参考資料 1 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( ~ 平成21年10月 '株(野村総合研究所作成 ~ 【分析事例】 成功事例-1 成功事例-2 成功事例-3 成功事例-4 成功事例-5 : : : : : P&G ユニリーバ セメックス マーズ 住友化学 不成功事例-1 : P&G 不成功事例-2 : ナイキ 不成功事例-3 : SCジョンソン ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ P.2~4 P.5~7 P.8~10 P.11~13 P.14~16 ・・・ P.17~18 ・・・ P.19 ・・・ P.20 1 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース① P&G'成功事例-1( 事業概要】 P&Gは、PUR'ピュリファイア オブ ウォーター(を他セクターとのパートナーシップを活用して、販売すること によって、流通・人々への啓発活動にかかる膨大なコストを削減し、ビジネスを成り立たせている。 PURは、水を浄化する粉末である。この粉末1袋で、10リットルの安全な飲料水を得ることができる。'※( P&Gは、PSI'Populations Services International(,ユニセフなどのNGO・国際機関を戦略的パートナーとし、彼らに 販売をすると共に、人々への流通・啓発活動を任せている。 【製品'PUR(の概要】 【展開エリア】 PUR は水を浄化する粉末である。腸チフスやコ レラを起こすウイルスやバクテリアを殺し、寄生 虫やDDT などの殺虫剤、砒素などの重金属、そ の他危険な汚染物質を減少させる効果があり、 PUR で浄化された水は世界保健機関(WHO)基 準にも適合している。また、CDC'米国保健社会 福祉省疾病対策予防センター( の臨床試験では 下痢疾患を50%まで軽減することが確認されて いる。 【ビジネスモデル】 P&G 販売'1袋3.5セント( NGO 国際機関 ・・・・・ 啓発活動・配布 消費者(農村・難民キャンプなど) Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2007年NRIによるヒアリング、P&Gアニュアルレポートを元にNRI作成 2 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース① P&G'成功事例-1( 企業の基本スタンス及びビジネスの特質】 P&Gによるchildren’s safe drinking water(PUR事業)の特徴 P&G 解決を目指している具体的 な「社会課題」 経戦略上の狙い 製品・サービスを作り出す 際のきっかけ ビジネスの 特質(成功 要因との整 合性) 開発途上国で最低量の安全な水を確保することが出来ない人は、約11億人に上り、水と衛生設備における欠 乏状況により、およそ180万人の子どもが、毎年下痢の為に死亡している。 「将来の新市場の獲得」「従業員の絆の醸成」「優秀な学生の獲得」「レピュテーション向上」 P&Gの研究所において、水を浄化する技術が開発され、それをCDCとの共同開発によって製品化したこと。 現地密着性 パートナー選別時に、 '1(水に関する社会的課題に対する関心が深く、問題意識を共有できること '2( パートナーを組む対象国で実際に活動をしており、プレゼンス'評判(が高いこと '3(実際に製品を一定数'1 万5000ドル以上(購入することができることという条件をつけて、パートナーを選別している。そのため、対象 国の特性を把握したパートナーによって、現地密着性が確保されている。 持続性 事業開始当初は、USAID、DFIDの支援を受けることで、持続性を確保。事業としてランニングコストをカバー するように運営しており、P&Gとしての負担は、最小限のスタッフで展開する為、コスト削減を徹底するなどを して、持続性を高めている。'結果、同事業においては、金融危機の影響を受けていない( 事業拡大性 対象国内での事業に関しては、地域ごとのパートナーが担当している。そのため、事業が拡張していくかどう かはパートナー側のリソース'人材、資金など(に依存している。 反復可能性 国ごとに適したパートナーを選別して、パートナーシップを結んでいるとともに、輸送費も含め、販売・啓発活動 も全てパートナーに任せている為、他国への横展開が比較的容易なモデルとなっている。 国内の他地域への横展開に関しては、拡張性と同様に、パートナーに依存している。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2007年NRIによるヒアリング、P&Gアニュアルレポートを元にNRI作成 3 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース① P&G'成功事例-1( ビジネスの展開ステップ】 P&Gは事業計画検討段階、事業化段階、確立・拡大段階とそれぞれの時期において、様々な機 関と連携をすることにより、事業を発展させてきている。 【 事 業 展 開 の ス テ ッ プ 【 】 パ ー ト ナ ー と そ の 役 割 】 2.事業化段階 1.事業計画検討段階 3.確立・拡大段階 事業化詳細設計 案件組成 マーケット サーベイ 事業化 基本設計 ・マーケティング、チャネル、ロジ、PRの計画 等 事業環境整備 本格展開 評価 横展開 ・原材料確保のためのサプライヤー支援、人材育成 等 ・途上国情報整理 ・対象地域候補地抽出 ・利用者ニーズ把握 ・パートナー発掘 等 ・商品仕様想定 ・ターゲット価格想定 等 【CDC】製品の共同開発 P&Gが開発した製品開発段階からCDCと共同研究を行う 【PSI】事業化検討のサポート 事業化の段階でのアドバイス。特に、製品による社会的影響、官民 連携による事業の提案支援などを行う 試行展開 ・商品等の評価、改良→販売計画策定 ・パートナー特定 等 【USAID・ジョンズホプキンス大学】試行展 開・事業化詳細設計のための官民連携イニシアチ ブ USAIDは、GDAを通して、18ヶ月のパイロットプロジェ クトに対して、140万ドルを拠出するとともに、専任ス タッフによるプロジェクト運営支援を行う。ジョンズホプ キンス大学は人間の行動変化の為のコミュニケーショ ンキャンペーンをサポートする。 【PSI、赤十字、ユニセフ、ケ ア】事業の横展開 横展開に関しては、各国の事業パー トナーを増やしていくことによって、コ ストをかけずに横展開することを実現 【DFID・PSI】試行展開・事業環境整備の サポート DFIDは、BLFを通して、£224943をPSIに提供する。 PSIはその資金を用いて、地元の女性によるマイクロ ファイナンス組織形成・PURによる事業支援として、地 元女性700に対するマーケティング・販売・啓発テクニッ クのトレーニングを行う。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2007年NRIによるヒアリング、P&Gアニュアルレポートを元にNRI作成 4 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース② ユニリーバ'成功事例-2( 事業概要】 ユニリーバは、インドの農村地域に居住する女性のアントレプレナーをトレーニングし、女性の自立 を支援しながら、ユニリーバの製品をインドの農村市場へ販売する仕掛けを推進している。 ユニリーバは、USAIDの「石鹸による手洗いを推進する世界的な官民パートナーシップ」を活用し、USAID、世界銀行、ユニセフから啓発活動 のための人的資源・資金を提供してもらうことで、啓発活動にかかるコストを劇的に削減することができた。 また、ユニリーバは、IT普及のためのパソコンに対する現地州政府からの援助を事業に活用している。 【ユニリーバ(ヒンドゥスタン・ユニリーバ) の3つの戦略】 【ビジネスモデル】 ユニリーバ ①Shakti Entrepreneur Model •農村地域の女性に製品を販売してもらう基本モデル •同時に女性の自立を支援するという社会的意義 ②Shakti Vani •製品ブランドを農村地域に伝えていく普及・啓発活動 •人々が命を落とさないよう衛生面での教育を推進 •iShaktiのソフトウェア開発 •他市場'バングラディシュ、スリランカ、中南米(へ の展開を視野に入れ高い関心 連携 約400のNGO 担当取締役'1名( ヒンドゥスタン・ 投資 ユニリーバ マネジャー'1名( リターン プロジェクト担当'3名( 'プロジェクトの戦略策定・統括( 支援 ③iShakti •農村地域の人々をヒンドスタンリーバをつなぐコミュニケー ションチャネル、広告収入を基本、政府の政策と連携し、 シャクティのアントレプレナーシップをうまく活用 •病院情報などを提供、不明なことには専門家が直接回答 製品ブランド マネジャー テクニカル マネジャー 社内関係部門 エリア統括マネジャー'6名( 営業支店 営業支店 ・・・ 政府・自治体 営業支店'35店( シャクティの管理者'700名( 例:啓発活動などで 連携して活動 アウトソース 例:AP州の eガバメント政策 との連携 シャクティ'15,000名( 農村市場 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. ヒンドゥスタンリーバへのヒアリング'2006年(、公開資料に基づきNRI作成 5 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース② ユニリーバ'成功事例-2( 企業の基本スタンス及びビジネスの特質】 ユニリーバ'ヒンドゥスタンユニリーバ(によるプロジェクトシャクティ ユニリーバ(ヒンドゥスタンユニリーバ) 解決を目指している具体的 な「社会課題」 経戦略上の狙い 製品・サービスを作り出す 際のきっかけ 現地密着性 ビジネスの 特質(成功 要因との整 合性) 持続性 事業拡大性 反復可能性 衛生環境の不足により、年間約180万人の子供が下痢のために死亡している。これは、世界で2番目に多い 子供の死因である。また、貧困問題に関しては、「2015年までに飢餓に苦しむ人口の割合を1990年の水準の 半数に減少させる」との共同目標がMDGsに掲げられている。 新市場の獲得、将来市場の育成 1998~1999年頃、ヒンドスタンリーバでは、ミレニアムと呼ばれるプロジェクトを立ち上げた。これは、ヒンドス タンリーバが21世紀にむけてどのようなチャレンジをするかを検討するものであった。幾つかのイニシアチブの ひとつ、ニューベンチャーグループは、新しい世紀のビジネスとは何かを検討するグループで、ユニリーバが グローバルな視点で何をすべきか、ということも含めて検討した。検討の結果、8つの分野で242のアイデアが 出てきた。市場機会ごとに分けた8分野のうちのひとつがRural Marketing'農村地域の市場機会をいかに獲得 するか(であり、これが、プロジェクトシャクティとなった。 ヒンドゥスタンユニリーバの従業員は農村地域で六週間の共同生活が義務付けられ、そこで得た知識を農村 市場向けの製品アイデアや販促プログラムに結び付けている。現地には研究開発センターが設置され、現在 ではインド都市部のスラム街や農村の問題を専門とする研究者だけで400人以上を抱えている。 このような組 織運営により、現地密着性が保たれている。 事業として展開しており、売り上げの高い事業であるため、持続性は高い。 農村の女性を事業者として育成しているとともに、現地コンサル'マーケティング・アンド・リサーチ・チーム'MA RT( (を用いて、政府との交渉を行うことで、事業拡大性を高めている。 グローバル展開のために、ユニリーバが横展開'アジア太平洋・中近東・南米(を検討している。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. ヒンドゥスタンリーバへのヒアリング'2006年(、公開資料に基づきNRI作成 6 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース② ユニリーバ'成功事例-2( ビジネスの展開ステップ】 ユニリーバ'ヒンドゥスタンユニリーバ(は事業計画検討段階、事業化段階、確立・拡大段階とそれ ぞれの時期において、様々な機関と連携をすることにより、事業を発展させてきている。 【 事 業 展 開 の ス テ ッ プ 【 】 パ ー ト ナ ー と そ の 役 割 】 2.事業化段階 1.事業計画検討段階 3.確立・拡大段階 事業化詳細設計 案件組成 マーケット サーベイ 事業化 基本設計 ・マーケティング、チャネル、ロジ、PRの計画 等 事業環境整備 本格展開 評価 横展開 ・原材料確保のためのサプライヤー支援、人材育成 等 ・途上国情報整理 ・対象地域候補地抽出 ・利用者ニーズ把握 ・パートナー発掘 等 ・商品仕様想定 ・ターゲット価格想定 等 試行展開 ・商品等の評価、改良→販売計画策定 ・パートナー特定 等 【世界銀行・水と衛星のプログラム・インド化粧品石鹸製造者 協会】マーケットサーベイ 【USAID・世界銀行・ユニセフ】事業環境整 備 消費者の習慣に変化を促す有効な手段とマーケティングを共同で推 進 「石鹸による手洗いを推進する世界的な官民パート ナーシップ」を活用し、USAID、世界銀行、ユニセフか ら啓発活動のための人的資源・資金を提供してもらうこ とで、啓発活動にかかるコストを劇的に削減することが できた 【ANDHRA PRADSH州政府】事業環境 整備 e-ガバメント政策を通じて、シャクティアントレプレナー に対して、端末の低価格提供、ICT拠点運営に対する フィーの提供を行い、プロジェクトのコミュニケーション 戦略をサポート。 【400のNGO】本格展開 農村部における小学校などにおける 啓発活動をサポート。 【マーケティング・アンド・リサー チ・チーム(MART)】事業の横 展開 農村部向けに特化したコンサルティン グ会社であるMARTが展開地域の選 定・政府機関の説得を行うことにより、 他の地域・州への横展開を可能とさせ た。 【MACTS】試行展開・事業化詳細設計 農村部自助グループの連盟であるMACTSと提携し、 彼らを通じて、製品を販売。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. ヒンドゥスタンリーバへのヒアリング'2006年(、公開資料に基づきNRI作成 7 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース③ セメックス'成功事例-3( 事業概要】 セメックスは、パトリモニオ・オイという活動を通じて、これまで注目していなかった低所得者層とい う市場を開拓している • • メキシコには、「タンダ」と呼ばれる共同資金をためる組織があり、パトリモニオ・オイはその仕組みを活用している。 低所得者層の人々は、「スーパータンダ」により、建築資材を購入する為の資金を貯蓄し、70週間かけて自らの家を建設・改築する。 【ビジネスモデル】 建築資材を買うための 共同資金'スーパータンダ( 80%の残金 支払い '8週間分の資 金立替( 3 20%の貯蓄 パトリモニオ・オイ'事務所( 70週の初めに 行う各顧客に対 する技術的なア ドバイス 1 2 5 '2週間( 資金支払い '8週間分( セメックス 配送員 4 パトリモニオ・ホイ グループ'3名( 顧客'ソシオ(A '例:部屋( 顧客'ソシオ( B '例:浴室( Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 6 顧客'ソシオ( C 各顧客への 材料の配送 'or管理( 10週間の サイクル '例:キッチン( HBS「Cemex-Patrimonio Hoy」、インタビュー結果を元にNRI作成 8 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース③ セメックス'成功事例-3( 企業の基本スタンス及びビジネスの特質】 セメックスによるパトリモニオ・オイ セメックス 居住者が自ら建設する住宅の約2/3が郊外に建設される。 解決を目指している具体的 な「社会課題」 これらの住宅に居住する低所得者層は、メキシコの総人口の約40%強を占めると推定される。メキシコの貧 困地域においては、自らの家を建設・改築しようとした際に、建築資材を保管する場所が無く、資材が頻繁に 盗まれる。 また、地元のセメント工にも専門知識が不足しているため、建設費用が膨らみ、人々の生活を圧迫する。結果、 务悪な住居しか建てられず、子どもが路上で生活するなどの状況が生まれている 経戦略上の狙い 製品・サービスを作り出す 際のきっかけ 現地密着性 ビジネスの 特質(成功 要因との整 合性) 持続性 国内ポートフォリオの整備'売り上げ向上、リスク管理(、販売業者に対する影響力の強化 メキシコにおける金融危機 事業を始める際に、低所得者地域にマネージャー層が数人生活して、現地の慣習、ニーズを吸い上げるとと もに、事業に低所得者を組み込むことで、現地密着性を高めた 事業として展開しているため、持続性が高い。 事業拡大性 低所得者に主として動いてもらうスキームになっているため、事業拡大性は高い。また、メキシコ政府と連携 することにより、公共インフラを改善するプロジェクトにも取り組んでいる。 反復可能性 アショカ財団とパートナーシップを組むことで、メキシコ以外の国への展開を可能とした。現在、コロンビア、ベ ネズエラ、ニカラグア、コスタリカへ進出し、今後ドミニカ共和国、エジプト、フィリピンへの進出を考えている。 '進出国毎に、市場調査を実施、必要に応じてプログラムを修正( Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. HBS「Cemex-Patrimonio Hoy」、インタビュー結果を元にNRI作成 9 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース③ セメックス'成功事例-3( ビジネスの展開ステップ】 セメックスは事業計画検討段階、事業化段階、確立・拡大段階とそれぞれの時期において、様々 な機関と連携をすることにより、事業を発展させてきている。 【 事 業 展 開 の ス テ ッ プ 【 】 パ ー ト ナ ー と そ の 役 割 】 2.事業化段階 1.事業計画検討段階 3.確立・拡大段階 事業化詳細設計 案件組成 マーケット サーベイ 事業化 基本設計 ・マーケティング、チャネル、ロジ、PRの計画 等 事業環境整備 本格展開 評価 横展開 ・原材料確保のためのサプライヤー支援、人材育成 等 ・途上国情報整理 ・対象地域候補地抽出 ・利用者ニーズ把握 ・パートナー発掘 等 ・商品仕様想定 ・ターゲット価格想定 等 【アショカ財団】マーケットサーベイ・事業化基本設計 現地に滞在して行ったマーケットサーベイをアショカ財団が支援 試行展開 ・商品等の評価、改良→販売計画策定 ・パートナー特定 等 【アショカ財団】試行展開・事業化詳細設計 現地での展開の際に、キーとなるコミュニティに影響力 のある低所得者の選定、トレーニングなどを協力 【サプライヤー・販売業者】本格 展開 安定的な収益の確保と引き換えに、 資材の低価格での提供。また、整備 状況の悪い道やインフラしかない地 域でも、トラックで配達し、資材の在庫 を保管することを可能とした。 【アショカ財団】横展開 他国への横展開に関して、アショカ財 団と連携することにより、その国に あった展開の手法を開発している。 【メキシコ政府】横展開 公共インフラを改善するプロジェクトに 活用している。 Jane Nelson“Leveraging the Development Impact of Business in the Fight Against Global Poverty“、HBS「Cemex-Patrimonio Hoy」、インタビュー結果を元にNRI作成 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 10 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース④ MARS'成功事例-4( 事業概要】 MARSでは、原材料の安定的な確保のため、USAIDと連携して対象国に適したカカオの品 種改良を実施し、農園整備を行っている。 • • • MARS'世界最大の菓子販売会社(では、1990年代半ばにブラジル北東部に集中していたカカオ農園が気候変動による被害 を被ったため、チョコレート生産量が4分の1まで急減する事態に陥った。 そのため、1998年頃から中核的な事業であるカカオの安定供給のため、世界的なカカオ農園の開発に着手した。 なかでも西アフリカでは、2000年からUSAIDと提携して双方が100万ドルを拠出し、現地の気候に適したカカオの品種改良 を実施するSustainable Tree Crops Programというプログラムを設立した。 Sustainable Tree Crops Programの事例 調査機関 MARS ・プログラムの設計 ・提携機関の斡旋 ・現地政府との調整 ・100万$の資金提供 USAID ・プログラムの設計 ・100万$の資金提供 西アフリカでの活動内容 The Smithsonian Tropical Research Institute ・カカオの生産に適した生態系の改善策の検討 大学 ・カカオの適切な栽培方法に関する研修活動 Harvard, University of California-Davis 等 ・チョコレート及びチョコレート製品の需要を満たす ための良質なカカオの安定的な供給 財団・NPO等 World Cocoa Foundation 等 ・小規模なココア農家の生活水準の向上 ※この提携によって、MARSはUSAIDのプログラム設 計のノウハウやネットワークを最大限に活用して、カカ オ農園の整備を拡大させることに成功した。 経済産業省「平成20年度アジア産業基盤強化等事業'海外経済協力政策をめぐる国際動向調査(」より Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 11 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース④ MARS'成功事例-4( 企業の基本スタンス及びビジネスの特質】 MARSによるSustainable Tree Crops Program マーズ 解決を目指している具体的 な「社会課題」 経戦略上の狙い 製品・サービスを作り出す 際のきっかけ ビジネスの 特質(成功 要因との整 合性) 開発途上国の貧困層は4人のうち3人が農村部に居住しており、そのほとんどが生活を農業に依存している。 こうした状況を踏まえると、持続可能な経済成長を通じた貧困削減の為には、農業・農村開発を通じ、農民の 所得向上、農村の生活環境の整備や雇用機会の確保を図ることが不可欠である。 高品質な原材料の安定的な確保'本業に対するリスクの緩和( 1990年代半ばにブラジル北東部に集中していたカカオ農園が気候変動による被害を被ったため、チョコレート 生産量が4分の1まで急減する事態に陥った。 そのため、1998年頃から中核的な事業であるカカオの安定供給のため、世界的なカカオ農園の開発に着手し た。 現地密着性 USAIDと連携することにより、信頼性の高いNGOとのパートナーシップを可能とし、そういった実働部隊を通 じて現地の人々のニーズなどを把握し、現地密着性を担保している。 持続性 実際に、90年代後半の異常気象により、事業存続の危機に見舞われたため、事業存続の屋台骨として認識さ れており、持続性は高い。 事業拡大性 反復可能性 USAIDとの連携拡大の可能性があれば、それにともなって事業拡大性も高くなる。 全世界でリスクを分散させる必要があること、またUSAIDは多くの途上国で同じような取り組みをしていること から反復可能性は高く、実際に複数の地域において、同様の取り組みを展開している。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 経済産業省「平成20年度アジア産業基盤強化等事業'海外経済協力政策をめぐる国際動向調査(」 外務省「日本の国際協力」などを元にNRI作成 12 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース④ MARS'成功事例-4( ビジネスの展開ステップ】 MARSは事業計画検討段階、事業化段階、確立・拡大段階とそれぞれの時期において、USAID と連携をすることにより、事業を発展させてきている。 【 事 業 展 開 の ス テ ッ プ 【 】 パ ー ト ナ ー と そ の 役 割 】 2.事業化段階 1.事業計画検討段階 3.確立・拡大段階 事業化詳細設計 案件組成 マーケット サーベイ 事業化 基本設計 ・マーケティング、チャネル、ロジ、PRの計画 等 事業環境整備 本格展開 評価 横展開 ・原材料確保のためのサプライヤー支援、人材育成 等 ・途上国情報整理 ・対象地域候補地抽出 ・利用者ニーズ把握 ・パートナー発掘 等 ・商品仕様想定 ・ターゲット価格想定 等 ・商品等の評価、改良→販売計画策定 ・パートナー特定 等 【USAID】案件組成・マーケットサーベイ・事業化基本設 計 双方の利益を検討しながら、展開地域などを選定している 試行展開 【USAID】事業化詳細設計、事業環境整備 USAIDがNGO選定、人材の発掘、専門知識を提供す ることによって、プロジェクトの実際の運営を可能とし、 またMARSの提供する人員を数名に抑え、継続性を 向上させた。 【USAID】本格展開、評価、 横展開 横展開に関しては、USAID内でのナ レッジ共有・情報共有を通じて、積極 的に展開をしている。 経済産業省「平成20年度アジア産業基盤強化等事業'海外経済協力政策をめぐる国際動向調査(」を元に作成 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 13 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑤ 住友化学'成功事例-5( 事業概要】 住友化学は、オリセットネットにより、主にアフリカ地域におけるマラリア予防に貢献している。 オリセットネットは、Crown Agent などのプロキュアメントエージェントを通して、国際機関や海外援助機関により購買さ れ、現地政府に提供された後に、ユニセフ、NGO、赤十字などを通して、消費者に配布をされている。 【オリセットネットの概要】 【展開エリア】 オリセットネットは、住友化学が独自技術により開 発した長期残効型防虫蚊帳で、WHO'世界保健機 関(からも使用を推奨されている。主な特徴は、① ポリエチレン製で、糸が太く、耐久性がある。 ②蚊 帳の糸に練りこんだ防虫剤が、洗濯等により表面 の薬剤が落ちても中から徐々に染み出し、防虫効 果が5年以上持続する。 ③暑いアフリカでも使いや すいよう、網目の形状を工夫し、風通しが良い。 ④ 経済的にマラリアを予防することができる。である。 【ビジネスモデル】 住友化学 販売 NGO 現地政府 NGO/ 政府機関 ・・・・・ 啓発活動・配布 消費者 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2008年World Bank Institute ”Development Outreach”などを元にNRI作成 14 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑤ 住友化学'成功事例-5( 企業の基本スタンス及びビジネスの特質】 住友化学のオリセットネット 住友化学 解決を目指している具体的 な「社会課題」 経戦略上の狙い 製品・サービスを作り出す 際のきっかけ ビジネスの 特質(成功 要因との整 合性) HIV/エイズ、結核、マラリアは、三大感染症と呼ばれ、世界での死者数が毎年約500万人にも及んでいる。 これらの感染症の蔓延は、人類の安全に対する深刻な脅威となっており、国際社会全体が協力して取り組む べき大きな課題の一つとなっている。 B2C事業の開発、レピュテーション向上 元々、工場用に作っていた技術を、ロールバックマラリアキャンペーン時に、アフリカ向けに展開を始める。 現地密着性 設立時に、無償で現地企業'AtoZ(に技術供与。その後、現地企業との合弁企業'ベクターヘルスインターナ ショナル(を作り、事業を拡大するといったプロセスを踏むことにより、現地密着性を確保。加えて、販売先に 現地密着性を担保してもらっている。 持続性 事業として展開しているため、持続性は高い。また、工場設立・事業拡張時において、JBICの海外投融資を 利用している。 事業拡大性 マラリアによる情報をリアルタイムで共有しているネットワーク'マラリア・コンソーシアム(を活用し、事業拡大 性を担保している。 反復可能性 タンザニアだけではなく、ガーナ、ケニア、エチオピア、マダガスカル、モザンビーク、DRC、西アフリカ諸国'ナ イジェリア、ニジェール、セネガル、ブルキナ(などに横展開中。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 外務省「日本の国際協力」 2008年World Bank Institute ”Development Outreach”などを元にNRI作成 15 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑤ 住友化学'成功事例-5( ビジネスの展開ステップ】 住友化学は事業計画検討段階、事業化段階、確立・拡大段階とそれぞれの時期において、様々 な機関と連携をすることにより、事業を発展させてきている。 【 事 業 展 開 の ス テ ッ プ 【 】 パ ー ト ナ ー と そ の 役 割 】 2.事業化段階 1.事業計画検討段階 3.確立・拡大段階 事業化詳細設計 案件組成 マーケット サーベイ 事業化 基本設計 ・マーケティング、チャネル、ロジ、PRの計画 等 事業環境整備 本格展開 評価 横展開 ・原材料確保のためのサプライヤー支援、人材育成 等 ・途上国情報整理 ・対象地域候補地抽出 ・利用者ニーズ把握 ・パートナー発掘 等 ・商品仕様想定 ・ターゲット価格想定 等 試行展開 ・商品等の評価、改良→販売計画策定 ・パートナー特定 等 【WHO】事業化基本設計 【JBIC】事業環境整備 【Crown Agent】本格展開・横展開 オリセットネットを推奨することにより、製品に対する世界での信用力 を高める。 海外投融資制度を用いて、AtoZとの合弁会社設立の 際の工場設立をサポート。'580万ドル( 【アキュメン財団】マーケットサーベイ 【WHO】事業環境整備 国際機関や、海外援助機関に対して、 プロキュアメントエージェントとして各 者の蚊帳の購買を促進。 AtoZという現地でのパートナーの発掘をサポート。 ロールバックマラリアによるマラリアに対する啓発稼動 を行う。 【ユニセフ】試行展開 最初に一定数の購入数をコミットメントすることにより、 事業への投資判断を促進させる。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 2008年World Bank Institute ”Development Outreach”などを元にNRI作成 16 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑥ P&G'不成功事例-1( 】 P&Gは、PURの成功の前に、フィリピンで、安価な粉末状の栄養ドリンク製品「NutriDelight」の販売に失敗し、BOP市 場から撤退した経験を持っている。 BOPビジネスの概要【NutriDelight】 • P&Gは、すべての必須微量栄養素が含まれ、味も良く、安価な粉末状の栄養ドリンク製品「NutriDelight」を開発した。 • 「NutriDelight」は、先進国の市場でP&G製品を発売する際に多用している戦略とビジネス手法を駆使し、フィリピンで発 売された。 • P&Gはまた、製品の性質上、微量栄養素の利点に関する教育活動に時間を費やした。 BOPビジネスの不成功の要因 ① 価格の適正性の不足 ▪ 最新技術のすべてが注ぎ込まれたが、価格を安くするための工夫が不十分だった。 ② インフラのみ整備に対する対応不足 ▪ 既存の流通網を用いて、製品を「下層市場」あるいは最貧困コミュニティーへ流通させるには国内のインフラが未整備 であった。 ③ 人々の需要の喚起不足 ▪ P&Gは教育には力を注いだが、需要創出までには至らなかった。人々は微量栄養素に関する知識は得たが、それが 必ずしもNutriDelightの購入意欲につながらなかった。 ④ 現地密着性の不足 ▪ 現地子会社が低所得者層を良く知らなかった上、本社の開発基準にも新規顧客の声に耳を傾けるという手順が含ま れていなかった。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 持続可能な発展のための世界経済人会議「貧困層とのビジネスフィールド・ガイド」 スチュアート・L・ハート「未来をつくる資本主義」 を元にNRI作成 17 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑥ P&G'不成功事例-1( 】 P&Gは、 「NutriDelight」の失敗後、ベネズエラで「NutriStar」の販売を試みたが、結果的に市場から撤退することを余 儀なくされている。 BOPビジネスの概要【NutriStar】 ▪ NutriDelightの失敗後、NutriStarにブランド名を変え、ベネズエラで発売した。 ▪ 同社は「すべて自社で行なう」方式を改め、企業か否かを問わず、現地で安定した実績を持つ新たなパートナーを探し た。 ▪ 製品の必要性を人々に認知させるため、NGO、多国間機関、地元の小児科医協会とのパートナーシップを構築した。 教育面のニーズ、または消費者から信頼され、認められていると思われる情報源であることを判断基準とし、パート ナーシップを選定した。製品自体のマーケティングはなかったにも関わらず、教育キャンペーンにより、対象コミュニ ティーで「隠れた飢餓」の問題への認識が高まり、それに対応する製品の需要が喚起された。 ▪ さらに、メーカーから販売業者まで広げた事業チェーンを形成するために、現地企業や起業家をパートナーに迎え入れ た。P&Gは製法ライセンスを現地企業に与え、これによりリスクを分散し、設備投資を削減することができた。現地企業 は、技術移転というメリットを、P&Gはブランド資産価値'brand equity(や、将来的な成長性のある市場における早期ブ ランド・ポジショニングというメリットを得た。 ▪ P&Gは、自社の得意分野である、上流市場での製品流通に関しても力を入れて検討し、「自然発生的な流通システム」 '小規模企業、販売業者、小売店の系列化(を模索した。現地企業は地元の事情に数段精通しており、下層市場に向 けた製品流通を確固たるものにすることができた。 BOPビジネスの不成功の要因 ① 政情不安定な国へ進出したことによる継続性の欠如 ▪ NutriDelightの失敗を活かし、様々な工夫をしたものの、この製品を最も必要としているすべての顧客層に届けるこ とは困難であることが明らかになった。そして、ベネズエラの政情不安がこれに追い討ちをかけ、P&Gはビジネスモ デルをさらに改良、修正することができず、結局NutriStarは市場からの撤退を余儀なくされた。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. 持続可能な発展のための世界経済人会議「貧困層とのビジネスフィールド・ガイド」を元にNRI作成 18 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑦ ナイキ'不成功事例-2( 】 ナイキは、1990年代後半、急増する中国の低所得層向けにスポーツシューズを生産しようとして失敗している。 BOPビジネスの概要【ワールド・シュー】 ▪「ワールド・シュー」は、一足10~15ドルという比較的低い価格設定で、ナイキの高級ラインには手の届かない一般大衆 の好みに合う製品として'ターゲット顧客とほとんど接しないまま(デザインされた。 ▪中国では、ナイキ製品は全て既存の契約工場ネットワークを使って生産されるが、ワールド・シューも例外ではなく、また 流通に関しても、すでに確立していたチャネルを使って販売された。 ▪シューズを低コストでデザインし、生産する為に既存のビジネスシステムを利用したのである。 BOPビジネスの不成功の要因 ① 現地密着性の不足 ▪ ワールド・シューは、北京と上海の高級小売店で150ドルのエアーマックスの隣に並べれた。'ターゲット顧客を切り 捨てたも同然の行いである。(高級ラインで付き合いのあったパートナーや既存のビジネスモデルに依存したせいで、 販売目標を達成することが出来ず、2002年にプロジェクトは頓挫した。ナイキは、製品をデザインする際に、顧客の おかれた状況を理解、共感しようとせず、手頃なスポーツシューズというニーズに応えるビジネスモデルと、既存の ビジネスモデルとの間に存在した矛盾が解消できなかったのである。 ② 戦略、体制、評価システム全てにおける既存のビジネスモデルからの脱却 ▪ ▪ ナイキの最初の誤りは、スポーツシューズ事業部の中にベンチャーを設置したことである。これにより、ワールド・ シューのグループはやむを得ずナイキの高額製品に使用される製造流通システムを利用せざるを得なくなった。実 際、貢献マージンに基づいた報酬を支払われていた既存の製造定型業者には、そもそも低価格のワールド・シュー を生産する動機が希薄だった。 同様に、この未熟なベンチャーは、目標市場の許容範囲を超えるとわかっていながら、社内の価格設定基準による 値付けをせざるを得なかった。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. スチュアート・L・ハート「未来をつくる資本主義」を元にNRI作成 19 BOPビジネス先進事例集'成功ファクター分析資料( 【ケース⑧ SCジョンソン'不成功事例-3( 】 SCジョンソンは、キックスタートと連携して、ケニアで除虫菊の栽培で生計を立てる貧しい農民を支援して、殺虫剤の原 料となる天然除虫菊の品質と高級の安定化を図ったが、大幅な改善を行うことが出来なかった。 BOPビジネスの概要【ケニアにおける除虫菊の栽培】 •ケニアにある非営利組織キックスタートは、足で操作する「マネーメーカー・マイクロイリゲーション・ポンプ'お金になる小 規模灌漑設備(」を販売することで、貧しい農民に作物の生育に欠かせない水を供給し、高く売れる果実や野菜を年間を 通して栽培できるようにしている。 ▪一方、SCジョンソンは、ケニアの中央高原地帯の事項自給農業者20万人とその家族が組織する協同組合であるケニア 除虫菊連盟'PBK(と、自助グループのネットワークを通じて、殺虫剤の原料となる天然除虫菊の安定的な供給を行って いた。しかし、1990年代にケニアを襲った干ばつにより、天然除虫菊の品質と供給の安定が危ぶまれた。 ▪そのため、PBKと、SCジョンソン、キックスタートが連携をして、除虫菊の品質と収量を監視し、またそれまでと同様に農 家がより高品質の種子を入手できるようにサポートした。 ▪具体的には、2005年、600人の農業者を対象に、世帯所得を平均して現状の年100ドルから750~1000ドルに上げるとい う目標で試験的プロジェクトが実施された。 BOPビジネスの不成功の要因 ① パートナーの信頼性の不足 ▪ PBKには農家への支払いを延期する傾向があったため、農家の大部分が「マネーメーカー・マイクロイリゲーショ ン・ポンプ」を利用して除虫菊以外の作物'野菜や生家など(を栽培した。そのため、農家は期待通り収入を増やし、 キックスタートはそのポンプでおもに農村部の新規顧客を獲得することができた一方で、SCジョンソンは天然除虫 菊の収量や品質を大幅に改善することが出来なかった。 Copyright'C( 2009 Nomura Research Institute, Ltd. All rights reserved. スチュアート・L・ハート「未来をつくる資本主義」を元にNRI作成 20
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