともに提出する書類は、生物多様性影響評価書のほか、承認
を受けようとする者による生物多様性影響の効果的な防止に資する措置(当該承認を受けようとする者による第
一種使用等の開始後における情報収集及び生物多様性影響が生ずるおそれのある場合における生物多様性影響
を防止するための措置を含む。(2)ロ③において同じ。
)の内容を記載した書類とすること(主務大臣が必要と認
める場合に限る。
)。
(2) 第一種使用規程の承認の審査
イ 学識経験者からの意見聴取
学識経験者については、第一種使用等をする遺伝子組換え生物等の特性に関し知見を有する専門家及び遺伝
子組換え生物等の第一種使用等によって影響を受ける可能性のある生物、生態系等に関し知見を有する専門家
から選定すること。
ロ 第一種使用規程の承認の基準
第一種使用規程の承認の申請が次の①から③までのいずれにも適合しているときは、生物多様性影響が生ず
るおそれがないものとして、第一種使用規程の承認をするものとする。
① 当該第一種使用規程が、次のいずれかに該当するものであること。
(イ) 生物多様性影響評価書及び学識経験者から聴取した意見の内容に照らし、当該第一種使用規程に従って
第一種使用等をした場合に影響を受ける可能性があると特定された野生動植物の種又は個体群の維持に
支障を及ぼすおそれがないと認められる遺伝子組換え生物等に係る第一種使用規程であること。
(ロ) その宿主又は宿主の属する分類学上の種について我が国での長期間の使用等の経験のある遺伝子組換
え生物等であって、生物多様性影響評価書及び学識経験者から聴取した意見の内容に照らし、当該宿主又
は宿主の属する分類学上の種と比較して、生物多様性に及ぼす影響の程度が高まっていないと認められる
ものに係る第一種使用規程であること。
② 当該遺伝子組換え生物等の特性又はその第一種使用等の内容及び方法に応じ、実験室等での使用等又は第
一種使用等が予定されている環境と類似の環境での使用等をすることにより、生物多様性影響を評価するた
めの情報が得られていること。
- 121 -
③
当該遺伝子組換え生物等の特性又はその第一種使用等の内容及び方法に応じ、生物多様性影響の評価に際
し勘案した生物多様性影響の効果的な防止に資する措置が確実に講じられるものであること。
ハ 国民の意見の聴取
遺伝子組換え生物等の使用等により生ずる生物多様性影響について国民各層の関心が高いことから、主務大
臣は、第一種使用規程の承認に当たって、第一種使用等の内容及び方法に応じ、国民に対し当該承認の申請に
係る第一種使用規程等を公表し、それに対して提出された意見及び情報を考慮すること。
ニ 第一種使用規程の承認に当たって考慮すべき事項
主務大臣は第一種使用規程の承認に当たって、遺伝子組換え生物等の第一種使用等による人の健康に対する
影響を考慮するとともに、食品として国内で第一種使用等をすることが第一種使用規程の承認申請書で示され
ているものにあっては、食品、添加物等の規格基準(昭和三十四年十二月厚生省告示第三百七十号)の規定に
よる安全性審査との整合性、飼料として国内で第一種使用等をすることが第一種使用規程の承認申請書で示さ
れているものにあっては、飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和五十一年農林省令第三十五号)
の規定による安全性についての確認との整合性を考慮すること。
(3) 承認取得者等による情報の収集等
イ 承認取得者は、生物多様性影響の評価に際し勘案した第一種使用等の開始後における情報収集及び生物多様性
影響が生ずるおそれのある場合における生物多様性影響を防止するための措置を執る必要があること。
ロ 承認取得者は、主務大臣が法第六条第二項の規定に基づき必要な情報の提供を求めた場合に対応できるよう、
第一種使用規程の承認を受けた遺伝子組換え生物等について、当該遺伝子組換え生物等の第一種使用等をする者
に対し、その第一種使用等の状況、第一種使用等により生ずる影響に関する情報の収集を求めることも含め、第
一種使用等の状況、第一種使用等により生ずる影響に関する情報の収集に努めること。
ハ 遺伝子組換え生物等の第一種使用等(環境への意図的な導入を目的とするものに限る。
)をする者は、当該第
一種使用等の状況を把握し、第一種使用等により生ずる影響に関する情報の収集に努めるとともに、必要に応じ
て関係する行政機関に連絡するよう努めること。
2 遺伝子組換え生物等の第二種使用等に係る基本的な事項
遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関し、執るべき拡散防止措置を主務省令により定める場合の考え方及び拡散
防止措置の確認の手続については、次によること。
(1) 執るべき拡散防止措置を主務省令により定める場合の考え方
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の使用等の実績及び科学的知見を踏まえ、執るべき拡散防止措置をあらかじめ
定めることができると判断される第二種使用等について定め、必要に応じ見直しを行うこと。
その際、遺伝子組換え生物等の特性により生物多様性影響を生ずる可能性のある拡散の程度が異なることから、
事業等の従事者への影響も考慮しつつ、執るべき拡散防止措置を拡散の程度に応じ段階に分けて定めること。
(2) 主務大臣による拡散防止措置の確認に係る手続
主務大臣は、第二種使用等をしようとする遺伝子組換え生物等について、その特性及び使用等の態様に応じ、用
いようとする施設等及び管理方法がその拡散を効果的に防止するものであることを確認すること。
3 遺伝子組換え生物等の輸出入に係る基本的な事項
(1) 遺伝子組換え生物等の輸入に係る手続等
環境への意図的な導入を目的とした遺伝子組換え生物等の輸入に係る手続等については、次によること。
イ 権限のある当局
我が国の議定書における権限のある当局は、環境省であること。
ロ 輸入に係る通告の受領及び連絡
環境大臣は、環境への意図的な導入を目的とした遺伝子組換え生物等の輸出について書面による通告を受領
したときは、当該書面の写しを遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施
行規則(平成十五年財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省令第一号)第四十条
第一項各号に定める大臣(環境大臣を除く。)に送付するとともに、当該書面に記載された輸入予定者に対し、
通告があった旨及び法に基づく第一種使用規程の承認の必要の有無について連絡を行うこと。
ハ 輸入に係る通告者に対する通報
環境大臣は、通告を受領した日から九十日以内に、議定書第九条2に掲げられた事項及び議定書第十条2に
規定された情報を、当該通告をした者に対して書面により通報すること。その際、必要に応じ、予定される使
用等に関連する他法令についての情報を提供すること。
ニ 輸入に係る通告に関する決定
環境大臣は、通告を受領した日から二百七十日以内に、我が国における使用等に係る決定を、当該通告をし
た者及び議定書第二十条に規定するバイオセーフティに関する情報交換センター(以下「情報交換センター」
という。
)に対して書面により通報すること。なお、当該通告をした者に対する通報に際し、必要に応じ、予定
される使用等に関連する他法令についての情報を提供すること。
(2) 遺伝子組換え生物等の輸出に係る手続
遺伝子組換え生物等の輸出に係る手続については、次によること。
イ 輸入締約国の環境への意図的な導入を目的とする遺伝子組換え生物等の輸出について
① 輸出に係る通告
遺伝子組換え生物等を議定書の締約国(以下「締約国」という。)に対し輸出しようとする者は、当該締
約国の権限のある当局に対して、法第二十七条の規定に基づき書面により通告を行うこと。
なお、当該締約国がいかなる遺伝子組換え生物等について通告を必要とするか、当該締約国の権限のある
当局がどこであるか等については、情報交換センターの情報により判断すること。
② 追加的な関連情報の提供
締約国に通告を行った場合、当該締約国から追加的な関連情報を求められたときは、輸出しようとする者
- 122 -
は、議定書の趣旨を踏まえ、必要な情報を提供すること。
危険性の評価
締約国に通告を行った場合、当該締約国から議定書第十五条2の規定に基づき危険性の評価の実施及びそ
の費用の負担を求められたときは、輸出しようとする者は、議定書の趣旨を踏まえ、必要な対応を行うこと。
④ 輸入に係る締約国の意思の尊重
締約国に通告を行った場合、輸出しようとする者は、当該締約国における輸入についての決定に従うこと。
⑤ 表示
輸出しようとする者は、法第二十八条の規定に基づき必要な表示をした上で、輸出を行うこと。
⑥ 違法な輸出に対する措置
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の輸出が違法に行われた場合には、措置命令の適切な発動等を通じ、生
物の多様性の確保を図ること。
⑦ 秘密情報の取扱い
輸出しようとする者は、①に基づき通告した情報(議定書第二十一条6に掲げる情報を除く。)又は②に
基づき提供した追加的な関連情報であって、秘密のものとして取り扱われるべきものを特定することができ
ること。この場合において、輸入に係る締約国が要請するときは、当該締約国に対し、理由を示す必要があ
ること。また、特定した情報であっても、議定書第二十一条2の規定に基づき、当該締約国が、そのような
取扱いの対象としないと決定する場合もあることに留意すること。
ロ 食料若しくは飼料として直接利用し又は加工することを目的とする遺伝子組換え生物等の輸出について
① 輸入に係る締約国の意思の尊重
輸出しようとする者は、輸入に係る締約国が議定書第十一条4の規定に基づき、当該締約国の国内規制の
枠組みに従い、輸入に関する決定を行っている場合又は同条6の規定に基づき、情報交換センターを通じて
危険性の評価等に従って輸入について決定することを宣言している場合については、これらの決定に従うこ
と。
② 表示
輸出しようとする者は、法第二十八条の規定に基づき必要な表示をした上で、輸出を行うこと。
③ 違法な輸出に対する措置
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の輸出が違法に行われた場合には、措置命令の適切な発動等を通じ、生
物の多様性の確保を図ること。
ハ 拡散防止措置の下での利用を目的とする遺伝子組換え生物等の輸出について
①
表示
輸出しようとする者は、法第二十八条の規定に基づき必要な表示をした上で、輸出を行うこと。
② 違法な輸出に対する措置
主務大臣は、遺伝子組換え生物等の輸出が違法に行われた場合には、措置命令の適切な発動等を通じ、生
物の多様性の確保を図ること。
③
第二 遺伝子組換え生物等の使用等をする者がその行為を適正に行うために配慮しなければならない基本的な事項
1 他法令の遵守に関する事項
遺伝子組換え生物等の使用等を行う者は、法の規定によるほか、人の健康の保護を図ることを目的とした法令等
予定される使用等に関連する他法令を遵守すること。
2 遺伝子組換え生物等の取扱いに係る体制の整備に関する事項
第一種使用規程(第一種使用等の場所を限定する等生物多様性影響を防止するために第一種使用等の方法を限定
する場合に限る。4において同じ。)の承認を受けようとする者又は第二種使用等をしようとする者は、遺伝子組
換え生物等の使用等をする事業所等において生物多様性への影響を防止するための措置を適切に行うことができ
るよう、遺伝子組換え生物等の特性及び使用等の態様に応じ、遺伝子組換え生物等の安全な取扱いについて検討す
る委員会等を設置し、第一種使用規程の承認若しくは拡散防止措置の確認を受けるに当たり又は第二種使用等を行
うに当たり、あらかじめ遺伝子組換え生物等の安全な取扱いについての検討を行うとともに、遺伝子組換え生物等
の取扱いについて経験を有する者の配置、遺伝子組換え生物等の取扱いに関する教育訓練、事故時における連絡体
制の整備を行うよう努めること。
3 情報の提供に関する事項
譲渡者等は、譲受者等に対し、主務省令で定められる情報を提供する際、遺伝子組換え生物等の性状等に応じて、
譲受者等が当該遺伝子組換え生物等を適切に取り扱うために提供することが望ましいと判断される情報を有する
場合には、当該情報についても提供するよう努めること。
4 記録の保管に関する事項
第一種使用規程の承認取得者及び第二種使用等をする者は、使用等の態様、2の委員会等における検討結果、譲
渡等に際して提供した又は提供を受けた情報等を記録し、保管するよう努めること。
第三 その他遺伝子組換え生物等の使用等が適正に行われることを確保するための重要事項
1 科学的知見の充実のための措置に関する事項
国は、遺伝子組換え生物等及びその使用等により生ずる生物多様性影響に関する科学的知見の充実を図るため、
遺伝子組換え生物等の使用等による影響の監視を実施する等、これらに関する情報の収集、整理及び分析並びに研
究の推進その他必要な措置を講ずるよう努めること。
2 情報の提供及び国民の意見の聴取に関する事項
国は、法を的確に運用するため、承認を受けた第一種使用規程に関する情報、国外で使用等が認められている遺
伝子組換え生物等に関する情報、生物多様性影響についての新しい知見に関する情報等、遺伝子組換え生物等の使
- 123 -
用等をする者にとって必要とされる情報を幅広く提供するよう努めること。
また、国は、法に基づく施策に国民の意見を反映し、関係者相互間の情報及び意見の交換の促進を図るため、関
係各省それぞれに蓄積される情報を集積し、提供するバイオセーフティに関する共通の情報基盤を整備し、情報提
供を幅広く行い、広く国民の意見を求めること。
3 秘密情報等に関する事項
国は、情報の提供及び国民の意見の聴取に当たっては、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一
年法律第四十二号)の規定に基づき、第一種使用規程の承認の申請をした者、使用等をする者等の秘密情報(秘密
として管理されている事業活動又は研究活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていないものをいう。
)
等の提供は行わないこと。
4 関係者相互間の連携に関する事項
主務大臣は、法を的確に運用するため、2のバイオセーフティに関する共通の情報基盤を活用して、第一種使用
規程の承認、拡散防止措置の確認等に関する情報の共有化を図るとともに、相互の連絡をとることにより、遺伝子
組換え生物等の使用等をする者等に対する指導等を円滑に行うこと。
5 国際協力に関する事項
国は、開発途上締約国及び移行経済締約国における議定書の効果的な実施のため、議定書事務局の管理する専門
家の名簿に専門家を登録すること等により、開発途上国及び移行経済締約国における遺伝子組換え生物等の安全な
使用等に関して知見を有する者の養成及び遺伝子組換え生物等の安全な使用等のための国内制度の充実に協力す
ること。
- 124 -
■ 産 業 利 用 二 種 省 令
- 125 -
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止
措置等を定める省令(財務・厚生労働・農林水産・経済産業・環境省令第一号)
一部改正:平成18年6月6日財務・厚生労働・農林水産・経済産業・環境省令第2号
(
第一
七
機
又
拡
伝
(
第二
よ
一
目的)
条
この省令は、遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等(千九百八十
月十六日の工業、農業及び環境で組換え体を利用する際の安全性の考察に関する経済協力
構理事会勧告に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換え生物等である物の商
は実用化に向けた使用等を含む。以下同じ。)に当たって執るべき拡散防止措置及び執る
散防止措置が定められていない場合の拡散防止措置の確認に関し必要な事項を定め、もっ
子組換え生物等の産業上の使用等の適正な実施を確保することを目的とする。
定義)
条
この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるとこ
る。
遺伝子組換え微生物
遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に
る法律(以下「法」という。)第二条第二項第一号に掲げる技術の利用により得られた核
はその複製物を有する遺伝子組換え生物等のうち、菌界に属する生物(きのこ類を除く
、原生生物界に属する生物、原核生物界に属する生物、ウイルス及びウイロイドをいう。
二
遺伝子組換え動物
法第二条第二項第一号に掲げる技術の利用により得られた核酸又は
複製物を有する遺伝子組換え生物等のうち、動物界に属する生物をいう。
三
遺伝子組換え植物等
法第二条第二項第一号に掲げる技術の利用により得られた核酸又
の複製物を有する遺伝子組換え生物等のうち、植物界に属する生物及び菌界に属する生物
のこ類に限る。)をいう。
(遺伝
第三条
使用等
散防止
めると
施行規
一号。
の情報
第
(
第四
に
号
て
一
二
(
第五
に
号
て
一
二
(
第六
一
二
三
(
第七
分
一
二
三
子
遺
(
措
お
則
以
の
組
伝
生
置
り
(
下
提
換え微生物の生産工程中における使用等に当たって執るべき拡散防止措置)
子組換え生物等の産業上の使用等のうち、遺伝子組換え微生物の生産工程中
産工程中における保管及び運搬を含む。別表において同じ。)に当たって執
は、別表の上欄に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞれ同表の
とする(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関
平成十五年財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環
「施行規則」という。)第十六条第一号、第二号及び第四号に掲げる場合並
供を受けていたために、第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執
二種使用等をする場合を除く。)。
保管に当たって執るべき拡散防止措置)
条
遺伝子組換え生物等の産業上の使用等のうち、保管(生産工程中における保管
当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六条第
及び第四号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第二種使用
執るべき拡散防止措置を執らないで第二種使用等をする場合を除く。)。
遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れ、かつ、当
やすい箇所に、遺伝子組換え生物等である旨を表示すること。
前号の遺伝子組換え生物等を入れた容器は、遺伝子組換え生物等以外の生物等と
して保管することとし、当該保管のための設備の見やすい箇所に、遺伝子組換え生
している旨を表示すること。
運搬に当たって執るべき拡散防止措置)
条
遺伝子組換え生物等の産業上の使用等のうち、運搬(生産工程中における運搬
当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六条第
及び第四号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第二種使用
執るべき拡散防止措置を執らないで第二種使用等をする場合を除く。)。
遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れること。
前号の遺伝子組換え生物等を入れた容器(容器を包装する場合にあっては、当該
やすい箇所に、取扱いに注意を要する旨を表示すること。
申請書の記載事項)
条
法第十三条第二項第四号の主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
遺伝子組換え生物等の種類の名称
第二種使用等をする場所の名称及び所在地
第二種使用等の目的及び概要
申請書の様式)
条
法第十三条第二項に規定する申請書の様式は、次の各号に掲げる遺伝子組換え
に応じ、それぞれ当該各号に定める様式とする。
遺伝子組換え微生物
様式第一
遺伝子組換え動物
様式第二
遺伝子組換え植物等
様式第三
附
則
この省令は、法の施行の日(平成十六年二月十九日)から施行する。
127 -
- に
る
下
す
境
び
ら
お
べ
欄
る
省
に
な
六
開
業
べ
て
年
発
化
き
遺
ろに
関す
酸又
。)
その
はそ
(き
け
き
に
法
令
虚
い
る
拡
定
律
第
偽
で
を除く。)
一号、第二
等に当たっ
該容器の見
明確に区別
物等を保管
を除く。)
一号、第二
等に当たっ
包装)の見
生物等の区
別 表
遺
区
一
組
培
殖
、
の
止
よ
が
務
、
産
が
(第 三 条 関係 )
伝 子 組 換 え 生 物 等
分
G I L S P 遺 伝
換 え 微 生 物 ( 特 殊
養 条 件 下 以 外 で は
が 制 限 さ れ る こ
病 原 性 が な い こ と
た め 最 小 限 の 拡 散
措
置 を 執 る こ と
り 使 用 等 を す る こ
で き る も の と し て
大 臣 、 厚 生 労 働 大
農 林 水 産 大 臣 、 経
業 大 臣 又 は 環 境 大
定め
る もの )
の 拡散 防止 措置 の内 容
子
な
増
と
等
防
に
と
財
臣
済
臣
イ
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
二
子
に
の
あ
と
労
大
は
の
カ
換
げ
あ
可
て
働
臣 、
環 境
)
組
掲
で
る
し
テ
え
る
っ
能
財
大
経
大
ゴ
微
も
て
性
務
臣
済
臣
リ
生
の
、
が
大
、
産
が
ー
物
以
病
低
臣
農
業
定
1
(
外
原
い
、
林
大
め
遺
前
の
性
も
厚
水
臣
る
伝
号
も
が
の
生
産
又
も
イ
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
リ
ヌ
ル
ヲ
ワ
施 設
る 区 域
下 同じ
作 業
る た め
と 。
作 業
洗 浄 し
る ため
遺 伝
る ため
遺 伝
設 けら
廃 液
を 最小
生 産
出 す と
れ るこ
前号
そ の
に 分離
作 業
の 設備
必 要
遺 伝 子
遺 伝 子
て いる
設 置
該 設 備
の 密閉
培 養
行 っ た
検 査を
廃液
除 菌
の 変更
遺 伝
、 又 は
か ら 漏
伝 子 組
と 。
作 業
し た遺
作 業
る こと
教 育
り を 制
せ るこ
作 業
中 」と
等
で
。
区
の
に
あ
)
域
培
つ
っ
が
内
養
い
て
設
に
又
区
、
の
子
の
子
れ
又
限
工
き
と
イ
外
す
区
が
に
組
組
こ
時
に
の
設
場
行
及
設
時
子
こ
出
換
域
又
設
組
設
組
て
は
に
程
は
。
か
の
る
域
設
応
換
換
と
及
直
程
備
合
う
び
備
に
組
れ
し
え
内
は
備
換
備
換
い
廃
と
中
、
に 、 製 造 又 は 試 験 検 査 に 使 用 す る 器 具 、
そ れ ら に 付 着 し た 遺 伝 子 組 換 え 微 生 物 を
が 設 け られ て い るこ と 。
え 微 生 物 の 生 物 学 的 性 状 に つ い て の 試 験
が 設 け られ て い るこ と 。
え 微 生 物 を 他 の も の と 区 別 し て 保 管 で き
る こ と 。
棄 物 は 、 そ れ に 含 ま れ る 遺 伝 子 組 換 え 微
ど め る 措置 を と った 後 、 廃棄 す るこ と 。
に お い て 遺 伝 子 組 換 え 微 生 物 を 施 設 等 の
遺 伝 子 組 換 え 微 生 物 が 漏 出 し な い 構 造 の
ら
大
施
内
け
じ
え
え
。
び
接
度
等
に
こ
廃
に
、
換
か
な
微
ホ
気
設
に
ら
、
微
微
終
伝
区
。
訓
限
と
区
表
了 後 、 使 用 し た 培 養 設 備 等 を 洗 浄 し 、 又 は そ れ に 付 着
子 組換 え 微
生 物 を 不活 化 す るこ と 。
域 内 を 清 潔 に 保 ち 、 げ っ 歯 類 、 昆 虫 類 等 の 駆 除 に 努 め
練
し
。
域
示
て 、 作 業 区 域 ( 遺 伝
、 そ れ 以 外 の 区 域 と
け ら れて い る こと 。
、 遺 伝 子 組 換 え 微 生
は 発 酵 の 用 に 供 す る
子 組 換 え 微 生 物 を 使 用 等 す
明 確 に 区 別 で き る も の 。 以
物 を 利 用 し て 製 品 を 製 造 す
設 備 が 設 け ら れ て い る こ
ま で 及び ト に 掲げ る 事 項
、 水 又 は 土 壌 と 遺 伝 子 組
等 で ある こ と 。
、 事 業 の 従 事 者 が 使 用 す
れ て いる こ と 。
作 業 区 域 内 に 設 置 さ れ た
生 物 の 数 を 最 小 限 に と ど
生 物 を 捕 捉 で き る も の に
容 器 等 を
不 活 化 す
検 査 を す
る 設 備 が
生 物 の 数
外 に 持 ち
容 器 に 入
換 え 微 生 物 と を 物 理 的
る 洗 浄 又 は 消 毒 の た め
室 内 に お け る 空 気 中 の
め る た め の 換 気 設 備 (
限 る 。 ) が 設 け ら れ
定 期 的 に 、 培 養 又 は 発 酵 の 用 に 供 す る 設 備 及 び 当
接 続 さ れ た 設 備 ( 以 下 「 培 養 設 備 等 」 と い う 。 )
又 は 性 能の 検 査 を行 う こ と。
の う ち 漏 出 防 止 機 能 に 係 る 部 分 の 改 造 又 は 交 換 を
は 、 そ の 都 度 、 当 該 設 備 の 密 閉 の 程 度 又 は 性 能 の
と 。
棄 物 を 不活 化 す るこ と 。
つ い て は 、 交 換 時 、 定 期 検 査 時 及 び 製 造 業 務 内 容
付 着 し た遺 伝 子 組換 え 微 生物 を 不活 化 す るこ と 。
え 微 生 物 を 培 養 又 は 発 酵 の 用 に 供 す る 設 備 に 入 れ
ら 取 り 出 す 場 合 に 、 遺 伝 子 組 換 え 微 生 物 が 施 設 等
い よ う 取 り 扱 う と と も に 、 培 養 設 備 等 の 外 面 に 遺
生 物 が 付 着 し た 場 合 に は 、 直 ち に 不 活 化 す る こ
を 受 け た 事 業 の 従 事 者 以 外 の 者 の 作 業 区 域 へ の 立 入
、 仮 に 立 ち 入 る 場 合 は 、 事 業 の 従 事 者 の 指 示 に 従 わ
に は 、 そ の 見 や す い と こ ろ に 「 カ テ ゴ リ ー 1 取 扱 い
する こ と 。
128 -
- 様式第一
(第7条関係)
第二種使用等拡散防止措置確認申請書
年
主務大臣
月
日
殿
氏名
申請者
住所
印
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え微生物)の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けたいので、遺伝子組換え生
物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第13条第1項の規定により、次のとおり申請します。
遺伝子組換え生物等の種類の名称
第二種使用
等をしよう
とする場所
名称
所在地
第二種使用等の目的及び概要
遺
伝
子
組
換
え
生
物
等
の
特
性
宿主又
は宿主
の属す
る分類
学上の
種
分類学上の位置 及び自然環境
における分布状況
使用等の歴史及び現状
繁殖又は増殖の様式
病原性
その他の情報
供与
核酸
構成及び構成要素の由来
構成要素の機能
ベク
ター
名称及び由来
特性
遺伝子
組換え
微生物
調製方法
細胞内に移入した核酸の存在
状態及び発現の安定性
宿主又は宿主の属する分類学
上の種との相違
使用区分
拡
散
防
止
措
置
作業区域の位置
設備
配置
構造
生産工程
その他
[備考]
1 申請者が法人の場合にあっては、「申請者の氏名」については、法人の名称及び代表者の氏名を記載し、「申請者の住所」につい
ては、主たる事務所の所在地を記載すること。
2 氏名(法人にあっては、その代表者の氏名)を記載し、押印することに代えて、本人(法人にあっては、その代表者)が署名す
ることができる。
129 -
- 3
「遺伝子組換え生物等の種類の名称」については、当該遺伝子組換え生物等の宿主(法第2条第2項第1号に掲げる技術の利用
により得られた核酸又はその複製物が移入される生物をいう。以下同じ。)の分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換え生物等の
特性等の情報を含め、他の遺伝子組換え生物等と明確に区別できる名称とすること。また、開発者が付した識別記号及び国際機関
において統一的な識別記号が付されている場合にあっては、当該記号を記載すること。
4 「第二種使用等の目的及び概要」については、遺伝子組換え生物等が生産の手段として使用されるか、それ自体が製品として使
用されるかについての別を記載するとともに、製品の種類及び利用形態を併せて記載すること。
5 「分類学上の位置及び自然環境における分布状況」については、
(1) 学名(属及び種)及び株名
(2) 公的な微生物保存機関から分与されたものである場合には、当該機関の名称と株番号
(3) (2)でない場合には、同定の根拠となる事項(既に学名が公認されている種との同異点及びその根拠、株の分離源及びそれか
ら作製した基準株の寄託場所及び保管番号等)
(4) 宿主を遺伝的改変を用いて得た場合にはその遺伝的改変の内容(野生株から宿主株までの遺伝的改変の経緯を示すとともに誘
導するために用いた遺伝的改変の操作(例えば紫外線照射による突然変異の誘発、接合等))。ただし、宿主が既に主要な学術
文献等に記載されている株である場合は、その株名を記載すること。
(5) 宿主として野生株を用いる場合には、自然環境における分布状況
を記載し、必要に応じ関連資料を添付すること。
6 「使用等の歴史及び現状」については、宿主として利用する株が産業利用された歴史を有する場合には、その内容及び期間を記
載し、必要に応じ関連資料を添付すること。
7 「繁殖又は増殖の様式」については、宿主又は宿主の属する分類学上の種の有性又は無性生殖の周期、増殖温度域、増殖速度、栄
養要求性、薬剤感受性等の特性について記載するとともに、必要に応じ、関連資料を添付すること。
8 「病原性」については、宿主又は宿主の属する分類学上の種の病原性の有無及びその根拠並びに病原性に関係あるウイルス及び
プラスミドの有無を記載するとともに、病原性が知られている場合には、その内容並びに予防及び治療の方法を記載し、必要に応
じ関連資料を添付すること。
9 「その他の情報」については、宿主又は宿主に属する分類学上の種の有害な影響を及ぼす生理活性物質等の産生性の有無を記載
するとともに、該当する物質の存在が知られている場合は、その名称並びに活性及び毒性の強さについて記載し、必要に応じ関連
資料を添付すること。また、抗生物質の産生性等の主要な生理学的性質について記載し、必要に応じ関連資料を添付すること。
10 「構成及び構成要素の由来」については、目的遺伝子、隣接領域及び調節系の構成並びにその由来について明らかな範囲で記
載すること。また、構造について、制限酵素地図、塩基数及び塩基配列を必要に応じ記載すること。
11 「構成要素の機能」については、供与核酸(法第2条第2項第1号に規定する技術の利用により得られた核酸又はその複製物
のうちベクター(法第2条第2項第1号に規定する技術の利用により得られた核酸又はその複製物を細胞内で複製させるために用
いられる核酸をいう。以下同じ。)を除くものをいう。以下同じ。)が遺伝子として有する機能及び物質を生産又は処理する場合に
推定される代謝経路について記載すること。
12 「名称及び由来」については、ベクターの名称及び由来する生物の分類学上の位置を記載すること。
13 「特性」については、ベクターの伝染性、病原性、伝達性、塩基数等について明らかな範囲で記載すること。なお、既知のベ
クターについて改造又は修飾を行い、新しいベクターを開発した場合は、改造又は修飾前のベクターに関する文献を添付し、改造
又は修飾を行った部分について説明すること。また、ベクターの由来生物の特性についても必要に応じ記載すること。
14 「調製方法」については、
(1) 細胞内に移入する核酸の構成(目的遺伝子、プロモーター、マーカー等の配列)及びベクターへの目的遺伝子の挿入方法
(2) 宿主への核酸の移入方法
(3) 遺伝子組換え微生物の育成経過(遺伝子組換え微生物を選抜した方法及びその後の育成経過の概要)
を記載し、必要に応じ図示すること。
15 「細胞内に移入した核酸の存在状態及び発現の安定性」については、
(1) 移入した核酸が遺伝子組換え微生物の染色体に組み込まれているか細胞質内に存在するかの別
(2) 目的遺伝子の宿主内での発現の安定性
を記載すること。
16 「宿主又は宿主の属する分類学上の種との相違」については、遺伝子組換え微生物の宿主又は宿主の属する分類学上の種との
特性の違いに関し、繁殖又は増殖の様式、病原性、その他の情報について相違点を記載すること。なお、遺伝子組換え微生物の宿
主又は宿主の属する分類学上の種からの識別を可能とする特徴があれば、それを併せて記載すること。
17 「使用区分」については、以下の区分に分類し、別表の上欄に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じて、別表の下欄に定め
る拡散防止措置を実施する旨を記載すること。なお、以下の区分に該当しないものは「その他」と記載し、予定している拡散防止
措置の内容を別紙に記載すること。
a.GILSP(宿主、供与核酸、ベクター及び遺伝子組換え微生物が次の基準を満たすもの)
(1)宿主
(ア)病原性がないこと
(イ)病原性に関係のあるウイルス及びプラスミドを含まないこと
(ウ)安全に長期間利用した歴史がある又は特殊な培養条件下では増殖するがそれ以外では増殖が制限されていること
(2)供与核酸及びベクター
(ア)性質が十分明らかにされており、有害と認められる塩基配列を含まないこと
(イ)伝達性に乏しく、かつ、本来耐性を獲得することが知られていない生細胞に
耐性マーカーを伝達しないこと
(3)遺伝子組換え微生物
(ア)病原性がないこと
(イ)宿主と比べて増殖する能力が高くないこと
b.カテゴリー1(遺伝子組換え微生物が病原性がある可能性が低く、かつGILSPに含まれないもの。)
18 「作業区域の位置」については、事業所内外の建屋の配置及び名称並びに作業区域を図示すること。
19 「配置」については、作業区域を含む平面図を示し、遺伝子組換え微生物を取り扱う主要な設備の位置及び名称を記載するこ
と。
20 「構造」については、遺伝子組換え微生物の取扱いに係る設備又は装置に関し、
(1) 設備の仕様
(2) 排水系統
130 -
- (3) 換気設備(「 使用区分」を「カテゴリー1」と分類した場合であって、作業区域のうち強制換気を行っている建屋又は部屋の
換気設備)
を記載し、必要に応じ図示すること。
21 「生産工程」については、遺伝子組換え微生物の生産又は遺伝子組換え微生物を使用して行う物質の生産の工程についてその
概略を図示すること。図には、各種機器の名称、バルブの箇所等を記載し、必要に応じ各工程の名称及び内容を記載すること。
22 「その他」については、
(1)上記以外の遺伝子組換え微生物の使用に関し得られている知見
(2)事故時等緊急時における対処方法
(3)事業者における管理体制
等について必要に応じ記載すること。
23 用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。
131 -
- 様式第二(第7条関係)
第二種使用等拡散防止措置確認申請書
年
主務大臣
月
日
殿
氏名
申請者
印
住所
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え動物)の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けたいので、遺伝子組換え生物
等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第13条第1項の規定により、次のとおり申請します。
遺伝子組換え生物等の種類の名称
第二種使用
等をしよう
とする場所
名称
所在地
第二種使用等の目的及び概要
遺
伝
子
組
換
え
生
物
等
の
特
性
宿主又
は宿主
の属す
る分類
学上の
種
分類学上の位置及び自然環境
における分布状況
使用等の歴史及び現状
繁殖の様式
自然界における生存能力及び
繁殖能力
その他の情報
供与核
酸
構成及び構成要素の由来
構成要素の機能
ベクタ
ー
名称及び由来
特性
遺伝子
組換え
動物
調製方法
細胞内に移入した核酸の存在
状態及び発現の安定性
宿主又は宿主の属する分類学
上の種との相違
作業区域の位置
拡
散
防
止
措
置
設備
配置
構造
その他
[備考]
1.申請者が法人の場合にあっては、「申請者の氏名」については、法人の名称及び代表者の氏名を記載し、「申請者の住所」につい
ては、主たる事務所の所在地を記載すること。
2 氏名(法人にあっては、その代表者の氏名)を記載し、押印することに代えて、本人(法人にあっては、その代表者)が署名す
132 -
- ることができる。
「遺伝子組換え生物等の種類の名称」については、当該遺伝子組換え生物等の宿主の分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換え
生物等の特性等の情報を含め、他の遺伝子組換え生物等と明確に区別できる名称とすること。また、開発者が付した識別記号及び
国際機関において統一的な識別記号が付されている場合にあっては、当該記号を記載すること。
4 「第二種使用等の目的及び概要」については、遺伝子組換え生物等の第二種使用等の目的及び概要を具体的に記載すること。
5 「分類学上の位置及び自然環境における分布状況」については、
(1) 学名(属及び種)、動物種名(和名又は英名)及び品種名又は系統名がある場合にはその名称
(2) 宿主品種を作出するために用いた遺伝的改変の内容(由来品種等から利用しようとする宿主品種までの系統図を示すとともに
作出するのに用いた遺伝的改変の操作(例えば近交系による継代)を含む。)
(3) 自然環境における分布状況
を記載し、必要に応じて関連資料を添付すること。
6 「使用等の歴史及び現状」については、使用の状況について、宿主又は宿主の属する分類学上の種の使用の歴史、主たる使用形
態、主たる用途等を記載すること。
3
7
「繁殖の様式」については、哺乳動物の胎生の場合、性成熟期、繁殖季節、発情周期、妊娠期間、産子数等を、その他の生殖又
は繁殖様式の場合はこれに相当する内容を記載すること。
8 「自然界における生存能力及び繁殖能力」については、宿主品種等の生存能力及び繁殖能力について、一般の開放された環境に
おける状況を主たる利用形態の環境と比較して想定される点を記載すること。
9「その他の情報」については、有害物質等他の生物個体に影響を及ぼす物質の産生性等の主要な生理学的性質について記載するこ
と。
10 「構成及び構成要素の由来」については、目的遺伝子、隣接領域及び調節系の構成並びにその由来について明らかな範囲で記
載すること。また、構造について、制限酵素地図、塩基数及び塩基配列を必要に応じ記載すること。
11 「構成要素の機能」については、供与核酸が遺伝子として有する機能及び代謝経路の変化について記載すること。
12 「名称及び由来」については、ベクターの名称及び由来する生物の分類学上の位置を記載すること。
13 「特性」については、ベクターの伝染性、病原性、伝達性、塩基数等について明らかな範囲で記載すること。なお、既知のベ
クターについて改造又は修飾を行い、新しいベクターを開発した場合は、改造又は修飾前のベクターに関する文献を添付し、改造
又は修飾を行った部分について説明すること。また、ベクターの由来生物の特性についても必要に応じ記載すること。
14 「調製方法」については、
(1)細胞内に移入する核酸の構成及び作成方法(細胞内に移入する核酸全体の構成(目的遺伝子、プロモーター、マーカー等の配列
)及びベクターへの目的遺伝子の挿入方法)
(2)宿主への核酸の移入方法(細胞内に移入する核酸を宿主に移入する方法(顕微注入法、ウイルスベクターを用いる方法、胚性幹
細胞を用いる方法等)
(3)遺伝子組換え動物の育成経過(遺伝子組換え動物を選抜した方法及びその後の育成経過の概要)
を記載し、必要に応じ要点を図示すること。
15 「細胞内に移入した核酸の存在状態及び発現の安定性」については、
(1)移入した核酸が遺伝子組換え動物の染色体に組み込まれているか細胞質内に存在するかの別
(2)目的遺伝子の宿主内での発現の安定性(遺伝子組換え動物を継代した結果得られた目的遺伝子の発現に関する知見)
を記載すること。
16 「宿主又は宿主の属する分類学上の種との相違」については、遺伝子組換え動物の宿主又は宿主の属する分類学上の種との特
性の違いに関し、繁殖の様式、自然界における生存能力及び繁殖能力、感染性ウイルスの産生性、その他の情報について相違点を
記載すること。なお、遺伝子組換え動物の宿主又は宿主の属する分類学上の種からの識別を可能とする形態的特徴があれば、それ
を併せて記載すること。
17 「作業区域の位置」については、事業所内外の建屋の配置及び名称並びに作業区域を図示すること。
18 「配置」については、作業区域を含む作業場の平面図を示し、遺伝子組換え動物を取り扱う主要な設備の位置及び名称並びに
必要に応じて部外者への注意書等の位置を記載すること。
19 「構造」については、遺伝子組換え動物を取り扱う設備の仕様について記載すること。また、遺伝子組換え動物を取り扱うた
めに排水系統等について特別な設備を設置した場合には、当該設備を図示すること。
20 「その他」については、
(1)上記以外の遺伝子組換え動物の使用に関し得られている知見
(2)事故時等緊急時における対処方法
(3)事業者における管理体制
等について必要に応じ記載すること。
21 用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。
133 -
- 様式第三(第7条関係)
第二種使用等拡散防止措置確認申請書
年
主務大臣
月
日
殿
氏名
申請者
印
住所
遺伝子組換え生物等(遺伝子組換え植物等)の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けたいので、遺伝子組換え生
物等の使用等の規制による生物の多様性の確保
に関する法律第13条第1項の規定により、次のとおり申請します。
遺伝子組換え生物等の種類の名称
第二種使用
等をしよう
とする場所
名称
所在地
第二種使用等の目的及び概要
遺
伝
子
組
換
え
生
物
等
の
特
性
宿主又
は宿主
の属す
る分類
学上の
種
分類学上の位置及び自然環境に
おける分布状況
使用等の歴史及び現状
繁殖又は増殖の様式
自然界における生存能力及び繁
殖又は増殖の能力
その他の情報
供与核
酸
構成及び構成要素の由来
構成要素の機能
ベクタ
ー
名称及び由来
特性
遺伝子
組
換え植
物
等
調製方法
細胞内に移入した核酸の存在状
態及び発現の安定性
宿主又は宿主の属する分類学上
の種との相違
授粉昆虫等
の特性(授
粉昆虫等を
使用する場
合)
授粉昆虫等の分類学上の位置及
び自然環境における分布状況
授粉昆虫等の使用等の歴史及び
現状
授粉昆虫等の自然界における生
存能力
授粉昆虫等に関するその他の情
報
拡
散
防
止
作業区域の位置
設備
配置
134 -
- 措
置
構造
生産工程
その他
[備考]
1 申請者が法人の場合にあっては、「申請者の氏名」については、法人の名称及び代表者の氏名を記載し、「申請者の住所」につい
ては、主たる事務所の所在地を記載すること。
2 氏名(法人にあっては、その代表者の氏名)を記載し、押印することに代えて、本人(法人にあっては、その代表者)が署名す
ることができる。
3 「遺伝子組換え生物等の種類の名称」については、当該遺伝子組換え生物等の宿主の分類学上の種の名称及び当該遺伝子組換え
生物等の特性等の情報を含め、他の遺伝子組換え生物等と明確に区別できる名称とすること。また、開発者が付した識別記号及び
国際機関において統一的な識別記号が付されている場合にあっては、当該記号を記載すること。
4 「第二種使用等の目的及び概要」については、遺伝子組換え生物等の第二種使用等の目的及び概要を具体的に記載すること。
5 「分類学上の位置及び自然環境における分布状況」については、
(1) 学名(属及び種)、植物等の種名(和名又は英名)及び品種名又は系統名がある場合にはその名称
(2) 宿主品種を作出するために用いた遺伝的改変の内容(由来品種等から利用しようとする宿主品種までの系統図を示すとともに
作出するのに用いた遺伝的改変の操作(例えば近交系による継代)を含む。)
(3) 自然環境における分布状況
を記載し、必要に応じて関連資料を添付すること。
6 「使用等の歴史及び現状」については、使用の状況について、宿主又は宿主の属する分類学上の種の使用の歴史、主たる使用形
態、主たる用途等を記載すること。
7 「繁殖又は増殖の様式」については、
(1) 種子の脱粒性、散布様式、休眠性及び寿命
(2) 栄養繁殖の様式(ひこばえ、塊茎、塊根、匍匐枝等)及び自然条件において植物体等を再生し得る組織又は器官からの出芽特
性
(3) 自殖性又は他殖性の程度、自家不和合性の有無、近縁野生種との交雑性及びアポミクシスを生ずる特性を有する場合はその程
度
(4) 花粉又は胞子の生産量、稔性、形状、媒介方法、飛散距離及び寿命
を記載し、必要に応じて関連資料を添付すること。
8 「自然界における生存能力及び繁殖又は増殖の能力」については、宿主品種等の生存能力及び繁殖又は増殖の能力について、一
般の開放された環境における状況を主たる利用形態の環境と比較して想定される点を記載すること。
9 「その他の情報」については、有害物質等他の生物個体に影響を及ぼす物質の産生性等の主要な生理学的性質について記載する
こと。
10 「構成及び構成要素の由来」については、目的遺伝子、隣接領域及び調節系の構成並びにその由来について明らかな範囲で記載
すること。また、構造について、制限酵素地図、塩基数及び塩基配列を必要に応じ記載すること。
11 「構成要素の機能」については、供与核酸が遺伝子として有する機能及び代謝経路の変化について記載すること。
12 「名称及び由来」については、ベクターの名称及び由来する生物の分類学上の位置を記載すること。
13 「特性」については、ベクターの伝染性、病原性、伝達性、塩基数等について明らかな範囲で記載すること。なお、既知のベク
ターについて改造又は修飾を行い、新しいベクターを開発した場合は、改造又は修飾前のベクターに関する文献を添付し、改造又
は修飾を行った部分について説明すること。また、ベクターの由来生物の特性についても必要に応じ記載すること。
14 「調製方法」については、
(1) 細胞内に移入する核酸の構成及び作成方法(細胞内に移入する核酸全体の構成(目的遺伝子、プロモーター、マーカー等の配
列)及びベクターへの目的遺伝子の挿入方法)
(2) 宿主への核酸の移入方法(細胞内に移入する核酸を宿主に移入する方法(アグロバクテリウム法、エレクトロポレーション法
、パーティクルガン法等))
(3) 遺伝子組換え植物等の育成経過(遺伝子組換え植物等を選抜した方法及びその後の育成経過の概要)
を記載し、必要に応じ要点を図示すること。
15 「細胞内に移入した核酸の存在状態及び発現の安定性」については、
(1) 移入した核酸が遺伝子組換え植物等の染色体に組み込まれているか細胞質内に存在するかの別
(2) 目的遺伝子の宿主内での発現の安定性(遺伝子組換え植物等を継代した結果得られた目的遺伝子の発現に関する知見)
を記載すること。
16 「宿主又は宿主の属する分類学上の種との相違」については、遺伝子組換え植物等の宿主又は宿主の属する分類学上の種との特
性の違いに関し、繁殖又は増殖の様式、自然界における生存能力及び繁殖又は増殖の能力、感染性ウイルスの産生性、その他の情
報について相違点を記載すること。なお、遺伝子組換え植物等の宿主又は宿主の属する分類学上の種からの識別を可能とする形態
的特徴があれば、それを併せて記載すること。
17 「授粉昆虫等の分類学上の位置及び自然環境における分布状況」については、学名(属及び種)、動物種名(和名又は英名)及び
品種名又は系統名がある場合にはその名称並びに自然環境における分布状況を記載し、必要に応じて関連資料を添付すること。
18 「授粉昆虫等の使用等の歴史及び現状」については、授粉昆虫等として商業的に使用されているものについて、使用の歴史、主
たる使用形態、主たる用途等を記載すること。
19 「授粉昆虫等の自然界における生存能力」については、授粉昆虫等の生存能力について、一般の開放された 環境における状況
を主たる利用形態の環境と比較して想定される点を記載すること。
20 「授粉昆虫等に関するその他の情報」については、必要に応じて主要な生理学的性質等について記載すること。
21 「作業区域の位置」については、事業所内外の建屋の配置及び名称並びに作業区域を図示すること。
22 「配置」については、作業区域を含む作業場の平面図を示し、遺伝子組換え植物等を取り扱う主要な設備の位置及び名称並びに
必要に応じて部外者への注意書等の位置を記載すること。
23 「構造」については、遺伝子組換え植物等を取り扱う設備の仕様について記載すること。また、遺伝子組換え植物等を取り扱う
ために排水系統等について特別な設備を設置した場合には、当該設備を図示すること。
135 -
- 24
「生産工程」については、培養設備を用いた培養等により遺伝子組換え植物等の生産又は遺伝子組換え植物等を使用して物質の
生産を行う場合に、その工程について概略を図示すること。図には、各種機器の名称、バルブの箇所等を記載し、必要に応じ各工
程の名称及び内容を記載すること。
25 「その他」については、
(1) 上記以外の遺伝子組換え植物等の使用に関し得られている知見
(2) 事故時等緊急時における対処方法
(3) 事業者における管理体制
等について必要に応じ記載すること。
26 用紙の大きさは、日本工業規格A4とすること。
136 -
- ■ GILSP遺伝子組換え微生物(経済産業省)
(告示)
■ GILSP遺伝子組換え微生物(厚生労働省)
(告示)
- 137 -
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定
める省令別表第一号の規定に基づき経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物
一部改正
最終改正
平成十六年一月二十九日経済産業省告示第十三号
平成十七年四月
十二日経済産業省告示第百十号
平成十八年四月二十五日経済産業省告示第百六十五号
(経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物)
第一条
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防
置等を定める省令(平成十六年財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省令
号)別表第一号の規定に基づき経済産業大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物は、
第一に掲げる宿主・ベクターと別表第二に掲げる任意の宿主・ベクター用挿入DNAを組
わせて構成された遺伝子組換え微生物とする。
(財務大臣等が定めるGILSP遺伝子組換え微生物)
第二条
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防
置等を定める省令別表第一号の規定に基づき財務大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣又は
大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物は、同号の規定により経済産業大臣が定めた
LSP遺伝子組換え微生物とみなすことができる。
附
則
この告示は、法律の施行の日(平成十六年二月十九日)から施行する。
- 139 -
止
第
別
み
措
一
表
合
止措
環境
GI
別表第一 宿主・ベクター
宿主
アスペルギルス・ニガー 1208-160
Aspergillus niger 1208-160
アスペルギルス・ニガー ND48
Aspergillus niger ND48
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
アスペルギルス・フォエニシス ND205
Aspergillus phoenicis ND205
バシラス・アミロリケファシエンス
ベクター (←は当該ベクターの由来を指す)
pUC19
pNAN8142f (←pUC118)
pUC18
pUC118
pBR322
pNAG142 (←pUC18)
pUC19
pUC118
pUC119
pNAN8142f (←pUC118)
pUC18
Bacillus amyloliquefaciens
微工研菌寄第6804号、第7773号(破棄)
バシラス・リケニフォルミス DN2461
Bacillus licheniformis DN2461
バシラス・リケニフォルミス DN2717
Bacillus licheniformis DN2717
バシラス・サチリス K2A1
Bacillus subtilis K2A1
バシラス・サチリス M168由来株
Bacillus subtilis Marburg 168由来株
ブレビバシラス・コシネンシス HPD31
Brevibacillus choshinensis HPD31 ( Bacillus brevis HPD31)
ブレビバシラス・コシネンシス HPD31-M3
pUB110
pBR322
pUB110
pUB110
pAMα1
pND10 (←pWB705) (←pUB110)
pTB53 (←pTB19)
pUB18 (←pUB110)
pUB110
pWB705(←pUB110)
pUB110
pNU210 (←pUB110)
pUB110
Brevibacillus choshinensis HPD31-M3
(Bacillus brevis HPD31-M3)
pHT100 (←pHT926)
カンジダ・ボイジニ TK62
Candida boidinii TK62
コリネバクテリウム・グルタミカム
pUC18
Corynebacterium glutamicum
エシェリキア・コリ B株
Escherichia coli B株
エシェリキア・コリ BL21
Escherichia coli BL21
エシェリキア・コリ K12由来株
Escherichia coli K12由来株
pBY503
pCG116 (←pCG11)
pHB4 (←pBR322)
pAT153 (←pBR322)
pBBR112
pBR322
pET-21a(+) (←pBR322)
pET-28a(+) (←pBR322)
pKK388-1 (←pBR322)
pSE380 (←pTrc99A)
pTrc99A
charomid 9-20
charomid 9-28
charomid 9-36
charomid 9-42
charomid 9-52
ColE1
M13 phage DNA
M13 wild type RF
M13KO7
M13mp8
M13mp8 RF I
M13mp9
M13mp9 am16
M13mp9 RF I
M13mp10
M13mp10 RF I
M13mp11
M13mp11 am16
M13mp11 RF I
M13mp18
M13mp18 RF I
M13mp19
M13mp19 RF I
M13tv18 (←M13mp9)
M13tv19 (←M13mp9)
NM816
pACYC177
- 140 -
pACYC184
pAMα1
pAS118
pAT153
pBluescript
pBluescript KS(-)
pBluescript KS(+)
pBluescript KSN(+) (←pBluescript KS(+))
pBluescript SK(-)
pBluescript SK(+)
pBluescript II SK(+) (←pBluescript SK(+))
pBR322
pBR327
pBTPB18 (←pKK223-3)
pCR1000 (←pUC19)
pDR720 (←pMB1)
pERISH7α (←pUC18)
pGEX-4T-3(←pBR322)
pHSG298
pHSG299
pHSG367 (←pUC9)
pHSG396
pHSG397
pHSG398
pHSG399
pHY300PLK (←pACYC177)
pHY300・2PLK (←pAMα1)
pIN III-ompA1
pKC16 (←pBR322)
pKH1 (←pBR322)
pKK223-3 (←pBR322)
pKK388-1(←pBR322)
pLacI (←pKK223-3)
pLED-M1 (←pUC9)
pMalc2e
pMalc2e-PNC (←pMalc2e)
pMALp2 (←pUC18)
pMAM2-BSD (←pUC18)
pMW118 (←pSC101)
pMW119 (←pSC101)
pMY12-6 ApR (←pBR322)
pNG16 (←pBR322)
pNT203 (←pSC101)
pNUT4
pNUT5
pNUT6
pNUT7
pNUT8
pPT0323(←pBR322)
pRIT2T
pSC101
pSE380 (←pTrc99A)
pSTV28
pSV00CAT
pSY343
pTBE-PL9 (←pBR322)
pTK31 (←pBR322)
pTlac (←pUC19)
pTP8-51 (←pBR322)
pTrc99A
pTRP (←pTZ19U)
pTrS32 (←pBR322)
pTV118N (←pUC118)
pTV119N (←pUC119)
pTYR (←pUC19)
pTYR-HSVtk(←pUC19)
pTYR-SV40(←pUC19)
pTYR-T(←pUC19)
pTZ18U (←pUC18)
pTZ19U (←pUC19)
pUC8
pUC13 (←pBR322)
pUC18
pUC19
- 141 -
エシェリキア・コリ HB101
Escherichia coli HB101
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
pUC118
pUC119
pUC119am16 (←pUC119)
pUC119N (←pUC19)
pUCSV-BSD (←pUC18)
pUTE300K' (←pUC118)
pYN7 (←pBR322)
pYUK101 (←pBR322/pSC101)
pYUM201 (←pUC18)
slp1S (←λphage、φ80 phage)
slp501S-Km (←λphage、φ80 phage)
slp501S-Tc (←λphage)
λ
λ2001
λEMBL4
λgt10
λgtWES
λNM742
λNM989 (←λgtWES)
λNM1070
pACYC177
pACYC184
pAT153(←pBR322)
pAUR101
pAUR112
pAUR123
pBluescript
pBluescript II KS(+)
pBR322
pGH55 (←pBR322)
pHSG367 (←pUC9)
pHSG396 (←pBR322)
pHSG644 (←pHSG367)
pKH1 (←pBR322)
pKK223-3 (←pBR322)
pKTN (←pBR322)
pNT203 (←pSC101)
pPALS (←pTRA415)
pRIT2T
pSTV28
pSTV29
pSV2bsr (←pBR322)
pSV2neo
pTV119N (←pUC18)
pTWV228
pTWV229
pUC18
pUC19
pUC118N (←pUC18/19)
pUC119
pUC119N (←pUC19)
YEUra3
pUB110
Geobacillus stearothermophilus
フミコーラ・インソレンス MN200-1 (FERM P-15736)
Humicola insolens MN200-1 (FERM P-15736)
コマガタエラ パストリス GS115
Komagataella pastoris GS115 ( Pichia pastoris GS115)
コマガタエラ パストリス KM71
Komagataella pastoris KM71 (Pichia pastoris KM71)
オガタエ・ミニュータ NBRC10746
Ogataea minuta NBRC10746 ( Pichia minuta NBRC10746)
プロビデンシア シュツアルティ 164
Providencia stuartii 164
シュードモナス・プチダ KT2440
Pseudomonas putida KT2440
シュードモナス・プチダ TE3493
Pseudomonas putida TE3493
ロドコッカス・ロドクラウス J-1A
Rhodococcus rhodochrous J-1A
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
pJD01
pUC118
pPIC3.5 (←pBR322)
pPIC9 (←pBR322)
pOMEA1 (←pUC19)
pOMEU1 (←pUC19)
pBR322
pME294 (←pVS1) (pVS1については伝達性を欠失させたもの)
pACYC177
pK4 (←pHSG299)
pUC19
pBluescript II SK(+)
pHSG399
pRS403
pRS404
- 142 -
トリゴノプシス・バリアビリス KC-103
Trigonopsis variabilis KC-103
pRS405
pRS406 (←pBluescript)
pTHY83-1
- 143 -
別表第二 宿主・ベクター用挿入DNA
挿入DNA
由来生物(限定条件)
(1)酵素
アセトアミダーゼ (amdS )
Acetamidase (3.5.1.4)
アセト乳酸合成酵素 (ALS)
Acetolactate synthase (2.2.1.6)
アセト乳酸合成酵素 (ALS)
Acetolactate synthase (2.2.1.6)
エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ (Endo-M)
Endo-β-N-acetylglucosaminidase (3.2.1.96)
N-アセチルグルコサミン転移酵素 (GlcNAc Tase)
N-Acetylglucosaminyltransferase (2.4.1.-150,138,102,101,143, 144,145)
N-アセチルノイラミン酸アルドラーゼ
N-Acetylneuramic acid aldolase (4.1.3.3)
CMP-N-アセチルノイラミン酸 (CMP-NeuAc) 合成酵素 (SiaB)
N-Acetylneuraminic acid synthase (2.7.7.43)
アシルCoAオキシダーゼ
Acyl-CoA oxidase (1.3.3.6)
N-アシルグルコサミン 2-エピメラーゼ
N-Acylglucosamine 2-epimerase (5.1.3.8)
アラニンデヒドロゲナーゼ (AlaDH)
Alanine dehydrogenase (1.4.1.1)
アラニンデヒドロゲナーゼ (ald )
Alanine dehydrogenase (1.4.1.1)
アラニンデヒドロゲナーゼ
Alanine dehydrogenase (1.4.1.1)
アラニンラセマーゼ
Alanine racemase (5.1.1.1)
アルコールデヒドロゲナーゼ (adhB )
Alcohol dehydrogenase (1.1.1.1)
アルカリホスファターゼ
Alkaline phosphatase (3.1.3.1)
α-アミデイティング エンザイム
α-Amidating enzyme (1.14.17.3)
アミンオキシダーゼ
Amine oxydase (1.4.3.6, 1.4.3.4)
D-アミノ酸オキシダーゼ
D-Amino-acid oxidase (1.4.3.3)
D-アミノアシラーゼ
D-Aminoacylase (3.5.1.81)
アミノグルコシドホスホトランスフェラーゼ
Aminoglycoside phosphotransferase (2.7.1.-)
アミノペプチダーゼ T
Aminopeptidase T (3.4.11.-)
D-アミノ酸酸化酵素 (DAO)
D-Amino acid oxidase (1.4.3.3)
D-アミノアシラーゼ
D-Aminoacylase (3.5.1.81)
α-アミラーゼ
α-Amylase (3.2.1.1)
α-アミラーゼ (amyL )
α-Amylase (3.2.1.1)
α-アミラーゼ (amyW )
α-Amylase (3.2.1.1)
α-アミラーゼ
α-Amylase (3.2.1.1)
マルトース生成アミラーゼ (amyM )
β-Amylase (3.2.1.2)
アミロマルターゼ (MalQ)
Amylomaltase (2.4.1.25)
アルギナーゼ I
Arginase I (3.5.3.1)
アスパルターゼ
Aspartase (4.3.1.1)
アスパルターゼ
Aspertate ammonia-lyase (4.3.1.2)
アスパルターゼ (aspA )
Aspertate ammonia-lyase (4.3.1.2)
ビスホスホグリセリン酸ムターゼ
Bisphosphoglycerate mutase (5.4.2.4)
D-カルバモイラーゼ
D-Carbamoylase (3.5.1.77)
カルボキシルエステラーゼ
Carboxyl esterase (3.1.1.1)
セルラーゼ (NCEX)
Cellulase(NCEX)
コレステロールエステラーゼ
Cholesterol esterase (3.1.1.13)
コレステロールオキシダーゼ
Cholesterol oxidase (1.1.3.6)
コレステロールオキシダーゼ
Cholesterol oxidase (1.1.3.6)
コリンキナーゼ
Choline kinase (2.7.1.32)
コリンホスフェートシチジルトランフェラーゼ
Choline phosphate cytidylyltransferase (2.7.7.15)
コリスミ酸ムターゼ
Chorismate mutase (5.4.99.5)
クレアチナーゼ
Creatinase (3.5.3.3)
アスペルギルス・ニデュランス
Aspergillus nidulans
イネ
シロイヌナズナ
ムコール・ヒエマリス
Mucor hiemalis
ナイセリア・ポリサッカレア
Neisseria polysaccharea
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
アルスロバクター・ウレアファシエンス
Arthrobacter ureafaciens
ブタ
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
バシラス・サチリス
Bacillus subtilis
エンテロバクター・エアロゲネス
Enterobacter aerogenes
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ザイモモナス・モビリス
Zymomonas mobilis
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
アフリカツメガエル
Xenopus laevis
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
ブタ
デフルビバクター・ルサティエンシス
Defluvibacter lusatiensis
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
フザリウム・エクイセチ
Fusarium equiseti
アクロモバクター・キシロソキシダンス
Achromobacter xylosoxydans
ヒト
バシラス・リケニフォルミス
Bacillus licheniformis
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
ヒト
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ブレビバクテリウム・フラバム
Brevibacterium flavum
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ヒト
リゾビウム sp. AJ11199
Rhizobium sp. AJ11199
アスペルギルス・フラバス
Aspergillus flavus
ヒュミコラ・インソレンス MN200-1株
Humicola insolens MN200-1株
ザントモナス sp. No.81-13
Xanthomonas sp. No.81-13
コリネバクテリウム・コレステロリカム
Corynebacterium cholesterolicum
シュードモナス sp. ST-200
Pseudomonas sp. ST-200
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
ロゼリニア sp. PF1022 432-26
Rosellinia sp. PF1022 432-26
アルカリゲネス sp. KS-85
Alcaligenes sp. KS-85
- 144 -
クレアチンキナーゼ (CK-B及びCK-M)
Creatine kinase B chain, M chain (2.7.3.2)
クレアチニナーゼ
Creatininase (3.5.2.10)
クレアチニナーゼ
Creatininase (3.5.2.10)
サイクロマルトデキストリナーゼ
Cyclomaltodextrinase (3.2.1.54)
システインジオキシゲナーゼ
Cystein dioxygenase
DAHP シンターゼ
3-Deoxy-D-arabino-hepturosonic acid 7-phosphate synthase (4.1.2.15)
ジアホラーゼ
Diaphorase (1.6.99.2)
リジン生合成遺伝子 (dapB )
Dihydrodipicolinate reductase
リジン生合成遺伝子 (dapA )
Dihydrodipicolinate synthase
ジヒドロ葉酸還元酵素
Dihydroforate reductase (1.5.1.3)
DNA リガーゼ
DNA ligase (6.5.1.1)
DNAプライマーゼ (MutS)
DNA mismatch repair protein / DNA primase (MutS) (2.7.7.-)
DNA ポリメラーゼ
DNA polymerase (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ (耐熱性)
DNA polymerase (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I (polA の Klenow 断片領域)
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ I (耐熱性)
DNA polymerase I (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ III βサブユニット
DNA polymerase III βsubunit (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ β
DNA polymerase β (2.7.7.7)
DNA ポリメラーゼ Tth
DNA polymerase Tth (2.7.7.7)
フルクトシルペプチドオキシダーゼ
Fructosyl-amino acid oxidase (1.5.3.-)
フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ
Fructosyl-amino acid oxidase (1.5.3.-)
フルクトシルペプチドオキシダーゼ
Fructosyl-amino acid oxidase (1.5.3.-)
フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ
Fructosyl-amino acid oxidase (1.5.3.-)
α-1,6-フコシルトランスフェラーゼ
α-1,6- Fucosyltransferase
ガラクトキナーゼ (galK )
Galactokinase (2.7.1.6)
ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ (galT )
Galactose 1-phosphate uridylyltransferase (2.7.7.10)
β-ガラクトシダーゼ
β-Galactosidase (3.2.1.23)
β-1,4-ガラクトシルトランスフェラーゼ
β-1.4-Galactosyltransferase
セルラーゼ
Endo-1,4-β-D-glucanase (3.2.1.4)
セルラーゼ (RCE1)
Endo-1,4-β-D-glucanase (3.2.1.4)
セルラーゼ (STCE)
Endo-1,4-β-D-glucanase (3.2.1.4)
GlcNAc-リン酸ムターゼ (AGM1)
GlcNAc-phosphate mutase (AGM1) (5.4.2.3)
グルコキナーゼ (yqgR )
Glucokinase (2.7.1.2)
グルコースデヒドロゲナーゼ (GDH)
Glucose dehydrogenase (1.1.99.-10,17)
ピロロキノリン-キノン (PQQ) 依存性グルコースデヒドロゲナーゼ
Glucose dehydrogenase (pyrroloquinoline-quinone (PQQ) -dependent) (1.1.5.2)
グルコース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ (galU )
Glucose-1-phosphate uridylyltransferase (2.7.7.9)
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ
Glucose-6-phosphate dehydrogenase (1.1.1.49)
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ
Glucose-6-phosphate dehydrogenase (1.1.1.49)
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ
Glucose-6-phosphate dehydrogenase (1.1.1.49)
α-グルコシダーゼ
α-Glucosidase (3.2.1.20)
β-D-グルコシダーゼ
β-D-Glucosidase (3.2.1.21)
GL-7ACA アシラーゼ
Glutaryl-7-aminocephalosporanic acid acylase
ヒト
フラボバクテリウム sp. U-188
Flavobacterium sp. U-188
シュードモナス・プチダ
Pseudomonas putida
バシラス・スフェリカス
Bacillus sphearicus
ヒト
コリネバクテリウム・グルタミカム
Corynebacterium glutamicum
バシラス・メガテリウム
Bacillus megaterium
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
バシラス・カルドテナクス
Bacillus caldotenax
パイロコッカス sp. KOD1
Pyrococcus sp. KOD1
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
サーマス・サーモフィラス
Thermus thermophilus
ラムダ ファージ
λ phage
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ラット
サーマス・サーモフィラス
Thermus thermophilus
コニオカエタ sp. NISL9330
Coniochaeta sp. NISL9330
コリネバクテリウム sp. 2-4-1
Corynebacterium sp. 2-4-1
ユウペニシリウム・テレナム
Eupenicillium terrenum
ジベレラ・フジクロイ
Gibberella fujikuroi
ヒト
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
パイロコッカス・フリオサス
Pyrococcus furiosus
ヒト
パイロコッカス・ホリコシ
Pyrococcus horikoshii
リゾプス・オリゼ
Rhizopus oryzae
スタフィロトリクム・コッコスポラム
Staphylotrichum coccosporum
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
バシラス・サチリス
Bacillus subtilis
バシラス・メガテリウム
Bacillus megaterium
アシネトバクター・カルコアセチカス
Acinetobacter calcoaceticus
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
シアニジウム・カルダリウム
Cyanidium caldarium
リュコノストック・メゼンテロイデス
Leuconostoc mesenteroides
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
サーモアナエロバクター・セルロリティカス
Thermoanaerobacter cellulolyticus
シュードモナス・ディミニュータ
Pseudomonas diminuta
- 145 -
グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ (GAPDH)
Glyceraldehyde 3-phosphate dehydrogenase (1.2.1.12)
β-グリコシダーゼ I
β-Glycosidase I
グルタミン酸脱水素酵素 (GLDH)
Glutamate dehydrogenase (gdhA ) (1.4.1.3)
グルタミン酸脱水素酵素 (GLDH)
Glutamate dehydrogenase (gdhA ) (1.4.1.3)
グリコーゲンホスホリラーゼ
Glycogen phosphorylase
グリコーゲンホスホリラーゼ
Glycogen phosphorylase
ヘキソキナーゼ (HK)
Hexokinase (2.7.1.1)
ヘキソキナーゼ
Hexokinase (2.7.1.1)
ヘキソキナーゼ
Hexokinase (2.7.1.1)
ヒスタミンデヒドロゲナーゼ
Histamine dehydrogenase (1.4.99.-)
ヒダントインラセマーゼ
Hydantoin racemase (5.1.99.-)
D-ヒダントイナーゼ
D-Hydantoinase (3.5.2.2)
p-ヒドロキシ安息香酸ヒドロキシラーゼ (pHBH)
p-Hydroxybenzoate hydroxylase (1.14.13.2)
p-ヒドロキシ安息香酸ヒドロキシラーゼ (pHBH)
p-Hydroxybenzoate hydroxylase (1.14.13.2)
3-α-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ
3-α-Hydroxysteroid dehydrogenase (1.1.1.50)
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ
Isocitrate dehydrogenase (1.1.1.-41,42)
イソクエン酸デヒドロゲナーゼ (ICDH)
Isocitrate dehydrogenase (1.1.1.42)
乳酸デヒドロゲナーゼ
Lactate dehydrogenase (1.1.1.27)
乳酸デヒドロゲナーゼ
Lactate dehydrogenase (1.1.1.27)
乳酸デヒドロゲナーゼ (LDHB)
L-lactate dehydrogenase (1.1.1.27)
D-乳酸デヒトロゲナーゼ (D-LDH) (EC1.1.1.28)
D-lactate dehydrogenase (D-LDH) (EC1.1.1.28)
ロイシンデヒドロゲナーゼ
Leucine dehydrogenase (1.4.1.9)
ルシフェラーゼ
Luciferase (1.13.12.7)
ルシフェラーゼ
Luciferase (1.13.12.7)
ルシフェラーゼ
Luciferase (1.13.12.7)
ルシフェラーゼ
Luciferase (1.13.12.6)
ルシフェラーゼ
Luciferase (1.13.12.7)
赤色発光ルシフェラーゼ
Red-bioluminescence eliciting luciferase (1.13.12.7)
リジン生合成遺伝子 (lysC )
Lysine-sensitive aspartokinase III
リゾチーム
Lysozyme (3.2.1.17)
1,2-α-D-マンノシダーゼ (msdS ) (N端側38アミノ酸が欠失)
1,2-α-D-Mannosidase (3.2.1.113)
リンゴ酸デヒドロゲナーゼ
Malate dehydrogenase (1.1.1.-)
リンゴ酸デヒドロゲナーゼ
Malate dehydrogenase (1.1.1.-)
リンゴ酸デヒドロゲナーゼ (MDH)
Malate dehydrogenase (1.1.1.37)
マレイン酸イソメラーゼ
Maleate isomerase (5.2.1.1)
マレイン酸イソメラーゼ
Maleate isomerase (5.2.1.1)
マルトースホスホリラーゼ
Maltose phosphorylase (2.4.1.8)
α-1,2-マンノシダーゼ
α-1,2-Mannosidase (3.2.1.113)
マトリライシン
Matrilysin (3.4.24.23)
NAD特異的イソクエン酸デヒドロゲナーゼ (ICDH)
NAD-dipendint isocitrate dehydrogenase
NADキナーゼ (ppnK )
NAD kinase (2.7.1.23)
NADPH-P450 還元酵素
NADPH:P450 reductase (1.6.2.4)
中性プロテアーゼ (nprS )
Natural protease (3.4.24.28)
ニトリルヒドラターゼ (Nhase)α、βサブユニット
Nitrile hydratase α、βsubunit (4.2.1.84)
ヌクレアーゼ S1
Nuclease S1 (3.1.10.1)
ヌクレオシドデオキシリボシルトランスフェラーゼ II (ndt )
Nucleoside deoxyribosyltransferase II (2.4.2.6)
オロチジン-5'-リン酸デカルボキシラーゼ
Orotidine-5'-phosphate decarboxylase (4.1.1.23)
マウス
パイロコッカス・フリオサス
Pyrococcus furiosus
パイロコッカス・エンデボリ
Pyrococcus endeavori
サーモコッカス・コダカラエンシス
Thermococcus kodakaraensis
アクイフェックス・エオリカス
Aquifex aeolicus
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
クルイベロミセス・フラジリス
Kluyveromyces flagilis
ロドサーマス・オバメンシス
Rhodothermus obamensis
サーモコッカ ス・リトラリス
Thermococcus litoralis
リゾビウム sp. 4-9
Rhizobium sp. 4-9
ミクロバクテリウム・リケファシエンス
Microbacterium liquefaciens
リゾビウム sp. AJ11199
Rhizobium sp. AJ11199
コマモナス・テストステローニ
Comamonas testosteroni
シュードモナス・フルオレッセンス
Pseudomonas fluorescens
コマモナス・テストステローニ
Comamonas testosteroni
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
ビフィドバクテリウム・ロングム
Bifidobacterium longum
ウシ
ニワトリ
ラクトバシラスsp.
Lactbacillus sp.
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ルシオラ・クルシオータ
Luciola cruciata
平家ホタル
Luciola lateralis
フォチナス・ピラリス
Photinus pyralis
バルグラ・ヒルゲンドルヒ (ウミホタル)
Vargula hilgendorfii
イリオモテボタル
Rhagophthalmus ohbai
鉄道虫
Phrixothrix hirtus
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
T7 ファージ
T7 phage
アスペルギルス・フォエニシス
Aspergillus phoenicis
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
シアニジウム・カルダリウム
Cyanidium caldarium
サーマス・フラバス
Thermus flavus
アルカリゲネス・フェカーリス
Alcaligenes faecalis
アルスロバクター・グロビフォルミス
Arthrobacter globiformis
エンテロコッカス・ヒラエ
Enterococcus hirae
アスペルギルス・サイトイ
Aspergillus saitoi
ヒト
アシドチオバシラス・チオオキシダンス
Acidithiobacillus thiooxidans
マイコバクテリウム・ツベクロシス
Mycobacterium tuberculosis
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
シュードノカルジア・サーモフィラ
Pseudonocardia thermophila
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
ラクトバシラス・ヘルベチカス
Lactobacillus helveticus
ニューロスポラ・クラッサ
Neurospora crassa
- 146 -
P450 1A1 (1.14.14.1)
ヒト
P450 1A2 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2A6 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2B6 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C8 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C9 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C9*1 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C18 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C19 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2C19*1 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2D6 (1.14.14.1)
ヒト
P450 2E1 (1.14.14.1)
ヒト
P450 3A4 (1.14.14.1)
ヒト
Pfu DNA ポリメラーゼ I
Pfu DNA polymerase I (2.7.7.7)
フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ (PheDH)
Phenylalanine dehydrogenase (1.4.1.20)
ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ
Phosphoenolpyruvate carboxylase (4.1.1.31)
ホスホフルクトキナーゼ (pfkA )
Phosphofructokinase (2.7.1.11)
β-ホスホグルコムターゼ
β-Phosphoglucomutase (5.4.2.6)
ホスホグルコースイソメラーゼ
Phosphoglucose isomerase (5.3.1.9)
3-ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ
Phosphoglycerate dehydrogenese (1.1.1.95)
M 型ホスホグリセリン酸ムターゼ
Phosphoglycerate mutase (5.4.2.1)
B 型ホスホグリセリン酸ムターゼ
Phosphoglycerate mutase (5.4.2.1)
L-プロリン 4 位水酸化酵素
Proline hydroxylase
プロリンラセマーゼ
Proline racemase (5.1.1.4)
プロテアーゼ PFUS
Protease PFUS
プロトカテク酸3,4-ジオキシゲナーゼ (PCO) (α鎖及びβ鎖)
Protocatechuate 3,4-dioxygenase αchain ( pcaG ), βchain ( pcaH ) (1.13.11.3)
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ I (punA )
Purine nucleoside phosphorylase I (2.4.2.1)
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
Purine nucleoside phosphorylase
ピラノースオキシダーゼ
Pyranose oxidase (1.1.3.10)
ピリミジンヌクレオシデホスホリラーゼ (pyn )
Pyrimidine nucleoside phosphorylase (2.4.2.-3,4)
ピルビン酸デカルボキシラーゼ (pdc )
Pyruvate decarboxylase (4.1.1.1)
ピルベートオルソホスフェートジキナーゼ (PPDK)
Pyruvate, orthophosphate dikinase (2.7.9.1)
制限-修飾系:制限酵素及びそのメチラーゼ
Restriction-Modification system
制限酵素 BamHI
Site-specific deoxyribonuclease BamHI
制限酵素 BanIII
Site-specific deoxyribonuclease BanIII
制限酵素 FokI
Site-specific deoxyribonuclease FokI
制限酵素 HaeIII
Site-specific deoxyribonuclease HaeIII
制限酵素 HincII
Site-specific deoxyribonuclease HincII
制限酵素 HindIII
Site-specific deoxyribonuclease HindIII
制限酵素 HinfI
Site-specific deoxyribonuclease HinfI
制限酵素 HpaI
Site-specific deoxyribonuclease HpaI
制限酵素 MboI
Site-specific deoxyribonuclease MboI
制限酵素 NgoMI
Site-specific deoxyribonuclease NgoMI
制限酵素 NspV
Site-specific deoxyribonuclease NspV
制限酵素 PstI
Site-specific deoxyribonuclease PstI
制限酵素 SmaI
Site-specific deoxyribonuclease SmaI
メチラーゼ BamHI
Site-specific DNA-methyltransferase BamHI
メチラーゼ FokI
Site-specific DNA-methyltransferase FokI
メチラーゼ HaeIII
Site-specific DNA-methyltransferase HaeIII
メチラーゼ HincII
Site-specific DNA-methyltransferase HincII
メチラーゼ HindIII
Site-specific DNA-methyltransferase HindIII
メチラーゼ HinfI
Site-specific DNA-methyltransferase HinfI
パイロコッカス・フリオサス
Pyrococcus furiosus
サーモアクチノマイセス・インテルメジウス
Thermoactinomyces intermedius
アセトバクター・ハンセニ
Acetobacter hansenii
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ラクトコッカス・ラクチス
Lactococcus lactis
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
コリネバクテリウム・グルタミカム
Corynebacterium glutamicum
ヒト
ラット
ダクチロスポランギウム sp. RH1
Dactylosporangium sp. RH1
クロストリジウム・スティクランジィ
Clostridium sticklandii
パイロコッカス・フリオサス
Pyrococcus furiosus
アシネトバクター・バウマニ
Acinetobacter baumannii
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
セルロモナス・フラビゲナ H-3784
Cellulomonas flavigena H-3784
コリオルス・ベルシカラー
Coriolus versicolor
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
ザイモモナス・モビリス
Zymomonas mobilis
ミクロビスポラ・ロゼア
Microbispora rosea
バシラス・アミロリケファシエンス
Bacillus amyloliquefaciens
バシラス・アニューリノリチカス
Bacillus aneurinolyticus
フラボバクテリウム・オケアノコイテス
Flavobacterium okeanokoites
ヘモフィルス・エジプチウス
Haemophilus aegyptius
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
ヘモフィルス・パラインフルエンゼ
Haemophilus parainfluenzae
モラキセラ・ボビス
Moraxella bovis
ナイセリア・ゴノレエ
Neisseria gonorrhoeae
ノストック sp.
Nostoc species
プロビデンシア・スチュアルティイ
Providencia stuartii
セラチア・マルセッセンス
Serratia marcesccens
バシラス・アミロリケファシエンス
Bacillus amyloliquefaciens
フラボバクテリウム・オケアノコイテス
Flavobacterium okeanokoites
ヘモフィルス・エジプチウス
Haemophilus aegyptius
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
ヘモフィルス・インフルエンゼ
Haemophilus influenzae
- 147 -
メチラーゼ HpaI
Site-specific DNA-methyltransferase HpaI
メチラーゼ MboI
Site-specific DNA-methyltransferase MboI
メチラーゼ NgoMI
Site-specific DNA-methyltransferase NgoMI
メチラーゼ NspV
Site-specific DNA-methyltransferase NspV
メチラーゼ PstI
Site-specific DNA-methyltransferase PstI
メチラーゼ SmaI
Site-specific DNA-methyltransferase SmaI
リバーストランスクリプターゼ(逆転写酵素)
Reverse transcriptase (2.7.7.49)
リボヌクレアーゼ T1
Ribonuclease T1 (3.1.27.3)
RNA ポリメラーゼ (SP6 polymerase)
RNA polymerase (SP6 polymerase) (2.7.7.6)
サポニン分解酵素 (SDA)
Saponin-decomposing enzyme
サポニン分解酵素 (SDE)
Saponin-decomposing enzyme
サポニン分解酵素 (SDN)
Saponin-decomposing enzyme
サルコシンオキシダーゼ
Sarcosine oxidase (1.5.3.1)
サルコシンオキシダーゼ
Sarcosine oxidase (1.5.3.1)
分泌型KEX2プロテアーゼ (Kex2プロテアーゼの膜結合部位を欠失せたもの)
Secretory KEX2 protease (3.4.21.61)
セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ (glyA )
Serine hydroxymethylase (2.1.2.1)
セリン合成系遺伝子 (serA , serB , serC )
Serine operon ( serA , serB , serC )
α-2,6-シアリルトランスフェラーゼ
α-2,6-Sialyltransferase (2.4.99.1)
ソルビトールデヒドロゲナーゼ
Sorbitol dehydrogenase (1.1.1.14)
リジン生合成遺伝子 (dapE )
Succinyl-diaminopimelate desuccinylase
シュークロースホスホリラーゼ
Sucrose phosphorylase (2.4.1.7)
シュークロースホスホリラーゼ
Sucrose phosphorylase (2.4.1.7)
T4 DNA リガーゼ
T4 DNA ligase (6.5.1.1)
T4 ポリヌクレオチドキナーゼ
T4 polynucleotide 5'-hydroxyl-kinase (2.7.1.78)
T4 RNA リガーゼ
T4 RNA ligase (6.5.1.3)
T7 RNA ポリメラーゼ
T7 RNA polymerase (2.7.7.6)
酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ (TRAP)
Tartrate-resistant acid phosphatase (3.1.3.2)
Taq DNA ポリメラーゼ (N 端側 39 アミノ酸が欠失)
Taq DNA polymerase (2.7.7.7)
Taq DNA ポリメラーゼ (N 端側 200 アミノ酸が欠失)
Taq DNA polymerase (2.7.7.7)
Taq DNA ポリメラーゼ (N 端側 235 アミノ酸が欠失)
Taq DNA polymerase (2.7.7.7)
Taq DNA ポリメラーゼ (翻訳開始の次のアミノ酸を Arg に改変)
Taq DNA polymerase (2.7.7.7)
リジン生合成遺伝子 (dapD )
2,3,4,5-Tetrahydropyridine-2-carboxylate n-succinyltransferase
チオレドキシンレダクターゼ
Thioredoxin reductase (1.6.4.5)
トリプトファナーゼ
Triptophanase (4.1.99.1)
トリプトファンオペロン (trpA , B , C , D )
Tryptophan operon (trpA , B , C , D )
トリプトファンオペロン(trpA , B , C , D , E )
Tryptophan operon (trpA , B , C , D , E )
トリプトファン合成酵素群 (trpA , trpB )
Tryptophan operon (trpA , trpB )
β-チロシナーゼ (BTY)
β-Tyrosinase (4.1.99.0)
UDP-GlcNAcピロホスホリアーゼ (glmU )
UDP-GlcNAc-pyrophosphorylase (2.7.7.23)
ウレアーゼオペロン遺伝子 (ウレアーゼ遺伝子ureA , ureB , ureC 、及びアセンブリー遺伝
子ureD , ureE , ureF , ureG )
Urease operon ( ureA , ureB , ureC , ureD , ureE , ureF , ureG )
XMP アミナーゼ
XMP aminase (6.3.4.1)
ヘモフィルス・パラインフルエンゼ
Haemophilus parainfluenzae
モラクセラ・ボビス
Moraxella bovis
ナイセリア・ゴノレエ
Neisseria gonorrhoeae
ノストック sp.
Nostoc species
プロビデンシア・スチュアルティイ
Providencia stuartii
セラチア・マルセッセンス
Serratia marcesccens
モロニーマウス白血病ウィルス
Molony Murine Leukemia virus
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
ユウペニシリウム・ブレフェルジアナム
Eupenicillium brefeldianum
ネオコスモスポラ・バシンフェクタ
Neocosmospora vasinfecta
アルスロバクター・グロビフォルミス
Arthrobacter globiformis
バシラス sp.
Bacillus species
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
バシラス・アミロリケファシエンス
Bacillus amyloliquefaciens
ヒト
シュードモナス sp. KS-E1806
Pseudomonas sp. KS-E1806
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
リュコノストック・メゼンテロイデス
Leuconostoc mesenteroides
ストレプトコッカス・ミュータンス
Streptococcus mutans
T4 ファージ
T4 phage
T4 ファージ
T4 phage
T4 ファージ
T4 phage
T7 ファージ
T7 phage
ヒト
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
サーマス・アクアティカス
Thermus aquaticus
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ヒト
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
バシラス・アミロリケファシエンス
Bacillus amyloliquefaciens
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
コリネバクテリウム・グルタミカム
Corynebacterium glutamicum
シトロバクター・インターメディウス
Citrobacter intermedius
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
クレブシエラ・アエロゲネス
Klebsiella aerogenes
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
(2)機能性蛋白質、ペプチド
エクオリン
Aequorin / 発光蛋白質
血清アミロイド P 成分
Amyloid protein / アミロイド蛋白質
アンドロジェンレセプター
Androgen receptor / ステロイドホルモンの受容体蛋白質
転写活性化因子
BamHI control element
エクオレア・エクオレア
Aequorea aequorea
ヒト
ヒト
バシラス・アミロリケファシエンス
Bacillus amyloliquefaciens
- 148 -
ラット
カルモジュリン
Calmodulin / Ca 2+輸送蛋白質
カルパスタチンのドメイン L のC末端領域とドメイン 1 を含むポリペプチド
Calpastatin / プロテアーゼ阻害蛋白質
コラーゲンタイプ V 型α 1 鎖インシュリン結合ドメイン cDNA
Collagen / コラーゲンの一部
C 反応性タンパク質 (CRP)
C-reactive protein (CRP) / 肝臓で合成される血清タンパクの一種
Cystatin A
Cystatin A / プロテアーゼインヒビター
Cystatin α
Cystatin α / プロテアーゼインヒビター
DnaK蛋白質フラグメント
ヒト
ヒト
ヒト
ヒト
ラット
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
フィブロインの結晶領域(GAGAGS配列)
DNA of crystalline fibroin
フィブロインの結晶領域(GAGAGS配列)
DNA of crystalline fibroin
dnaQ 遺伝子
DNA polymerase III epsilon chain
エストロジェンレセプター
Estrogen receptor / ステロイドホルモンの受容体蛋白質
フェリチン
Ferritin
フィブリノーゲン Aα鎖の一部
Fibrinogen / フィブリノーゲン の一部
フィブリノーゲン Bβ鎖の一部
Fibrinogen / フィブリノーゲン の一部
フィブロネクチンの細胞接着シグナル(SLRGDSA 配列)
Fibronectin / 細胞接着基質蛋白質
フィブロネクチンの細胞接着ドメイン
Fibronectin / 細胞接着基質蛋白質
フィブロネクチンの細胞接着シグナル含有領域(GAAVTGRGDSPASAAGY配列)
Signal of Fibronectin / 細胞接着基質蛋白質
フィブロネクチンの細胞接着シグナル含有領域(GAAVTGRGDSPASAAGY配列)
Signal of Fibronectin / 細胞接着基質蛋白質
フコースレクチン
Fucose lectin
α因子遺伝子 (N端側85アミノ酸)
Mating factor α-1
β2-ミクログロブリン
β2-Microglobulin / 透析アミロイドーシスの原因物質
MRP17 遺伝子 (ミトコンドリアリボソーム小サブユニット)
Mitochondrial ribosomal protein / ミトコンドリアリボソーム小サブユニット
ミオグロビン
Myoglobin / 酸素結合蛋白質
N タンパク質
N protein / λ転写ターミネータ
lacI リプレッサー
lac repressor / Lactose operon Regulator gene
lacIq リプレッサー
lac repressor / Lactose operon Regulator gene
血清アミロイド A (SAA)
Serum amyloid A
シナプトタグミン II
Synaptotagmin II (Syt2)
cI857 タンパク質
Temperature-sensitive cI-repressor
λターミナーゼ A
λ-Terminase A / DNA結合蛋白質
λターミナーゼ Nu1
λ-Terminase Nu1 / DNA結合蛋白質
チオレドキシン (TRX)
Thioredoxin / 酵素の酸化還元に関与する蛋白質
転写活性因子
Transcriptional activator gene ( nprA )
ヒト
カイコ
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ヒト
ウマ
ヒト (化学合成)
ヒト (化学合成)
ヒト
ヒト
ヒト
カイコ
アスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
ヒト
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
ヒト (化学合成)
ラムダcI857Sam ファージ
λcI857Sam phage (K12 に溶原化可能)
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
ヒト
マウス
ラムダcI857Sam ファージ
λcI857Sam phage (K12 に溶原化可能)
ラムダ ファージ
λ phage
ラムダ ファージ
λ phage
ヒト
ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス
Geobacillus stearothermophilus (Bacillus stearothermophilus )
(3)シグナルペプチド
アルカリホスファターゼのシグナルペプチド
Alkaline phosphatase / 酵素のシグナルペプチド
アスペルギロペプシン由来分泌シグナルペプチド
Aspergillopepsin A signal peptide
酸性プロテアーゼ (apnS ) のシグナルペプチド
apnS signal peptide
cbh1 (Cellobiohydrolase 1) 分泌シグナルペプチド
Cellobiohydrolase 1 ( chb1 ) signal sequence
HDEL局在化シグナルペプチド
エシェリキア・コリ
Escherichia coli (化学合成)
アスペルギルス・サイトイ
Aspergillus saitoi
アスペルギルス・フォエニシス
Aspergillus phoenicis
トリコデルマ・ビリデ
Trichoderma viride
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
β-ラクタマーゼのシグナルペプチド
β-Lactamase (bla ) signal peptide
細胞表層タンパク質 (MWP) のシグナルペプチド
Orinithine decarboxylaseのPESTシグナルペプチド
ズブチリシンの分泌シグナルペプチド
Secretion signal of Subtilisin
エシェリキア・コリ
Escherichia coli (化学合成)
ブレビバシラス・ブレビス
Brevibacillus brevis (Bacillus brevis )
マウス
バシラス・サブチリス
Bacilus subtilis
(4)機能性核酸
16S ribosomal RNA遺伝子
レジオネラ・ニューモフィラ
16S ribosomal RNA遺伝子
アリシクロバシラス・アシドテリストリス DSM2498株
Alicyclobacillus acidoterrestris DSM2498株
サッカロミセス・セレビシエ
Legionella pneumophila
2μm DNA の ori
Saccharomyces cerevisiae
- 149 -
2μm STB 遺伝子
サッカロミセス・セレビシエ
3'-UTR配列 (mRNAを安定化する配列)
タバコモザイクウイルス
Ω配列 (翻訳促進配列)
タバコモザイクウイルス
ARS1(複製起点)
サッカロミセス・セレビシエ
REP3 (2μm DNA 由来のプラスミド安定化配列)
サッカロミセス・セレビシエ
ニトリラーゼ転写調節遺伝子領域
ロドコッカス・エリスロポリス
Saccharomyces cerevisiae (2μm DNA 由来)
Saccharomyces cerevisiae
Saccharomyces cerevisiae
Rhodococcus erythropolis
(5)マーカー
アンピシリン耐性遺伝子
Ampicillin resistance gene / β-lactamase
aur1 遺伝子(オーレオバシジン A 耐性遺伝子)
Aureobasidin A resistance gene / Inositol phosphorylceramide (IPC) synthase
ブラストサイジン S デアミナーゼ
Blasticidin S deaminase
クロラムフェニコール耐性遺伝子
Chloramphenicol resistance gene / Chloramphenicol acetyltransferase
クロラムフェニコール耐性遺伝子
Chloramphenicol resistance gene / Chloramphenicol acetyltransferase
クロラムフェニコール耐性遺伝子(CAT;クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ)
Chloramphenicol resistance gene / Chloramphenicol acetyltransferase
デストマイシン耐性遺伝子
Destomycin resistance gene
ジヒドロ葉酸還元酵素 (DHFR)
Dihydrofolate reductase
lacZ
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
アスペルギルス・テレウス
Aspergillus terreus
エシェリキア・コリ
Escherichia coli
スタフィロコッカス・アウレウス
Staphylococcus aureus
エシェリキア・コリ (バクテリアトランスポゾン Tn9 )
Escherichia coli (Bacterial transposon Tn9 )
ストレプトミセス・リモファシエンス
Streptomyces rimofaciens
マウス
エシェリキア・コリ
β-Galactosidase
Escherichia coli
lacZ'
エシェリキア・コリ
Escherichia coli (化学合成)
エシェリキア・コリ
β-Galactosidase
ハイグロマイシン B ホスホトランスフェラーゼ
Hygromycin B phosphotransferase
LEU2 栄養要求性マーカー
(β-イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ遺伝子)
Isopropylmalate dehydrogenase
カナマイシン耐性遺伝子
Kanamycin resistance gene
カナマイシン耐性遺伝子
Kanamycin resistance gene
カナマイシン耐性遺伝子
Kanamycin resistance gene
カナマイシン耐性遺伝子
Kanamycin resistance gene
ネオマイシン耐性遺伝子
Neomycine resistance gene / Aminoglycoside 3'-phosphotransferase
フレオマイシン/ブレオマイシン耐性遺伝子
Phleomycin / Bleomycin resistance gene
ウラシル要求性遺伝子 (URA3)
Orotidine-5'-phosphate decarboxylase
TRP1トリプトファン要求性マーカー
Phosphoribosylanthranilate isomerase
フレオマイシン耐性遺伝子 (phl )
Phleomycin resistance gene
テトラサイクリン耐性遺伝子
Tetracycline resistance gene
チオストレプトン耐性遺伝子 (tsr )
Thiostrepton resistance gene
ウラシル合成遺伝子
Ura3 / Orotidine-5'-phosphate decarboxylase
Escherichia coli
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
エシェリキア・コリ (R6K プラスミド、バクテリアトランスポゾン Tn903 )
Escherichia coli (R6K plasmid、Bacterial transposon Tn903 )
クレブシエラ・アエロゲネス (RK2 プラスミド)
Klebsiella aerogenes (RK2 plasmid)
クレブシエラ・ニューモニエ (バクテリアトランスポゾン Tn5 )
Klebsiella pneumoniae (Bacterial transposon Tn5 )
シュードモナス・エルジノーサ (R2 プラスミド)
Pseudomonas aeruginosa (R2 plasmid)
クレブシエラ・ニューモニエ (バクテリアトランスポゾン Tn5 )
Klebsiella pneumoniae (Bacterial transposon Tn5 )
クレブシエラ・ニューモニエ (バクテリアトランスポゾン Tn5 )
Klebsiella pneumoniae (Bacterial transposon Tn5 )
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
サッカロミセス・セレビシエ
Saccharomyces cerevisiae
スタフィロコッカス・アウレウス
Staphylococcus aureus
スタフィロコッカス・アウレウス
Staphylococcus aureus
ストレプトミセス・アズレウス
Streptomyces azureus
カンジダ・ボイジニ
Candida boidinii
(6)タグ
ヘパリン結合ドメインポリペプチドの構造遺伝子
Fibronectin / 細胞接着基質蛋白質のヘパリン結合ドメイン
グルタチオン S-トランスフェラーゼ (GST)
Glutathione S-transferase (2.5.1.18)
ヒト
シストソーマ・ジャポニカム
Schistosoma japonicum (日本住血吸虫)
- 150 -
(注釈)
(1) 別表第一左欄の宿主及び別表第二右欄の由来生物の表記は、慣用名、微生物学用語集第4版(日本細菌学会)
、生化
学辞典第3版(日本生化学会)によるものである。
(2) 別表第二右欄の由来生物(限定条件)は、別表第二左欄の挿入DNAに対応する右欄の由来生物に限定する。
(3) 長期利用等によってGILSPとされている宿主のアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、コリネバクテ
リウム・グルタミカム(Corynebacteriumglutamicum )、ゲオバシラス・ステアロサーモフィラス(Geobacillus
stearothermophilus)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)については、株の違いを問わず別表
第一に記載されている宿主とし、これら以外は別表第一に記載されている株に限定する。
(4) 別表第一のベクターは、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、生理活性を有しないリンカー、アダプタ
ー、クローニングサイト、スペーサー、オペレーター及びシャイン・ダルガーノ配列の挿入、欠失又は変異導入処理に
よって改造されたものであっても別表第一のベクターと同等なものとして扱うものとし、また、別表第一のベクターに
存在する耐性マーカー等の欠失又は変異導入処理によって改造されたものであっても同等なものとして扱うものとする。
ただし、当該改造によって水平伝播を生じさせるおそれがある場合は、この限りではない。
(5)別表第二の挿入DNAは、当該挿入DNAの一部が改造されたものであっても、産生される物質の機能上の基本的
性質に著しい変化が認められない場合は、別表第二の挿入DNAと同等なものとして扱うものとする。
また、別表第二の挿入DNAは、当該挿入DNAの一部のDNAを使用したものであっても、別表第二の挿入DNAと
同等なものとして扱うものとする。
(6) 別表第二の挿入DNAが合成DNAであっても、当該挿入DNAが発現することにより産生される物質が生理活性
を有する場合には、天然DNAと同等なものとして扱うものとする。
(7) プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、生理活性を有しないリンカー、アダプター、クローニングサイト、
スペーサー、オペレーター及びシャイン・ダルガーノ配列は、生物多様性影響及びヒトへの健康影響を考慮した場合、
その影響の可能性が認められないと判断されることから、安全性評価の対象としないものとし、別表第二の挿入DNA
に記載しないものとする。
(8) 別表第一の宿主・ベクターに別表第二の挿入DNAを組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物は、科学的知見
の充実等によって、生物多様性影響及びヒトへの健康影響が認められる場合は、当該別表に含まれないものとする。
(法
第13条第1項に基づく大臣確認が必要となる。
)
(9) この別表は、今後の科学的知見の充実等によって見直し、追加又は削減する場合がある。
- 151 -
遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち産業上の使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令別表第一
号に基づき厚生労働大臣が定めるGILSP遺伝子組換え微生物(平成十六年
一
厚生労働省告示第27号)
別表第一(一)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(一)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
二
別表第一(二)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(二)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
三
別表第一(三)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(三)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
四
別表第一(四)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(四)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
五
別表第一(五)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(五)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
六
別表第一(六)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(六)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
七
別表第一(七)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(七)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
八
別表第一(八)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(八)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
九
別表第一(九)に掲げる宿主及びベクター、別表第二(九)に掲げる挿入DNA並びに別表第三に掲げる選択マー
カー遺伝子を組み合わせて構成された遺伝子組換え微生物
- 152 -
別表第一(一)
宿主
ベクター
Escherichia coli B 株
pCZ(pBR322 由来)
Escherichia coli K12 株及びその由来株
pACYC184
pBluescript KS(-)
pBluescript KS(+)
pBluescript SK(-)
pBR322
pGd1(pBR322 由来)
pGEMEX-1
pHSG398
pKK223-3
pKK233-JC
pKK233-2
pLSA1(pBR322 由来)
pSC101
pSTTktrp
pTL33(pBR322 由来)
pTrp771
pTrp781
pTrS31(pBR322 由来)
pTrS321(pBR322 由来)
pUC8
pUC9
pUC12
pUC13
pUC18
pUC18N
pUC19
pWA51(pBR322 由来)
pWA53(pBR322 由来)
runaway pBEU17 由来
λファージ
λファージ slp1s
λファージ slp501s
別表第一(二)
宿主
ベクター
Corynebacterium ammoniagenes PGX2 株、XUX106 株
pCG116(pCG11 誘導体:Corynebacterium 属細菌由来)
pRI109(E.coli 及び Corynebacterium 属細菌由来)
別表第一(三)
宿主
ベクター
Serratia liquefaciens IFO12979 株
pBluescript KS(+)
別表第一(四)
宿主
ベクター
- 153 -
Penicillium camembertii U-150
pUC19
別表第一(五)
宿主
ベクター
Acremonium chrysogenum ATCC11550 株
pBSFAHY83
別表第一(六)
宿主
ベクター
Streptomyces lividans TK23 株、TK-54 株
pIJ702
別表第一(七)
宿主
ベクター
Saccharomyces cerevisiae AH22 株、AH22R 株、SHY4
pAPCPB-Ⅰ
株、CL3ABYS86 株
pBR322
pEMBL yex4
pJDB207
pONY-S
pYGB1
pYG701c
YEP13
YEp24
別表第一(八)
宿主
Pichia pastoris
ベクター
pBR322
pUC19
別表第一(九)
宿主
ベクター
Pseudomonas putida
pTM33
別表第二(一)
挿入 DNA
由来生物
アシル Co-A シンテターゼ
Pseudomonas fragi
N-アシルマンノサミンデヒドロゲナーゼ
Flavobacterium sp. 141-8
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
ヒト
アセチルポリアミンヒドロラーゼ
Mycoplana bullata
アラニンアミノトランスフェラーゼ
ヒト
アラニンデヒドロゲナーゼ
Bacillus stearothermophilus
アルカリフォスファターゼ
Bacillus badius
ウリカーゼ
Arthrobacter globiformis
Candida utilis
Cellulomonas flavigena
Bacillus sp.
3-オキソ-5β-ステロイドΔ4-デヒドロゲナーゼ
Pseudomonas testosteroni
L-カルニチンデヒドロゲナーゼ
Alcaligenes sp.
B 型肝炎ウイルスコア蛋白質
ヒト B 型肝炎ウイルス
B 型肝炎ウイルスコア蛋白質の一部(HBe 抗原部分)
ヒト B 型肝炎ウイルス
C 型肝炎ウイルスコア蛋白質
ヒト C 型肝炎ウイルス
- 154 -
C 型肝炎ウイルスコア蛋白質の一部
ヒト C 型肝炎ウイルス
グリセロリン酸オキシダーゼ
Streptococcus faecium
グリセロールキナーゼ
Thermus flavus
Flavobacterium meningosepticum
グリセロール-3-リン酸オキシダーゼ
Enterococcus faecium
L-α-グリセロール-3-リン酸オキシダーゼ
Lactococcus lactis subsp.cremoris
グルコースデヒドロゲナーゼ
Bacillus megaterium
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ
Leuconostoc pseudomesenteroides
Bacillus sp.
α-グルコシダーゼ
Bacillus stearothemophilus
グルタミンシンテターゼ
Bacillus sp.
グルタミン酸デヒドロゲナーゼ
Pseudomonas vesicularis
Pyrococcus furiosus DSM3638
Bacillus sp.
クレアチナーゼ
Flavobacterium sp. U-188
クレアチニナーゼ
Pseudomonas putida
クレアチンキナーゼ
ヒト
クレアチニンデイミナーゼ
Bacillus lentus
コレステロールオキシダーゼ
Brevibacterium sterolicum
Cellulomonas sp.
Streptomyces aspergilloides
Arthrobacter sp.
サルコシンオキシダーゼ
Bacillus sp.
Bacillus sp. NS-129
シチジン三リン酸シンテターゼ
Escherichia coli
シチコリンシンテターゼ及びコリンキナーゼ
Saccharomyces cerevisiae
スクロースホスホリラーゼ
Leuconostoc mesenteroides
胆汁酸硫酸スルファターゼ
Pseudomonas testosteroni
NAD シンテターゼ
Bacillus stearothermophilus
乳酸オキシダーゼ
Aerococcus viridans
ヒト T 細胞白血病ウイルス1型の gag 蛋白質と env 蛋白
ヒト T 細胞白血病ウイルス1型
質の融合蛋白質
ヒト免疫不全ウイルス1型 gag-p24
ヒト免疫不全ウイルス1型
3-ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ
Alcaligenes faecalis IFO13111
β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ
Pseudomonas testosteroni
3-α-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ
Pseudomonas sp.
ピルビン酸オキシダーゼ
Aerococcus viridans
フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ
Thermoactinomyces intermedius
L-フコースデヒドロゲナーゼ
Pseudomonas sp. No.1143
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
Bacillus sp.
フルクトサミンオキシダーゼ
Fusarium oxysporum
ヘキソキナーゼ
Bacillus sp.
Pyrococcus furiosus DSM3638
- 155 -
Saccharomyces pastorianus
ミオ・イノシトールデヒドロゲナーゼ
Bacillus sp.
モノグリセリドリパーゼ
Bacillus sp.
リボフラビンキナーゼ
Corynebacterium ammoniagenes
リンゴ酸デヒドロゲナーゼ
Bacillus stearothemophilus
Thermus flavus
ルシフェラーゼ
Luciola cruciata
ロイシンデヒドロゲナーゼ
Bacillus stearothermophilus
別表第二(二)
挿入 DNA
由来生物
コンパクチンヒドロキシラーゼ
Bacillus sp.
リボフラビンシンテターゼ
Corynebacterium ammoniagenes
別表第二(三)
挿入 DNA
由来生物
クレアチンアミジノヒドロラーゼ
Alcaligenes faecalis
別表第二(四)
挿入 DNA
由来生物
アスコルビン酸オキシダーゼ
Eupenicillium brefeldianum
別表第二(五)
挿入 DNA
由来生物
アスコルビン酸オキシダーゼ
Acremonium sp.
別表第二(六)
挿入 DNA
由来生物
コレステロールオキシダーゼ
Brevibacterium sterolicum
コレステロールデヒドロゲナーゼ
Nocardia asteroides
別表第二(七)
挿入 DNA
由来生物
アネキシン V
ヒト
ウレアミドリアーゼ
Candida utilis
血液凝固第ⅩⅢ因子の構造遺伝子を含む EcoRI-HindIII
ヒト
2.3kbDNA 断片
B 型肝炎ウイルスエス蛋白質
ヒト B 型肝炎ウイルス
B 型肝炎ウイルスコア蛋白質
ヒト B 型肝炎ウイルス
単純ヘルペスウイルスgB 蛋白質
単純ヘルペスウイルス
別表第二(八)
挿入 DNA
由来生物
血清アルブミン
ヒト
別表第二(九)
挿入 DNA
由来生物
グルコースデヒドロゲナーゼ
Acinetobacter baumannii
別表第三
選択マ−カ−遺伝子(薬剤耐性マ−カ−、栄養要求性相補
遺伝子の由来
遺伝子等)
- 156 -
Escherichia coli (Bacterial transposon Tn3)
アンピシリン耐性遺伝子/β-ラクタマ−ゼ遺伝子
ウラシル選択マ−カ−(URA3)
Saccharomyces cerevisiae
カナマイシン耐性遺伝子
pUC4K
Escherichia coli (Bacterial transposon Tn5)
β-ガラクトシダ−ゼ(lacZ)
Escherichia coli
クロラムフェニコール耐性遺伝子
Escherichia coli (Bacterial transposon Tn9)
ストレプトマイシン耐性遺伝子
Corynebacterium
Pseudomonas aeruginosa
スペクチノマイシン耐性遺伝子
Corynebacterium
チオストレプトン耐性遺伝子/23S rRNA A1067 メチルト
Saccharomyces cerevisiae
ランスフェラ−ゼ
Streptomyces azureus
テトラサイクリン耐性遺伝子
Salmonella plasmid pSC101
ロイシン選択マ−カ−
(LEU2)
Saccharomyces cerevisiae
(注釈)
(1) 別表における宿主、由来生物及び遺伝子の由来の表記は、慣用名、微生物学用語集第4版(日本細菌学会)及び生化学
辞典第3版(日本生化学会)によった。
(2) 別表第一のベクターには、同表に記載されたベクターの一部を改変して得た誘導体も含むものとする。ただし、当該改変に
よって水平伝播を引き起こす可能性のあるものは除く。
(3) 挿入DNAは、①別表第二の由来生物欄に記載されている生物に由来する DNA、②別表第二に記載された挿入DNAの一
部を改変して得たDNAであって、当該 DNA から産生される物質の機能上の基本的性質に著しい変化が認められないもの、
③①又は②と同一の配列を有する合成DNA、とする。
(4) 科学的知見の充実等によって、別表に掲げる宿主、ベクター、挿入DNA及び選択マーカー遺伝子を組み合わせて構成さ
れた遺伝子組換え微生物について、環境及び人への健康の安全性を損なう恐れなどが認められた場合は、これらの宿主
等は、当該別表に含まれないものとする。(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法
律(平成15年法律第97号。)第13条に基づく大臣確認が必要となる。)
(5) それ自身が有害な影響を及ぼす可能性が低いプロモーター、ターミネーター、生理活性を有しないリンカー、アダプター、ク
ローニングサイト等は安全性が高いと考えられるので安全性評価の対象としないものとし、別表にも記載しないものとす
る。
- 157 -
■ 研究開発二種省令
■ 認定宿主ベクター系等を定める件(告示)
- 159 -
研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令(平成16年文部科
学・環境省令第1号)
(目的)
第一条 この省令は、研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等(千九百八十六年七月十六日の工業、農業及び環境で組
換え体を利用する際の安全性の考察に関する経済協力開発機構理事会勧告に準拠して審査がなされることが望ましい遺伝子組換
え生物等である物の商業化又は実用化に向けた使用等を除く。以下同じ。)に当たって執るべき拡散防止措置及び執るべき拡散防
止措置が定められていない場合の拡散防止措置の確認に関し必要な事項を定め、もって研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第
二種使用等の適正な実施を確保することを目的とする。
(定義)
第二条 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 遺伝子組換え実験 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による
生物の多様性の確保に関する法律(以下「法」という。
)第二条第二項第一号に掲げる技術の利用により得られた核酸又はその
複製物(以下「組換え核酸」という。)を有する遺伝子組換え生物等に係るもの(実験の過程において行われる保管及び運搬以
外の保管及び運搬を除く。
)をいう。
二 微生物使用実験 遺伝子組換え実験のうち、微生物(菌界に属する生物(きのこ類を除く。
)、原生生物界に属する生物、原核
生物界に属する生物、ウイルス及びウイロイドをいう。以下同じ。
)である遺伝子組換え生物等に係るもの(次号から第五号ま
でに掲げるものを除く。
)をいう。
三 大量培養実験 遺伝子組換え実験のうち、微生物である遺伝子組換え生物等の使用等であって、培養又は発酵の用に供する設
備(設備の総容量が二十リットルを超えるものに限る。以下「培養設備等」という。)を用いるものをいう。
四 動物使用実験 遺伝子組換え実験のうち、動物(動物界に属する生物をいう。以下同じ。
)である遺伝子組換え生物等(遺伝
子組換え生物等を保有しているものを除く。)に係るもの(以下「動
物作成実験」という。
)及び動物により保有されている
遺伝子組換え生物等に係るもの(以下「動物接種実験」という。
)をいう。
五 植物等使用実験 遺伝子組換え実験のうち、植物(植物界に属する生物をいう。以下同じ。
)である遺伝子組換え生物等(遺
伝子組換え生物等を保有しているものを除く。
)に係るもの(以下「植物作成実験」という。
)、きのこ類である遺伝子組換え生
物等に係るもの(以下「きのこ作成実験」という。
)及び植物により保有されている遺伝子組換え生物等に係るもの(以下「植
物接種実験」という。)をいう。
六 細胞融合実験 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち、法第二条第二項第二号に掲げる技術の利用によ
り得られた核酸又はその複製物を有する遺伝子組換え生物等に係るもの(実験の過程において行われる保管及び運搬以外の保管
及び運搬を除く。
)をいう。
七 宿主 組換え核酸が移入される生物をいう。
八 ベクター 組換え核酸のうち、移入された宿主内で当該組換え核酸の全部又は一部を複製させるものをいう。
九 供与核酸 組換え核酸のうち、ベクター以外のものをいう。
十 核酸供与体 供与核酸が由来する生物(ヒトを含む。
)をいう。
十一 実験分類 宿主又は核酸供与体について定められる分類であって、遺伝子組換え実験に当たって執るべき拡散防止措置を生
物多様性影響が生ずる可能性のある拡散の程度に応じて定める際に用いられるものをいう。
十二 同定済核酸 供与核酸であって、次のイからハまでのいずれかに掲げるものをいう。
イ 遺伝子の塩基配列に基づき、当該供与核酸又は蛋白質その他の当該供与核酸からの生成物の機能が科学的知見に照らし推
定されるもの
ロ 当該供与核酸が移入される宿主と同一の分類学上の種に属する生物の核酸又は自然条件において当該宿主の属する分類学
上の種との間で核酸を交換する種に属する生物の核酸(当該宿主がウイルス又はウイロイドである場合を除く。
)
ハ 自然条件において当該供与核酸が移入される宿主との間で核酸を交換するウイルス又はウイロイドの核酸(当該宿主がウ
イルス又はウイロイドである場合に限る。
)
十三 認定宿主ベクター系 特殊な培養条件下以外での生存率が低い宿主と当該宿主以外の生物への伝達性が低いベクターとの
組合せであって、文部科学大臣が定めるものをいう。
(実験分類)
第三条 実験分類の名称は次の表の上欄に、各実験分類に属する宿主又は核酸供与体は同表の下欄に、それぞれ定めるとおりとする。
一 クラス1
微生物、きのこ類及び寄生虫のうち、哺乳綱及び鳥綱に属する動物(ヒトを含む。以下「哺乳動物等」という。
)
に対する病原性がないものであって、文部科学大臣が定めるもの並びに動物(ヒトを含み、寄生虫を除く。)
及び植物
二 クラス2
微生物、きのこ類及び寄生虫のうち、哺乳動物等に対する病原性が低いものであって、文部科学大臣が定め
るもの
三 クラス3
微生物及びきのこ類のうち、哺乳動物等に対する病原性が高く、かつ、伝播性が低いものであって、文部科
学大臣が定めるもの
四 クラス4
微生物のうち、哺乳動物等に対する病原性が高く、かつ、伝播性が高いものであって、文部科学大臣が定め
るもの
(遺伝子組換え実験に係る拡散防止措置の区分及び内容)
第四条 遺伝子組換え実験(別表第一に掲げるものを除く。次条において同じ。)に係る拡散防止措置の区分及び内容は、次の各号
に掲げる遺伝子組換え実験の種類に応じ、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。
一 微生物使用実験 別表第二の上欄に掲げる拡散防止措置の区分について、それぞれ同表の下欄に掲げる拡散防止措置の内容
二 大量培養実験 別表第三の上欄に掲げる拡散防止措置の区分について、それぞれ同表の下欄に掲げる拡散防止措置の内容
三 動物使用実験 別表第四の上欄に掲げる拡散防止措置の区分について、それぞれ同表の下欄に掲げる拡散防止措置の内容
四 植物等使用実験 別表第五の上欄に掲げる拡散防止措置の区分について、それぞれ同表の下欄に掲げる拡散防止措置の内容
(遺伝子組換え実験に当たって執るべき拡散防止措置)
第五条 遺伝子組換え実験に当たって執るべき拡散防止措置は、次の各号に掲げる遺伝子組換え実験の種類に応じ、それぞれ当該各
号に定めるとおりとする(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成十五年財務
省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省令第一号。以下「施行規則」という。)第十六条第一号、第二号
及び第四号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らない
- 161 -
で第二種使用等をする場合を除く。)
。
一 微生物使用実験 次に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞれ次に定めるところによる。
イ 次のロからニまでに掲げる遺伝子組換え生物等以外の遺伝子組換え生物等 宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類の
うち、実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方がクラス1、クラス2又はクラス3である場合に、それぞれ別表第二
に掲げるP1レベル、P2レベル又はP3レベルの拡散防止措置とすること。
ロ 特定認定宿主ベクター系(認定宿主ベクター系のうち、特殊な培養条件下以外での生存率が極めて低い宿主と当該宿主以
外の生物への伝達性が極めて低いベクターとの組合せであって、文部科学大臣が定めるものをいう。以下同じ。
)を用いた遺
伝子組換え生物等(ハに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 核酸供与体の実験分類がクラス1及びクラス2である場合に
あっては別表第二に掲げるP1レベルの拡散防止措置とし、核酸供与体の実験分類がクラス3である場合にあっては別表第
二に掲げるP2レベルの拡散防止措置とすること。
ハ 供与核酸が同定済核酸であり、かつ、哺乳動物等に対する病原性及び伝達性に関係しないことが科学的知見に照らし推定
される遺伝子組換え生物等 宿主の実験分類がクラス1又はクラス2である場合に、それぞれ別表第二に掲げるP1レベル
又はP2レベルの拡散防止措置とすること。
ニ 認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であって、供与核酸が哺乳動物等に対する病原性又は伝達性に関
係し、かつ、その特性により宿主の哺乳動物等に対する病原性を著しく高めることが科学的知見に照らし推定されるもの 宿
主の実験分類又は核酸供与体の実験分類のうち、実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方がクラス1又はクラス2で
ある場合に、それぞれ別表第二に掲げるP2レベル又はP3レベルの拡散防止措置とすること。
二 大量培養実験 次に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞれ次に定めるところによる。
イ 次のロからホまでに掲げる遺伝子組換え生物等以外の遺伝子組換え生物等 宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類の
うち、実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方がクラス1又はクラス2である場合に、それぞれ別表第三に掲げるL
S1レベル又はLS2レベルの拡散防止措置とすること。
ロ 第一号ロに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 核酸供与体の実験分類がクラス1及び
クラス2である場合にあっては別表第三に掲げるLS1レベルの拡散防止措置とし、核酸供与体の実験分類がクラス3であ
る場合にあっては別表第三に掲げるLS2レベルの拡散防止措置とすること。
ハ 第一号ハに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 宿主の実験分類がクラス1又はクラス
2である場合に、それぞれ別表第三に掲げるLS1レベル又はLS2レベルの拡散防止措置とすること。
ニ 第一号ニに掲げる遺伝子組換え生物等 宿主の実験分類及び核酸供与体の実験分類がクラス1である場合に、別表第三に
掲げるLS2レベルの拡散防止措置とすること。
ホ 次の(1)又は(2)に掲げる遺伝子組換え生物等 別表第三に掲げるLSCレベルの拡散防止措置とすること。
(1) 認定宿主ベクター系を用いた遺伝子組換え生物等であって、核酸供与体の実験分類がクラス1であるもののうち、供
与核酸が同定済核酸であり、かつ、哺乳動物等に対する病原性及び伝達性に関係しないことが科学的知見に照らし推定さ
れるもの
(2) 別表第三に掲げるLSCレベルの拡散防止措置を執ることが適当である遺伝子組換え生物等として文部科学大臣が定
めるもの
三 動物使用実験 次に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞれ次に定めるところによる。
イ 次のロからホまでに掲げる遺伝子組換え生物等以外の遺伝子組換え生物等 動物作成実験に係る遺伝子組換え生物等にあ
っては宿主の実験分類が、動物接種実験に係る遺伝子組換え生物等(動物により保有されているものに限る。
)にあっては宿
主の実験分類又は核酸供与体の実験分類のうち実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方が、クラス1、クラス2又は
クラス3である場合に、それぞれ別表第四に掲げるP1Aレベル、P2Aレベル又はP3Aレベルの拡散防止措置とするこ
と。
ロ 第一号ロに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 核酸供与体の実験分類がクラス1及び
クラス2である場合にあっては別表第四に掲げるP1Aレベルの拡散防止措置とし、核酸供与体の実験分類がクラス3であ
る場合にあっては別表第四に掲げるP2Aレベルの拡散防止措置とすること。
ハ 第一号ハに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 宿主の実験分類がクラス1又はクラス
2である場合に、それぞれ別表第四に掲げるP1Aレベル又はP2Aレベルの拡散防止措置とすること。
ニ 第一号ニに掲げる遺伝子組換え生物等 動物作成実験に係る遺伝子組換え生物等にあっては宿主の実験分類が、動物接種
実験に係る遺伝子組換え生物等(動物に保有されているものに限る。)にあっては宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類
のうち実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方が、クラス1又はクラス2である場合に、それぞれ別表第四に掲げる
P2Aレベル又はP3Aレベルの拡散防止措置とすること。
ホ 次の(1)から(4)までに掲げる要件のいずれにも該当する遺伝子組換え生物等 別表第四に掲げる特定飼育区画の拡
散防止措置とすること。
(1) 供与核酸が同定済核酸であり、かつ、哺乳動物等に対する病原性及び伝達性に関係しないことが科学的知見に照らし
推定されること。
(2) 供与核酸が宿主の染色体の核酸に組み込まれており、かつ、転移因子を含まないこと。
(3) 逃亡に関係する運動能力が宿主と比較して増大しないことが科学的知見に照らし推定されること。
(4) 微生物である遺伝子組換え生物等を保有していない動物であること。
四 植物等使用実験 次に掲げる遺伝子組換え生物等の区分に応じ、それぞれ次に定めるところによる。
イ 次のロからホまでに掲げる遺伝子組換え生物等以外の遺伝子組換え生物等 植物作成実験に係る遺伝子組換え生物等にあ
っては宿主の実験分類が、植物接種実験に係る遺伝子組換え生物等(植物により保有されているものに限る。
)及びきのこ作
成実験に係る遺伝子組換え生物等にあっては宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類のうち実験分類の名称中の数のいず
れか小さくない方が、クラス1、クラス2又はクラス3である場合に、それぞれ別表第五に掲げるP1Pレベル、P2Pレ
ベル又はP3Pレベルの拡散防止措置とすること。
ロ 第一号ロに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 核酸供与体の実験分類がクラス1及び
クラス2である場合にあっては別表第五に掲げるP1Pレベルの拡散防止措置とし、核酸供与体の実験分類がクラス3であ
る場合にあっては別表第五に掲げるP2Pレベルの拡散防止措置とすること。
ハ 第一号ハに掲げる遺伝子組換え生物等(ホに掲げる遺伝子組換え生物等を除く。) 宿主の実験分類がクラス1又はクラス
2である場合に、それぞれ別表第五に掲げるP1Pレベル又はP2Pレベルの拡散防止措置とすること。
ニ 第一号ニに掲げる遺伝子組換え生物等 植物作成実験に係る遺伝子組換え生物等にあっては宿主の実験分類が、植物接種
- 162 -
実験に係る遺伝子組換え生物等(植物により保有されているものに限る。)及びきのこ作成実験に係る遺伝子組換え生物等に
あっては宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類のうち実験分類の名称中の数のいずれか小さくない方が、クラス1又は
クラス2である場合に、それぞれ別表第五に掲げるP2Pレベル又はP3Pレベルの拡散防止措置とすること。
ホ 次の(1)から(4)までに掲げる要件のいずれにも該当する遺伝子組換え生物等 別表第五に掲げる特定網室の拡散防
止措置とすること。
(1) 供与核酸が同定済核酸であり、かつ、哺乳動物等に対する病原性及び伝達性に関係しないことが科学的知見に照らし
推定されること。
(2) 供与核酸が宿主の染色体の核酸に組み込まれており、かつ、転移因子を含まないこと。
(3) 花粉、胞子及び種子(以下「花粉等」という。
)の飛散性並びに交雑性が宿主と比較して増大しないことが科学的知見
に照らし推定されること。
(4) 微生物である遺伝子組換え生物等を保有していない植物であること。
(保管に当たって執るべき拡散防止措置)
第六条 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち、保管(遺伝子組換え実験又は細胞融合実験の過程において行
われる保管を除く。)に当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六条第一号、第二号及び第四
号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らないで第二種
使用等をする場合を除く。)
。
一 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れ、かつ、当該容器の見やすい箇所に、遺伝子組換え生物
等である旨を表示すること。
二 前号の遺伝子組換え生物等を入れた容器は、所定の場所に保管するものとし、保管場所が冷蔵庫その他の保管のための設備で
ある場合には、当該設備の見やすい箇所に、遺伝子組換え生物等を保管している旨を表示すること。
(運搬に当たって執るべき拡散防止措置)
第七条 研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等のうち、運搬(遺伝子組換え実験又は細胞融合実験の過程において行
われる運搬を除く。)に当たって執るべき拡散防止措置は、次に定めるとおりとする(施行規則第十六条第一号、第二号及び第四
号に掲げる場合並びに虚偽の情報の提供を受けていたために、第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を執らないで第二種
使用等をする場合を除く。)
。
一 遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れること。
二 当該遺伝子組換え生物等の遺伝子組換え実験又は細胞融合実験に当たって執るべき拡散防止措置が、P1レベル、P2レベル、
LSCレベル、LS1レベル、P1Aレベル、P2Aレベル、特定飼育区画、P1Pレベル、P2Pレベル及び特定網室以外の
ものである場合にあっては、前号に規定する措置に加え、前号に規定する容器を、通常の運搬において事故等により当該容器が
破損したとしても当該容器内の遺伝子組換え生物等が漏出、逃亡その他拡散しない構造の容器に入れること。
三 最も外側の容器(容器を包装する場合にあっては、当該包装)の見やすい箇所に、取扱いに注意を要する旨を表示すること。
(申請書の記載事項)
第八条 法第十三条第二項第四号の主務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 第二種使用等の名称
二 第二種使用等をする場所の名称及び所在地
三 第二種使用等の目的及び概要
四 遺伝子組換え生物等を保有している動物又は植物の特性(動物接種実験又は植物接種実験の場合に限る。
)
五 微生物である遺伝子組換え生物等を保有している細胞等(動物及び植物以外のものに限る。以下この号において同じ。
)の特
性(微生物である遺伝子組換え生物等を保有している細胞等を用いる場合に限る。
)
(申請書の様式)
第九条 法第十三条第二項に規定する申請書の様式は、別記様式のとおりとする。
附 則
この省令は、法の施行の日(平成十六年二月十九日)から施行する。
- 163 -
別表第一(第四条関係)
一 微生物使用実験のうち次のイからチまでに掲げる遺伝子組換え生物等に係るもの
イ 宿主又は核酸供与体のいずれかが第三条の表各号の下欄に掲げるもの以外のものである遺伝子組換え生物等(認定宿主ベ
クター系を用いた遺伝子組換え生物等であって、核酸供与体がウイルス及びウイロイド以外の生物(ヒトを含む。
)であるも
ののうち、供与核酸が同定済核酸であり、かつ、哺乳動物等に対する病原性及び伝達性に関係しないことが科学的知見に照
らし推定されるものを除く。)
ロ 宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類のいずれかがクラス4である遺伝子組換え生物等
ハ 宿主の実験分類がクラス3である遺伝子組換え生物等
ニ 認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であって、核酸供与体の実験分類がクラス3であるもののうち、
供与核酸が同定済核酸でないもの又は同定済核酸であって哺乳動物等に対する病原性若しくは伝達性に関係し、かつ、その
特性により宿主の哺乳動物等に対する病原性を著しく高めることが科学的知見に照らし推定されるもの
ホ 宿主の実験分類がクラス2である遺伝子組換え生物等(ウイルス又はウイロイドであるものを除く。
)であって、供与核酸
が薬剤耐性遺伝子(哺乳動物等が当該遺伝子組換え生物等に感染した場合に当該遺伝子組換え生物等に起因する感染症の治
療が困難となる性質を当該遺伝子組換え生物等に対し付与するものに限る。)を含むもの
ヘ 自立的な増殖力及び感染力を保持したウイルス又はウイロイド(文部科学大臣が定めるものを除く。)である遺伝子組換え
生物等であって、その使用等を通じて増殖するもの
ト 供与核酸が、哺乳動物等に対する半数致死量が体重一キログラム当たり百マイクログラム以下である蛋白性毒素に係る遺
伝子を含む遺伝子組換え生物等(宿主が大腸菌である認定宿主ベクター系を用いた遺伝子組換え生物等であって、供与核酸
が哺乳動物等に対する半数致死量が体重一キログラム当たり百ナノグラムを超える蛋白性毒素に係る遺伝子を含むものを除
く。
)
チ イからトまでに掲げるもののほか、文部科学大臣が定めるもの
二 大量培養実験のうち次のイからホまでに掲げる遺伝子組換え生物等に係るもの
イ 第一号イからトまでに掲げる遺伝子組換え生物等
ロ 認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であって、宿主の実験分類又は核酸供与体の実験分類がクラス2
であるもののうち、供与核酸が哺乳動物等に対する病原性又は伝達性に関係し、かつ、その特性により宿主の哺乳動物等に
対する病原性を著しく高めることが科学的知見に照らし推定されるもの
ハ 特定認定宿主ベクター系を用いていない遺伝子組換え生物等であって、核酸供与体の実験分類がクラス3であるもの(第
一号ニに掲げるものを除く。)
ニ 第五条第二号イからハまでに掲げる遺伝子組換え生物等であって、その使用等において別表第三に掲げるLSCレベルの
拡散防止措置を執るもの
ホ イからニまでに掲げるもののほか、文部科学大臣が定めるもの
三 動物使用実験のうち次のイからニまでに掲げる遺伝子組換え生物等に係るもの
イ 第一号イからトまでに掲げる遺伝子組換え生物等
ロ 宿主が動物である遺伝子組換え生物等であって、供与核酸が哺乳動物等に対する病原性がある微生物の感染を引き起こす
受容体(宿主と同一の分類学上の種に属する生物が有していないものに限る。
)を宿主に対し付与する遺伝子を含むもの
ハ 第五条第三号イからハまでに掲げる遺伝子組換え生物等であって、その使用等において別表第四に掲げる特定飼育区画の
拡散防止措置を執るもの
ニ イからハまでに掲げるもののほか、文部科学大臣が定めるもの
四 植物等使用実験のうち次のイからハまでに掲げる遺伝子組換え生物等に係るもの
イ 第一号イからトまでに掲げる遺伝子組換え生物等
ロ 第五条第四号イからハまでに掲げる遺伝子組換え生物等であって、その使用等において別表第五に掲げる特定網室の拡散
防止措置を執るもの
ハ イ及びロに掲げるもののほか、文部科学大臣が定めるもの
- 164 -
別表第二(第四条第一号関係)
拡散防止措置の区分
拡散防止措置の内容
一 P1レベル
イ 施設等について、実験室が、通常の生物の実験室としての構造及び設備を有すること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 遺伝子組換え生物等を含む廃棄物(廃液を含む。以下同じ。)については、廃棄の前に遺伝子
組換え生物等を不活化するための措置を講ずること。
(2) 遺伝子組換え生物等が付着した設備、機器及び器具については、廃棄又は再使用(あらかじ
め洗浄を行う場合にあっては、当該洗浄。以下「廃棄等」という。
)の前に遺伝子組換え生物等を
不活化するための措置を講ずること。
(3) 実験台については、実験を行った日における実験の終了後、及び遺伝子組換え生物等が付着
したときは直ちに、遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講ずること。
(4) 実験室の扉については、閉じておくこと(実験室に出入りするときを除く。)
。
(5) 実験室の窓等については、昆虫等の侵入を防ぐため、閉じておく等の必要な措置を講ずるこ
と。
(6) すべての操作において、エアロゾルの発生を最小限にとどめること。
(7) 実験室以外の場所で遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講じようとするときその
他の実験の過程において遺伝子組換え生物等を実験室から持ち出すときは、遺伝子組換え生物等
が漏出その他拡散しない構造の容器に入れること。
(8) 遺伝子組換え生物等を取り扱う者に当該遺伝子組換え生物等が付着し、又は感染することを
防止するため、遺伝子組換え生物等の取扱い後における手洗い等必要な措置を講ずること。
(9) 実験の内容を知らない者が、みだりに実験室に立ち入らないための措置を講ずること。
二 P2レベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 前号イに掲げる要件
(2) 実験室に研究用安全キャビネットが設けられていること(エアロゾルが生じやすい操作をす
る場合に限る。
)
。
(3) 遺伝子組換え生物等を不活化するために高圧滅菌器を用いる場合には、実験室のある建物内
に高圧滅菌器が設けられていること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 前号ロに掲げる事項
(2) エアロゾルが生じやすい操作をするときは、研究用安全キャビネットを用いることとし、当
該研究用安全キャビネットについては、実験を行った日における実験の終了後に、及び遺伝子組
換え生物等が付着したときは直ちに、遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講ずること。
(3) 実験室の入口及び遺伝子組換え生物等を実験の過程において保管する設備(以下「保管設備」
という。
)に、
「P2レベル実験中」と表示すること。
(4) 執るべき拡散防止措置がP1レベル、P1Aレベル又はP1Pレベルである実験を同じ実験
室で同時に行うときは、これらの実験の区域を明確に設定すること、又はそれぞれP2レベル、
P2Aレベル若しくはP2Pレベルの拡散防止措置を執ること。
三 P3レベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 第一号イに掲げる要件
(2) 実験室の出入口に前室(自動的に閉まる構造の扉が前後に設けられ、かつ、更衣をすること
ができる広さのものに限る。以下同じ。
)が設けられていること。
(3) 実験室の床、壁及び天井の表面については、容易に水洗及び燻蒸をすることができる構造で
あること。
(4) 実験室又は実験区画(実験室及び前室からなる区画をいう。以下同じ。
)については、昆虫等
の侵入を防ぎ、及び容易に燻蒸をすることができるよう、密閉状態が維持される構造であること。
(5) 実験室又は前室の主な出口に、足若しくは肘で又は自動で操作することができる手洗い設備
が設けられていること。
(6) 空気が実験室の出入口から実験室の内側へ流れていくための給排気設備が設けられているこ
と。
(7) 排気設備については、実験室からの排気(ヘパフィルターでろ過された排気(研究用安全キ
ャビネットからの排気を含む。)を除く。)が、実験室及び実験室のある建物内の他の部屋に再循
環されないものであること。
(8) 排水設備については、実験室からの排水が、遺伝子組換え生物等を不活化するための措置が
講じられた後で排出されるものであること。
(9) 実験室に研究用安全キャビネットが設けられていること(エアロゾルが生じ得る操作をする
場合に限る。)
。
(10) 研究用安全キャビネットを設ける場合には、検査、ヘパフィルターの交換及び燻蒸が、当
該研究用安全キャビネットを移動しないで実施することができるようにすること。
(11) 実験室内に高圧滅菌器が設けられていること。
(12) 真空吸引ポンプを用いる場合には、当該実験室専用とされ、かつ、消毒液を用いた捕捉装
置が設けられていること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 第一号ロ(1)から(4)まで及び(6)から(9)までに掲げる事項
(2) 実験室においては、長そでで前の開かない作業衣、保護履物、保護帽、保護眼鏡及び保護手
袋(以下「作業衣等」という。
)を着用すること。
(3) 作業衣等については、廃棄等の前に遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講ずるこ
と。
(4) 前室の前後に設けられている扉については、両方を同時に開けないこと。
- 165 -
(5) エアロゾルが生じ得る操作をするときは、研究用安全キャビネットを用い、かつ、実験室に
出入りをしないこととし、当該研究用安全キャビネットについては、実験を行った日における実
験の終了後に、及び遺伝子組換え生物等が付着したときは直ちに、遺伝子組換え生物等を不活化
するための措置を講ずること。
(6) 実験室の入口及び保管設備に、
「P3レベル実験中」と表示すること。
(7) 執るべき拡散防止措置のレベルがP3レベル、P3Aレベル又はP3Pレベルより低い実験
を同じ実験室で同時に行うときは、それぞれP3レベル、P3Aレベル又はP3Pレベルの拡散
防止措置を執ること。
別表第三(第四条第二号関係)
拡散防止措置の区分
拡散防止措置の内容
一 LSCレベル
イ 施設等について、実験区域(遺伝子組換え実験を実施する区域であって、それ以外の区域と明確
に区別できるもの。以下同じ。
)が設けられていること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)
、(2)及び(6)から(9)までに掲げる事項。この場合において、
これらの規定中「実験室」とあるのは「実験区域」と読み替えるものとする。
(2) 実験区域に、「LSCレベル大量培養実験中」と表示すること。
二 LS1レベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 前号イに掲げる要件
(2) 培養設備等については、遺伝子組換え生物等がその外部へ流出しないものであること。
(3)排気設備については、培養設備等からの排気が、除菌用フィルター又はそれと同等の除菌効果
を有する機器を通じて排出されるものであること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 前号ロ(1)に掲げる事項
(2) 培養設備等に遺伝子組換え生物等を植菌するとき、培養設備等から遺伝子組換え生物等を試
料用として採取するとき、及び培養設備等から遺伝子組換え生物等を他の設備又は機器に移し替
えるときは、遺伝子組換え生物等が漏出その他拡散しない構造の容器に入れ、又は同様の構造の
配管を用いることとし、培養設備等その他の設備及び機器、当該容器の外壁並びに実験区域の床
又は地面に遺伝子組換え生物等が付着したときは、直ちに遺伝子組換え生物等の不活化を行うこ
と。
(3) 実験区域及び保管設備に、
「LS1レベル大量培養実験中」と表示すること。
三 LS2レベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 第一号イに掲げる要件
(2) 培養設備等については、遺伝子組換え生物等がその外部に流出されず、かつ、閉じたままで
その内部にある遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講ずることができるものであり、
及び当該培養設備等に直接接続する回転シール、配管弁その他の部品は、遺伝子組換え生物等が
その外部に排出されないものであること。
(3) 排気設備については、培養設備等からの排気が、ヘパフィルター又はこれと同等の除菌効果
を有する機器を通じて排出されるものであること。
(4)実験区域に研究用安全キャビネット又はこれと同等の拡散防止の機能を有する装置(以下「研
究用安全キャビネット等」という。
)が設けられていること(エアロゾルが生じやすい操作をする
場合に限る。)
。
(5) 研究用安全キャビネット等を設ける場合には、検査、ヘパフィルターの交換及び燻蒸が、当
該研究用安全キャビネット等を移動しないで実施することができるようにすること。
(6)遺伝子組換え生物等を不活化するために高圧滅菌器を用いる場合には、実験区域のある建物内
に高圧滅菌器が設けられていること。
(7) 培養設備等及びこれと直接接続する機器等については、これらを使用している間の密閉の程
度を監視するための装置が設けられていること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 第一号ロ(1)及び前号ロ(2)に掲げる事項
(2) エアロゾルが生じやすい操作をするときは、研究用安全キャビネット等を用いることとし、
当該研究用安全キャビネット等については、実験を行った日における実験の終了後に、及び遺伝
子組換え生物等が付着したときは直ちに、遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講ずる
こと。
(3) 培養設備等及びこれと直接接続する機器等を使用しているときは、これらの密閉の程度につ
いて、常時、監視装置により確認すること。
(4) 実験区域及び保管設備に、
「LS2レベル大量培養実験中」と表示すること。
別表第四(第四条第三号関係)
拡散防止措置の区分
拡散防止措置の内容
一 P1Aレベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 実験室については、通常の動物の飼育室としての構造及び設備を有すること。
(2) 実験室の出入口、窓その他の動物である遺伝子組換え生物等及び遺伝子組換え生物等を保有
している動物(以下「組換え動物等」という。
)の逃亡の経路となる箇所に、当該組換え動物等の
習性に応じた逃亡の防止のための設備、機器又は器具が設けられていること。
(3) 組換え動物等のふん尿等の中に遺伝子組換え生物等が含まれる場合には、当該ふん尿等を回
収するために必要な設備、機器若しくは器具が設けられていること、又は実験室の床が当該ふん
尿等を回収することができる構造であること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
- 166 -
二
P2Aレベル
三
P3Aレベル
四
特定飼育区画
(1) 別表第二第一号ロ(1)から(6)まで、
(8)及び(9)に掲げる事項
(2) 実験室以外の場所で遺伝子組換え生物等を不活化するための措置を講じようとするときその
他の実験の過程において組換え動物等を実験室から持ち出すときは、遺伝子組換え生物等が逃亡
その他拡散しない構造の容器に入れること。
(3) 組換え動物等を、移入した組換え核酸の種類又は保有している遺伝子組換え生物等の種類ご
とに識別することができる措置を講ずること。
(4) 実験室の入口に、
「組換え動物等飼育中」と表示すること。
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 別表第二第二号イ(2)及び(3)に掲げる要件
(2) 前号イに掲げる要件
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)から(6)まで、
(8)及び(9)並びに第二号ロ(2)及び(4)
に掲げる事項
(2) 前号ロ(2)及び(3)に掲げる事項
(3) 実験室の入口に、
「組換え動物等飼育中(P2)
」と表示すること。
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 別表第二第三号イ(2)から(12)までに掲げる要件
(2) 第一号イに掲げる要件
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)から(4)まで、
(6)、
(8)及び(9)並びに第三号ロ(2)から
(5)まで及び(7)に掲げる事項
(2) 第一号ロ(2)及び(3)に掲げる事項
(3) 実験室の入口に、
「組換え動物等飼育中(P3)
」と表示すること。
イ 施設等について、組換え動物等を飼育する区画(以下「飼育区画」という。
)は、組換え動物等の
習性に応じた逃亡防止のための設備が二重に設けられていること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)、(2)、(4)、(8)及び(9)に掲げる事項。この場合において、
これらの規定中「実験室」とあるのは「飼育区画」と読み替えるものとする。
(2) 第一号ロ(2)から(4)までに掲げる事項。この場合において、これらの規定中「実験室」
とあるのは「飼育区画」と読み替えるものとする。
- 167 -
別表第五(第四条第四号関係)
拡散防止措置の区分
拡散防止措置の内容
一 P1Pレベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 実験室については、通常の植物の栽培室としての構造及び設備を有すること。
(2) 排気設備については、植物又はきのこ類である遺伝子組換え生物等及び遺伝子組換え生物等
を保有している植物(以下「組換え植物等」という。)の花粉等が飛散しやすい操作をする場合に
は、実験室からの排気中に含まれる当該組換え植物等の花粉等を最小限にとどめるものであるこ
と。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロに掲げる事項
(2) 実験室の入口に、
「組換え植物等栽培中」と表示すること。
二 P2Pレベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 別表第二第二号イ(2)及び(3)に掲げる要件
(2) 前号イに掲げる要件
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ並びに第二号ロ(2)及び(4)に掲げる事項
(2) 実験室の入口に、
「組換え植物等栽培中(P2)
」と表示すること。
三 P3Pレベル
イ 施設等について、次に掲げる要件を満すこと。
(1) 別表第二第三号イ(2)から(12)までに掲げる要件
(2) 第一号イに掲げる要件
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)から(4)まで及び(6)から(9)まで並びに第三号ロ(2)か
ら(5)まで及び(7)に掲げる事項
(2) 実験室の入口に、
「組換え植物等栽培中(P3)
」と表示すること。
四 特定網室
イ 施設等について、次に掲げる要件を満たすこと。
(1) 組換え植物等を栽培する施設(以下「網室」という。)については、外部からの昆虫の侵入を
最小限にとどめるため、外気に開放された部分に網その他の設備が設けられていること。
(2) 屋外から網室に直接出入りすることができる場合には、当該出入口に前室が設けられている
こと。
(3) 網室からの排水中に遺伝子組換え生物等が含まれる場合には、当該排水を回収するために必
要な設備、機器又は器具が設けられていること、又は網室の床又は地面が当該排水を回収するこ
とができる構造であること。
ロ 遺伝子組換え実験の実施に当たり、次に掲げる事項を遵守すること。
(1) 別表第二第一号ロ(1)、(2)、(4)及び(7)から(9)までに掲げる事項。この場合に
おいて、これらの規定中「実験室」とあるのは「網室」と読み替えるものとする。
(2) 組換え植物等の花粉等を持ち出す昆虫の防除を行うこと。
(3) 組換え植物等の花粉等が飛散する時期に窓を閉じておくことその他の組換え植物等の花粉等
が網室の外部に飛散することを防止するための措置を講ずること(組換え植物等の花粉等が網室
の外部へ飛散した場合に当該花粉等が交配しないとき、又は発芽しないときを除く。)
(4) 網室の入口に、
「組換え植物等栽培中」と表示すること。
- 168 -
別記様式(第9条関係)
第二種使用等拡散防止措置確認申請書
年
文部科学大臣
月
日
殿
氏名
印
申請者
住所
遺伝子組換え生物等の第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を受けたいので、遺伝子組換え生物等の使用等の規制によ
る生物の多様性の確保に関する法律第 13 条第1項の規定により、次のとおり申請します。
第二種使用等の名称
第二種使用等をする場所
名称
郵便番号(
)
所在地
電話番号
事
実験の管理者
所属機関の名称及び職名
務
氏名
連
住所
郵便番号(
)
絡
電話番号
先
ファクシミリ番号
電子メールアドレス
所属機関の名称及び職名
その他の連絡先
氏名
郵便番号(
)
住所
電話番号
ファクシミリ番号
電子メールアドレス
第
種類
1.微生物使用実験
二
2.大量培養実験
種
3.動物使用実験
使
(1)動物作成実験
用
(2)動物接種実験
等
4.植物等使用実験
の
(1)植物作成実験
目
(2)植物接種実験
的
(3)きのこ作成実験
及
5.細胞融合実験
び
目的
概
概要
要
確認を申請する使用等
遺伝子組換え生物等の特 核酸供与体の特性
性
供与核酸の特性
ベクター等の特性
宿主等の特性
遺伝子組換え生物等の特
性(宿主等との相違を含
む。
)
遺伝子組換え生物等を保有している動物、植物又は細
胞等の特性
拡散防止措置
区分及び選択理由
施設等の概要
遺伝子組換え生物等を不
活化するための措置
その他
[備考]
1
申請者が法人の場合にあっては、「申請者の氏名」については、法人の名称及び代表者の氏名を記載し、「申請者の住所」
については、主たる事務所の所在地を記載すること。
2
氏名(法人にあっては、その代表者の氏名)を記載し、押印することに代えて、本人(法人にあっては、その代表者)が署
名することができる。
3
「第二種使用等の名称」については、当該第二種使用等の目的及び概要を簡潔に表す名称を記載すること。
- 169 -
4
「名称及び所在地」については、当該第二種使用等に用いるすべての実験室、実験区画、実験区域、飼育区画及び網室につ
いてそれぞれ記載すること。
5
「実験の管理者」については、当該第二種使用等をする場所において当該第二種使用等を直接管理する者について記載する
こと。
6 「その他の連絡先」については、実験の管理者以外に事務連絡先がある場合に限り、当該事務連絡先について記載すること。
7
「種類」については、当該第二種使用等が該当するすべての項目を選ぶこと。
8
「概要」については、当該第二種使用等に係るすべての遺伝子組換え生物等及び当該第二種使用等をする間に執るすべての
拡散防止措置の区分について、当該第二種使用等の過程がわかるように記載すること。このほか当該第二種使用等をする間に
執る拡散防止措置の区分の中に特定飼育区画又は特定網室がある場合には、次に掲げる項目についても併せて記載すること。
(1) 当該第二種使用等に係る組換え動物等又は組換え植物等の系統数又は個体数
(2) 当該第二種使用等に用いる飼育区画又は網室の面積
(3) 当該第二種使用等に係る組換え動物等の飼育又は当該第二種使用等に係る組換え植物等の栽培の方法
9
「確認を申請する使用等」については、当該第二種使用等が該当する別表第一の号番号について記載すること(遺伝子組換
え実験の場合に限る。)。
10
「核酸供与体の特性」については、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等の核酸供与体に関し、次に掲げる項目につ
いて記載すること(遺伝子組換え実験の場合に限る。)。ただし、薬剤耐性遺伝子その他のマーカー遺伝子及び発現調節遺伝
子(目的遺伝子に係るものを除く。)である供与核酸が由来する核酸供与体に関しては、次に掲げる項目についての記載を省
略することができる。
(1) 分類学上の位置及び実験分類
(2) 病原性、有害物質の産生性その他の特性
11
「供与核酸の特性」については、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等の供与核酸に関し、次に掲げる項目について
記載すること(遺伝子組換え実験の場合に限る。)。ただし、薬剤耐性遺伝子その他のマーカー遺伝子及び発現調節遺伝子(目
的遺伝子に係るものを除く。)である供与核酸に関しては、次に掲げる項目についての記載を省略することができる。
(1) 種類(ゲノム核酸、相補的デオキシリボ核酸、合成核酸等)及び一般的名称
(2) 構成要素(目的遺伝子、発現調節遺伝子等)の機能、大きさ及び構成
(3) 塩基配列情報又は日本DNAデータバンク等の塩基配列データベースのアクセッションナンバー(供与核酸が同定済核酸
である場合に限る。)
12
「ベクター等の特性」については、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等のベクターに関し、次に掲げる項目につい
て記載すること(遺伝子組換え実験の場合に限る。)。このほか、薬剤耐性遺伝子その他のマーカー遺伝子の特性についても
併せて記載すること。
(1) 名称、由来する生物の分類学上の位置及び実験分類
(2) 構成
(3) 伝達性及び宿主特異性
13
「宿主等の特性」については、遺伝子組換え実験の場合には当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等の宿主に関し、細
胞融合実験の場合には当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等の親生物(法第2条第2項第2号に掲げる技術の利用によ
り得られた核酸又はその複製物が由来する生物をいう。以下同じ。)に関し、次に掲げる項目について記載すること。
(1) 分類学上の位置及び実験分類
(2) 自然環境における分布状況及び生息又は生育が可能な環境
(3) 繁殖又は増殖の様式
(4) 病原性、有害物質の産生性その他の特性
(5) 栄養要求性、薬剤耐性及び至適生育条件(微生物(ウイルス又はウイロイドであるものを除く。)である遺伝子組換え生
物等の使用等をする場合に限る。)
(6) 12 に掲げる項目(宿主がウイルス及びウイロイドである場合に限る)。
14
「遺伝子組換え生物等の特性(宿主等との相違を含む。)」については、遺伝子組換え実験の場合にあっては当該第二種使
用等に係る遺伝子組換え生物等の宿主と比べて、細胞融合実験の場合にあっては当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等
の親生物と比べて、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等に新たに付与されることが予想される又は付与された特性を
記載すること。このほか、当該第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の区分の中に特定飼育区画又は特定網室がある場合
- 170 -
には、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等に関し、次に掲げる項目についても併せて記載すること。
(1) 組換え核酸の移入方法及び育成の経過(継代数を含む。)
(2) 供与核酸の存在状態及び供与核酸による形質の発現の安定性(遺伝子組換え実験の場合に限る。)
(3) 繁殖又は増殖の様式
(4) 生育又は生存に対し、第二種使用等をする場所における気象条件によって受ける影響
(5) 微生物である遺伝子組換え生物等の残存性及び当該遺伝子組換え生物等の他の生物への伝播性(当該第二種使用等に係る
植物である遺伝子組換え生物等の作成に微生物である遺伝子組換え生物等を用いた場合に限る。)
15
「遺伝子組換え生物等を保有している動物、植物又は細胞等の特性」については、13 の(1)から(4)までに掲げる項目のうち
関係する項目を記載することに加え、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等を保有していない動物、植物又は細胞等と
比べて、当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等を保有している動物、植物又は細胞等に新たに付与されることが予想さ
れる又は付与された形質について記載すること。
16
「区分及び選択理由」については、原則として、別表第二、別表第三、別表第四又は別表第五の上欄に掲げる拡散防止措置
の区分のうち、当該第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の区分をすべて記載し、選択した理由をそれぞれ具体的に記載
すること。
17
「施設等の概要」については、選択した拡散防止措置に関し、次に掲げる項目について記載すること。
(1) 主要な施設、設備及び機器の位置及び名称
(2) 培養設備等の総容量(大量培養実験の場合に限る。)
(3) 施設等の確認状況
(4) 実験室、実験区画、実験区域、飼育区画又は網室内において当該第二種使用等に関係しない動物が飼育され、又は植物が
栽培されている場合には、当該動物の飼育又は植物の栽培の状況
(5) 第二種使用等をする場所の周辺における組換え植物等と交雑する植物の存在の有無及び当該交雑を防止する措置(第二種
使用等をする間に執る拡散防止措置の区分を特定網室とする場合に限る。)
18 「遺伝子組換え生物等を不活化するための措置」については、当該第二種使用等をする間に執る拡散防止措置に関し、当
該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等を含む廃棄物並びに当該第二種使用等に係る遺伝子組換え生物等が付着した
機器及び器具についての遺伝子組換え生物等を不活化するための措置並びにその有効性を記載すること。
19
「その他」については、次に掲げる項目について記載すること。
(1) 第二種使用等の実施予定期間
(2) 遺伝子組換え生物等の安全な取扱いについて検討する委員会等の設置状況及び当該委員会等の委員長の職名及び氏名等
(3) 動物を飼育する施設等の管理者による確認状況(動物使用実験の場合に限る。)
(4) 事故時等緊急時における対処方法(大量培養実験の場合に限る。)
20
※印の欄には、記載しないこと。
21 この用紙は、日本工業規格A4のつづり込式とすること。
22 様式中に書ききれないときは、「別紙のとおり」と記載し、別紙に記載することができる。また、関連する文献がある場合には、
様式中に「参考文献」と記載し、当該文献の写しを添付する。
- 171 -
○研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定
める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等を定める件
平成16年文部科学省告示第7号
最終改正:平成18年2月6日
(認定宿主ベクター系)
第一条
研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置
等を定める省令(以下「省令」という。)第二条第十三号の文部科学大臣が定める認定宿主ベ
クター系は、別表第一に掲げるとおりとする。
(実験分類の区分ごとの微生物等)
第二条
省令第三条の表第一号から第四号までの文部科学大臣が定める微生物等は、別表第二の
左欄に掲げる区分について、それぞれ同表の右欄に掲げるとおりとする。
(特定認定宿主ベクター系)
第三条
省令第五条第一号ロの文部科学大臣が定める特定認定宿主ベクター系は、別表第一の2
の項に掲げる認定宿主ベクター系とする。
(自立的な増殖力及び感染力を保持したウイルス及びウイロイド)
第四条
省令別表第一第一号ヘの文部科学大臣が定めるウイルス及びウイロイドは、別表第三に
掲げるとおりとする。
別表第1(第1条関係)
区
分
1
B1
名
(1) EK1
称
宿主及びベクターの組合せ
Escherichia coli K12株又はこの誘導体を宿主とし、
プラスミド又はバクテリオファージの核酸であっ
て、接合等により宿主以外の細菌に伝達されないも
のをベクターとするもの(次項(1)のEK2に該当
するものを除く。)
(2) SC1
Saccharomyces cerevisiae又はこれと交雑可能な分類
学上の種に属する酵母を宿主とし、これらの宿主の
プラスミド、ミニクロモソーム又はこれらの誘導体
をベクターとするもの(次項(2)のSC2に該当す
るものを除く。)
(3) BS1
Bacillus subtilis Marburg168株、この誘導体又はB.
licheniformis全株のうち、アミノ酸若しくは核酸塩
基に対する複数の栄養要求性突然変異を有する株又
は胞子を形成しない株を宿主とし、これらの宿主の
プラスミド(接合による伝達性のないものに限
- 172 -
る。)又はバクテリオファージの核酸をベクターと
するもの(次項(3)のBS2に該当するものを除
く。)
(4) Thermus属細菌
Thermus属細菌( T. thermophilus、 T. aquaticus、 T.
flavus、 T. caldophilus及び T. ruberに限る。)を
宿主とし、これらの宿主のプラスミド又はこの誘導
体をベクターとするもの
(5) Rhizobium属細菌
Rhizobium属 細 菌 ( R.
radiobactor( 別 名
Agrobacterium tumefaciens)及び R. rhizogenes(別
名 Agrobacterium rhizogenes)に限る。)を宿主と
し、RK2系のプラスミドをベクターとするもの
(6) Pseudomonas putida
Pseudomonas putida KT2440株を宿主とし、pKT26
2、pKT263又はpKT264をベクターとするもの
(7) Streptmyces属細菌
Streptmyces属細菌(S. coelicolor [S. violaceoruber
と し て 分 類 さ れ る S. coelicolor A3 ( 2 ) 株 を 含
む。]、 S. lividans、 S. parvulus、 S. griseus及び S.
kasugaensisに限る。)を宿主とし、 SCP2、 SLP1.
2、pIJ101、アクチノファージφC31の核酸又はこれ
らの誘導体をベクターとするもの
(8) Neurospora crassa
Neurospora crassaのイノシトール要求性株、分生子
離脱変異株又は易水溶性変異株を宿主とし、これら
の宿主のプラスミドをベクターとするもの
(9) Pichia pastoris
Pichia pastorisを宿主とし、この宿主のプラスミド
をベクターとするもの
(10) Schizosaccharomyces
pombe
(11) Escherichia coli B株
及び誘導体
Schizosaccharomyces pombeを宿主とし、この宿主の
プラスミドをベクターとするもの
Escherichia coli B株又はこの誘導体を宿主とし、プ
ラスミド又はバクテリオファージの核酸であって、
接合等により宿主以外の細菌に伝達されないものを
ベクターとするもの
2
B2
(1) EK2
Escherichia coli K12株又はこの誘導体のうち、遺伝
的欠陥を持つため特殊な培養条件下以外での生存率
が極めて低い株を宿主とし、プラスミド又はバクテ
- 173 -
リオファージの核酸であって接合等により宿主以外
の細菌に伝達されないもののうち、宿主への依存性
が特に高く、他の細胞への伝達性が極めて低いもの
をベクターとするものであって、ベクターが移入さ
れた宿主の数が特殊な培養条件下以外において24時
間経過後1億分の1以下になるものとして次に掲げ
るもの
イ
χ1776を宿主とし、 pSC101、 pMB9、 pBR31
3、 pBR322、 pBR325、 pBR327、 pDH24、 pGL10
1、 pHB1、 YIp1、 YEp2、 YEp4、 YIp5、 YEp6、
YRp7、YEp20、YEp21、YEp24、YIp25、YIp26、
YIp27、 YIp28、 YIp29、 YIp30、 YIp31、 YIp32又
はYIp33をベクターとするもの
ロ
DP50 supF株、χ2447株又はχ2281株を宿主と
し 、 λ gtWESλ B、 λ gtALOλ B、 Charon3 A、
Charon4 A、 Charon1 6 A、 Charon2 1 A、 Charon2 3 A
又はCharon24Aをベクターとするもの
ハ
K12株を宿主とし、λ gtZJvirλ Bをベクターと
するもの
ニ
DP5 0 株 を 宿 主 と し 、 Charon3 A、 Charon4 A、
Charon16A、Charon23A又はCharon24Aをベクター
とするもの
(2) SC2
Saccharomyces cerevisiaeの ste-VC9変異株、SHY1、
SHY2、SHY3又はSHY4を宿主とし、YIp1、YEp2、
YEp4、 YIp5、 YEp6、 YRp7、 YEp20、 YEp21、 YEp
24、 YIp25、 YIp26、 YIp27、 YIp28、 YIp29、 YIp3
0、YIp31、YIp32又はYIp33をベクターとするもの
(3) BS2
Bacillus subtilisのASB298株を宿主とし、pUB110、
pC194、 pS194、 pSA2100、 pE194、 pT127、 pUB11
2、pC221又はpAB124をベクターとするもの
別表第2(第2条関係)
区
1
分
省令第
三条の表
微
生
物
等
(1) 原核生物及び真菌のうち、次項(1)及び3の項(1)に掲げるもの以外のも
の(哺乳動物等に対する病原性がないものに限る。)
第一号の
文部科学
大臣が定
(2) 原虫のうち、次項(3)に掲げるもの以外のもの(哺乳動物等に対する病原
性がないものに限る。)
める微生
- 174 -
物等
(3) 寄生虫のうち、次項(4)に掲げるもの以外のもの(哺乳動物等に対する病
原性がないものに限る。)
(4) ウイルス及びウイロイドのうち、イ、ロ及びハに掲げるもの
イ
次に掲げるもの
Adenovirus( Fowl adenovirus1型から3型まで及び5型から11型まで、
Equine adenovirus、 Porcine adenovirus1 型 から4型まで 並び に Turkey
adenovirus1型及び2型に限る。)
Avian astrovirus
Avian pneumovirus
Avian reovirus
Avian enterovirus
Bovine immunodeficiency virus(略称BIV)
Bovine enterovirus(1型及び2型)
Equine herpesvirus2型及び5型から8型まで
Getah virus
Kilham rat virus
Lactic dehydrogenase virus
Lucke virus
Mouse encephalomyelitis virus
Parvovirus( Bovine parvovirus、 Canine parvovirus、 Feline parvovirus、
Goose
parvovirus、 Mink
parvovirus、 Porcine
parvovirusを 除 く 。
Adeno-associated virusを含む。)
Pneumonia virus of mice(略称PVM)
Poikilothermal vertebrate retrovirus
Porcine enterovirusA型及びB型
Reovirus1型から3型まで
Shope fibroma virus
Turkey herpesvirus
Viroid(Viroid様Hepatitis D virusを含まない。)
ロ
次に掲げるもの
Bacterial viruses(溶原化により哺乳動物等に対する病原性を付与しない
ものに限る。)
Fish viruses
Insect viruses(哺乳動物等に病原性があるものを除く。)
Plant viruses
次項(2)、3の項(2)及び4の項に掲げるもの以外のもの(哺乳動物等に
対する病原性がないものに限る。)
ハ
次項(2)、3の項(2)及び4の項に掲げるもの( Rinderpest
virus及び
Vaccinia virusを除く。)の薬事法(昭和35年法律第145号)第14
条第1項(同法第83条第1項において適用する場合を含む。)の規定
により承認を受けた生ワクチン株(以下「承認生ワクチン株」とい
- 175 -
う。)
2
省令第
(1) 原核生物及び真菌のうち、次に掲げるもの
三条の表
Actinobacillus capsulatus
第二号の
Actinobacillus ureae(別名Pasteurella ureae)
文部科学
Actinomadura madurae
大臣が定
Actinomadura pelletieri
める微生
Actinomyces bovis
物等
Actinomyces israelii
Actinomyces pyogenes
Actinomyces viscosus
Aeromonas hydrophila
Aeromonas sobria
Anaplasma marginale
Anaplasma phagocytophilum
Ascosphaera apis
Aspergillus fumigatus
Bacillus cereus
Bacillus larvae(別名Paenibacillus larvae subsp. larvae)
Bacteroides fragilis
Bartonella bacilliformis
Bartonella henselae
Bartonella quintana
Bartonella vinsonii
Bordetella bronchiseptica
Bordetella parapertussis
Bordetella pertussis
Borrelia属全種
Brachyspira hyodysenteriae(別名Serpulina hyodysenteriae)
Burkholderia cepacia
Candida albicans
Campylobacter coli
Campylobacter fetus
Campylobacter jejuni
Chlamydia trachomatis
Chlamydophila pneumoniae
Chlamydophila psittaci
Cladosporium carrionii
Cladosporium trichoides
Clostridium botulinum
Clostridium chauvoei
Clostridium difficile
- 176 -
Clostridium haemolyticum
Clostridium histolyticum
Clostridium novyi
Clostridium perfringens
Clostridium septicum
Clostridium sordellii
Clostridium sporogenes
Clostridium tetani
Corynebacterium diphtheriae
Corynebacterium jeikeium
Corynebacterium pseudodiphtheriticum
Corynebacterium pseudotuberculosis
Corynebacterium renale
Corynebacterium ulcerans
Cryptococcus neoformans
Ehrlichia chaffeensis
Ehrlichia ewingii
Ehrlichia muris
Erysipelothrix rhusiopathiae
Escherichia coliの腸管、尿路等における病原性を有する株
Exophiala dermatitidis
Fluoribacter bozemanae
Fluoribacter dumoffii
Fluoribacter gormanii
Fonseccae pedrosoi
Francisella novicida
Francisella tularensis subsp. holarctica
Francisella tularensis subsp. mediasiatica
Fusobacterium necrophorum
Haemophilus ducreyi
Haemophilus influenzae
Haemophilus parasuis
Haemophilus somnus
Helicobacter pylori
Klebsiella granulomatis
Klebsiella oxytoca
Klebsiella pneumoniae
Legionella属全種
Leptospira interrogans
Listeria monocytogenes
Melissococcus plutonius( 別 名 Melissococcus pluton又 は Streptococcus
pluton)
- 177 -
Moraxella catarrhalis
Mycobacterium avium
Mycobacterium bovisのBCG株
Mycobacterium chelonae
Mycobacterium fortuitum
Mycobacterium haemophilum
Mycobacterium intracellulare
Mycobacterium kansasii
Mycobacterium leprae
Mycobacterium malmoense
Mycobacterium marinum
Mycobacterium paratuberculosis
Mycobacterium scrofulaceum
Mycobacterium simiae
Mycobacterium szulgai
Mycobacterium ulcerans
Mycobacterium xenopi
Mycoplasma agalactiae
Mycoplasma bovis
Mycoplasma capiricolum subsp. capripneumoniae
Mycoplasma gallisepticum
Mycoplasma synoviae
Mycoplasma fermentans
Mycoplasma hominis
Mycoplasma pneumoniae
Neisseria gonorrhoeae
Neisseria meningitidis
Neorickettsia risticii
Neorickettsia sennetsu
Nocardia asteroides
Nocardia brasiliensis
Nocardia farcinica
Nocardia otitidiscaviarum
Paenibacillus larvae subsp. larvae(別名Bacillus larvae)
Pasteurella multocida
Pasteurella pneumotropica
Pasteurella ureae(別名Actinobacillus ureae)
Plesiomonas shigelloides
Pseudomonas aeruginosa
Pseudomonas fluorescens
Rhodococcus equi
Riemerella anatipestifer
- 178 -
Salmonella属全種(S. paratyphi A型、S. typhi、S. typhimuriumのTA98株
及びTA100株を除く。)
Serpulina hyodysenteriae(別名Brachyspira hyodysenteriae)
Serratia marcescens
Shigella属全種
Sporothrix schenckii
Staphylococcus aureus subsp. aureus
Streptobacillus moniliformis
Streptococcus agalactiae
Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis
Streptococcus equi
Streptococcus
pluton( 別 名 Melissococcus
plutonius又 は Melissococcus
pluton)
Streptococcus pneumoniae
Streptococcus pyogenes
Tatlockia maceachernii
Tatlockia micdadei
Taylorella equigenitalis
Treponema carateum
Treponema pallidum
Treponema pertenue
Vibrio cholerae
Vibrio fluvialis
Vibrio mimicus
Vibrio parahaemolyticus
Vibrio vulnificus
Yersinia enterocolitica
Yersinia pseudotuberculosis
(2) 真核生物を宿主とするウイルス及びウイロイドのうちイ及びロに掲げる
もの
イ
次に掲げるもの(承認生ワクチン株を除く。)
Adenovirus( Fowl adenovirus1型から3型まで及び5型から11型まで、
Equine adenovirus、 Porcine adenovirus1 型 から4型まで 並び に Turkey
adenovirus1型及び2型を除く。)
Aichi virus
Aino virus
Akabane virus
Apoi virus
Avian encephalomyelitis virus
Avian pox virus
Avian retrovirus
- 179 -
Batai virus
Bluetongue virus
Border disease virus
Borna disease virus
Bovine viral diarrhea virus
Bovine papular stomatitis virus
Bovine ephemeral fever virus
Bunyamwera virus
California encephalitis virus
Canine distemper virus
Canine herpesvirus
Chicken anemia virus
Cowpox virus
Coronavirus(SARS coronavirusを除く。)
Cytomegalovirus
Dengue virus1型から4型まで
Duck hepatitis virus
Epstein-Barr(略称EB)virus
Ectromelia virus
Encephalomyocarditis(略称EMC)virus
Epizootic hemorrhagic disease virus
Erythrovirus(B19 virusに限る。)
Equine arteritis virus
Equine herpesvirus1型、3型、4型及び9型
Feline herpesvirus
GB virus B
Gibbon ape leukemia virus
Hepatitis A virus
Hepatitis B virus
Hepatitis C virus
Hepatitis D virus
Hepatitis E virus
Hepatitis G virus
Herpes simplex virus1型及び2型
Human astrovirus
Human enterovirus( Human coxsackievirus及びHuman echovirusを含む。)
Human herpesvirus6型から8型まで
Human immunodeficiency virus(略称HIV)1型の増殖力等欠損株(自立
的な増殖力及び感染力を保持せず、かつ、哺乳動物等に対する病原性が
ない株であって、使用等を通じて自立的な増殖力及び感染力又は病原性
を獲得することがないものをいう。以下同じ。)
Human metapneumovirus
- 180 -
Human parechovirus
Human rhinovirus A
Human rhinovirus B
Ibaraki virus
Infectious bursal disease virus
Infectious laryngotracheitis virus
Infectious bovine rhinotracheitis virus
Influenza virus(高病原性株を除く。)
Japanese encephalitis virus
Kasba(別名Chuzan)virus
La Crosse virus
Langat virus
Lagovirus
LCM(Lymphocytic choriomeningitis) virus
Ljungan virus
Mammalian retrovirus(Bovine immunodeficiency virus(略称BIV)並びに
Human immunodeficiency virus(略称HIV)1型及び2型を除き、Human
T-cell leukemia lymphoma virus(略称HTLV)Ⅰ型及びⅡ型を含む。)
Marek's disease virus
Measles virus
Molluscum contagiosum virus
Monkeypox virus
Mumps virus
Newcastle disease virus
Norwalk-Like viruses
O'Nyong-Nyong virus
Papillomavirus
Parainfluenza virus1型から4型まで(Sendai virusを含む。)
Parvovirus( Bovine parvovirus、 Canine parvovirus、 Feline parvovirus、
Goose parvovirus、Mink parvovirus、Porcine parvovirusに限る。)
Pichinde virus
Poliovirus(1型、2型及び3型)
Polyomavirus
Porcine circovirus
Porcine reproductive and respiratory syndrome virus
Porcine teschovirus
Pseudorabies virus(別名Porcine herpesvirus1型)
Rabies virus の固定株及び弱毒化株
Rio Bravo virus
Ross river virus
Rotavirus A型、B型、C型、D型、E型、F型及びG型
Respiratory syncytial virus
- 181 -
Rubella virus
Simian virus 5
Simbu virus
Simian herpesvirus( Cercopithecine herpesvirus1 型(別名 B-virus)及び
Herpes ateles virusを除く。)
Sapporo-Like viruses
Sindbis virus
Semliki Forest virus の増殖力等欠損株
Swine pox virus
Swine vesicular disease virus
Tanapox virus
TT virus
Vaccinia virus
Varicella-zoster virus
Vesicular stomatitis Alagoas virus
Vesicular stomatitis Indiana virus
Vesicular stomatitis New Jersey virus
Vesivirus
Woodchuck hepatitis virus
Yaba monkey tumor virus
ロ
次に掲げるもの
Rinderpest virus(生ワクチン株に限る。)
Vaccinia virus
(3) 原虫のうち、次に掲げるもの
Acanthamoeba属全種の人体分離株
Babesia bigemina
Babesia bovis
Babesia caballi
Babesia divergens
Babesia equi
Babesia major
Babesia microti
Babesia ovata
Balantidium coli
Cryptosporidium属全種(哺乳動物に対する寄生性があるものに限る。)
Cyclospora cayetanensis
Eimeria acervulina
Eimeria brunetti
Eimeria maxima
Eimeria necatrix
Eimeria tenella
- 182 -
Entamoeba histolytica
Giardia lamblia
Hammondia hammondi
Hartmanella属全種の人体分離株
Isospora belli
Leishmania属全種
Leucocytozoon caulleryi
Microsporidium属全種
Naegleria australiensis
Naegleria fowleri
Naegleria italica
Neospora caninum
Nosema apis
Plasmodium属全種(ヒト及びサルに対する寄生性があるものに限る。)
Sarcocystis hominis
Sarcocystis suihominis
Theileria annulata
Theileria parva
Toxoplasma gondii
Trichomonas vaginalis
Tritrichomonas foetus
Trypanosoma属全種
(4) 寄生虫のうち、次に掲げるもの
Acarapis woodi
Ancylostoma属全種(ヒトに対する寄生性があるものに限る。)
Ascaridiidae科全種
Brugia属全種(B. malayi及びB. timoriを含む。)
Coenurus cerebralis
Cysticercus bovis
Cysticercus tenuicollis
Dictyocaulus viviparus
Diphyllobothrium属全種
Echinococcus granulosus
Echinococcus multilocularis
Echinococcus vogeli
Echinostoma属全種
Enterobius属全種
Fasciola gigantica
Fasciola hepatica
Gnathostoma属全種
Haemonchus contortus
- 183 -
Heterophyes属全種
Hymenolepis diminuta
Hymenolepis nana
Hypoderma bovis
Hypoderma lineatum
Loa loa
Necator属全種の鈎虫(N. americanusを含む。)
Onchocerca属全種の糸状虫(O. volvulusを含む。)
Opisthorchiidae科全種
Paragonimus属全種
Psoroptes ovis
Raillietina cesticillus
Raillietina echinobothrida
Raillietina kashiwaraensis
Raillietina tetragoma
Schistosoma haematobium
Schistosoma intercalatum
Schistosoma japonicum
Schistosoma mansoni
Schistosoma mekongi
Sparganum proliferum
Strongyloides stercoralis
Strongylus edentatus
Strongylus equinus
Strongylus vulgaris
Syngamus trachea
Taenia属全種
Trichinella属全種
Varroa jacobsoni
Wuchereria bancrofti
3
省令第
(1) 原核生物及び真菌のうち、次に掲げるもの
三条の表
Bacillus anthracis
第三号の
Blastomyces dermatitidis
文部科学
Brucella属全種
大臣が定
Burkholderia mallei
める微生
Burkholderia pseudomallei
物等
Coccidioides immitis
Coxiella burnetii
Francisella tularensis subsp. tularensis
Histoplasma capsulatum
Histoplasma duboisii(別名Histoplasma capsulatum var. duboisii)
- 184 -
Histoplasma
farciminosum( 別 名 Histoplasma
capsulatum
var.
farciminosum)
Mycobacterium africanum
Mycobacterium bovis
Mycobacterium tuberculosis
Mycoplasma mycoides
Orientia tsutsugamushi
Paracoccidioides braziliensis
Penicillium marneffei
Rickettsia akari
Rickettsia australis
Rickettsia prowazekii
Rickettsia canadensis
Rickettsia conorii
Rickettsia montana
Rickettsia parkeri
Rickettsia rhipicephali
Rickettsia rickettsii
Rickettsia sibirica
Rickettsia typhi
Salmonella paratyphi A型
Salmonella typhi
Yersinia pestis
(2) 真核生物を宿主とするウイルス及びウイロイドのうち、次に掲げるもの
(承認生ワクチン株を除く。)
African horse sickness virus
African swine fever virus
Cercopithecine herpesvirus 1型(別名B-virus)
Chikungunya virus
Colorado tick fever virus
Eastern equine encephalitis virus
Foot-and-mouth disease virus
Hantaan virus
Herpes ateles virus
Hog cholera virus
Human immunodeficiency virus(略称 HIV)1型(増殖力等欠損株を除
く。)及び2型
Influenza virusの高病原性株
Kyasanur Forest disease virus
Mayaro virus
Murray Valley encephalitis virus
- 185 -
Negishi virus
Powassan virus
Rabies virus(固定株及び弱毒化株を除く。)
Rift Valley fever virus
Rinderpest virus
SARS coronavirus
Semliki Forest virus(増殖力等欠損株を除く。)
St. Louis encephalitis virus
Tacaribe virus
Tick-borne encephalitis virus
Venezuelan equine encephalitis virus
Western equine encephalitis virus
West Nile virus
Yellow fever virus
4
省令第
三条の表
真核生物を宿主とするウイルス及びウイロイドのうち、次に掲げるもの(承
認生ワクチン株を除く。)
第四号の
Crimean-Congo hemorrhagic fever virus
文部科学
Cote d'Ivoire Ebola virus
大臣が定
Reston Ebola virus
める微生
Sudan Ebola virus
物等
Zaire Ebola virus
Hendra virus
Junin virus
Lassa virus
Machupo virus
Marburg virus
Nipah virus
Russian spring-summer encephalitis virus
Variola major virus
Variola minor virus
別表第3(第4条関係)
1
Vaccinia virus以外のウイルスの承認生ワクチン株(当該承認生ワクチン株を改変せずに使
用等をする場合に限る。)
2
Retrovirus(Human retrovirusを除く。)
3
Baculovirus
4
Plant viruses
5
ファージ及びこれらの誘導体(別表第1に掲げる宿主のうち細菌を自然宿主とし、哺乳動
物等に対する病原性を付与しないものに限る。)
- 186 -
カルタヘナ法関係連絡先
局名
課室名
電話
北海道経済産業局
産業部 バイオ産業振興室
011-709-1726(直)
東北経済産業局
地域経済部 バイオ産業振興室
022-215-7236(直)
関東経済産業局
産業部 製造振興課
048-600-0342(直)
中部経済産業局
産業部
052-951-0529(直)
製造産業課 バイオ産業振興室
近畿経済産業局
産業振興部 製造産業課
06-6966-6022(直)
地域経済部
06-6966-6163(直)
産学官連携推進課 バイオインダストリー振興室
中国経済産業局
地域経済部 地域経済課
082-224-5684(直)
四国経済産業局
産業部 製造産業課
087-831-3292(直)
九州経済産業局
地域経済部 製造産業課
092-482-5443(直)
沖縄総合事務局
経済産業部 地域経済課
098-866-0067(直)
経済産業省
生物化学産業課
03-3501-8625(直)
野生生物課
03-3581-3351(代)
課税部鑑定企画官室
03-3581-4161(代)
ライフサイエンス課 生命倫理・安全対策室
03-3523-4111(代)
審査管理課
03-5253-1111(代)
農産安全管理課
03-3502-8111(代)
独立行政法人
バイオテクノロジー本部
03-3481-1933(直)
製品評価技術基盤機構
計画課
製造産業局
環境省
自然環境局
財務省
国税庁
文部科学省
研究振興局
厚生労働省
医薬食品部
農林水産省
消費・安全局
経済産業省ホームページ http://www.meti.go.jp/policy/bio/index.html
環境省バイオセーフティクリアリングハウスホームページ http://www.bch.biodic.go.jp/
- 187 -