議事録 - 北茨城市

第3回
北茨城市地域公共交通会議 会議録
会議の名称
第3回 北茨城市地域公共交通会議
開催日時
平成 22 年 11 月 19 日(金)午後 1 時 30 分から 3 時 30 分
開催場所
北茨城市役所 2 階庁議室
出席者
別紙 1 のとおり
会議の議題
会長挨拶
および会議
の内容
本日は、皆様ご多忙のところ「第3回北茨城市地域公共交通会議」にお集まりいただ
きまして、誠にありがとうございます。
また皆さまには、本市の公共交通に関する各種施策にご協力をいただき、心からお礼申
し上げます。
今回が第3回目でございます。前回は今年の2月の開催でしたが、その中で交通弱者
の大半を占めている高齢者を対象に「市内における老老・独居世帯の分布状況」と「生
活交通アンケート」について調査をさせていただきまして、その結果を基に検討を行い
ました。
その結果としては、「現在、市が運行している市巡回バスだけでは、市民の足として
はまだ不十分である」ということであり、その理由としては、運行範囲の問題や自宅か
らバス停までの移動が困難な方の問題などが挙げられました。最終的には、
「市巡回バ
スはこのまま維持しつつも、これを補完する新たな公共交通サービスが必要である」と
いうことが結論付けられました。
また、新しい公共交通サービスの運行に併せ、既存の公共交通サービスで重複する部
分などは改廃・統合・再構築の必要があるため、他市町村の事例を調査・検討しながら、
本市の全域に広がり、多くの市民が利用可能な公共交通ネットワークの構築に向けて議
論を深めていくことを方向づけました。
前回までの結果を踏まえ、今回の議題としましては、他市町村の公共交通サービスの
事例の紹介、また本市の実状に合った公共交通サービスの検討という事になっておりま
す。委員の皆様には活発なご審議をいただくことをお願い申し上げまして、私のご挨拶
に代えさせていただきます。
出席委員の紹介
事務局より出席委員の紹介(詳細については別紙参照)
会議の成立について
委員 18 人中 15 人が出席しているので、会議設置要綱の規定に基づき、本会議が成立
したことを事務局より報告
【資料に基づき事務局より説明】
1.城里町のふれあいタクシー(デマンドタクシー)について
2.常陸大宮市の乗合タクシー(デマンドタクシー)について
3.稲敷市のタクシー利用料金助成事業について
※まず、現在市が運行しているコミュニティバス(市巡回バス)以外の公共交通サー
ビスについて検討した結果、多数の市町村が導入しているデマンド交通システムと、
タクシー利用料金助成サービスについての事例調査を行ったこと。併せて、両システ
ムの持つメリットとデメリットについて説明が行われた。
続いて、県内でデマンド交通システムを導入している市町村として城里町と常陸大
宮市、また、デマンド交通システムを実証運行段階で終了し、新たにタクシー利用料
金助成サービスを開始した稲敷市について訪問調査を行った結果の報告が行われた。
質疑応答
◆議長
今の事務局の説明を簡単にまとめますと、城里町さんは町内を走る民間路線バスに補
助金を出して維持しつつ、それにプラスしてデマンド交通システムを運行中。現在、デ
マンド交通システムについて利用者から挙がっている要望としては、土日祝日や夜間の
運行があるものの、利用者数の問題や費用対効果で考えると運行条件の拡大は難しいと
いうことでした。
常陸大宮市さんは、市内を走る民間路線バスに補助金を出して維持しつつ、それにプ
ラスで市が無料の循環バスを運行中で、新たにデマンド交通システムを運行開始。そし
て、それらの公共交通サービスの最適化と再構築を図るために、公共交通連携計画を策
定したということでした。
稲敷市さんは、市内を走る民間路線バスに補助金を出して維持しつつ、廃止になった
区間については市が代替バスを運行中。それにプラスしてデマンド交通システムの実証
運行を行いましたが、利用者があまり伸びなかったこともあり、実証運行期間の終了と
ともに廃止して、タクシー利用料金助成に切り替えたということでした。
現時点での質問が特になければ、このまま議題 2 の説明まで続けてもらって、その後
にまとめて質疑応答とさせていただきたいと思いますが宜しいでしょうか。
◆委員
(特に意見なし)
◆議長
それでは、引き続き議題 2 について事務局より説明をお願いします。
議題2
本市の実状に即した公共交通サービスの検討について
【資料に基づき事務局より説明】
1.既存の公共交通サービスの再評価について
(1)市巡回バスの運行内容の見直しについて
現在の市の基幹公共交通システムとなっている市巡回バスは、元来、廃止された
民間バス路線を踏襲して路線を決定しているため、現状に即していない部分があり
ます。また、運行開始後に何度か運行範囲を拡張したこともあり、鉄道への乗り継
ぎが困難な便が出てしまう等、ダイヤにひずみが生じている部分もあります。併せ
て、新病院の開院、新たな幹線道路の開通等の要因によっても、現在の運行路線の
見直しを行う必要があると思われます。
(2)スクールバスについて
現在は華川小中学校の生徒を対象に 1 台のスクールバスが運行しています。しか
し、将来の小中学校の統廃合を考えると、スクールバスの運行について新たなニー
ズが生じる事は十分に予想されます。既存の公共交通サービスを活用して対応がで
きれば問題はありませんが、現時点での市内の公共交通サービスの現状を鑑みると
それは難しいと思われます。他自治体の事例では、朝夕はスクールバス、日中はコ
ミュニティバスとして運行しているという例もあるので、新規にスクールバスを運
行する際には、その様な運行方法も検討する必要があります。
(3)福祉・介護分野での生活交通支援サービスについて
新しいサービスが導入されたとしても、1 人での乗降が困難な身障者や高齢者につ
いては対応しきれない可能性が高いため、単純に統廃合することは困難です。福祉・
介護分野での生活交通支援サービスは、基本的に利用者を限定して実施しているサ
ービスのため、新サービスを導入する際にはその条件などを見直し、それぞれのサ
ービスにおける利用者の棲み分けを検討し、相互連携を図る必要があります。
◆議長
ありがとうございました。それでは、今までにご紹介した他自治体の事例や、市内公
共交通サービスの現状を踏まえまして、北茨城市は市民にどういった公共交通サービス
を提供することが望ましいか、委員の皆さんにご意見を伺いたいと思います。
なお、皆さまのお手元にもございますとおり、今回の会議開催に際しまして、委員の
方より本会議に提案書をいただいております。本日はご本人もご出席されておりますの
でご説明をお願いいたします。
◆委員
それでは僭越ながらご説明させていただきます。申し訳ありませんが、説明に入る前
に、ご質問させていただきます。まず、新しい公共交通サービスを導入するにあたって、
再度市民アンケートというかニーズ調査を実施するかどうかです。他自治体の事例をあ
てはめる前に、市民が何を求めていて、困っているのかいないのかを調査することが必
要だと思います。また、他自治体の事例を見ますと、かなりの予算を投入しております
が、北茨城市が新しいサービスを始めるにあたって、予算的な裏付けがあるかどうかに
ついては一市民として気になるところです。それについてはまた後でご回答いただきま
すとして、私の提案書について説明させていただきます。
地域住民の生活を支える商店街や病院、銀行、役所など公的機関のほとんどは市街地
区に集合しており、それらを利用するには、自家用車の利用がほとんどであることから
駐車場の問題や道路整備も重要な課題です。
そのような背景を踏まえ、県の人口統計と将来予想からすると、本市の高齢化率は平
成 20 年 10 月時点で約 25%となり、20 年後の平成 47 年時が特に大きな転換期であり、
現在の団塊世代の方が 80 歳以上になります。そのころには、北茨城市は常陸太田市さ
んと並び、高齢化率約 40%の超高齢市町村となることが予測されています。
本市における、市の将来ビジョンについては『安心・快適・住みたいまち~人・自然・
まち・文化 みんなでつくる北茨城』と第4次北茨城市総合計画にも謳われているとお
り、この地に生き、暮らし、人生を全うすることに併せ、この地を誇りとする子供たち
を育むことが大切です。第4次北茨城市総合計画基本構想では、各産業の活性化(特に
重点成長産業である観光産業)や医療、福祉分野の充実、市民参加による街づくりなど
が掲げられていることなどから、本会議は単にコミュニティバスの運用のみを諮る場と
してだけではなく、
『すみやすい街づくり』に根ざした「市民の足の確保」の協議の場
でなくてはならないと考えています。
通勤、通学、日常の買い物、レジャー、通院など、外出するうえでのツールのほとん
どはマイカー(自家用自動車)であり、本市の地勢状況から鑑みてもその傾向は今後も
続くと思われます。一方、現行の公共交通機関ならびにタクシーのニーズは尐なからず
存在していますし、必要不可欠なツールではありますが、利便性や利用料金などの問題
から利用率は停滞しているという実態が有り、その活用策を講じなければならないと思
います。
超高齢社会が訪れるにあたり、既に自家用自動車の利便性を享受してしまった市民
に、公共交通利用への意識の変革を促すのは容易ではなく、市民参加のもと、粘り強い
説得と啓蒙活動が必要と考えています。
【運転免許証保持者の高齢化について】
茨城県内においても高齢者の事故発生率はどんどん高くなっております。特に死亡事
故率が高くなっています。高齢者へのリスクマネジメントや啓発は当然必要と思ってお
りますが、平成 21 年度の茨城県交通白書によれば、運転免許証保有者総数は 200 万人
を超え、全国 11 位です。なかでも高齢運転者による事故は、事故被害者となるケース
は若干減退傾向にありますが、逆に事故加害者となるケースは年々増加傾向にありま
す。
茨城県警本部としては、一定年齢以上の高齢運転者に対する運転免許証返納を呼びか
けていますが、先ほど述べた事由などの生活防衛の観点からもその効果は芳しくありま
せん。『安心・快適・住みたいまち』を標榜する本市の取るべき姿勢は、所轄警察署や
地元自動車教習所、社会福祉協議会などと連携して高齢運転者への安全教育に関する啓
蒙運動を展開すると同時に、自家用自動車の運転に頼らなくても、通院、買い物、レジ
ャーなどの用途に、便利で快適な交通手段の構築を急ぐべきであり、喫緊の課題である
と考えています。
【タクシー事業者への提案について】
タクシー事業者の企業努力、利便性の高い交通事業者への転換を図ってみてはいかが
かというご提案です。
他県の先駆的取り組みを行っているタクシー事業者では、子育てタクシー、福祉タク
シー、接客マナーや介助サービスなどの付加価値を持ったタクシー事業者の業績が伸び
ています。本市内には 6 事業者が存在しますが、パイを分け合う形態から事業収益もな
かなか上がらず、従業者の給与も厳しい状況であり、生活維持収入に至らないため年金
生活者などが主たる構成員であると聞いています。
本来、サービス業としての業務であるからには、自動ドアによる乗降と目的地までの
移送というサービス形態から脱却し、先に述べたような取り組みを行うことで事業収益
を図るべきではないでしょうか。
また、サービス業であるという認識を再教育するうえで、若者の雇用問題も捉え、充
分な賃金を補償しなければなりません。ついては、事業特区など協定料金の打破に向け
た取り組みも検討する必要があるのではないでしょうか。加えて、人口 4 万 7 千人の本
市に、果たして 6 社もの事業者が必要なのかは疑問なところであり、先ほど述べたよう
な付加価値を有したタクシー事業者が市民に選択されることは自然の理であると思わ
れます。よって、タクシー事業者に望むべきことはサービスの質の競争であり、先駆け
の精神であると思います。
【公共交通手段の有効活用】
現行の市巡回バスを利用しようとすると、
「目的地まで自家用車を使えば 10 分で済む
のに、バス利用では 1 時間かかってしまう」という不便さから利用促進がなされていな
いという現状があります。即ち、市巡回バスでは、「いつでも、何処へでも」というニ
ーズには応え切れていません。先ほど述べた本市の方針である『安心・快適』な生活の
維持のためにも、私の意見としましては、地域実情に即したデマンドバス・タクシーな
どの新たなシステムの導入を検討して欲しいと考えています。
しかし、必ずしもデマンド交通システムを導入して欲しいという事ではありません。
他自治体が取り入れているデマンド交通システムでは、システム導入費用やその後のラ
ンニングコストなどを考えると、継続的な運行に疑問を生ずるといったケースも有りま
すので、他自治体で成功した事例をそのまま取り入れのではなく、後に述べる市民交通
会議などでシミュレーションや市民意向調査など行って、充分に協議を重ねてから実施
されるべきではないでしょうか。
【トータルコーディネート】
デマンド交通システムを取り入れるばかりではなく、市巡回バス、民間路線バス、タ
クシーなどの公共交通機関や、福祉有償運送、病院の送迎バス、スクールバス、自動車
教習所の送迎バスなどの様々なインフラ(社会資源)を有効に利用することを諮り、点
から線に、更に線から面へと移動可能区域の拡充を図るなどの抜本的な取り組みも一考
の余地が有ると考えます。
そのような取り組みが可能になったときに初めて『安心・快適・住みたいまち~人・
自然・まち・文化 みんなでつくる北茨城』が実現でき、地域の活性化につながると思
います。
【高齢者の介護予防効果について】
高齢者の特性として、加齢に伴う外出機会の減尐があります。外出するのは月に数回
の病院への通院のみという高齢者は尐なくありません。極論かもしれませんが、家に閉
じこもりがちな高齢者は、身だしなみや情報処理能力を働かせなくとも良いので、QOL
(クオリティ・オブ・ライフ)は著しく低下し、ひいては認知症の誘発や身体機能の衰
退に繋がります。閉じこもりがちな高齢者が、外出の機会を多く持つことによって、精
神衛生的にも身体機能的にも残存能力の維持に大きな効果があるとされています。
例えば、町に買い物に行くという行動を取ってみても、髪を整え化粧をし、着る物に
も装いを改め、必要な分のお金を財布に持ち、行って何を買うのかという情報処理能力
の保持機能を働かせなければならないうえに、購買する商品の優务や価格などを見極め
るという判断能力の維持が図られます。
今後 30 年間は団塊世代の高齢化とあわせ、介護保険制度に係る負担増は避けられま
せんが、通院・買い物などの外出が容易なまちづくりを推進することで、健康寿命を延
伸し、ひいては財政負担の軽減にもつながります。
◆議長
ありがとうございました。概要を簡単にまとめますと、街づくりと一体になって市民
の幸せのために公共交通のあり方を考えていくべきではないかという事と、他自治体の
事例をそっくりそのまま取り入れるのではなく、まず市民のニーズをしっかり捉えるこ
とが重要という事。予算につきましては、このシステムを導入するとすればこれくらい
の費用がかかるというシミュレートをしっかりすること。また、既存の公共交通や社会
資源についてもしっかり評価して連携すること。更に、市民の声を広く取り入れるため
に市民会議を開いて意見を吸い上げたらどうかということ。これらが主なご提案の内容
だったかと思いますが宜しいでしょうか。
◆委員
はい。大丈夫です。
◆議長
ありがとうございました。有意義なご提案をいただいたと思います。
今日は公共交通に関わる色々な立場の方々が出席されておりますので、皆さまから自由
なご意見をいただきまして、例えばアンケートが必要という事になればアンケート内容
について協議をすすめるとか、予算の裏付けという事になりましたら、事務局の方で試
算を行って次の会議で検討するとか、その様な形になればと考えております。
今日この場でいきなりデマンド交通システムを導入しましょうとか、タクシー利用料
金助成を導入しましょうとか、そういった事ではなく、委員の皆様から様々なご意見を
お伺いしまして、それを基に次回へ繋げていけるようにと考えております。
それでは皆さまからご意見をお伺いいたしますがいかがでしょうか。
◆委員
現在の市巡回バスの利用者からの意見はどのようにして収集しているのか。例えば、
1 年に 1 回アンケートを行っているとか、利用者から電話等で直接意見が来ているだけ
なのかをお伺いします。
◆事務局
市に直接寄せられるご意見や、地域の代表の方、または議員さんを通してご意見やご
要望を頂戴しております。
◆委員
そういった利用者の意見もこの会議においての検討の材料にしてはいかがでしょう
か。高齢者の利用者にとっては自宅からバス停が遠いというのは利用にしにくい利用に
なります。民間の路線バスに比べて、市巡回バスのバス停の間隔はかなり広くなってい
るので乗りづらい部分もあると思います。
◆議長
平成 22 年の 2 月に高齢者やバスの利用者に向けたアンケートを実施しまして、運行
本数が尐ないとか、利用したい時間にダイヤが合わないとか、そういった意見も頂戴し
ております。
◆委員
まず、そういった意見が基になっていないと、見直しも何も行えないと思います。現
在の市巡回バスの運行条件についても、これで決定というものはないので、常に試行運
転というような意識で利用者の望む形にどんどん改善していくことが必要です。
◆議長
はい。ご意見ありがとうございました。先ほどタクシー利用料金助成のお話も出まし
たが、いかがでしょうか。
◆委員
他市町村の事例について、かなりの予算をかけていると感じながら伺っておりました
が、かかっているコストと実際の利用者数のコストパフォーマンスを見ると余り宜しく
ないのかなとも思いました。
現在、北茨城市内にはタクシー事業者が 6 社ありまして、その合計の年間輸送人員が
約 40~50 万人、市の巡回バスが約 6 万人となっています。タクシー券と言いますか、
タクシー利用料金助成制度については、高齢者の社会参加促進事業という事で 660 円の
タクシー券を 1 人年間最大 30 枚発行していまして、142 人の方が年間で 2,000 回以上利
用されています。例えばうちの会社でも、ほぼ毎日のように利用されている方も居ます。
その利用目的は、ほぼ病院への通院と買い物です。
また、市内のタクシー事業者では身障者割引もやっておりまして、身障者手帳をお持ち
の方は手帳を提示すれば 1 割引というサービスを行っています。
この様な 2 つのサービスが有るわけですが、両方とも使っている人もいれば、両方知
らなくて使えていない方もいます。
デマンドタクシーについては、運行管理システムがなかなか煩雑で、且つシステムの
導入費用やランニングコストもかなりかかってしまうということを考えますと、例えば
既存の資源を利用するとすれば、市内のタクシー事業者が 64 台のタクシーを所有して
いますので、これを有効に上手に活用すればバスでは補えきれない部分をフォロー出来
るのではないかと思います。タクシー車両も運転手を除いて 4,5 人の乗り合わせは可
能ですし、ドア・ツー・ドアでの利用が可能です。その様な部分も考慮しても宜しいの
ではないか思います。
◆議長
ありがとうございました。続いていかがでしょうか。
◆委員
以前に、市の企画政策課からの要望で、デマンド交通システムについて検討する資料
として、磯原駅から高萩市の高萩協同病院までと、大津港駅からいわき市の呉羽総合病
院までのタクシーの利用料金について試算したことがあります。しかし、1 日に何便運
行するとか、受付は一体どこでやるのかとか、そういった面まで詰めて行くとかなり高
額になってしまい、これなら巡回バスを運行する方が、多くの人をもう尐し安く運べる
のではないかという事になったことがありました。
そういった過去の結果も踏まえましても、デマンド交通システムを導入するのであれ
ば、慎重な検討が必要になると思います。
◆議長
ありがとうございました。ご意見を伺いましたが、デマンド交通システムを導入する
なら、初期の導入経費やランニングコストがかかることもあるため慎重な検討が必要で
あること。タクシー券を導入するとなれば、市内には 64 台のタクシーと言う既存の資
源があるということ。また、現在市の福祉部門で行っているサービスが周知されていな
いことをご指摘いただきましたので、関係部署には対象者への更なる周知によって、利
用の向上を図って参りたいと思います。続きましていかがでしょうか。
◆委員
社会福祉協議会としましては、生活交通について特に事業として計画しているものは
ございません。個人的な考えとしては、まず、基本として現在の市巡回バスがあって、
それをデマンドとかボランティアというか有志による乗り合いとか、スクールバスとか
そういったサービスの連携によって補えれば良いのではないかと思います。
先ほどの委員のお話にもありましたが、市巡回バスだと市内の移動なのに目的地まで
1 時間もかかってしまうことがあります。以前の路線バスでは経路も多かったからとい
う事もあるでしょうが、いくらかかっても 30 分くらいでした。
また、利用したくても火曜日金曜日のみの運行で毎日運行していないとか、そんなダ
イヤもあります。例えばバスをもっと小さい車両にして便数を増やすなどして、もっと
密度が濃い運行形態にして行かないと利用者は増えないと思います。
◆議長
ありがとうございました。続いていかがでしょうか。
◆委員
市巡回バスは運賃が 100 円という事でありがたいことはあります。しかし、市立病院
への通院を考えますと、毎日運行していないダイヤもありますので、通院のスケジュー
ルと合わない事があります。市の限られた財政の中では、増便というのも難しいと思い
ますので、現在の運行条件の見直しを図ることにより、より良い運行が出来ればと思い
ます。
◆議長
確かに、通院の日とバスの運行日が合わなければ利用は難しいですね。
◆委員
バスの運行日と合わないからとタクシーで市立病院に行こうと思うと南部地区から
だと片道で 3,000 円を超えてしまいます。これで 1 週間に 1 回の通院で 1 カ月通ったと
考えると 2 万円を超えてしまいます。医療費自体は 1 回の受診で数百円程度ですが、移
動費がかかりすぎてしまっています。
◆議長
ありがとうございました。続いていかがでしょうか。
◆委員
茨城県でも県内のいくつかの市町村を対象に公共交通アンケートを実施しましたが、
その中の意見として、住民の方はデマンドというものは、自分が利用したいときに自宅
に迎えに来て、すぐに目的地に向かえると捉えている方が多いようでして、実際に利用
してみると、事前の登録と予約が必要であり、尚且つ、乗り合いであるため目的地まで
時間がかかってしまうというギャップがあるようです。
まずは、何より利用者のニーズに応える事が一番ではあります。現在の公共交通サー
ビスの利用者に直接伺う事も必要ですが、以前は利用していたけど現在は利用しなくな
ってしまった方、現在は自分で車を運転できるが将来的には不安な方など、様々な方の
ニーズをつかむことが必要です。行政側から決め打ちで公共交通サービスを始めるので
はなく、例えば、地域住民が主体になって地域で NPO を作って乗り合いタクシーを運行
するとか、様々なニーズによって様々なサービスを提供できれば宜しいのではないかと
思います。
県内でも多くの市町村が様々な取り組みを行っていますが、どこの市町村でも一度サ
ービスを始めてしまうと、すぐにやめてしまう事は難しいという事はあります。しかし、
有る程度の運行年数が経ったら見直しは必要ですし、利用者があっての交通サービスで
すから、利用者の尐ない部分について見直しを行うことは必要です。しかし、「公共」
という面で考えると、効率的なルート設定より、大きな地域をカバーできるルート設定
になってしまうこともあります。
公共交通には完成形というものはありませんので、なるべく利用者の声を反映しなが
らサービスを提供して行くということが求められているのではないかと思います。
◆議長
ありがとうございました。「公共交通に完成形は無い」という良いお言葉をいただき
ました。利用者あっての交通サービスですから、行政からの決め打ちではなく、しっか
り住民のニーズを捉えてどんどん改善しながら運行をしていくことが求められている
ということですね。その他にご意見はありますでしょうか。
◆委員
市内における自家用車による家族送迎についてはいかがでしょうか。また、市内の居
住地域はある程度固まっているのでしょうか、それとも点在しているのでしょうか。
やはりバス停といいますか、バスの運行経路から自宅までの距離はかなり遠くなってし
まっているのでしょうか。
◆委員
海側には海岸線に沿う様な形で国道 6 号線が走っていまして、山側には県道の日立い
わき線があります。この 2 つの道路の間の部分にほとんどの住宅地がありますが、しか
し、山間部にも集落はあります。
先ほどの委員のご意見にもあったとおり、公共交通には様々なニーズがありまして、
それに応えるため多種多様なサービスがあります。また交通・運輸関係の法律等の面で
も地域のニーズに即した形に柔軟に対応できるようになってきています。
例えば、山間地集落の住民が団体になって互助組織として過疎地有償運送を行うと
か、そういったことも可能なのではないかと思います。また、バスは大量輸送手段とし
て必要なものでありますが、その効果を出来るだけ効率的に使える場所に配置し、それ
以外の部分はタクシーが担うべきだと考えています。しかしながら、実際にタクシーを
利用するとなると先ほどもお話が出たようにかなり高額になってしまいますので、例え
ば現在市が行っているタクシー券サービスの増額とか、そういった方に対して市が一定
の補助をすべきではないかと考えています。タクシーの利用も難しい方については、福
祉有償運送での対応も可能でありますし、そういった多様なサービスを効果的に使うた
めにも皆さんで知恵を出し合う事が大切だと思います。
◆委員
私も同じ考えでありまして、他の自治体で成功したからといって、それをそのまま取
り入れても必ずしも成功するとは言えません。
他の自治体では、例えばコミュニティバスを走らせたけど、利用者が尐なくてデマン
ド交通システムに切り替えたところもありますし、コミュニティバスにプラスしてデマ
ンド交通システムを走らせているケースもあります。また、逆にデマンド交通システム
は導入せずにコミュニティバスの充実(拡充)を行って対応しているところもあります。
その自治体によって地域の持つ地形や特性もありますし、集落の分布も異なります。
また高齢化率や自治体の財政状況もあります。
デマンド交通システムは、基本的には乗り合わせですが、1 人のみしか乗っていない
こともあります。そういう利用が多くなった場合、尐ない人数に対して多額の経費をか
ける事が果たして自治体にとってプラスかマイナスかということがあります。
デマンド交通システムは一般のタクシーと同じではなく乗り合い制です、どちらかとい
うとバスに近い形です。
一方で、タクシー助成券についてですが、全ての人が利用可能にするという事は自治
体の財政面を考えると難しいですので、例えば年齢制限など色々な制限を設けたうえで
助成を行うようになると思います。タクシー事業者さんにもプラスになるサービスと思
います。
また、デマンド交通システムでは、タクシー車両とドライバーがデマンドのために拘
束されてしまいますので、タクシー事業者さんに負担がかかってしまうこともありま
す。
市内全体に一律的にサービスを提供しても、地域の実情に合わないこともありますの
で、それぞれの地域のニーズを捉えた、例えば、市内でもこの地域はデマンド、この地
域はタクシー助成券とかそういったサービスの提供方法も考えられるかと思います。
また、高齢者の運転免許証返納制度があります。免許証を返納するとバスの無料券と
かタクシー券が貰えるという自治体もあります、こういったメリットが有れば返納しよ
うという方もいらっしゃると思いますが、そういう事でも無ければ、無理しても自分が
運転できる限りは運転しようとする方が多いと思います。
◆委員
高齢者の運転の問題についてですが、本人も運転するのに不安があって、家族の方も
止めて欲しい、できれば免許証を取りあげたいと思っていても、免許証返納については
なかなか難しいということがあります。本人のプライドの問題もありますし、代替の交
通サービスが有れば宜しいのですが、それも厳しく、車が使えないと実質的に生活に困
ってしまうということもあります。他の自治体では免許証の返納の際に発行される運転
経歴証明書を提示すれば商店で割引があったり、タクシー券の発行の際の証明書になっ
たりと色々な事に活用されています。
高齢者の運転については、皆さんも色々と感じている部分もあると思いますが、かな
り危ないという部分もあります。警察の方も本当は免許証の返納について声を大にして
呼びかけたいという思いは有るかと思いますが、立場上なかなか難しいという事もある
と思います。
◆委員
運転免許証は個人に対して発行されるもので、個人の責任によって保管されるという
ことを前提にしておりますので、更新したいという方から免許証を取り上げるというこ
とは出来ません。ただ、更新する際には「明るいうちにだけ運転してください。暗くな
ったら運転しないでください」という約束をして免許証をお渡ししています。
高齢者向けの安全講話などの際にも「出来るだけ明るいうちに用事を済ませて、暗く
なったら出歩かないでください」という事もお願いしています。以前に高齢者の方が事
故に遭ったケースでは、その方は「こんなのは寝てれば治る。絶対病院になんか行かな
い」と言って聞かないので、立ち会った警察官の方で何とか説得して病院に連れて行っ
てみると骨折していたということがありました。このケースでは骨折でしたが、一歩間
違えると命の危険に関わることもあります。
どうしても運転させたくないとすれば、例えば更新の通知を家族の方が隠してしまっ
て本人に知らせないうちに失効させてしまうという方法もあるようです。基本的には更
新の際に運転能力検査を行いますが、併せて家族の方とも相談して「もう 1 回だけ更新
する」とか「今回だけは更新して次は止めておこう」とかそういったこともあります。
高齢者の方にとっては「昭和○○年に取った免許証を持っている」ということを大切
にする方もいまして、返すくらいだったら運転しなくても失効するまで手元に置いてお
きたいという方もいます。そういう方の場合は、その免許証のコピーを取って警察の方
で保管しておくということにしています。
極端な事を言ってしまえば、強制的に取り上げてしまうという事も出来なくもないの
ですが、あくまで任意ということで、先ほどの様なケースも含めて出来るだけ個人の意
思に沿う形にしたいと思っています。
◆議長
ありがとうございました。市としましても、市民の命を守るということが一番大切な
ことですから、やはり、返納しやすくなるような工夫を講じていかなければならないと
思います。それでは、他にご意見等はございませんでしょうか。
◆委員
(特になし)
◆議長
今日の会議では、他自治体の事例を踏まえながら本市にどんな交通サービスが必要か
という事でご意見をいただきましたが、まずは市民のニーズを捉える事が必要であると
いう事、行政が決め打ちで新しいサービスを提供するのではなく、既存の交通サービス
との連携や既存の資源の有効活用も考え、予算を視野に入れ、継続した運行について考
慮したうえで、その中で実現可能なものを実施するべきであろうという事についてご意
見をいただきました。
次回までにアンケートの実施や、北茨城市の地形や地域人口分布を含めて、このサー
ビスを導入した場合にはどのような方が使えて、自己負担はどれくらいになって、市で
はどれくらいの予算が必要になるかということをいくつかの案として事務局の方で検
討して貰って、会議に示せるようにお願いたします。アンケートにつきましては、再度
実施するのか、以前に行った住民アンケートの結果を精査して足りる部分があるのか、
それらを踏まえて、次回の会議にて示してもらって、そのうえでこの会議にもう尐し住
民の代表を入れた方が良いのかとか、以前より突っ込んだ内容のアンケートを行った方
が良いのかとか、そういった事についてご意見をいただきながらまとめて行くというこ
とで宜しいでしょうか。
◆委員
(了承)
◆議長
それでは「その他」ですが、何かありますか。
◆事務局
特にございません。
◆議長
不慣れな議事進行で申し訳ありません。長時間になってしまいましたが、以上で本日
の議事を終了いたします。それでは、事務局にお返しします。
閉会
◆事務局
議長、ありがとうございました。また、委員の皆さまには、貴重なご意見をいただき、
ありがとうございました。以上で本日の会議を閉会いたします。
長時間にわたりご審議をいただきましてありがとうございました。
別紙1
第3回 北茨城市地域公共交通会議 出席者名簿
要綱に掲げる委員
委員
出欠
副市長 石田 奈緒子
出席
市長公室長 鈴木 元
出席
一般旅客自動車運送事業者及びその組織
茨城県バス協会
する団体
総務部長 柴田 文弘
出席
(代理)
一般乗合旅客自動車運送事業者
(路線バス事業者)
日立電鉄交通サービス(株)
交通事業部
企画部乗合課長 永沼 人士
出席
一般貸切旅客自動車運送事業者
(貸切バス事業者)
(有)太陽タクシー
取締役 山形 公一
出席
一般乗用旅客自動車運送事業者
(タクシー事業者)
茨城県ハイヤー・タクシー協会 代表取締役 荒川 透
市長が指名する市の職員
委員選出団体
北茨城市
(有)磯原観光タクシー
出席
(代理)
北茨城市老人クラブ連合会
会長 伊藤 淳一
欠席
日立製作所北茨城通勤会
事務局長 加藤 登志幸
出席
北茨城市校長会
磯原中学校長 山形 一男
欠席
北茨城市社会福祉協議会
管理計画課 小野 明俊
出席
住民又は利用者の代表
北茨城市連合民生委員児童委員
会長 山田 光雄
協議会
出席
茨城福祉移動サービス団体連絡 NPO法人ウィラブ北茨城
代表 高松 志津夫
会
出席
関東運輸局茨城運輸支局長又はその指名
関東運輸局茨城運輸支局
する者
首席運輸企画専門官 服部 透
出席
一般旅客自動車運送事業者の事業用自動
日立電鉄バス労働組合
車の運転者が組織する団体が指名する者
執行委員長 吉村 健一
欠席
茨城県警高萩警察署長又はその指名する
高萩警察署
者
交通課 中崎 義文
道路管理者
道路整備第二課長 草野 一夫
茨城県土木部高萩工事事務所
出席
(代理)
出席
茨城県企画部企画課交通対策室 室長 寺門 利幸
出席
北茨城市商工会
事務局長 上遠野 忠浩
出席
企画政策課長
鈴木 祐輔
企画政策課 係長
鈴木 基彦
企画政策課 主任
佐藤 直明
その他交通会議が必要と認める者
事務局(北茨城市企画政策課)