著作権 - 日本広告写真家協会

APA
1
2
3
著作権
4
5
ト
ー
ポ
レ
6
7
8
vol.
index
特集1
01
写真盗用のカレンダーを輸入して販売
03
カレンダー写真無断使用事件
特集2
被写体決定の独自性も著作物の重要な要素
08
スイカ写真事件
連
載
著作権相談 case1福岡耕造氏の場合
16
9
10
11
12
13
14
15
APA著作権レポート発刊のごあいさつ
柳澤俊次
社団法人 日本広告写真家協会 知的所有権部部長
16
17
社団法人 日本広告写真家協会が会員向けに毎月
利意識をもち運用をしなければ絵に描いた餅も同
18
の「著作権相談室」を開始したのは3年前の平成10
然です。またせっかく保護された権利も、昨今の厳
19
年
('98)
になります。
しい経済状況の日本では行使するのに少なからず
20
今までに数々の相談が持ち込まれましたが、その内
勇気も必要でしょう。しかし、写真の著作権を有名
21
容は著作権を軽々しく扱い日本の先進性を疑いた
無実にしないためには、私たちが自分で守る姿勢を
22
くなるものや、新しい技術革新によってこれから増
持つことが重要であるばかりか、周囲の業界にも同
23
えることが予想されるものと多種にわたり、驚きと
じ意識が定着することが不可欠な条件です。まずは、
24
憤慨の連続でした。そして円満に解決したものや、
著作権とは何かをよく知ることから始まります。こ
25
苦汁をなめたものと事例も揃ってきました。
の
『A P A 著 作 権レポート』を熟 読 いただければ、ど
26
相談が持ち込まれる度に感じたのは、早くこの事実
んな権利侵害があって、どう解決されたのかがわか
27
を皆 さんに知 らせたいということでした。いつ自 分
ると思います。自分が被害の当事者にならないため
28
の身 の上 に起 こっても不 思 議 でないことばかりだ
にも、既成の事実を知って予防に役立ててください。
29
ったからです。しかし、著作権の問題は法的な解決
また侵 害 にあったら泣 き寝 入 りせずに声 を張 り上
30
に時間がかかります。いつの間にか時間が経ちまし
げてください。少しでも皆様のお役に立つことを願
31
たが、やっといくつかの実 例 をみなさんにお知 らせ
っています。
32
する
『APA著作権レポート』を発刊できることにな
この
『APA著作権レポート』は不定期刊行の予定で
33
りました。
すが、必要に応じて編集してゆくつもりです。
34
ここに収められた実例は、現代の日本や周辺諸国
最後に今回収録したものは、著作権の侵害に遇わ
35
における写真の著作権の現状の一部ではあります
れた会員や担当弁護士の先生の熱意と知的所有権
36
が、対岸の火事とは言っていられない問題を含んで
部のメンバーの努力に依ったものであることをお知
37
います。私たちは写真を創作した時よりその作品の
らせしておきます。
38
著作権を持った著作権者となりますが、正確な権
39
0 1
特別寄稿
発刊によせて―私と写真著作権
村
規
社団法人 日本広告写真家協会会長
大学4年のとき、某出版社の嘱託として文士のポー
昭 和 4 2 年(' 6 7 )
には公 表 後 1 2 年 、昭 和 4 4 年 1
トレート撮 影 に従 事 していた時 期 があった。昭 和
('69)
に公表後13年、昭和45年
('70)
に公表後 2
32年('57)
のことである。その頃、初めて著作権と
5 0 年 に延 長 されたのである。このとき、他 の分 野 3
いう聞きなれない言葉を耳にした。
は死後起算50年になり、写真だけはまたもや差別 4
当時、文学全集が大当たりしていた時代であり、印
の対 象 からはずされていなかったのである。しかし 5
税という言葉も知った。やがて30歳代になっても
この暫定延長によって、どれほど多くの写真家の作 6
その出版社から時折り
「もうあの頃の君の撮った写
品がその生命を保つことができたか計りしれない。 7
真の著作権は切れているのだが、元気で活躍してい
著 作 権 という名 の財 産 権 でもあるこの法 律 は、運 8
るのだから使用料は今まで通り払う」といった電話
動に熱心な人にも非協力的な人でも受ける恩恵は 9
がかかるようになった。聞 いてみると、写 真 の著 作
皆平等である。写真が差別化されてきた理由はい 10
権は当時公表後10年しかないということを知り唖
ろいろあろうが、そのひとつに機械による二次的産 11
然としたものだ。僕がこうして元気でいるのに学生
物であるとの見方、また作品に作家名がない
(一部 12
時代に撮影した写真には何の権限もなく、他人が、
にはあるが特に広告)
との理由が大きい。APAが現 13
しかも営業目的であっても自由に使われても文句
在この著作権問題を意識し、大きな運動を展開し 14
のひとつもいえないという現 実 を知ったのである。
たのはやはり法人化された以後のことといえる。啓 15
文学・音楽・美術分野は、すでに著作権保護期間は死
蒙運動を全国展開し、知的所有権
(著作権)
意識を 16
後起算30年に制定されていた。先の出版社は実に
強固なものにした。日本写真著作権協会
(旧・写真 17
良心的であり、必ず事前に了解をとり使用料も支
同盟)
の運動でも中心的な役割を担っている。平成 18
払ってくれていた。
9年
('97)
の著作権法改正でついに他の芸術分野 19
やがて昭和40年('65)
になると不平等な扱いに目
と同等の死後起算50年の権利を獲得した。
覚めた写真5団体(日本写真家協会、日本広告写真
APAは著作権意識が希薄であるといわれた過去の 21
家協会、
(社)
日本写真文化協会、全日本写真連盟、
見方は払拭された。APA会員に関わる最近の著作 22
日本肖像写真家協会)が写真著作権法改正運動に
権裁判においても行動する協会に成長してきてい 23
乗り出した。全日本写真著作者同盟(渡辺義雄委
る。協会としては精神的な応援しかできず歯がゆい 24
員長)
の誕生である。政府や政党への陳情、文教委
部分もあるが現状ではやむを得まい。過去の大きな 25
員会での参考人発言と活発化し、街頭での署名運
著作権裁判、皆しかりである。今後の展開を考える 26
動なども行った。残念ながら当時のAPAはどちら
とき、知的所有権部の確たる存在は、複雑な社会組 27
かというとこの運動にあまり熱心ではなかったとい
織の中にあって重要な位置を占めているのである。 28
える。しかし徐々に運動は浸透し、暫定措置として
29
20
30
31
0 2
1
特集
2
1
3
4
5
6
7
8
9
10
写真盗用のカレンダーを輸入して販売
判例評釈
三戸岡耕二
カレンダー写真無断使用事件
弁護士
11
12
13
写真家山下道隆氏は'70年代から子
事件の概要
2.当時は、S社がカレンダーのほとん
14
犬の写真を撮り続けてきた。カレンダ
1 .アキラカレンダー
(以 下 、A 社 とい
どを製作し、印刷だけ、費用の安い韓
15
ー製作会社であるアキラカレンダーは
う)が、平 成 元 年 から製 作 してきたカ
国 の印 刷 業 者 に印 刷 させていること
16
その写 真 を使 用 して、1 月 ごとに1 枚
レンダー
「Wan Wan Land」に掲載
も容易に推測でき、この場合、S社の
17
の写真を使用する体裁のカレンダーを
されていた山下道隆氏の写真が、杉本
製 作 者 としての責 任 を追 及 すること
18
平成元年から現在まで毎年製作し続
カレンダー
(以 下 、S 社 という)らの製
を考 え、そのためには、韓 国 に行 って
19
けててきた。
作 販 売 に係 るカレンダー「 D O G
韓国の製作者の実態を突き止める必
20
一方、カレンダー製作販売会社である
FAMILY」
「Little Family」に盗用さ
要があるなどの検討が、APAの知的所
21
株式会社杉本カレンダーは、1日ごと
れていることが判 明 し、山 下 氏 は、平
有権部で真剣になされた。
22
に1枚の子犬の写真を使用する体裁の
成11年12月にS社に対し、平成12
後に訴 訟 において、S 社 は、問 題 のカ
23
カレンダーを過去3年にわたり販売し
年 用 カレンダーの販 売 中 止 および損
レンダーは、当 社 が製 作 したものでは
24
てきた。杉 本 カレンダーが販 売 してき
害賠償請求の警告をした。S社は、す
ないと主張し、立証を尽くしそのこと
25
たカレンダーに山下氏の撮影した子犬
でに他の写真家から警告を受け、平成
が証明された。
26
の写真が盗用されていたため、山下氏
11年4月に平成12年用のカレンダ
27
は杉 本 カレンダーに対 し損 害 賠 償 を
ーの販売を中止しており、また同カレ
3.平成12年用の
「DOG FAMILY」
28
求め、裁判所によりこの請求が認めら
ンダーはS社が製作したものではなく、
が平成11年4月に販売中止になって
29
れた。
損 害 賠 償 にも応 じられないとの回 答
いることが判明した。しかし、S社が平
をしてきた。
成9年以降、
「DOG FAMILY」を販売
30
31
32
カレンダー写真無断使用事件
時系列事実経過
33
34
35
36
年
月
平成 9.
日
出
来
事
杉本カレンダーは、平成10年用「DOG FAMILY」
(盗用写真あり)を販売
10.
杉本カレンダーは、平成11年用「DOG FAMILY」
(盗用写真15点)を販売
11. 4.
他の写真家からの警告により、杉本カレンダーは、平成12年用「DOG FAMILY」
(盗用写真16点)販売を中止
37
11. 12.
山下道隆氏は、杉本カレンダーに対し平成12年用カレンダー販売中止と損害賠償請求の警告を発する
38
11. 12.
杉本カレンダーは、平成12年用カレンダー販売をすでに中止していると回答。損害賠償は拒否
39
12. 1. 18. 京都地方裁判所
40
12. 3. 30. 第一回弁論期日
41
12. 6. 12. 第二回弁論期日
42
12. 7. 13. 第三回弁論期日
43
44
45
提訴
12. 8. 28. 第四回弁論期日
12. 10. 26. 尋問期日(世
12. 10.
精版代表者、杉本カレンダー担当者尋問)
大阪地方裁判所での同一内容の訴訟で、杉本カレンダーの過失を認める判決がでる
12. 12. 4. 和解成立
46
0 3
してきたことは明 らかであったが、こ
盗用に気づくのはきわめて困難である
の尋問が行われ12月4日に和解成立
1
れらの
「DOG FAMILY」を入手でき
ことが、他 方 で、過 失 が認 められる理
した。
2
ない状 況 であった。これらのカレンダ
由として、S社が、S精版とは十数年に
ーは、訴訟の中で裁判所を通じて提出
およぶ取 り引 きがあり、担 当 者 は、韓
させることにして、とにかく、平 成 1 2
国 では盗 用 が日 常 茶 飯 事 であるとの
年用のカレンダーに対し、損害賠償請
事 情 に知 悉 していること、カレンダー
山下氏が訴状に基づき、S社および販
6
求訴訟を提起することにした。
数が大量といっても問題がカレンダー
売権を委譲された下茶邦男氏
(以下、
7
訴訟中に、S社に提出を求めたところ、
業 界 という限 られた世 界 での事 であ
S 社 らという)に対 し、慰 謝 料 として
8
裁判所からの強い要請によりS社は、
り、しかも、子 犬 の写 真 という限 定 さ
各自150万円および弁護士費用とし
9
平成11年用の
「DOG FAMILY」を提
れた対象であること、盗用がなければ経
て各自15万円の請求をした。
10
出した。案の定、この
「DOG FAMILY」
費的に採算が合わないことなどがS 社
請求の理由は、次のとおりである。
11
にも15点の写真の盗用が認められた。
の過失を認定する際に比較考量された。
山下氏が、長年撮り続けてきた子犬の
12
写真を使用して、カレンダー製作会社
13
3
2.双方の主張は次のとおりである。
当方の主張
4
5
4.そこで、問題は、S社が韓国のカレ
訴訟の経過
であるA社は、平成元年から現在まで、
14
ンダーメーカーである株式会社世
精
1.訴訟の経過は、次のとおりである。
月ごとに1枚の子犬の写真を使用する
15
版
(以下、S精版という)が製作した本
平成12年1月18日提訴し、第一回
体裁のカレンダー「Wan Wan Land」
16
件カレンダーを輸入する際に、同カレ
弁論期日が3月30日に京都地方裁判
を製作し、販売してきた。
17
ンダーに使用されている写真が盗用さ
所で行われた。第二回以降の3回の裁
一 方 、相 手 方 であるS 社 らは、このカ
18
れたものであることを知 りえなかった
判は、双方の代理人の事務所がともに
レンダーに掲 載 された山 下 氏 の撮 影
19
か否かということになった。
東京にあったため、裁判所に出頭せず
にかかる子 犬 の写 真 1 6 点 を複 製 し
20
一方で、過失が認められない理由とし
代理人は事務所において電話会議方
て、カレンダー「 D O G F A M I L Y 」
21
て、カレンダーは年間何千種類、何百
式で行われた。10月26日の尋問期日
「Little Family」を自ら製作したかあ
22
万 本 という量 で製 作 販 売 されており
にS精版の代表者およびS社の担当者
るいは第 三 者 が製 作 したものを販 売
23
左がアキラカレンダーの
「Wan Wan Land」
(オリジナル)
。中は
「Little Family」
、右は
「DOG FAMILY」
24
25
26
27
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45
46
0 4
したことは一度もない。
1
した。
中止したため販売はしていない。
2
S社らは、
「DOG FAMILY」
「Little
S社らは、
「DOG FAMILY」の販売に
3
Family」を製作するにつき、盗用の事
先立ち、A社に対し、そのカタログおよ
具体的訴訟の経過と解説
4
実を知って製作販売した故意があり、
び現物見本を送付したがA社からは何
1.訴訟において、
「DOG FAMILY」
5
販売するにつき、このカレンダーが、他
らの異 議 ないし警 告 を受 けなかった。
は、S精版が製作し、S社が輸入したも
6
人の製作したカレンダーに掲載された
したがって、
「 D O G F A M I L Y 」が
のであることが、立証された。
7
写 真 を盗 用 していないか注 意 をを払
「Wan Wan Land」の写真を複製し
8
う義 務 があり、しかも、同 カレンダー
て作成されたものと認識することは不
9
が
「Wan Wan Land」に掲載された
可能であり、過失はない。
10
子 犬 の写 真 を盗 用 して作 成 されたも
S社らは、輸入に関し、著作権の侵害
載 されていることが判 明 したため、山
11
のであることを容易に知りえたのにそ
につき、下記理由により過失がなかっ
下氏は、相手方に対し、すでにS社が
12
の事実を確認する注意を怠り製作販
た旨主張した。
販 売 していた平 成 1 1 年 用 「D O G
13
売した過失がある。
カレンダー業 界 では、このような著 作
FAMILY」の提出を強く求め、裁判所
権侵害を防止するため、年2回全国と
の強い勧告により同カレンダーが裁判
14
相手方の主張
2 .一 方 、カタログから平 成 1 0 年 用
「DOG FAMILY」
にも盗用写真が掲
15
S社らは、A社が
「Wan Wan Land」
地方で製作カレンダーを持ち寄って相
所 に提 出 された。平 成 1 1 年 用 の
16
を製作したことは認めるが、問題の写
互 に著 作 権 侵 害 がないことを確 認 し
「DOG FAMILY」にも盗用写真が15
17
真 が山 下 氏 の撮 影 した写 真 かどうか
あっている。A 社 も参 加 し、当 然 、
18
は争う。
点掲載されていた。
「DOG FAMILY」も見ているのに何
19 「DOG FAMILY」
「Little Family」は、
らの異議をいっていない。
3.S精版の代表者は尋問で、
(S精版
20
韓国のS精版が製作し、同社から輸入
S精版とは10年前からの付き合いで
が全責任を負うことがS社との間で合
21
したものである。
「DOG FAMILY」の
あり、販 売 に当 たっては、著 作 権 をク
意 ができているのか)韓 国 では、雑 誌
22
平成12年用については、著作権侵害
リアしているかどうか確 認 しており、
やカレンダーから写真を盗用すること
23
の情報を入手した受注段階で販売を
本件以外に過去に著作権紛争が発生
は日常茶飯事であると明言した。また
24
「DOG FAMILY」のアップ。1日ごとに1枚の写真を使用する体裁
25
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27
28
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46
0 5
S社の担当者の尋問により、過去10
6.本件において、S社の販売したカレ
1
年以上も取り引きのあるS社の代表者
ンダー
「DOG FAMILY」の体裁が、1
2
がこの事実を知らないはずがないこと
日 ごとに子 犬 の写 真 を使 用 する体 裁
3
およびS社が主張する著作権侵害防止
のカレンダーであり、365日分の写真
4
のための同業者の会合は、単に新製品
が掲 載 されているうち、山 下 氏 の1 6
5
の披 露 のための会 合 と思 われること、
点の写真が盗用されているということ
6
1日ごとに1枚の写真を使用する体裁
で、財産的侵害を主張することが困難
7
のカレンダーにしては、製 作 費 が安 価
であったので、山下氏の精神的損害を
8
であることなどが認 定 され、当 方 の主
構成して慰謝料の請求をした。
9
張が認められることがほぼ確実となっ
10
7.S社の輸入行為については、
「国外
11
で作成された海賊版の輸入行為など
12
4.この時期に大阪地方裁判所におい
のように、輸入時に国内で作成したな
13
て、他の写真家によるS社に対する同
らば著 作 権 法 侵 害 となるであろう行
14
一の内容の訴訟につき、S社の過失を
為によって作成されたものを、国内で
15
認める判決が言い渡された。
頒布する目的で輸入する場合」に該当
16
し、著作権法113条1項1号(*1)に
17
5.裁判所はこの判決を承知しており、
より、S 社 に過 失 がある限 り、損 害 賠
18
裁 判 所がS社 らに対 し和 解の勧 告を
償の責任を負わされる。
19
た。
し、S社らが応じたため、当方に対して
20
も強く和解を勧告し、双方が、和解勧
8 . 本 件 の下 茶 邦 男 氏 は、S 社 から
21
告に応じ、S社が金100万円を支払
「DOG FAMILY」の販売権を受けて
22
販 売 しようとしたものであり、著 作 権
23
法113条1項2号(*2)により、
「情を
24
知 って」すなわち、頒 布 につき故 意 が
25
必要になる。
26
う和解が成立した。
カレンダー写真無断使用事件
関係図
27
*1
世
精版
「DOG FAMILY」
「Little Family」
の制作
著作権法113条1項1号…「国内において頒布する目的をもって、
28
輸入のときにおいて国内で作成したとしたならば著作者人格権、著作
29
権、出版権又は著作隣接権の侵害となるべき行為によって作成された
ものを輸入する行為」
*2
30
著作権法113条1項2号…「著作者人格権、著作権、出版権又は
著作隣接権を侵害する行為によって作成された物(前号の輸入に係る
31
物を含む。
)を情を知って頒布し、又は頒布の目的をもって所持する行為」
32
33
34
35
杉本カレンダー
輸入
■執筆者プロフィール
販売
三戸岡耕二。昭和19年生まれ。中央大学
36
37
法学部卒業。日弁連業務対策委員会副委
38
員長、第一東京弁護士会仲裁運営委員会
39
副委員長、日弁連法律相談事業委員会副
40
委員長、東京家庭裁判所参調会副会長、 41
日本調停委員連合会副委員長、法制審議 42
(販売権を委譲)
下茶邦男氏
会幹事などを歴任。現在、法律事務所三
販売
戸岡法律事務所主宰、経済問題を主に手
がけ知的財産権(特許)問題の経験も豊
0 6
43
44
富。APA知的所有権部著作権相談室担
45
当弁護士としても活躍。
46
1
2
当事者は語る
3
4
5
6
本当だろうか……?
7
8
山下道隆(APA正会員) フォトスクエアーベアー
9
10
11
今回の事件では、APAのご尽力によ
の代表理事 辺相右氏によれば、
「当社
しいものだ。
12
り喜ばしい解決は見たものの、正直な
の営業社員が、日本の雑誌や印刷物
もうひとつ、今回の一件のなかに許し
13
ところ、全 面 的 にすっきりとしたとは
から勝 手 にコピーした」と、一 見 正 直
がたいことがある。株式会社杉本カレ
14
いいがたい。その原 因 はカレンダー業
に述べているが、無断使用されている
ンダー
(韓国へ発注した日本のカレン
15
界の複雑な構造にある。
のは、あまり大 きなバックのない我 々
ダー会社)代表取締役 神崎橙一郎氏
16
ご承知のとおり、祝日や記念日といっ
のような個人カメラマンの作品ばかり
の供述のなかに、韓国世
17
たものは国 によって異 なっている。そ
で、明らかに意図的な選択性を感じる
したカレンダーの表紙に
「どちらからと
18
れらを表 記 にしたカレンダーは、それ
(もしそうであれば、この社員の調査力
もなく、PRINTED IN JAPAN と印
19
ぞれの国内で制作・印刷するのが本来
はたいしたものだ。国際的な調査会社
刷する悪しき風習が生まれた」とする
20
であろう
(コスト面 で外 国 で印 刷 する
でも興せば大成功するだろう)
。しかも
一節があった。実際これは数年間実行
21
といったケースも考 えられるが、制 作
この相手は、日本の裁判権の及ばない
されている。日本の印刷業界の名を無
22
は国内ですべきと思う)
。今回の例では、
外 国 の会 社 のため、そうであったかど
断使用し、消費者を数年にわたり欺い
23
原 稿 の制 作 から印 刷 まですべて韓 国
うかまで追 及 できなかったところに今
てきたのだ。印刷業界と消費者が訴訟
24
の会社が行っており、日本のカレンダ
回の悔しさがある。日本の制作会社も、
を起 こせば、どう弁 明 するのか。版 権
●
●
●
●
●
●
●
●
●
精版へ発注
●
25
ー制作会社は永 年 の取 り引 きの信 頼
「実は外国の会社が制作・印刷したも
侵害を逃れるため、取り引きのあった
26
をもってオーダーしたとしている。し
のを輸 入 したので、内 容 のチェックは
韓国の親しい会社が制作・印刷したこ
27
たがって無断使用したのはこの韓国の
したものの、そこまで分 からなかった」
とにし、かつ、この悪 しき風 習 が生 ま
28
会 社 であり、版 権 がクリアされている
といった逃げは二度と繰り返してもら
れたことにした。印 刷 は表 記 どおり日
29
かどうか、十分に問い合わせた上での
いたくない。
本 で行 っている、とでもいうつもりな
30
購入
(輸入)であり、侵害についてはま
今回、無断使用のあったカレンダーは、
のか。いずれにせよ許 せることではな
31
ったく分からなかった、としている。
すべて販売価格が安くなかった、と聞
い。カレンダー業界の大反省とすっき
32
本当だろうか……。
く。それほどの上 物 なら、消 費 者 のた
りした改革を望みたい。
33
韓国の制作会社、株式会社世
●
●
精版
●
●
●
めにも堂々と国内で制作・印刷してほ
34
35
保護期間が作者の死後50年に改正さ
36
東アジアの各国著作権事情を語る
37
JPSで国際シンポジウム
かった事情や、
ドキュメンタリー写真の
38
小杉俊幸
発展が遅れた歴史的背景などだ。また
APA知的所有権部著作権関係団体担当委員
39
れたのが1987年で日本より10年早
台湾では、過去に有線放送が他国の放
40
社団法人 日本写真家協会主催によ
幹)
、台湾から楊孟哲 国立台北師範学
送 電 波 を公 然 と配 信 していたとのこ
41
る、国際シンポジウム
「21世紀の写真
院美術教育学科副教授(ヤン モウ チ
とだ。
42
事 情 と著 作 権 を語 る」が平 成 1 3 年
ャ 評論家)
、日本からは桑原史成日本
会場では、各国の特色ある著作権土壌
43 ('01)9月28日、東京都写真美術館
写真家協会常務理事(写真家)の3氏
が熱くバトルトークされた。
44
で開 催 された。パネリストは、韓 国 か
で、各国の著作権事情、写真の歴史な
45
ら金升坤 国立順天大学校客員教授
どが主な話題だった。
46 (キム スン コン 季刊『写真批評』主
特に興味を引いたのは、韓国の著作権
0 7
特集
2
被写体決定の独自性も著作物の重要な要素
スイカ写真事件(著作権侵害差止等請求事件・同控訴事件解説)
三戸岡耕二
弁護士
ある写真家が、著名な食品および料理
刀 するようにあらかじめスタッフと綿
6 .黄 氏 がカタログを見 ると、一 瞬 自
写真の専門家が創作した写真を模倣
密に決めた手順に従って、手際よく短
分の写真と思われるスイカの写真が掲
して類 似 の写 真 を撮 影 し、フォトライ
時間に撮影された。
載 されていた。しかし、それは黄 氏 の
写真ではなく。きわめて酷似した他人
ブラリーが、その写 真 をカタログに掲
載して発行した。この行為が、著名写
3.黄氏のA写真は、このような万全の
の撮影した写真であった。黄氏は、11
真家の有する著作人格権
(同一性保持
準備に支えられた撮影の結果、創作さ
月19日I氏に対し、自分のA写真とこ
権 )を侵 害 したとして、模 倣 した写 真
れた。このA写真は。平成4年に黄氏の
のカタログに掲載されたB写真の両方
家とフォトライブラリーの両名に対し
写真集『黄建勲の旬菜果』
(誠文堂新
をコピーして説明文をつけてファック
慰謝料として金100万円の損害賠償
光社発行 平成4年)に転載された。
スで送 信 し、このカタログのB 写 真 の
撮影者は誰かを尋ねた。I氏は翌20日
と、フォトライブラリーに対 しこの写
真 を掲 載 したカタログの今 後 の頒 布
4.平成5年2月札幌の有限会社さっ
の午前中に黄氏に電話をしてきて、
「知
の差止めを命じた事件である。
ぽろフォトライブ
(以 下 、S 社 という)
らなかったこととはいえ、申し訳 ない」
の経営者である磯野恵美子氏(以下、I
との謝 罪 をした。そして、同 日 午 後 に
事件の経過
氏 という)が、黄 氏 の写 真 をフォトラ
は、Y 氏 からも出 張 先 から、黄 氏 に電
1.食品および料理写真の専門家であ
イブラリーの営業に使用するため上京
話がきて、
「先生の写真を見て感動し、
る黄 建 勲 氏 が、雑 誌『きょうの料 理 』
し黄氏に契約の締結を申し入れた。こ
参考にした」と説明した。
(日本放送出版協会発行 昭和61年)
の委託契約の交渉中、I氏は、黄氏の写
しかし、4 日 後 の2 4 日 に、Y 氏 は、黄
の特 集 に、真 夏 を彷 彿 とさせる
「みず
真の理解を深めるために、黄氏の写真
氏の留守に黄氏の女性秘書に
「あの写
みずしい西 瓜 」という題 名 のスイカの
集『黄建勲の旬菜果』を購入した。I氏
真は自分のオリジナルであり、黄氏の
写真(以下、A写真という)を撮影し掲
が、この写真集を購入した5カ月後の
写 真 はまったく見 ていない」との電 話
載した。
8月18日に、写真家湯野昇氏(以下、
をしてきた。その直後にI氏から
「再度、
Y 氏 という)は実 家 の旭 川 のスイカ畑
Y氏に確認したところ、Y氏は、あの写
2.真夏の特集号は7月に発行するも
で、スイカの写真(以下、B写真という)
真 は旭 川 のスイカ畑 で撮 影 したもの
のであり、撮影に最盛期のスイカを使
を撮影した。
で、黄氏の写真を参考にしたものでは
ないとの事 であった」との手 紙 が郵 送
用 しなければならないため、撮 影 は前
年 の夏 に撮 影 された。黄 氏 は、この写
5.それから5年が経過し、黄氏は、I氏
されていた。黄氏は、かけがえのない自
真の撮影にあたって入念に準備をし、
からフォトライブに関する連絡が途絶
分の写真の著作権を守るため、あえて
被写体のイメージは何度も絵コンテに
えていたので、委 託 契 約 を解 約 して、
困難が予想される訴訟に踏み切った。
より確 かめられ、材 料 となるスイカは
預 けてある写 真 を返 還 してもらおう
千 葉 の野 菜 市 場 にあらかじめ予 約 し
と、I氏に電話をかけてフォトライブラ
裁判の経過
ておき、撮影当日に入荷したものをス
リーの経営状態を尋ねた。I氏は、ちょ
1.APA知的所有権部に黄氏から相
タジオに搬 入 するなどの配 慮 をした。
うど作成したカタログを贈呈するとい
談が持ち込まれたのが平成10年
('98)
撮影は、被写体のスイカの鮮度を確保
い。平成10年11月16日カタログ2
11月24日であった。同日、知的所有
するため、まるで、外 科 医 が手 術 を執
冊を黄氏に郵送してきた。
権部の写真家である部員に黄氏のA写
0 8
1
真とY氏のB写真を対比し、両写真が
期日に判決を言い渡す旨宣告した。当
決の結果が控訴棄却で敗訴となるこ
2
類 似 しているかどうか、B 写 真 はA 写
職としては。多数の写真専門家から異
とは明白で、黄氏と当職は絶望感に襲
3
真 を参 考 にしなくとも撮 影 が可 能 か
口同音にB写真はA写真を参考にしな
われた。裁判所がいずれの判断に立つ
4
否かを判断してもらった。長時間の協
ければ撮 影 が不 可 能 、すなわち、明 ら
としても、当事者の主張に誠実に対応
5
議の末、部員全員一致の意見で、B写
かに模倣したものであるとの意見を聞
し、当事者に判決を納得させないので
6
真 は、A 写 真 を参 考 にしなければ、撮
いていたので、強 くY 氏 の尋 問 を求 め
あれば、裁判所はやがて国民の信頼を
7
影は不可能である。また、両写真は類
たが、裁判長は、Y氏の尋問は必要な
失うことになると、日本の裁判所の不
8
似しているとの結論に達した。
しと判断し、次回期日に判決を言い渡
誠実な態度に怒りをぶつけて、黄氏と
すと繰り返し、
結局、審理を終結させた。
長い議論を繰り返していた。
9
10
2.早速。当職が黄氏の代理人として
平成11年12月15日原告の請求を
11
催告書を送付したが、拒否回答がなさ
棄却する旨の判決が言い渡された。
12
れたので提 訴 することにし、数 回 の打
13
ち合わせの末、訴状を作成し。平成11
5 .黄 氏 は、この判 決 を不 服 として早
した弁論を再開し、来る9月12日に
14
年4月23日に東京地方裁判所に提訴
速同年12月31日に控訴を提訴した。
弁論を再開するので、当事者双方は、
15
した。
控訴審第一回弁論期日が平成12年4
Y氏がB写真を撮影するのにA写真に
月4日に開催され、同年5月16日の
依 拠 したか否 かにつき、それぞれ主 張
7 .ところが、判 決 言 い渡 し期 日 のわ
ずか5日前の7月6日にいったん終結
16
17
3.第一回弁論期日が、同年6月7日に
第二回弁論期日に裁判官3人の合議
するようにとの裁判長からの説明求め
18
開催された。東京地裁では、裁判官3人
体のうちの裁判長が、弁論の終結を宣
る書面(期日外求釈明)が送信されて
19
の合議事件となったが。第二回期日か
告した。当職は、Y氏の尋問を強く求
きた。判 決 期 日 に判 決 が下 されれば、
20
ら、最も若い裁判官のもと、以後2回の
めた。裁判長は、訴訟の進行につき合
控訴棄却であることは間違いなく、事
21
双方の主張を調整するための準備期日
議するとして、別室に退席し、異例の
実 上 敗 訴 が確 定 すると考 えていたの
22
が開催された。
ことと思われるが、20分の長きにわた
で、この説明求める書面は土壇場でま
る合議の末、Y氏の尋問は必要なしと
さに首の皮一枚で難を逃れたという心
23
24
4.弁論準備期日の最終日に、弁論準
の判断をし、次回期日平成12年7月
境であった。当職は、この書面は、裁判
25
備を終了し、裁判長裁判官が参加し、
11日に判決を言い渡す旨宣告した。
長が、黄氏の写真撮影に対する真摯な
26
同室で直ちに通常の口頭弁論期日を
27
開催し、裁判長が弁論の終結と次回
態度に応えるべく、敬意を表したもの
6.Y氏の尋問が認められない以上、判
であると理解した。
28
29
スイカ写真事件
30
31
年. 月. 日.
32
昭和59. 7.
33
61. 7.
34
35
36
37
時系列事実経過
出来事
年. 月. 日.
黄建勲氏「みずみずしい西瓜」(A写真)撮影
出来事
平成11. 7. 27 第二回口頭弁論準備期日
A写真を『きょうの料理』(日本放送出版協会発行)7月号に掲載
11. 9. 6 第三回口頭弁論準備期日
平成 4.10.
A写真を
『黄建勲の旬菜果』(誠文堂新光社発行)に転載
11.12.15 第四回判決言渡期日
5. 2.
有限会社さっぽろフォトライブ磯野恵美子氏が黄氏のスタジオを来訪
11.12.31 東京高等裁判所
5. 3.
磯野氏『黄建勲の旬菜果』購入
12. 4. 4 第一回口頭弁論期日
6.10.
委託契約締結
12. 5. 16 第二回口頭弁論期日(判決予定期日7月11日)
請求棄却
提訴
12. 7. 6 期日外求釈明
5. 8. 18 湯野昇氏旭川にてB写真撮影
38
10.11.
39
10.11.16 送付カタログ受領
12.10.10 第四回口頭弁論期日
40
10.11.19 黄氏、磯野氏宛に抗議のファックス送信
12.12. 5 第五回証拠調期日(黄氏尋問)
41
10.11.20 磯野氏が黄氏宛に謝罪の電話。湯野氏が黄氏宛に謝罪の電話
13. 1. 26 第六回証拠調期日(磯野氏尋問)
42
10.11.24 湯野氏が黄氏宛に翻意の電話
13. 2. 23 第七回証拠調期日(湯野氏尋問)
43
10.11.24 APA知的所有権部、黄氏相談事件対策会議を設ける
13. 4. 5 第八回口頭弁論期日
44
10.12.
45
46
12. 9. 12 第三回口頭弁論期日(再開期日)
黄氏、磯野氏に電話連絡
黄氏代理人、湯野氏およびさっぽろフォトライブ宛催告書送付
11. 4. 23 東京地方裁判所
敗訴
提訴
13. 5. 31 第九回判決言渡期日(延期)
13. 6. 21 第十回判決言渡期日
11. 6. 7 第一回口頭弁論期日
13 .7.
0 9
最高裁判所
上告
請求認容
勝訴
8.9月12日の弁論期日再開後、双方
原告・被告の主張
構 成 する一 要 素 としなければならな
の主張が整理された後。12月5日に
1.原告の主張
い。この点 、従 来 の判 例 が、写 真 著 作
黄氏の尋問がなされ、翌平成13年1
事案はきわめて単純であり、黄氏は
権に関して、この被写体を軽視ないし
月26日にはI氏、2月23日には当方
その訴状においてY氏が黄氏のA写真
無視し、もっぱら写真の著作権は写真
が切 望 していたY 氏 の尋 問 が行 われ
を模倣してB写真を撮影し、S社がそ
撮影技術により創作されるものである
た。
の写 真 をカタログに掲 載 して頒 布 し
として写真撮影技術を極端に過大評
た。これら一 連 の行 為 は、黄 氏 がA 写
価していることは誤りであると主張し
9.Y氏は、一貫して、B写真は旭川の
真 に対 し有 する著 作 権 を侵 害 したも
た。
スイカ畑 において、
「一 瞬 の閃 き」によ
のである。したがって、Y 氏 とS 社 は、
り撮 影 したものと主 張 していた。しか
黄氏に対し金500万円を支払い、S
被写体の独自性を含め写真撮影技術
し、Y氏の尋問において、知的所有権
社は、カタログを回収し、今後の発行・
においても類似していることを詳細に
部 の部 員 から当 職 が教 えられた撮 影
頒布を禁止し、
『APA NEWS』に謝罪
主張した。写真撮影においても制作意
に関する知識をもって、Y氏の主張す
文を掲載することを求めた。
図を明確にもって撮影するときは、決
る個々の事実の矛盾を明らかにして、
「一 瞬 の閃 き」によってはA 写 真 を撮
影できないことを解き明かしていく様
は、推理小説にも似て、まさに本件訴
本件訴訟の争点は、 )写真著作物
と被写体、 )類似性、 )依拠の3点
)類似性
して類似しないものであることも詳細
に主張した。
)依拠
である。
黄氏のA写真の撮影の経緯からして、
)写真著作物と被写体
訟の圧巻であった。
写真著作権も著作権である以上、思
Y氏 が主 張するように、B 写 真 が「一
平成13年6月21日東京高裁におい
想や感情が表現されたものである著作
瞬 の閃 き」による撮 影 によってはでき
て念願の
「控訴人の請求認容」の判決
物 に与 えられる権 利 であるところ、撮
ず、A 写 真 に依 拠 していることを主 張
が下された。
影により表現されたものが著作物とし
した。
本件は、現在、最高裁判所において上
て保 護 されるものであるから、当 然 、
告事件として審理中である。
被写体に独自性がある場合は、この被
2.被告Y氏の主張
写体の独自性もまた重要な著作物を
Y氏は、写真著作権は、撮影時刻、露
A写真 原告の写真家黄建勲氏撮影の
「みずみずしい西瓜」
(裁判資料より)
1 0
1
光、陰影のつけ方、レンズの選択、シャ
自 の工 夫 によって創 作 的 な表 現 が生
素材の選択、配置上の工夫は、写真の
2
ッター速度の設定、現像の手法などの
じ得 ることによるものであるから、い
著作物である原告写真の創作性を基
3
写真技術により創作されるものである
ずれもが写真の著作物である二つの作
礎付けるに足りる本質的特徴部分と
4
から、被写体は著作物を構成せず、被
品が、類似するかどうかを検討するに
はいえない
(原 告 が撮 影 するに当 たり
5
写 体 が類 似 していても著 作 権 の侵 害
当 たっては、特 段 の事 情 がない限 り、
さまざまな工 夫 を凝 らした撮 影 時 刻
6
にはならないと主張した。
被写体の選択、組合せ及び配置が共
の決 定 、露 光 、陰 影 の付 け方 、レンズ
通 するか否 かではなく、撮 影 時 刻 、露
の選択、シャッター速度の設定、現像
7
8
3.被告S社の主張
光 、陰 影 の付 け方 、レンズの選 択 、シ
の手 法 等 によって生 じた創 作 的 な表
9
S社は、Y氏のB写真が、黄氏のA写真
ャッター速度の設定、現像の手法等に
現部分こそが、原告写真の特徴的部
10
の著作権の侵害にならない以上、B写
おいて工夫を凝らしたことによる創造
分 であるということができ、この点 で
11
真をカタログに掲載したことにつき過
的な表現部分、すなわち本質的特徴部
両者が異なることは[一部省略]明らか
12
失はなく責任はないと主張した。
分が共通するか否かを考慮して、判断
である)
。
」とし、結局、B写真はA写真
する必要があるというべきである。
」
と類似しておらず、著作権の侵害にな
らないとの判断をした。
13
14
東京地裁の判断
また、
「確かに、原告写真
(筆者註、A写
15
1.写真著作物と被写体について、東
真 )と被 告 写 真(同、B 写 真 )とは、中
16
京地裁の判決は、次の通り判示する。
央前面に、大型のスイカを横長に配置
2.またY氏がB写真を撮影するのに、
17 「ところで、写 真 技 術 を応 用 して制 作
し、その上 に薄 く切 ったスイカを六 切
A写真に依拠したか否かの点について
18
した作 品 については、被 写 体 の選 択 、
れ並べたこと、その後方に楕円球及び
は、論理的にB写真がA写真に類似し
19
組 合 せ及 び配 置 などが共 通 するとき
真球状のスイカを配置したこと、緑色
ておらず、A写真の著作権を侵害して
20
には、写真の性質上、同一ないし類似
をした丸いスイカと扇形に切った赤い
いない以上、Y氏がB写真を撮影する
21
する印象を与える作品が生ずることに
スイカとの対比を強調していること等
のに、A写真に依拠したか否かは判断
22
なる。しかし、写真に創作性が付与さ
において、アイデアの点 で共 通 する。
する必要がないとの理由でまったく触
23
れるゆえんは、被写体の独自性によっ
しかし、右共通点は、いずれも、被写体
れていない。
24
てではなく、撮影や現像等における独
の選択、配置上の工夫にすぎず、右の
25
26
B写真 写真家 湯浅昇氏撮影の作品(裁判資料より)
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
1 1
東京高裁の判断
部分に共通するところがあるか否かを
に依 拠 することが物 理 的 に可 能 であ
1.写真著作物と被写体について、東
も考 慮 しなければならないことは、当
ったこと、そして、Y 氏 が平 成 1 0 年
京高裁は次の通り判示する。
然 である。」
「この点 について、被 控 訴
11月20日に依拠を認める電話をし
「写真著作物において、例えば、景色、
人会社(筆者註、S社)は、写真につい
たか否 かについて、Y 氏 が「先 生 の写
人物等、現存する物が被写体となって
ては、事 実 上 、同 一 のものでない限 り
真に感動し、参考にした」との言動を
いる場 合 の多 くにおけるように、被 写
著作人格権あるいは著作権の侵害と
したと認め、さらに、決定的に、B写真
体自体に格別の独自性が認められな
はならないというべきであると主 張
の楕円球のスイカ様のものは、冬瓜で
いときは、創作的表現は、撮影や現像
し、写 真 業 界 においては、これが定 説
あり、Y氏が、冬瓜をスイカに見せかけ
等における独自の工夫によってしか生
であるという。しかし、被 控 訴 人 会 社
て加えざるを得なかった何らかの必要
じ得ないことになるから、写真著作物
の主 張 は、写 真 の著 作 物 については、
があったことを強 くうかがわせると認
が類似するかどうかを検討するに当た
著 作 権 法 の規 定 を無 視 せよというに
定し、結論として、依拠につき、次のよ
っては、被写体に関する要素が共通す
等 しいものであり、採 用 できない。
」と
うに判示する。
るか否かはほとんどあるいは全く問題
明確に判示している。
「以上の認定を総合すると、被控訴人
湯野は、本件写真(筆者註、A写真)に
にならず、事実上、撮影時刻、露光、陰
影の付け方、レンズの選択、シャッター
2 .類 似 性 および依 拠 について、東 京
依拠して被控訴人写真(同、B写真)
速度の設定、現像の手法等において工
高裁は、次のとおり判示する。
を撮 影 したと認 められ、かつ、被 控 訴
人湯野は本件写真に依拠しない限り、
夫を凝らしたことによる創造的な表現
表現の類似性について、使用する素
部 分 が共 通 するか否 かのみを考 慮 し
材の比較、被写体の配列、組合せおよ
到底、被控訴人写真を撮影することは
て判 断 することになろう。
」
「 しかしな
び配置の構図に関し、A写真とB写真
できなかったものと認められる。
」
がら、被写体の決定自体について、す
を対比して、両者の類似性を認定する。
なわち、撮影の対象物の選択、組合せ、
Y氏は、依拠に関し、A写真のような
3.Y氏の侵害行為について
配 置 等 において創 作 的 な表 現 がなさ
構想ないし構図は、写真家であれば定
両写真の相違点について、B写真は
れ、それに著作権法上の保護に値する
石の範囲と主張するが、この主張に対
A写真の表現の一部を欠いているか、
独自性が与えられることは、十分あり
しY 氏 が全 く立 証 していないこと、ま
A写真を改悪したか、あるいは、A写真
得 ることであり、その場 合 には、被 写
た、I氏が
『黄建勲の旬菜果』を購入5
に、些細な、格別に意味のない相違を
体の決定自体における、創作的な表現
カ月後にY氏が撮影しており、A写真
付 与 したか、という程 度 のものにすぎ
スイカ写真事件
双方の主張と判決のポイント
高裁の判決(平成12年6月21日)
要素となる
YES(著作権一般論)
類似している
YES(被写体の類似性)
依拠している
原告の主張
YES(依拠を推認)
被告の主張
要素となる
要素とならない
YES(著作権一般論)
NO(写真技術一辺倒)
類似している
類似していない
YES(被写体の類似)
NO(写真技術の相違)
依拠している
依拠していない
YES(一瞬の閃きでは撮影不可能)
NO(写真家の定石の範疇)
地裁の判決(平成11年12月15日)
要素とならない
被写体が写真著作物の要素となるか?
NO(写真技術慣用句的偏重)
類似しているか?
類似していない
依拠しているか?
NO(被写体の相違・写真技術の相違)
( )内はその根拠
判断しない
NO(論理的に不必要)
1 2
1
ないのであり、しかも、これらの相違点
内容が、複製権であるのか、翻案権で
発行するカタログに掲載する行為は、
2
はそこからY氏の思想または感情を読
あるのかを判断しなかった。
S社自身が、カタログに写真を掲載し
3
み取 ることができるようなものではな
4
い。
黄氏の著作権の侵害の具体的権利
発行した当の本人であって、著作物が
は、翻案権と考える。通常、写真著作
いったん流通過程におかれた後、それ
5
Y氏は侵害したB写真のデュープフ
権において複製権侵害は、A写真をコ
をさらに転 売・貸 与 するものではない
6
ィルム(写 真 原 稿 )をさS 氏 に預 け、I
ピーした場 合 に適 用 されるものであ
から、S社の行為は著作権法113条1
7
氏と打ち合わせて、カタログに掲載し、
り、本件のB写真は、A写真をコピーし
項2号にいう
「頒布」の問題とはならな
8
これを頒 布 したことも含 めて、これら
たものではなく、A 写 真 の被 写 体 を模
い。したがって、同条項にある
「情を知
9
の行為全体が、一体として、故意によ
倣 して撮 影 したものであるからであ
って」との要 件 は、S 社 の責 任 を問 う
10
る同一性保持権侵害の不法行為を構
る。著作者人格権の侵害については、
上 で考 慮 する必 要 はないとの判 断 が
11
成するものというべきであるとする。
著作者人格権のうち同一性保持権の
示された。
12
侵害と法律構成した。同一性保持権
13
4.S社の侵害行為について
とは、他人により自己の著作物がみだ
14
S 社 は、預 かっているデュープフィルム
りに改変されない権利である。
*1
物を含む。
)を情を知って頒布し、又は頒布の目的をもって所持する行
為」
15
を有償で第三者に貸し出し、デュープ
16
フィルムのもととなる写 真 を使 用 させ
2 .本 件 でもアイデアが著 作 権 として
17
るのであるから、そのデュープフィルム
保護されるものではないことについて
18
貸し出しによって著作者人格権侵害
本件は、写真著作物において被写体が
19
が発 生 しないように細 心 の注 意 を払
独自性を有するときは、著作物の重要
20
うべき義務があったものと言うべきで
な要素となることを明示したものであ
21
ある。I氏は少なくともB写真が『黄建
るが、このことと、A 写 真 の被 写 体 に
22
勲の旬菜果』に掲載されているA写真
おける素材の選択、組み合わせ、配置
23
に類似していることを認識しえたはず
等のアイデアが、著作権法により保護
24
であり、それにもかかわらず、カタログ
されたのではないことを確 認 しておく
25
にB 写 真 を掲 載 したのであるから、S
必要がある。著作権法は、著作物とし
26
社の同行為が上記義務に違反するこ
て表 現 された著 作 者 の思 想 または感
27
とは明らかというべきである。
情を保護するものであり、あくまでも、
28
表現されている著作物そのものを保護
29
解説
するものである。たとえば、本件におい
30
1 .本 件 判 決 で、コピーする権 利 であ
て、黄 色 いスイカを用 いてA 写 真 と類
31
る複製権か類似するものを創作する翻
似の写真を撮影したとしても、おそら
32
案権かの判断が示されなかったことに
くそれは著作権の侵害にはならないと
33
ついて
思 われる。赤 いスイカと黄 色 いスイカ
34
本件においては、黄氏の写真集『黄
では、表現が相違しすぎ両者の写真か
35
建勲の旬菜果』の売上利益が、Y氏の
ら受 ける印 象 が全 く異 なるからであ
36
B写真が掲載されたS社のカタログ発
る。このことから横 長 のスイカを半 分
37
行により侵害されたとは認められなか
に切って皿代わりにし、その上に三角
38
ったため、黄氏が経済的損害を被った
形に切った6片のスイカを載せるとい
39
こちを理由とする財産権としての著作
うアイデアが保 護 されているのではな
40
権侵害による損害賠償は請求しなか
いことが判る。
41
った。著作者固有の権利である著作者
42
人 格 権 のうちの無 断 で改 変 されない
3.S社経営者に頒布に関する著作権
43
という同 一 性 保 持 権 の侵 害 による精
法113条1項2号(*1)の適用がない
44
神的損害賠償としての慰謝料請求の
ことについて
45
みを求 めた。このため、裁 判 所 も財 産
S社経営者が、写真家からデュープフ
46
権としての著作権侵害の具体的権利
ィルム
(写真原稿)を預かって、自己が
1 3
著作権法113条1項2号…「著作者人格権、著作権、出版権又は
著作隣接権を侵害する行為によって作成された物(前号の輸入に係る
当事者は語る
<映像創作の空似>
それはあり得ない
黄(田)建勲
(APA正会員) (有)フォトニーアソシエイツ
撮影 木村惠一
平成10年('98)11月16日のことで
話で抗議した。その後Y氏は、旭川の
ていた。本件は写真映像著作権侵害
あった。北 海 道 からレンタルフォトの
自 家 の畑 で私 の写 真 を参 考 にして撮
についての訴 訟 事 件 であるため、でき
真新しいカタログ2冊が宅急便で送ら
影したと電話で認めた。I氏も手紙で掲
れば写 真 光 学 、映 像 審 美 学 の立場か
れてきた。パラパラと頁 をめくってみ
載 の責 任 を謝 罪 している。だが1 1 月
らも判 断 されたらと私 は希 望 したが、
ると、125頁の中央部分に西瓜の写
24日朝の電話で、Y氏は一転して盗
受 け入 れられなかった。今 後 このよう
真が小さく掲載されていた。十数年前
作を否定。25日に到着した手紙ではI
な訴訟が発生した場合、光学的物的
に私が発表した写真ではないかと一瞬
氏も自分の非を否定する。この不思議
証拠として原画(ポジまたはネガ)を法
思 った。私 の写 真 は
「みずみずしい西
な言動は、I氏・Y氏側に弁護士が参
廷に提出することが望ましいのではな
瓜」と題されたもので、日本放送出版
加 したことを暗 示 している。これ以 上
いかと思 う。文 書 、口 頭 での議 論 は
協会発刊の雑誌『きょうの料理』昭和
論争することは無駄と判断して、私は
水 掛 け論 に終 わりがちであるからだ。
61('86)年7月号に見開き使用され
APA知的所有権部および相談室担当
係 争 時 間 を縮 小 するに役 立 つものと
たのち、平成4年('92)誠文堂新光社
弁護士の三戸岡耕二氏に著作権侵害
考える。
より発刊された
『黄 建勲の
「旬菜果」
』
の相談をした。これが本件の発生経過
また、このような著作権侵害を防止す
に収録されている。
である。
る手立てとして、写真を公表する際に
●
●
●
●
●
●
●
●
●
エンドレス
●
そのカタログに掲 載 された写 真 は、要
<映像創作の空似>なぞ、盗作、あるい
●
するに私のアイデアの重要な部分を裏
●
著作権者を表す©copy right印を印
●
刷 物 に明 記 することを薦 める。また、
は、改変しない限りあり得ない。
シロ モノ
返しただけの亜流の代 物 である。カメ
「一撮一念」をモットーとして、私は一
写真の内容が充分な審美性のある創
ラマンは北 海 道 枝 幸 郡 でひかり写 真
枚の映像を創作する。常に
「合目的的」
造 性 で構 成 されているものについて
館を営む湯野昇氏(以下、Y氏という)
そのものである。私 の映 像 づくりは、
は、所属する協会に有料で登録するな
●
●
●
その中に物 語 性(風物詩)を極度に
であった。
どのシステム作 りも検 討 されてよいの
両者の間には第三の女性が介在して
集約する 被写体の内容に充分な理
ではないか。
いた。レンタルフォトライブラリー「さ
論 づけをしたうえで原 案 をまとめ、そ
そして、作品が法廷で比較される場合、
っぽろフォトライブ」の代表 磯野恵美
れをさらにイラスト化して提示するよ
相違点と酷似点とが常に言及される。
子氏(以下、I氏という)だ。彼女と私と
うにしている。雑誌『きょうの料理』の
したがって、原 作 の哲 学 、作 風 などを
の間には平成5年('93)5月28日に
見開き企画は
「旬の履歴書」がテーマ
理解しやすくするための翻案権の拡大
契約内容について同意し、6月10日
であるため、それぞれの写 真 は発 表 の
解釈の基 準 を決めることが望ましい。
に写真委託契約が結ばれている。さら
1年前に私のスタジオで撮影されてい
もちろん盗作によって自己の利益が侵
にさかのぼること3 カ月 、私 の作 風 を
る。もちろん生 き生 きとした一 瞬 を撮
害された場合は訴訟の対象になる。そ
理解してもらうために
『黄 建勲の
「旬
るためである。旬に採れた野菜・果物
の際は早急にAPA知的所有権部と相
菜果」
』1冊を購入してもらい、
「みずみ
の顔はすばらしい。演劇の主役の表情
談室担当弁護士である三戸岡耕二氏
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
と同じで輝いている。的確な食視化は食
●
●
●
●
ずしい西 瓜 」についても私 自 身 から彼
●
●
●
●
●
に依頼すべきである。訴訟には時間と
●
女に説明をしていた。
指化につながるものと私は信じている。
金銭を要する。著作権法、同一性保持
平成10年('98)11月20日、私はI氏
東京地裁、東京高裁の係争中、原告・
権、翻案権などをもう一度研究すること
に、カタログに掲 載 されているY 氏 の
被告双方は写真の印刷物を複写して
がこれからの侵害防止に役立つ
写 真 が私 の作 品 に酷 似 していると電
証拠とし、陳述、口頭弁論を繰り返し
と思う。
1 4
1
連載 著作権を知ろう!−1
2
3
4
5
6
写真における知的所有権制度
柳澤俊次
APA知的所有権部部長
7
8
知的所有権とは、人間のすべての知的
いるのが著作物の基本的な定義だ。
著作権という言葉は人格権と財産権
9
な創作物を保護するための法制度で、
著 作 者 の権 利 には
「人 格 権 」と
「財 産
を合わせた広義な意味と、財産権だけ
10
産業の振興を目的とした
「工業所有権
権 」があり、写 真 に関 する権 利 はこの
を指す狭義な意味でも使われる。写真
11
制度」と、創作した著作者を保護する
中に含まれている。
における財産権では印刷や複写、デジ
12 「著作権制度」で成り立っている。著作
「著作者人格権」は著作者固有の権利
タル情報の蓄積といった
「複製権」
、公
13
権制度には
「著作権」と
「著作隣接権」
で、他人に譲渡することはできないし、
衆に直接映像を見せる
「上映権」
、未発
14
の2種類の権利があるが、写真家に密
死 後 においても一 定 限 度 で保 護 され
表の原作品を展示する場合の
「展示権」
、
15
接なのは著作者を保護する著作権だ。
る。人格権としては未公表の著作物を
インターネットなどの新しい技術を含
16 「著作者」とは著作物を創作した者を
公表する決定権を持つ
「公表権」
、著作
めて送信手段を用いて見せる
「公衆送
17
いい、日本では登録などの必要はなく、
物 の発 行 時 にどのような著 作 者 名 を
信権」や、
「二次的著作物の利用に関す
18
自動的に発生する。
「思想又は感情を
表示するかの決定権を持つ
「氏名表示
る原著作者の権利」が関係してくる。
19
創作的に表現したものであって、文芸、
権」と著作物を勝手に変更、切除など
写真家の創作は以上のような権利で
20
学術、美術または音楽の範囲に属する
の改変をされない権利である
「同一性
守られているが、著作権の保護期間は
21
もの」と著作権法の第2条に謳われて
保持権」の3つがある。
著作者の死後50年となっている。
22
23
工業所有権
24
営業秘密・商品等表示など(不正競争防止法)
25
半導体集積回路の回路配置
(半導体集積回路の回路配置に関する法律)
26
27
植物新品種(種苗法)
知
28
29
30
31
32
33
34
35
36
著作者人格権
著作者の権利(著作権法)
著作権(財産権)
的
所
有
権
著作隣接権(著作権法)
実演家の権利
︵
無
37
体
38
財
39
産
40
権
41
︶
レコード製作者の権利
放送事業者の権利
有線放送事業者の権利
42
43
その他(特別法のないもの)
44
45
46
●太字は主に写真家が関係する権利
特許権(特許法)
実用新案権(実用新案法)
意匠権(意匠法)
商標権(商標法)
公表権(著作権法18条)
氏名表示権(19条)
同一性保持権(20条)
複製権(21条)
上演権・演奏権(22条)
上映権(22条の 2 )
公衆送信権・公の伝達権(23条)
口述権(24条)
展示権(25条)
頒布権(26条)
譲渡権(26条の 2 )
貸与権(26条の 3 )
翻訳権・翻案権(27条)
二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(28条)
録音権・録画権(91条)
放送権・有線放送権(92条)
送信可能化権(92条の 2 )
商業用レコード二次使用料請求権(95条)
譲渡権(95条の 2 )
貸与権等(95条の 3 )
複製権(96条)
送信可能化権(96条の 2 )
商業用レコード二次使用料請求権(97条)
譲渡権(97条の 2 )
貸与権等(97条の 3 )
複製権(98条)
再放送権・有線放送権(99条)
テレビジョン放送の伝達権(100条)
複製権(100条の 2 )
放送権・再有線放送権(100条の 3 )
有線テレビジョン放送の伝達権(100条の 4 )
科学的発見
企画・アイデア・ノウハウ・ヒント・トリック
商号(商法)
・サービスマーク・シンボルマーク
キャッチフレーズ・スローガン・標語
雑報・時事の報道・ニュース・インフォメーション
氏名・肖像・トレードシークレット・プライバシー・パブリシティ
追求権 公貸権・版面権
図案・タイプフェイス・各種のデザイン
●著作権および著作隣接権の内容中、
( )内は著作権法の条文を指定する
1 5
連載
著作権相談
case 1
福岡耕造氏
の場合
広告がいくつかの雑誌に掲載されてい
1
るので、今、先方に質問状を送ってい
2
る。一度それを見ておいてほしい」と連
3
絡があり、早速それを目にした。
4
あまりの滑 稽 さにおもわず、笑 ってし
5
まった。ここまで、やるか! というのと
6
同時にこれを撮った人はどんな気持ち
7
だったのだろうか?と。
8
9
彼はどんな気持ちで
シャッターを切ったのだろうか?
福岡耕造(APA正会員)(有)福岡耕造事務所
形式的な回答書
10
質問状は、双方の広告を示した上で酷
11
似していることを指摘し、先方の広告
12
主に対し 広告主の制作等への関与
13
状態
JT広告を知っ
14
広告制作者名
ここまで、やるか!
たものだった。会 場 探 し、演 奏 家 のオ
た上での掲載か 著作権に抵触する
15
今から2年前に、私はある代理店の依
ーディション、特 殊 照 明 の導 入 など、
と考 えるか
16
頼 で日 本 たばこ産 業(J T )の
「ピース
準 備 にもかなり時 間 をかけた。この広
て回答を求めていた。
17
ライト」という商 品 のイメージビジュ
告は平成11年('99)9月以降有力広
しばらくして回答書がきた。
18
アルの撮影をした。
告媒体の雑誌、交通広告、自動販売機
釈明は、 に関して細かな日付を示し
19
それは、バイオリンの演奏家が無人劇
など、かなりの露 出 度 があり、私 も毎
て説 明 し、 も明 確 に回 答 している。
20
場 の円 形 ステージで演 奏 に熱 中 して
週のようにこの広告を目にしていた。
また、 では即刻の出稿停止をしたと
21
いて、全体の色は商品のイメージカラ
その約 1 年 後 、広 告 代 理 店 の方 から
記されていた。しかし、 に対しては知
22
ーである鮮やかな青を全面に押し出し
「あの広告を模倣したと思われる別の
らなかった、 に関しては見解を留保
23
今 後 の出 稿 などに関 し
24
福岡氏撮影の広告作品
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
1 6
1
するものであった。回答書はこのように
2
弁護士による形式的なものであった。
3
結 局 それ以 降 の出 稿 を一 切 しないと
4
いうことで、JT側も納得した。広告代
5
理店側としても、法的にこれ以上の追
6
及は難しいということで、一段落とい
7
うことだった。あとは、個 人 的 な著 作
8
権の問題となってくる。広告代理店の
9
方は、私が個人的に問い質したいので
10
あればかまわないが、模 倣 を認 めさせ
11
たりモラルを問 い質 すのは大 変 だろ
12
う、という見 方 だった。それでも何 度
13
か先方の広告代理店や制作者に電話
14
をしたが、結 局 みんな責 任 を逃 れ、ま
15
ともに取り合ってくれなかった。
16
17
私だったらどうしただろう?
18
今回の事件で私は多くの疑問をもった。
19
私 たちがJ T にプレゼンテーションし、
20
制作した広告はまったくのオリジナル
21
なのか?
22
――これはADに確認したが大丈夫で
23
あった。
読売新聞平成13年('01)8月
つ懸念もあるという。
24
プレゼンテーションでクライアントが
31日にアレッ!と思う記事があ
続報では、製薬会社側が40%の
25
決定した絵柄と、ほとんど同じものを
った。
価格値下げに同意し、コピー薬の
26
撮影しなければいけないのか?
エイズ治 療 薬 の高 価 格 に悩 んだ
製 造 は当 面 回 避 されるであろう
27
――創造という言葉はなくなってしま
ブラジル政府が、エイズ禍を国家
ということだ。
28
ったのか。
の非常事態と宣言し、特許権侵
記事の中でも指摘されているが、
29
我々も知らず知らずのうちに誰かと同
害 を承 知 の上 で
「コピー薬 」を製
知的財産権は豊かな国でも貧し
30
じような写 真 を撮ってはいないだろう
造すると決めたという記事だ。
い国 でも権 利 としては共 通 であ
31
か?
中 南 米 やアフリカの国 々 にとっ
ろうが、権 利 を保 護 すると、豊 か
32
自 分 が逆 の立 場 だったら撮 影 をした
てのエイズ対策は、知的財産権の
な国 では治 療 が受 けられるが貧
33
だろうか?
保護に優先する問題で、国民を守
しい国 々 では人 々 の苦 しみは続
34
そしてなにより、我々の作品を模倣し
るために今 すぐでも安 価 な治 療
くことになる。しかし、特 許 権 侵
35
たかどうかは知 らないが、あのような
薬が必要なのだ。
害 をすると製 薬 会 社 は利 益 を得
36
写真を撮らなければならなかったカメ
一方、エイズ治療薬を開発し商品
にくくなり新薬開発が遅れる。こ
37
ラマンは、どんな気 持 ちで撮 影 したの
化したスイスやイギリスの大手製
のように知 的 財 産 の保 護 が必 ず
38
だろうか?
薬会社は、数千億円の開発費を
しも社会正義とはならないとうこ
39
投入して商品化した治療薬をコ
とだ。
40
ピーされてしまったら、資 金 の回
我々の著作権保護活動も、情報
41
収も利益も得られず、研究開発も
の社 会 的 共 有 の見 地 から、今 一
42
できなくなると主 張 する。また、
度 、権 利 者 と利 用 者 という視 点
43
コピー薬 の安 易 な使 用 によりウ
で考え直す時期にきているのでは
44
イルスが薬 に対 する抵 抗 力 を持
ないだろうか。
知的財産はだれのもの
堀切保郎
APA知的所有権部副部長
45
46
1 7
Information
自分の写真が、突然ディスプレイに......
インターネット上での写真の不正使用
堀切保郎
早速調査を始めたが、一枚の写真を無
数にあるウェブサイトから見つけ出す
むずかしさは、時間と費用と根気の勝
APA知的所有権部副部長
負 だった。これはボランティアでは続
けられない作業だ。
それは一本の電話から
始まった
だけにとどめておく。匿 名 サイトで使
対 応 にはさまざまな問 題 点 が存 在 す
用されている写真は、ほとんど無断不
る。それを整 理 してみると、第 一 に匿
「私 の写 真 がインターネットのあるウ
正 使 用 のものと考 えてよい。インター
名であるため相手が分からないという
ェブサイトで多 数 使 われている」との
ネットの匿名性を悪用し、無法地帯と
ことがあげられる。周 知 のことだが、
怒りの電話だった。その写真家(APA
化していることは事実と認識せざるを
I S P (プロバイダー= インターネット
正会員)から事情を聞くと、ある出版
得 ない。そのデータ量 は8×10インチ
接続業者)の利用規約には、使用者の
社の担当編集者が、サイト検索で自分
の写真として使用することも可能なも
プライバシー保護の見地から、裁判所
の担 当 した女 優 の名 を偶 然 に見 つけ
のであった。
や警察等の公的機関から法律に基づ
く正式な照会(捜査令状等)を受けた
たのでウェブサイトを開 いてみたら、
先生の写真が載っていたと知らせてき
犯人はどこにいる誰だ?
場合のみに限って情報を開示するが、
てくれたとのこと。
写真の無断使用は、著作者の人格・財
通信の秘密に属する事項は開示しな
その写 真 をファックスしてもらったが
産権を無視した行為であり、トリミン
いと書 かれている。これによって相 手
アドレス
(U R L )がなく、どこにあった
グなどによって同 一 性 保 持 権 をも侵
を特定することが難しい。
か不明。コンピュータの履歴を調べて
害し、また公衆送信権等の侵害でもあ
次 に、相 手 が使 用 しているサーバー
くれと頼 むが、これも不 明 。ここから
る。写真集・雑誌等の出版物をスキャ
(ネット上に情報を流すコンピュータ)
不正使用写真の探索が始まり、その量
ニングして使 用 しているであればなお
を特 定 できても、それが日 本 にあると
の多 さに驚 かされることになった。こ
さらのことだ。被写体の女優さんにと
は限 らない点 だ。不 正 なサーバーは海
こでは誌 面 が限 られているので、報 告
っては、肖像権の侵害ともなる。
外に設置されていることが多く、国に
よって取り締まる法律が相違するし、
著作権の国際条約に加盟していると
は限らない。
さらに、対応を誤ると相手は簡単に逃
げることができる。単 に使 用 している
サーバーを移 せばいいだけで、そして
また同じ事が繰り返されるのだ。
1 8
1
2
3
4
5
6
7
8
世論は法的整備へと向か
題として提起してはどうかとの話題も
9
っている
あがった。このように、短 時 間 で違 法
10
APAの知的所有権部では警視庁へ相
性を立証しなければ起訴すらできない
記事の中でも指摘されている。また法
11
談に行き、問題点等について協議して
のが実態だといえる。知的所有権部で
的整備を早急に行わなければ、違法行
12
いる。
は今後も関係諸機関と連携しながら
為が続くことになるとも。
13
それによると、現行法で取り締まると
問題の解決に当たる意向だ。
14
しても、明らかな違法行為が行われて
また問題を広く告知するため、朝日新
なければ、他 人 事 である」は通 用 しな
15
いることは認 識 しているとのことだ。
聞の取材を受け、平成13年('01)9
い。版権保護から始まった著作権の基
16
だが、現行法を継ぎ合わせての捜査に
月28日付の
「ネット上盗用写真に法
本理念のひとつは、他人の知的財産を
17
は限界があり、ネット上での移動も早
の網を」という記事となった。
勝手に使うなということだ。自分には
18
く実効性があがっていないのが現在の
この問 題 は、個 人 やボランティアの範
関係ないと思っていると、ある日突然、
19
状況だ。
囲を越えており、ネット上の不正行為
あなたの写真がディスプレイに表れる
20
警 視 庁 の正 式 なコメントではないが、
に対 しては公 的 な機 関 で対 応 するこ
ことになるかもしれない。
21
問題事例を多数集めて新しい法律問
とを検 討 する時 期 ではないかと、この
「私の写真が不正使用されているので
22
23
24
25
無視は通用しない肖像権
26
柳澤俊次
法13条といくつかの民法が支えてい
るが、財産権については立法化の動き
APA知的所有権部部長
がある。トラブルに巻 き込 まれないた
27
めには事前に許諾を得るしかない。そ
28
APA著作権相談室には、肖像権につ
は、肖像権は特定の法律ではなく裁判
れは人だけでなく建物にもいえること
29
いての相 談 が持 ち込 まれることがあ
所が判例などで認めてきた権利で、プ
で、スナップ作 品 はもう撮 れないとい
30
る。直接著作権とは関係がないのだが、
ライバシーに関する人格権とパブリシ
う嘆きが聞こえてきそうだ。
31
写真家には昔から縁の深いものだ。
ティーに関する財産権の2つに依って
32 「アイコラ」をご存 じだろうか。アイド
33
ルの顔とヌードを合成したアイドルコ
34
ラージュの略 称 で、コンピュータの普
35
及とこの流行には密接な関係がある。
36
その手の雑誌はコンビニなどでバカ売
37
れし、インターネットではアイコラが
いる。現在は、個人の尊重を謳った憲
瞬 時 に伝 達 されるという、いまだかつ
てない肖像権の侵害が起こっているの
だ。深刻なのは素人が作り手であり受
け手 であることで、タブーが一 気 に崩
れた。
そして世 の中 で肖 像 権 が話 題 になる
につれ、一般の人も海外にならって権
利を主張する傾向がでてきた。日本で
1 9
はっきりしない
日本人<契約>
知財まもる
だ単 に
「話 し」をするだけでもいいのだ
である。財 産 として売 り買 いできる
「著作権は写真家にあるのだよね」と。
「物 」なのである。広 告 主 、代 理 店 、制
「広告主や、代理店、雑誌社、印刷会社
作会社、雑誌社のみならず、CD、AD
が勝 手 にいろいろに使 用 している」と
にも一般人にだって譲渡できるのであ
の訴えが多くある。
る。当然財産であるから相続もできる
島国のよき習慣と言えば聞こえはいい
のだ
(著作権=無体財産権
が、
「意 思 表 示 がはっきりしない日 本
年間権利がある)
。
モメない
ための
第一歩
人 」と外 国 人 によくいわれるわれわれ
は、国際化時代に遅れをとることは必
至 である。
「はっきりさせない」のが日
本人の美徳などといっている時代では
ないのだ。
知的所有権部に持ち込まれる、または
死後50
写真家が写真原稿を渡すときに、著作
権 者 が自 分 であることの意 思 表 示 す
らしない場合が多数である。写真撮影
料金を支払う者が、著作権料まで含め
てお金を払ったと思えば、当然支払い
者は著作権は自分にあり、自由に使え
ると主 張 することもありなのだ。当 初
相 談 されるモメゴトの多 くは
「はっき
りさせない」というはなはだ日 本 的 な
広告写真、エディトリアルの写真、写
目的の使用範囲をはっきり決め、著作
習 慣 から発 生 したものだ。最 初 に、契
真館の写真、さらには子供が撮った写
権(者 )
は写 真 家 にあると宣 言 し仕 事
約 のケイの字 すら頭 にないことが、モ
真 であろうが写 真 を撮 った
「人 」に著
をすることがモメない第一歩なのだ。
メゴトを作る原因になっている。
作権はあるのだ。
契約なんて難しいと思う事なかれ、た
しかも著作権は売れる、譲渡できるの
著作権相談室の
ご案内
■インフォメーション
・相談日
場合があります)
・場
APAでは平成10年('98)年から担当
弁護士による著作権の相談窓口を開
毎月第4火曜日(変更になる
所
APA事務局(2F APAルーム)
・利用資格 APA会員に限る
・相談料
無料
・担
三戸岡耕二(担当弁護士)
当
設しています。
柳澤俊次(部長)
ほとんどの場合、口約束だけで仕事を
堀切保郎(副部長)
始める事が多い私たちは、契約書を交
石田研二(業務委員)
わす習 慣 が余 りないので、ビジネス・
トラブルや知 的 所 有 権 の侵 害 に知 ら
小杉俊幸(業務委員)
■利用方法
・相談内容を文書にて事前にAPA事務
ぬ間 に遇 うことがあります。またマル
局に提出(書式自由
チメディアの発 展 でインターネット上
参照)
での知的所有権の侵害や無断使用、
その他、数多くの新しい問題も起こっ
ています。これらは著作権思想の普及
や啓蒙がまだ足りない結果といえます
国 際 デジタルフォト
シンポジウムテキスト
ブック販売
連絡先は欄外を
・内容精査の上相談日を決定し通知
・相談日に個別面談を実施
・急を要する件については電話にて対応
・調査費用や訴訟その他の費用など別途
発生するものは相談者負担
1冊
2000円(税込・送料別)
APAでは平成12年('00)に行われた国
際 デジタルフォトシンポジウムのテキス
トを販売しております。本書は、写真に関
する著作権法の再確認から、著作権保護
技術の動向、著作権制度の未来像など多
岐にわたる内容で構成されています。
ご購 入 を希 望 される方 は、官 製 はがきに
数量
住所・氏名・TEL.番号・FAX.
番号をお書きの上、APA事務局までお送
が、著作権者である私たちの無知も原
りください。確 認 後 こちらからご連 絡 い
因のひとつです。
たします。品切れの際はあしからずご了承
ください。
私たちはすでに、何件かの相談を解決
APA事務局
してきました。トラブルでお悩 みの方 、
〒104-0045
著作権について知りたい方はぜひご相
東京都中央区築地2-11-3
談ください。
ヒロシゲビル4F
APA著作権レポート vol.01
©APA2001 Printed in Japan 本誌掲載の写真・記事の無断転載を禁じます。
発行日 2001年(平成13年)12月2日
発行所 社団法人 日本広告写真家協会
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TEL.(03)3543−3387 FAX.(03)3543−3317 http://www.apa-japan.or.jp
発行人
村規
編集人 柳澤俊次
編集 社団法人 日本広告写真家協会 知的所有権部
印刷・製本 ホクエツ印刷株式会社
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