若者分析結果のご紹介~WA_CODE PROJECT活動より~

Video Research Digest 2010.8
若者分析結果のご紹介
∼ WA_CODE PROJECT活動より ∼
メディアやコミュニケーションツールのあり様も大きく様変わりし、
若い世代を中心に、
消費活動そのものにも新たな価値観や判断基準が出現しています。そのような変化を探る
べく、当社では、この若い世代に着目した部署横断的プロジェクト「WA_CODE
PROJECT」を立ち上げました。
本稿では、その活動成果の一部をご紹介します。
■WA_CODE PROJECT について
産まれた時からネット環境が存在した平成生まれを中心とする世代(=デジタルネイテ
ィブ)は、それより上の世代とは価値基準や情報に対する接触習慣が異なり、マーケティン
グのアプローチも異なるという仮説があります。彼らは将来、マジョリティとなっていく
世代であり、今後のメディア接触の動向を予測・把握するという観点からも注目しておく
べき世代であると考え、15∼24 才の若者世代を WA_CODE(=若人)とし、調査・分析を行
いました。
【WA_CODE PROJECT 活動内容】
① 当社ACRやMCRのデータから特別分析を実施
② 上記で得られた知見を元にインターネットリサーチを実施
③ 携帯電話を利用したFA調査も実施
※調査概要は後述
活動の中から得られたトピックスをいくつか抜粋して、ご紹介します。
■MCRで見る WA_CODE(15-24 才)のメディア接触時間の推移
まず、当社MCRのデータから、若者のメディア接触時間量とそのシェアがこの 10 年間
でどう変わったのかを見てみます。時間量で見てみると、この 10 年で2時間 47 分から4
時間 15 分へ増大しています。一番接触時間が長いテレビは、微増(+9分)しているものの
大きく変わっておらず、接触時間量の増加は専らインターネットの躍進が原因であること
がわかります。また、若者のメディア接触時間量が増えた背景には、
「ながら」でのメディ
ア接触の増加も関与していると思われます。
1
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WA_CODE(15-24 才)のメディア接触時間量
0:00
1:00
2:00
4:00
5:00
0
0:15
0:07 0:05 2:47
0:10
1998
2:10
2003
2:14
2008
3:00
WA_CODE(15-24 才)のメディア接触時間シェア
(時間)
0:05
0:05
0:07
0:48
40
1998
0:20
0:06 0:21 0:26
0:11
2:19
20
3:38
0:51
100
9.0 4.2 6.0 3.0
9.2
61.5
2008
(%)
80
77.8
2003
4:15
60
2.0
2.0
2.7
54.5
2.8
5.0
9.6
11.9
20.0
18.8
[MCRデータより]
■ACRで見る WA_CODE(15-24 才)の商品への興味関心傾向
次は目を転じて、当社ACRのデータを用いて、1998 年から 2008 年の 10 年間に若者の
商品広告に対する興味、関心がどのように推移したのかを確認してみましょう。
WA_CODE(15-24 才)の関心商品広告<2008/1998> とスコアの差 ∼差が 5 ポイント以上の項目∼
(%)
50
44.4
40
1998
36.8
36.0
34.9
32.7
31.5
29.1
30
23.5
28.8
26.5
25.0
14.9
13.7
28.8
27.4
19.9
17.5
20
2008
34.9
21.9
21.5
14.1
14.7 13.3
12.6
6.2
10
8.3
0
0
-5
-10
-15
-20
-12.5
-11.8
-11.7
-11.6
-11.6
ヘ
ア
ケ
ア
商
品
書
籍
・
雑
誌
映
画
・
演
劇
案
内
オ
イ
ベ
ン
ト
情
報
-8.9
-8.9
無
糖
飲
料
ア
ル
コ
-7.5
-7.2
-7.1
-6.1
-5.8
清
涼
飲
料
レ
ジ
通
信
販
売
化
粧
品
デ
パ
-17.8
ー
施
設
ー
ル
飲
料
ャー
オ
製
品
ー
デ
ィ
乗
用
車
ト
案
内
[ACR7 地区計データより]
1998 年と 2008 年で比較可能な全 33 項目中、29 項目でスコアが下がっています(グラフ
はスコア差が5%以上の項目のみ)。
現在の停滞した経済状況がそうさせているのかも知れ
ませんが、多くの商品広告でスコアが下がりました。
スコア差が最も大きかったのは「乗用車」で、10 年前に比べて約 18%も低下しており、
若者のクルマ離れがACRのデータでも確認できます。
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■WA_CODE(15-24 才)のクルマ(バイク)への関心
欲求商品(個人型)「クルマ」「バイク」の割合
0
10
20
30
40
1998年
WA_CODE
ク
ル
マ
31.6
1998年
オトナ
35.7
2008年
オトナ
20
WA_CODE
14.4
男性15∼ 17歳
14.8
30
女性15∼ 17歳
22.9
女性18∼ 21歳
11.7
女性22∼ 24歳
13.7
オ トナ
40
50
26.0
19.8
男性22∼ 24歳
21.1
2008年
WA_CODE
10
男性18∼ 21歳
36.4
1998年
WA_CODE
1998年
オトナ
(%)
0
40.6
2008年
WA_CODE
2008 年
20088年
オトナ
オトナ
バ
イ
ク
興味関心ジャンル「クルマ・バイク」の割合
(%)
50
3.9
6.7
9.5
27.5
※WA_CODE=15∼24 才男女/オトナ=30∼49 才男女
[ネットリサーチ結果より]
[ACR7 地区計データより]
ACRの欲求商品(個人型)の項目で比較しても、1998 年と 2008 年で比較すると、若者
のクルマ欲求は下降傾向にあるようです。しかし、WA_CODE を調査したインターネット
リサーチの結果から、年代を細かく区切って見てみると、18∼21 歳というクルマエントリ
ー年齢においては、前後の年代より「クルマ・バイク」に対する関心が高くなっています。
これは、より細かくターゲットを見ていくことで新たな気づきが得られるというひとつの
事例です。そして、商品にはそれぞれ欲しくなる「旬」なタイミングというものがあり、
「旬」
をきちんと捉えることが出来れば購買促進のチャンスがあるのだということを示唆してい
ます。
■WA_CODE(15-24 才)を脳内タイプで4分類
ターゲットをきちんと見るアプローチとして、もうひとつ、インターネットリサーチの
結果から、若者を脳内タイプで4分類したクラスタ分析の結果をご紹介します。
「草食男子が増えていて、けしからん」「昔と比べて元気がない」「友だち関係が希
薄」・・・日頃生活していると、最近の若者についての話題を沢山見聞きします。彼・彼女ら
は、普段、どんなことを考えて、生きているのでしょうか。以下の質問を彼らに投げかけ、
その結果を用いてクラスター分析を行いました。
Q.あなたは普段、どんなことを考えていますか。
また、考えていること全体を 100%としたとき、お選びになったことはそれぞれ何%程度になりますか。
友達/家族/恋愛/学校の勉強・会社の仕事/自分の将来/趣味/部活・サークル/食事
お金/日本の将来/その他
3
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G1:コツコツ堅実タイプ
家族, 2.2
部活・サークル, 1.7
食事, 3.0
自分の将来
27.6
家族, 0.7
35.6%
その他, −
日本の将来, 5.9
日本の将来, 0.6
部活・サークル, 0.7
WA_CODE 内含有率
友達, 3.4
恋愛, 4.1
G3:いわゆるオタクタイプ
男女比
平均年齢
57:43
20.8歳
友達人数
恋人有り
31人
28%
WA_CODE 内含有率
その他, −
15.8%
恋愛, 1.9
食事, 2.4
男女比
友達, 3.3
お金, 5.3
学校の勉強/
会社の仕事, 3.7
平均年齢
56:44
19.6歳
友達人数
恋人有り
20人
10%
自分の将来, 9.0
趣味
9.8
趣味
72.4
学校の勉強/
会社の仕事
26.3
お金
16.1
G2:恋愛一筋タイプ
G4:そつないリア充タイプ
日本の将来, 0.2
日本の将来, 1.7
部活・サークル, 1.8
その他, −
食事, 3.4
趣味, 5.2
WA_CODE 内含有率
お金, 5.3
家族, 5.3
恋愛
50.6
学校の勉強/
会社の仕事, 7.3
WA_CODE 内含有率
その他, 1.9
お金, 6.7
13.3%
男女比
平均年齢
43:57
20.2歳
友達人数
恋人有り
44人
66%
35.3%
男女比
食事, 8.1
友達
23.8
学校の勉強/
会社の仕事, 8.2
平均年齢
48:52
19.7歳
友達人数
恋人有り
41人
30%
家族
15.5
友達
9.1
恋愛, 8.2
自分の将来
11.9
趣味, 9.1
部活・サークル, 8.3
自分の将来, 8.5
グループ1は、
【コツコツ堅実タイプ】
。
「自分の将来」
「学校の勉強/会社の仕事」
「お
金」が頭の中全体の約7割を占めています。また、他のグループと比べ、
「入社した会社に
は定年まで勤めたい」という意識が強く、安定化志向であることが読み取れます。
グループ2は、
「恋愛」が脳内の半分占めている【恋愛一筋タイプ】
。このタイプの約7
割の人には、恋人がいることから、どうやら彼氏・彼女のことで頭が埋まっているようです。
グループ3は、
「趣味」が約7割を占める【いわゆるオタクタイプ】
。このタイプは、先
ほどの【恋愛一筋タイプ】とうって変わって、恋人がいる人は約1割となっています。恋
愛よりも好きなことに没頭している方が性に合うのか、恋愛下手だから趣味に没頭せざる
を得ないのかが気になります。
最後はグループ4、「友達」「家族」「恋愛」が上位を占めながらも、全体的にバランスよく
色んなことを考えています。
このグループは、
【そつないリア充タイプ*】
と名づけました。
*リア充…「リアルが充実している」 つまり、ゲームの中やネットの中の世界ではなく、現実世界、日々
のリアルな生活が充実し、幸せであることを指す言葉。
若者全体の中でのボリュームは、グループ1【コツコツ堅実タイプ】とグループ4【そ
つないリア充タイプ】で合わせて7割を占め、残りの3割をグループ2【恋愛一筋タイプ】
とグループ3【いわゆるオタクタイプ】で分ける結果となりました。また、どのグループ
も男女比に大きな偏りはありませんでした。
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■脳内タイプ別、お小遣いの使い道
男 性
【コツコツ堅実タイプ】
「貯金」
「参考書」が上位にランクイン
【恋愛一筋タイプ】
「洋服」にお金をかける人の割合が最も多い
【いわゆるオタクタイプ】
「マンガ」堂々の1位
【そつないリア充タイプ】恋愛一筋タイプと似た傾向
脳内タイプ別にお小遣いの使い道を確認してみると、
【コツコツ堅実男子】は、2位「書
籍」
、3位「貯金」
、4位に「参考書」があがってきます。きちんと貯金をしながら、不透
明な将来に備えて、勉強する健気な若者像が垣間見えます。
一方、
【恋愛一筋男子】は、
「洋服」にお金をかける人が最も多くいるようです。また、
【オタク男子】は、やはり「マンガ」が最も高くなっています。
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女 性
女子は服飾費にお金をかける人が多いが、オタクタイプのみ例外
一方、女子については、4つの脳内タイプ中、3つまでが「洋服」に最もお金をかけて
おり、女の子の常識としてお洒落には手が抜けない様子が見て取れます。
【オタク女子】は
そうでもないようですが。
マンガオタクが多い男子に比べ、女子は音楽オタクが多いようです。
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■コレスポンデンス分析 脳内タイプ別購買意識
この散布図は、購買意識・行動に関する質問を基に、コレスポンデンス分析を行ったも
のです。傾向として、男子は左側の象限(合理的)に、女子は右側の象限(感覚的)にプロッ
トされていることがわかります。
0.8
情報シェア欲求低
買い物・商品情報は自分だけで使う
買い物相談を受けない
0.6
好きなブランドは頻繁に変わる
バーゲン情報興味がない
イメージ中心に選ぶ
必要な時だけ店に行く
0.4
女子×オタク
新製品に無関心
男子×恋愛一筋
安い値段のも のを選ぶ
男子×オタク
通販抵抗がある
自分なりの考えで選ぶ
0.2
外国ブランドが好き
デザイン・色中心
男子×コツコツ堅実
基本的性能がよりしっかりしている商品を選ぶ
ネット通販抵抗なく 使える
女子×コツコツ堅実
メーカー名あまりこだわらない
遠く ても 安い店へ買いに行く
調べてから買いに行く
0
合理的
外国ブランドにはこだわらない
値段が高く ても メーカー買う
その場で決める
感覚的
身近な店で買う
通販抵抗なく 使える
実用的なも のを選ぶ一度好きになったブランドは長い間好き
新製品に興味がある
ネット通販抵抗がある
性能・機能中心
-0.2
あちこちの店を見て歩く のが好き
女子×恋愛一筋
付属機能のより多い商品を選ぶ
女子×そつないリア充
-0.4
口コミマーケを
狙うなら
このタイプ
バーゲン情報入手する
アフターサービスのあるも のを選ぶ
男子×そつないリア充
買い物相談にのる
-0.6
買い物・商品情報を人に教える
-0.8
流行のも のを選ぶ
情報シェア欲求高
-1
-1
-0.8
-0.6
-0.4
-0.2
0
0.2
0.4
0.6
0.8
【コツコツ堅実タイプ】は、
「自分なりの考えで選ぶ」
「遠くても安い店へ買いに行く」
などの近くにプロットされており、先ほど見た小遣いの使い道同様、購買意識にも堅実さ
がよく表れています。
一方で、
【そつないリア充 男子】
【そつないリア充 女子】
【恋愛一筋 女子】は、
「買い
物・商品情報を人に教える」
「買い物相談にのる」に近い位置にプロットされており、買い
物情報を他人とシェアしようとする面が見られます。また、
「流行のものを選ぶ」という項
目が近いことも気になります。話題になったスポットやお店をチェックしては、友達と「も
う行った?」などと会話している様子が浮かんできます。商品の話題喚起を狙うなら、彼・
彼女らをコミュニケーションターゲットとすると良いのかも知れませんね。
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Video Research Digest 2010.8
同じ若者と言え、色んなタイプの若者がいて、 その「考え方」や「買い物行動」も異な
ります (当然ながら、全員が、草食で、保守的で、友達が沢山いて、SNSで 24 時間繋が
っているわけではない)
。
性・年齢によって「平均的な」若者像を描くだけではターゲットの理解に限界がありま
す。より正しく理解し、より効率的なコミュニケーションを実施するためには、ライフス
テージや価値観等、様々な軸でセグメント化し、解像度の高いターゲット像を把握してい
く必要があるのだと感じました。
誌面の都合で、一部のデータしかご紹介できませんでしたが、今回の若者分析はいかが
でしたか。
今後も皆さまに興味をもっていただける様なデータがありましたら、ご紹介していこう
と思います。
■WA_CODE PROJECT で利用(実施)した調査の概要
WA_CODE
インターネット調査
全国主要7地区
東京 30km 圏/関西/名古屋/
北部九州/札幌/仙台/広島
東京 30km 圏 (2,600 人)
関西 (1,700 人)
名古屋 (1,000 人)
北部九州/札幌/仙台/広島
(各 850 人)
エリア・ランダム・
サンプリング
調査対象
調査時期
調査エリア
サンプル数
サンプリング方法
東京 30km 圏
1都3県
2,000 人
650 人
エリア・ランダム・
サンプリング
協力会社のリサーチ
モニターより抽出
12∼69 才男女個人
10∼69 才男女個人
15∼44 才男女個人
年1回 5月
年1回 6月
8
2010 年
1 月 14 日∼17 日
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