2010/4//07 発行 ファイブスター通信 ファイブスター通信 発行元:株式会社ファイブスター 1 ページ vol.11 世界を 世界を揺るがす挑戦者 るがす挑戦者たち 挑戦者たち 既存の 業界を を揺るがす革命的 既存の業界 るがす革命的な 革命的な挑戦者たちを 挑戦者たちを世界中 たちを世界中から 世界中からピックアップ からピックアップ 2009 年 北米液晶 TV 市場シェア 市場シェア 1 位 ビジオの ビジオのウィリアム・ ウィリアム・ワン最高経営責任者 ワン最高経営責任者(CEO) 最高経営責任者(CEO) 市場調査会社「iSuppli」が発表した最新レポートによると、2009 年の米国液晶 TV 市場で Vizio が シェアトップを獲得、サムスンはフラット TV 全体(液晶、PDP 含む)でトップを獲得した。 Visio の 2009 年液晶 TV 出荷量は前年の 310 万台から 92.1%増となる 590 万台に驚異的に拡大し ている。米国液晶 TV 市場全体の出荷量成長率は 29%となっており、Vizio の伸びはずば抜けて高 い数値となっている。これにより、Vizio の米国市場シェアは前年の 12.6%から 18.7%へと大きく 拡大した。 ●09 年の世界シェア 世界シェアは サムスン1位、LG電子 、LG電子2 韓国企業が独占 シェアはサムスン1 電子2位と韓国企業が 米調査会社ディスプレイサーチによると2009年の全世界のテレビ出荷台数は、前年比2%増の 2億1100万台だった。37%増と好調だった液晶などの薄型テレビがけん引した。売上高ベー 2010/4//07 発行 発行元:株式会社ファイブスター 2 ページ スのメーカー別市場占有率(シェア)は、韓国のサムスン電子が22・6%、続いて韓国のLG電 子が13・2%。日本メーカーではソニーが11・5%で3位だった。 ● Visio とは 2005 年にカリフォルニア州オレンジカウンティのアーバイン市に設立された。2009 年現在、低価 格を武器に北米において急速に液晶テレビのシェアを伸ばしつつある。 VIZIO(ビジオ)は、アメリカ合衆国のファブレス液晶テレビメーカーである。南カリフォルニア 大学卒のウィリアム・ワンが創業者で CEO である。 VIZIO 社は完全なファブレス企業であり、液晶テレビの企画と設計だけを行っている。Vizio 社の 製品は単に安価なだけでなく品質も高いと市場では評価されている。 株主でもある台湾の Hon Hai Precision Industry Co., Ltd(鴻海精密工業)と同じく台湾資本で EMS メーカーの Amtran Technology Co., Ltd.(瑞軒科技)が購買、製造、物流に協力しており製品の生 産は Amtran 社に委託している。Amtran 社と Hon Hai 社は EMS 生産用として日本メーカーや米 HP 社から液晶パネルを大量に購入しており、VIZIO 社はこの価格交渉力を利用できる。 製品のデザインもスピーカー部やボタン類にアルミ合金を多用するなど、低価格品とは思えないほ ど高級感をもたせている。たとえばドイツでは、日本でのグッドデザイン賞に相当する賞を 2007 年に受賞している。製品を梱包している箱には、黒とオレンジに銀色を配色して洗練されたイメー ジをアピールしている。使用説明書をカラー印刷にし、製品裏の接続パネル面を色分けして配線作 業を判り易くするなど、他社に比べて消費者への配慮が行き届いている。90 人の社員の大半をコ ールセンター業務に当てるなど、顧客満足の向上を重視している。 2010/4//07 発行 発行元:株式会社ファイブスター 3 ページ 販売チャネルは Wholesale Club と呼ばれる倉庫型会員制店舗を中心にしており、家電量販店はあ えて避けていた。コストコやサーキット・シティーなどを中心としていたが、2007 年に入りウォ ルマートにも投入されている。NBA のバスケットチーム"Los Angeles Clippers"を後援している。 2008 年 9 月現在、コストコの各店舗で試験的に 42 型の液晶テレビの販売を日本国内で開始した。 ●日本参入へ 日本参入へ意欲 米ビジオのワンCEOとの一問一答は次の通り。 ――日本市場への本格参入は。 日本には大きな関心を持っており、近く本格的に参入したい。今後は、中国や東南アジアへの進出 も視野に入れている。 ――日本メーカーのブランド力に対抗できるか。 我々は他のメーカーのシェアを奪うのではなく、全体のパイを拡大してきた。消費者は利口だ。 安くて性能の良い製品を出せば、そちらを選ぶはずだ。 ――自社工場を持たない理由は。 変化に対応するためには、(デザインや設計などの)技術だけ保有し、生産設備を一か所にとど める必要はないからだ。 ――日本メーカーは、3D(3次元)テレビの開発を進めている。 3Dは技術的には素晴らしいが、ソフトが少ない。専用の眼鏡が必要で、家族が一緒に見られな いなどの問題があり、消費者がなじむには時間がかかる。 液晶テレビ会社創業からわずか 5 年 北米液晶テレビシェア1位 ビジオのウィリアム・ワン氏。 世界を揺るがす挑戦者として讃えたいと思います。 以上 担当:金山義則
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